どんぐり1号のときどき日記
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2009年03月28日(土) ついに「BIG SHOT」の本が出た

 両親の病院への送迎で、意外と時間が取られる。結局一日仕事になったが、母親が歩くのに不自由している状況では仕方のない事だ。

 待っている合間に、発売されたという情報があった「BIG SHOT 日本映画のガン・エフェクト」を入手するのと、最新の世界地図と日本地図も頼まれていたので、ジュンク堂へ行く。あまり時間がなかったので、うっかりと映画秘宝を買い忘れてしまったが、最近はTSUTAYAでも売っているので、慌てなくても良くなった。もっもとそんな状況になると買い忘れてしまう可能性も高くなるが…。

 ちなみにこの本の題名にある「BIG SHOT」とは、納富貴久男氏が代表を務める、日本映画界で銃器のエフェクトを専門を担当している会社で、かなり質の良い自然なガン・アクションを提供できる素晴らしいぎじゆつを持った集団の会社である。それもこれも納富氏が多方面に体する素晴らしい才能を持っているからだ。この会社が現在は日本のトップと言って異論は出ないだろう。というか意義がある人がいたら、それは異常だ。

 なにせ昔はメジャー系の日本映画で、ガン・エフェクトがまともに映画に組み込まれていると感じられる映画はほとんどなかったのだが、1984年に「お葬式」を観た時、同時上映の「チ・ン・ピ・ラ」ではストーリーの核心部分を銃器に頼って撮影していたのに非常に驚いたものである。まさかここまでガン・エフェクトの質が一気に向上していたとは思いもよらなかったのだった。この時にガン・エフェクトを担当した「てっぽう屋」が「BIG SHOT」の前身である(関係ないが、メジャー系の日本映画でガン・エフェクトがまともに映画に組み込まれていると私が最初に感じたのは、1975年の「東京湾炎上」だった。ブローバックしてカートが排莢されるフル・オートの銃器というのは、当時非常に珍しかったのである)。
 これ以後、映画を見るたびに気にしていたのだが、やはり彼らが担当した銃器はその効果が非常に素晴らしいものだった。

 この本は納富氏の仕事だけでなく、BIG SHOTやその周囲の人達の仕事内容までがかなり詳しく書かれているし、ガン・エフェクトの歴史も判る。つまりBIG SHOTという存在を気にしていた人には、非常に楽しい内容に仕上がっているのである。
 また監督としての北野武や押井守へのインタビューもあって、特に北野武については、彼のガン・アクションに対する姿勢がきわめて良く判る秀逸な内容だった。実は過去、彼にガン・アクションについてインタビューした記事はほとんど存在しないのだが、そういう事もふまえて、実にお買い得な内容の本であろう。
 多分この企画は、メジャーな出版社では難しかったはずだ。そもそもBIG SHOTの存在を気にしていた出版界の人間など、まず皆無だったと言っても良いのではないだろうか。だからこそこんな本が出版されたのは喜ばしいし、内容を考えれば2,500円という価格は決して高くはない。

 なお納富氏は以前、横浜のMGCに勤めていたと言うから、時期的に考えると私がここでプラ製のM16を買った時は店にいた可能性が高い。ちなみに横浜店で買ったのは、上野や新宿から1メートル以上ある箱を持って帰るのが面倒だっただけという、実に情けない理由だ。それ以外は大概上野で買っていたのである。
 そんな事も思い出した本だった。


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