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やすみ日記
梅子
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2005年09月08日(木)
「サウスバウンド」奥田英朗

元過激派で「学校など行かなくて良い」が口癖の父親を持つ、小学6年生の男の子の話です。
前半は東京を舞台に、少年が中学生の不良にからまれたり、女の子に好かれたりする日々を描いています。それだけでも大変なのに、父は担任の先生に議論をふっかけるわ、修学旅行費が不当に高いと学校に乗り込むわで、大わらわ。「普通のお父さんが良い」と大迷惑。返り討ちにしてしまった不良が死んだと思い友達と逃避行、続いて居候のおじさんが大事件。ページをめくる手が止まりません。
後半、いきなり沖縄に引っ越すハメに。引っ越すと宣言した翌日、母は家財道具を売っぱらってしまいます。何のアテもないのに、どうするんだ? アッと言う間に飛行機に乗り、西表島へ。
 …後は読んでのお楽しみなのですが、少年の目を通した父と母が、最後にはとても格好良く見えるから不思議です。変な外人ベニーさんとか、博識でジジくさい向井君とか、登場人物が個性的で面白いです。「世の中ってのは、戦わない人を慰めるためにあるのよ。だから合わなくたって気にしないの」って、お母さん格好良いなあ。長い話なのですが、小中高生にお薦めです。もちろん大人にも。