Tonight 今夜の気分
去るものは追わず、来るものは少し選んで …

2005年04月13日(水) ダサい連中



「 現実が、夢を壊すこともある。

  だから、夢が現実を破壊することがあってもいいじゃないか 」

                    ジョージ・ムーア ( アイルランドの作家 )

Reality can destroy the dream; why shouldn't the dream destroy reality?

                              GEORGE MOORE



ビジネス書の多くには、「 人間の能力には、ほとんど差が無い 」 とある。

それを、「 出来の悪い人への慰め 」 と受け取る人もいる。


私としては、「 人間の能力には、ほとんど差が無いけれども、ほんの僅かな心構えの違いが、大きな個人差となって成果に現れる 」 ものだと思う。

たとえば、積極的な性格で成功を収める人間と、そうでない人間の違いは、けた外れな勇気や冒険心といった資質の差ではない。

実際は、何かの選択肢に迫られたとき、「 五分五分なら、やってみる人 」 と、そうでない人の違いぐらいなものであることが多い。

この差は、気まぐれで、ほんの僅かな違いなのだが、その人の生き方や、人生観、職業観、適性といったものに大きく影響している。

慎重なのはよいことだが、あまり度が過ぎると、「 先など見えない人生 」 を十分に満喫できず、悲観的で、消極的な生き方を招いてしまうこともある。


このところ、若者の就労率が低下し、若年層の失業者が増加している。

リストラなどで職を失った中高年者もいるが、労働市場には、ベテランよりも若い層を受け入れる需要のほうが圧倒的に多い。

つまり、若年層のほうが 「 職探しは簡単 」 なのである。

にも関わらず、総体的に若年層の求職者の多くは、就職活動に無気力で、中高年者の多くは、かなり積極的に活動している実態が見受けられる。

だから、数少ない 「 積極的な若年求職者 」 にはチャンスが多く、それほどスキルが高くなくても、条件のよい職に就くことができる。


積極性とは別に、成功する若者と、そうでない若者との違いは、将来への 「 夢 」 や 「 希望 」 を持っているかどうかの差もある。

いまは具体的な目標など無いけれど、そのうち 「 何かいいことがあるかもしれない 」 程度のものでもよい。

極東のいざこざや、地球温暖化や、破滅的、悲観的な情報やら知識を頭に詰め込んで、評論家気取りの 「 冷めた若者 」 が巷に溢れている。

彼らからみると、夢や希望を持った若者などは、「 能天気で馬鹿な連中 」 と映るようで、「 ダサい 」 お人好しの域を出ないものだろう。

しかし、実際に 「 ダサい 」 のは、何の夢も持たず、勝負もしないで諦めている側の人間、つまり 「 人生を楽しめない人間 」 のほうである。


もちろん、中高年も 「 夢 」 を持っていいし、より具体的な夢を描き、自分の叶えたい夢を 「 自己認知 」 できるのは、むしろ中高年者である。

夢を頓挫した背景に 「 現実 」 という壁があったのなら、次はその壁を乗り越えるか、ぶち壊す方法を考えてもいい。

それができない理由は、自分で思い込んでいる 「 どうしようもないから 」 ということよりも、本当は 「 いまさら面倒だから 」 という理由のほうが多い。

若者が 「 五分五分なら、やってみる 」 のに対し、中高年者は 「 一分でも望みがあるなら挑戦してみる 」 ぐらいでないと、積極性は活かされない。

そのぐらいの覚悟や、夢や、積極性もなく、「 頭デッカチで心はカラッポ 」 というようでは、いくら利口ぶってみても 「 ダサい 」 のである。






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