どんぐり1号のときどき日記
DiaryINDEXpastwill


2008年05月26日(月) 危機管理の問題

 ニュースから。
 「試運転中の使用済み核燃料再処理工場がある青森県六ケ所村の核燃料サイクル施設の直下に、これまで未発見だった長さ15キロ以上の活断層がある可能性が高いとの研究を、渡辺満久東洋大教授(地形学)らが24日までにまとめた。沿岸部海域の『大陸棚外縁断層』とつながっている可能性もあり、その場合、断層の長さは計約100キロに達し、マグニチュード8級の地震が起きる恐れがあるという。」

 長さはともかく、これは前々から言われていた事だ。だがそれに対して相変わらず日本原燃はこれを否定している。
 「反射法探査などで、再処理工場敷地の半径約5キロ以内に耐震設計上考慮すべき活断層がないことを確認している。新潟県中越沖地震と同規模の地震が直下で起きることも仮定した上で、耐震安全性が十分確保されていることも確認している。大陸棚外縁断層は古い断層で、国の原発耐震指針の評価対象外だ。」

 実は過去、ここの下に活断層があるというのは弘前大学等が発表していたが、原燃側はこれを徹底的に否定しニュースに流れないようにすらしていた。つまり活断層など存在しない、という立場を貫いていたのだ。
 だがその後、新聞等の報道で活断層の存在自体は認めざるをえなくなり、安全性には問題ないという方向でのみ認めた。つまり、存在しないと言ったはずの物が存在したのである。こう考えると、またも原燃の発表はあてにならないと判るだろう。
 もちろん世の中は広いので、再処理が必要だという人もいるが、安全性に関してまったく信用できない企業が運営する原子力施設など、どうして管理を任せられるというのだろう。

 元々原子力関係の施設は、儲かるからやっているのだ。儲かるという事は、いずれ安全性などは後回しにされることは昨今の様々な業種のニュース見ていれば判るだろう。必ず安全性の感覚が麻痺していい加減になっていくのだ。今はそういう時代なのであり、これは今後変わる事はない。日本はそういう社会を形成してしまったのである。

 そして原子力というものは、万が一の事故の時に取り返しのつかない現象を起こしてしまうから、危機管理能力の著しく低い組織が管理するのは困るのだ。これはチェルノブイリ、スリーマイル島、そして東海村の事象を見れば誰でも理解できる事だ。
 もっともチェルノブイリでは、被害を最小限に食い止めようと、文字通り必死の活動をした人々のおかげであの程度で済んだのだ。あの程度といってもとんでもないレヴェルだが、彼らがやらなかったら、被害はもっともっと広がっていたはずだ。
 だが東海村での日本の対応はひどいものだった。もしチェルノブイリ並みの事象が起こった時、自体を収拾する事は、多分不可能だろう。

 そんな企業が原子力を管理しているのだ。素晴らしい国ではないか。


どんぐり1号 |MAILHomePage