どんぐり1号のときどき日記
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2006年03月05日(日) 滑ると思うから滑る?

 今日はなんとなく終わってしまった。夕方から会社に出たけど…。

 ところで、某朝日新聞の記事によると、スケートが何故滑るのか、実はまだ良く判っていないのだそうだ。
 俗に「ブレードにかかる圧力で氷の表面が溶け、これで滑りやすくなる」と言われている「圧縮融解説」が世間一般には流布されており、私も小さい頃からそうだと思っていた。
 しかしこれだけでは、例えば零下30度でもスケートができる理由などをうまく説明できないのだという。この他にある主な説は以下のとおり。

1886年「圧力融解説」ジョリー(英)
→ブレードにかかる体重が圧力となって氷の融点が下がり、表面に薄く水の膜が出来る為に滑るという説。

1939年「摩擦融解説」バウデン(英)ら
→氷とブレードの摩擦によって発生する熱で、氷が融けるという説。

1951年「擬似液体膜潤滑説」ワイル(米)
→気温が零下でも、氷の表面には薄い水の層があるという説。

1976年「擬着説」対馬勝年(日)
→液体としての水は必要なく、固体同士の摩擦として滑りやすい状況が存在するという説。

 ただし、どれも決め手に欠けるようで、滑る理由を完全に説明できない状態らしい。これはかなり意外だった。今後は色々な説を複合する事で合理的な説明になって行くのかもしれない。

 しかし「擬着説」の「滑る原因に水の存在は必要ない」とするものは、もしこれが正しいとなると、スタッドレス・タイヤの性能は一体何で決まるのかまるで判らなくなる。つまり冬の車社会の安全が、実はかなり脆弱な根拠で成立させられているのかもしれないという事になる。

 それはさておき、不思議なのは氷の上の実験がそれほどに難しいのだろうか、という点だ。少なくともそれなりに実験設備を整えられる研究課題だと思うし、機材の進歩もかなりのものではないのだろうか。
 先日判明したウナギの産卵場所の発見のように、広大な場所をひたすら調べて絞り込んでいくのとは状況が全然違うと思うのだが、それほどまでに再現性が難しいのだろうか。
 それとも単純に資金の問題なのかもしれない。もしそうだとしたら、悲しいものがある。近年、謎は謎のままでいい、とする風潮が強くなっているような気がするが、科学はそれではいけないだろう。


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