どんぐり1号のときどき日記
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2008年11月12日(水) ノミネートなるか

 なんと、押井守監督の「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」が第81回アカデミー賞長編アニメーション部門のエントリー作品として、同賞を主催する米映画芸術科学アカデミーに提出されたのだそうだ。
 今回のアニメーション部門はかなりバラエティに富んでいるというので、今回も受賞とは縁がないかもしれないし、そもそもエントリー自体もどうなるかは判らないのだ。どうも彼の作品はこの手の賞とは相性が悪いというか、いつもタイミングが悪いのである。

 それでもノミネート作品として決まれば、それだけでも素晴らしい事ではある。
 特にこの作品は、内容も良いが、それ以上に革新的な技術の採用や演出を試みている。それがもう少し一般に知られても良いのではないだろうか。その技術や演出も決して監督の自己満足ではなく、観客に自然な印象をいかに残すか、という部分で発揮されているので、日本のアニメーションはそういうレヴェルで戦っているという事を、ジブリしか知らない連中に教えても良いのではないだろうか。いや、教える必要があるだろう。

 結局、ジブリでの宮崎監督はあくまでアニメーションを作っているが、押井監督は映画を作っているのである。この差は大きい(だからジブリは、平気で赤方偏移のソフトを出してしまうのだ)。
 ヒット作というものは映画を知らない一般人をいかに動員するかで決まるので、映画の内容や質にはまったく関係ない。そういう意味で、宮崎作品は経済活動の一つの方向性として間違ってはいない。それは断言できる。
 だがそれだからこそ、押井監督の映画は質を追求しているという事を知らしめる必要がある。だからといって別に一般人が押井作品を見る必要はない。アニメはジブリや萌えだけではなく、こういう作品があるという事実だけを知ってもらえば良いのである。名作といわれる小説を必ずしも全ての人が読んでいる訳ではない、というのと同じである。

 ノミネート作品の発表は、アメリカ時間で2009年1月20日である。


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