秀香穂里さんの「虜」を読みました。 麻薬取締官が主人公のBL…というより、ハードボイルドでした。設定がしっかりしているので、話に引き込まれました。 特に、二人が気持ちを通い合わせた直後に明かされる秘密、藍原と共通するところの多い神堂の生い立ち、挙げ句の悲劇。二人が惹かれ合う必然性が充分に感じられて、胸を突かれました。が、しかし。ラストについては一言言いたいです。 ネタバレ→藍原が、あっさり神堂との愛を選んだことが解せぬ…直接売りさばいたんじゃないにしろ、弟を死に至らしめた麻薬に神堂も関ってたのに。涙をのんで警察につきだして欲しかったよ。神堂は、麻薬を売っていたことも浅見を殺したことも後悔しとらんぞ。私は、一緒に浅見を捕まえた後で、二人が別れてくれた方が良かった。前半がリアリティのある話だったので、後半無理に甘くまとめなくても〜と思うのでした。二人の間にあるのが、友情だった方が萌えたかも。最後、藍原が神堂を取り逃がして、一生かけて追いかけて捕まえることを誓うとかね。←でも、とても読み応えのある面白い話でした。 あと、P251の「スイッチが素早く切り替わるようだった。明るくなる。暗くなる。熱くなる。冷たくなる」のあたりの表現にハッとしました。
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