どんぐり1号のときどき日記
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2007年09月22日(土) カメラの本質

 20日が発売日だったカメラ雑誌を立ち読みする。
 しかし「CAPA」がいきなり厚くなっていたのには驚いた。最近のカメラ雑誌は皆同じような内容でつまらなくなったと思っていたが、水面下では各社とも個性を出すのに必死だったのだろう。

 そんな今月はデジタル・カメラが怒涛の新製品ラッシュだったので、どの雑誌もネタには困らなかったと思うし、実際どの雑誌もインプレッションにおおわらわだ。
 それでも片っ端から読んでいると、一般向けのデジタル・カメラ雑誌と、「CAPA」や「アサヒカメラ」といったフィルム時代からの老舗のカメラ雑誌とは、雑誌の方向性が全く違うというのが判る。一番大きな違いは、やはり「どこまで写真を撮る人の事を考えているか」を「時系列で捉えている」事だ。

 一般向けの雑誌は、「このカメラは1000万画素を超えてこんなに素晴らしい」という説明だけで、なぜそれで綺麗な写真になるのかの説明はない。実際1000万画素だからきれいに写る訳ではないのだが、そんな説明はどこにも載っていない上に、どういう経緯でカメラマンが望んでいた結果なのかの説明も全くない。
 そしてなにより新製品を売るための記事がメインになっているので、結局「写真を撮る」という行為の存在が希薄なのだ。

 これに対して老舗の雑誌は「今までカメラマンが望んでいた、こんな機能が付いた」という説明だったり、「この部分はなんとか直して欲しい」というストレートな苦言だったり、とにかくカメラの事も写真の事も、時系列で捉えた上で的確なアドヴァイスがあるのが頼もしい。
 例えば今回の注目アイテムであるCANON EOS40Dは流石に私も素晴らしいデジタル・カメラだと思うが、実は前作の30Dを持っている人にしてみれば、極端に変化したというほどのものではない。そこで「CAPA」では「30Dから40Dへ無理に買い換えず、良いレンズに投資するのも手だ」という的確なコメントを載せる。
 これが老舗の雑誌の良心であり、意地でもある。

 しかし以前から疑問に思っているのだが、新製品が出たとたんに買い換える人というのは、一体どういう写真を撮っているのだろう。ネットのおかげで少しは判ってきたが、結局「カメラを買う」という行為に燃えているらしく、写真についてはあまり熱心ではないようだ。
 だからインプレッションを書いても妙にピントがずれた感じになっているが、それは写真を撮るという事に熱心ではないせいなのだろう。
 ちなみに私は、カメラはあくまで写真を撮るための道具にすぎないというスタンスなので、逆に中途半端なカメラは許せない。だからデジタル一眼タイプで今まで欲しいと思ったカメラがなかったのだが、今回のEOS40Dは、すべての点で及第点を越えたので「カメラを道具として使える」から絶賛しているのである。

 ところで他のカメラ雑誌では、新製品発表会での記者の質に触れていたものがあった。
 ニコン、キャノンという大手が俳優をイメージ・キャラクターに採用したため、恐らくはワイドショーのバカ・レポーターが押し寄せたのだろう。彼らは取材の基礎も知らないし、写真に関してはシロート以下だろうから、かなり周囲に迷惑をかけた事は想像に難くない。
 実際、記者席の真中に突っ立って写真を撮り続けるとは、どういう神経なのだろう。いや、ワイドショーのレポーターがマトモな神経の持ち主でないのは充分判っているが…。
 いずれ、本来プロだけの世界のはずが、いつの間にかシロートが多数雇われているのが問題だろう。もちろん雇う方が悪いのだが。
 
 これらを読み絵わって、「映画秘宝」を買おうとしたら置いていない。他の店に行っても見かけないのだが、発売日が変わったのだろうか。唐突に潰れた訳でもなさそうだが、はて…。


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