気が早いけど、今年一番面白かった本はこれ!
島原の乱を、単なる宗教的な一揆じゃなくて、苛政に対する農民の必死の抵抗だと捉えた、歴史小説です。
反乱軍の主要メンバー、庄屋の堅物様と、村の若者・寿安が格好いい! 20年に及ぶ、あり得ない重さの年貢に耐えに耐え続けた堅物様が、とうとう限界を超え、「今年、奴らに払う年貢など、一粒たりとて無い」と腹をくくるシーンが、グッとくる。
戦の狂乱の最中も、堅物様だけは冷静で、亡くなった娘がそばにいるように感じ、独り言を呟いてるシーンも泣けた。
酷い領主さえ取り除けば、政治などなくても、人は自らを律して生きていけると信じていた寿安が、農民&町民の酷い暴動を見て、呆然とする、心の動きも好きだ。
それにしても、幕府軍どんだけ阿呆なんですか! 無駄に人死にを出すなよ。 これが史実だと思うと、松倉家の酷さと言い、倒れそうになる…。
ネタバレラスト。寿安だけでも生き残って、町医者となり、無私で人々を救いまくったということにホッとした。 全員皆殺しにされて終わり、では救いがなさ過ぎる…。
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