| 2005年03月04日(金) |
それぞれの人格は、創り変えられる |
「 私たちは常に自分を変え、再生し、若返らせなければならない。
さもないと、凝り固まってしまう 」
ゲーテ ( ドイツの詩人、劇作家、小説家 )
We must always change, renew, rejuvenate ourseiles; otherwise, we harden.
GOETHE
それぞれの人格は、普遍ではなく 「 創り変えること 」 ができる。
情報力、分析力、状況対応力、それと 「 素直さ 」 がそれを可能にする。
再生し、若返らせるという作業は、「 若造りを心がける 」 ことではない。
自分の経験や、それに基づく信念を大切にしながらも、状況の変化を真摯に受け止め、理解し、肯定的な考えにおいて順応することである。
ファッションでいうと、若い人の間で流行っている服装をそのまま着るのではなく、そこから 「 新しい自分たちの服装 」 を学ぶことが大事だ。
それに気付く人と、独り善がりに 「 まだまだ若い人と同じモノが着れる 」 と喜んでいる人の差が、「 己の再生 」 と 「 単なる若造り 」 の違いである。
本人は 「 まだまだイケル 」 と気合十分で、娘さんの 「 マイクロミニ 」 なんて穿いてみせるのは、あまり 「 センスの良い 」 話ではない。
西武グループで 「 総帥 」 と呼ばれた 堤 義明 容疑者が、逮捕された。
マスコミ各社の報道をみると、彼の生い立ちや、亡き父親の教育について、「 ワンマン経営の源流 」 を辿るような解説が多い。
たしかに、幼少期の体験や、父親の影響というものが小さいとは言わないが、それと今回の逮捕とは、まったくの別問題である。
むしろ、「 完璧な父親 」 なんてものは少なく、多少の問題や性格的な偏りがあったとしても、すべてを 「 そのせい 」 にするのは筋が違う。
70歳にもなる容疑者に対して、こぞって 「 父親の教育が 」 なんて話を持ち出すところに、日本のマスコミの 「 質の低さ 」 を感じる。
長い歳月の中で、「 人格を変えるチャンス 」 は、いくらでもあったはずだ。
まして、自分が企業のトップに君臨し、「 ワンマン 」 とまで言われるほどに権力を握っていたのなら、それは特別に難しいことでもなかっただろう。
時流は、かつての 「 成功という理想 」 から、「 奉仕という理想 」 に変わりつつあり、産業界においても多くの企業が、生まれ変わろうとしている。
けして 「 お金に困っていた 」 わけでもないだろうに、いつまでも私利私欲のマネーゲームに踊らされていた悪因は、すべて彼の 「 努力不足 」 にある。
彼を 「 更正 」 させるには、その事実を思い知らせるしかないだろう。
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