Tonight 今夜の気分
去るものは追わず、来るものは少し選んで …

2005年04月26日(火) 事故の爪痕



「 人を高めるのは、苦難でなくて回復である 」

                  クリスチャン・N・バーナード ( 心臓外科医 )

Suffering isn't ennobling, recovery is.

                        CHRISTIAAN.N.BARNARD



未曾有の悲惨な列車事故が、とても身近な地区で発生した。

犠牲者の皆様の冥福を祈り、謹んで哀悼の意を申し上げる。


大量輸送機関による事故では、乗り物の 「 どの位置に 」 居たかによって、ときには生死を分かつことがある。

亡くなられた方々のご不幸は疑いようもないが、運良く助かったといっても、それが安易に 「 幸運 」 などと呼べるものではない。

多くの方にとって、この列車は通勤、通学の手段であったり、生活のために欠くべからぬ交通機関として、日常的に利用されていたはずだ。

都内で起きた 「 地下鉄サリン事件 」 のときも同じだったが、被害に遭った多くの生存者は、これからも同じ区間を利用しなければならない。

たとえ 「 こんな悲劇 」 があろうと、そこから目を背け、遠ざかることすらできない宿命を、生存者の多くは苦悩として抱えることになる。


現在、日本には約1万2千名の 「 臨床心理士 ( 医師約400名を含む ) 」 がいて、人々の心の問題を専門的に取り組む仕事に就いている。

それ以外にも、各種機関で教育を受けた カウンセラー、サイコセラピスト、心理相談員などの名称を持つ専門家が、それぞれの分野で活動している。

私のように、ビジネスマンのキャリア開発や、転職、就労など仕事上の悩みを主に担当するカウンセラーは、対象者の 「 治癒 」 が目的ではない。

それでも 「 一般の素人 」 とは違い、一通りの養成を受けて資格を取っているわけで、実務面でも 「 心のケア 」 という作業に深く携わっている。

近畿だけでも、相当数の 「 専門家 」 がいることは間違いない。


皆、仕事を抱えていたり、別のボランティアを行っていたりして、多忙な毎日を過ごしていると思うが、少しぐらいの余力は残しているだろう。

事件発生後、夜までの間に、そんな仲間たちからの電話が鳴り続け、彼らの一部は自治体や JR からの召集がなくとも、参加する意気込みがある。

京阪神の人間は、「 阪神大震災 」 の体験があるので、心のケアの必要性については、十分に認識できているのだ。

かといって、各々が勝手に勇み足で行動しても、現時点では当局の混乱を招く恐れもあるので、協会に主旨を伝えることとなった。

そういうわけなので、「 GW に会えない 」 ということになっても、心変わりしたわけではないのでお許しを願いたい ( 私信 )。






↑ エンピツ投票ボタン です。 一度クリックする毎に筆者が踊ります。

My追加


 < PAST  INDEX  NEXT >


Oldsoldier TAKA [MAIL]

My追加