「ハゲタカ」の作者の、短編集です。 どれも、長編の出だしだけのような話ですが、着眼点が面白かったです。
「一俵の重み」 事業仕分け人VS農水省の官僚 のほほんとしてるが、実は凄腕な官僚。いいとこ取り男です(笑) 自給率のからくりとか、農業マメ知識面白い。 明らかに政治家の方が間違ってるのに、仕分けされてしまうのが悲しい。
「医は…」 一匹狼医師VS出世した医師。 実は、一匹狼医師が出世できなかったのは、出世医師が影で邪魔してたからでした。 親友だと思ってたのに! という話。
最後に、出世医師が、とっても良いポジションを一匹狼医師に与えて、終わりです。 ゆがんだ友情の形だったのかしら(^^;
「絹の道」 遺伝子学者が研究所を辞めて、自然な養蚕をやろうとする話。
絹織物についての薀蓄が面白いです。 オスしか生まれない蚕とか、今は遺伝子改良でそんなことまでできるのか!
効率重視の不自然な品種改良を行うと、しっぺ返しをくらうというテーマ。 「ルリボシカミキリの青」でも、狂牛病とミツバチの回で語られてましたね。
「プライド」 洋菓子メーカーの内部告発。 告発者が○○さんじゃなければ良かったのにな…。 ○○さんはプライドを貫けても、他の人々の生活はどうなる、と思ってしまった。
「暴言大臣」 唯一、後味が悪いです。面白いけども。
「ミツバチが消えた夏」 報道カメラマンから、養蜂家に転職した男の話。
全世界で起っている、ミツバチ失踪事件について。 「ルリボシ〜」は品種改良原因説でしたが、こっちは農薬原因説です。 本当のところはどうなんだろう。関連書読みたくなってきた。
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