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やすみ日記
梅子
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2010年10月01日(金)
「価格破壊」城山三郎

ダイエーの創業者がモデル。
メーカーが小売価格を決める世の中で、安売り店を始める男の話です。

矢口は、現金一括払いで、問屋から安く仕入れて安く売るので、同業者から睨まれます。
肉を卸してもらえず、自分で牛を買ってきて、さばきます。
「大卒の社員にそんなことさせるなんて!」と非難されるのですが、今だったら、京大卒の猟師が居るくらいなので、そこまでくそみそに言わなくてもと思う。

家電メーカーは、矢口のスーパーに卸した問屋を突き止めようと、あらゆる手を尽くします。
望遠鏡でのぞいたり、隠し番号入れたり。
スパイ小説か! と突っ込みたくなる。
そんなにまでして、強制的に高い価格で売らせようとするなんて、えげつない。

「流通は、生まれ持った才能を必要としない。運がまわってくるまで、しつこく努力できるかどうかにかかっている」という、主人公の信条が印象に残りました。

流通のしくみがよく分かるので、面白かったです。

城山作品読むの、「官僚たちの夏」に続いて二作目ですが、文章が読みやすい。
出だしの、主人公の性格を印象づけるシーンが上手。
ありそうであまり無い名前で(尾頭とか)、登場人物の名前が覚えやすいです。

未だに、価格再販制度の残っている出版業界は、この先どうなるんだろうなぁとか、色々考えてしまった。