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やすみ日記
梅子
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2007年02月10日(土)
「覚えていない」佐野洋子、横山操

「覚えていない」佐野洋子を読みました。
「100万回生きたねこ」で有名な、絵本作家さんのエッセイです。相変わらず、女性を超越したような感じで、面白い。「男性は、自分より権力やお金のある者には、不能になる」という話で、「もっと、ちんちんを丈夫にして欲しい」と書いてあって吹き出しました。
着物に関するエッセイは素敵でした。「和装小物が、どれも綺麗で繊細で、腰紐にほおずりしたくなる」という内容に共感。「お水系でもマダム系でもない、普通の着物仲間が欲しい!」と書いてあって、この当時(90年頃)には、まだ今みたいな着物ブームは来てなかったんだなと思いました。その後、靴デザイナーの高田喜佐さん、イラストレーターの大橋歩さんと着物友達になり、FAXには着物のことしか書いてなかったというくだり、楽しそうで良いなー。お二人みたいに、着物の本出してくれはったらいいのに。
最近、作家さんとか漫画家さんとかが、着物の本を出すこと多いですね。今度、CLAMPの着物本が出るみたいやし。

「日曜美術館30周年展」の画集を見ました。
横山操、本物を見たときは、しんとした空気の伝わる、凄い絵だなと思ったんですが、画集で見ると迫力が伝わってこない。母も同じことを言ってました。
解説文の、横山操と加山又造の関係が萌えでした。
出会いは、横山が、加山の個展を見に来て「なんだこんなもの」と言ったのが始まり。その後、同じ大学で教え、一緒に過ごす時間は長かったのに、絵の話はあまりしなかった。ところが、横山が死の間際になって、どうしても加山に会いたがり、加山が病院に駆けつけたら、「日本画の将来はどうなるんだ」「あとを任せる」と、うわごとのように言ったっていう。ライバルって感じでいいですね。日曜美術館に出演した時、加山は、横山の絵を「絵が直に心に刺さってくる。どうして僕にこの絵が描けないんだろう」って心底不思議そうに言っていて、印象に残りました。