どんぐり1号のときどき日記
DiaryINDEX|past|will
ナショナル・ジオグラフィックのニュースを見ていたら、「台風が地震エネルギーを消費する」というタイトルがあった。
これは「スロー地震」と呼ばれる、地殻変動でもたらされた断層のひずみによるエネルギーが数分から数日かけてゆっくりと解放された場合に発生する地震の事で、低気圧である台風が海上にある場合は、海面水位が局地的に変化することで海底にかかる圧力のバランスが保たれているが、台風が陸上にある場合はそのようなバランス保持が行われないため、陸にかかる圧力がわずかに低下する事になり、このようなバランスの崩れが最後の一押しとなり、ひずみを起こす寸前の状態にあった断層が実際に動き出すという仕組みだ。 この現象の検証は、ワシントンD.C.にあるカーネギー研究所のアラン・リンディ氏率いる研究チームが、台湾の東海岸に高感度の地震計を設置し、微弱なスロー地震の記録を行ったのだが、5年という研究期間でスロー地震は台湾の台風シーズンにしか発生せず、台風と同時に発生したスロー地震が11回あったのだという。 ただし台風は最終的な引き金となるだけであり、その前の時点で断層運動の準備が整っていなければスロー地震は起こらない。
だがこの記事を読んで真っ先に思ったのは、地震国日本で、関西より東北の方が圧倒的に地震が多いのは、これも関係しているのではないか、というものだった。もちろん東北地方の太平洋側プレートが特殊だというのはあるが、それにしても東北と関西以南では台風の上陸頻度が桁違いなので、ついその関連性を考えてしまうのである。もしかして、東北地方が頻繁に台風の上陸するエリアだったら、もう少し地震の被害は少なくなっているのかも知れない。 もっとも台風自体による被害も、当然ながら半端な物ではないだろう事も容易に想像できるが、事前に来るのが判っている災害と、いつ来るか全く判らない災害では、対応の仕方が違うし、被害も異なるのは当然だ。
いずれにせよなかなか面白い内容だと思う。実際の関連性は不明ではあるが、少なくとも東北地方に比べて圧倒的に関西エリアの地震が少ない事は、何となくこれで納得できてしまうではないか。 昔から地震のエネルギーを緩やかに解放できれば、被害はもっと少なくなると言われ続けてきたが、現状では地震の余予知がまだまた難しいのだから、エネルギーの拡散だけでも出来れば被害は格段に少なくできる。こういう研究がそのきっかけを作ってくれれば、東北地方はもう少し暮らしやすくなるのは間違いない。
|