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■ 続・保健室の用途
「……うーん」 「さぁどうしたどうした、静華さんの負けかなぁ?」 何周しただろう。あらかた出尽くして頭を抱える静華と、対照的に余裕ではやしたてる玄。時刻は先程からきっかり20分経っている。20分続いただけでも上出来だと、静華はついに手を上げた。 「降参」 「えー。もうちょっと粘ろうよ。静華さん、諦めよすぎ」 どうでもいいことに必要以上に粘りを要求される筋合いはない。もう降参と言ったら降参だといわんばかりに、さっき持ってきた麦茶を一気飲みする。 「朝から余計なことで頭使っちゃった」 「まぁまぁ」 「で、全部でいくつ?」 玄はやり取りを進めながら、さりげなく手元のメモに出た単語を書き付けていた。 「意外と少ないよ」 「あんなにかかったのにね。あ、考えてる時間が」 「うん、長い」 コンピューター相手の将棋の思考時間の長さ。あれを思い出す。ああいうのに似て、相手を待つ時間は恐ろしく長く感じるのに、自分の時間はどんどん過ぎていくのに気づかない。時計は11時を指した。 「でもなんだかんだ言って、必死にやったおかげでおもしろい答えが出てる」 玄の差し出した箇所には、寝る(別の意味)と書かれていた。 「別の、ってことはこれの前に同じ答えが出てるんだ?」 しかも協議の末、こちらの「寝る」は前に出た「寝る」とは違うので有効である、と。 「やっぱさぁ、保健室といったら」 玄がエロい目をしている。 「でもさ」 あえて口で言わなくても以心伝心。静華は目を逸らしつつ、違った角度から考えてみた。 「普通、保健の先生がいるのに」 「いないことが多いよね。あれ、不思議。都合よくいなさすぎる」 もしくは、始めはいるのに、呼ばれて途中で出ていくケース。 「実際保健の先生がどんだけ保健室にいるかは、わかんないけど」 「玄でもわからないんだ」 「そら私だって、24時間張ってるわけじゃないんだよ」 たまには屋上で昼寝もするし、と笑いながら言った。 「学園モノなら、絶対保健室あるからどんな作品でも一回は書けるんだよね、このネタで」 「本編で出てきたことがなくても、か」 風に吹かれて、メモが床に落ちた。最後の単語は、「かばんを持ってくる」だった。それは用途ではないのでは、と思ったが今更どうでもいいことだ。 「玄が最近見た保健室ネタは?」 「ん?」 腕組みをして、結論に満足したのか深く頷いていた玄が目を開ける。 「あぁ、あれ、ちゃんと本編公式の保健室で」 「へぇ」 「いい感じの二人のやり取りなんだけど、撮影されてんの」 手がすべって、お盆の上で空のコップがこけた。 「それ、軽く引っかかりそうだね」 「訴えられたらね」
百合姫発売記念っす。しかしまだ買ってない。意外にも置いてなかった、いまじん。どこ行ったらあるのかのぅ(専門店除く)。
2005年07月17日(日)
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