夢見る汗牛充棟
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2005年12月30日(金) 影をなくした男 シャミッソー

岩波文庫 赤417−1

ぶくおふでなんとなく購入。読了。

ほろ苦ーい感じ。影、とはなんなんだろう。
お金で売ってしまった影ってなんなんだろ。

人であるということそのものか、それとも大地なのか。
人を大地に根付かせる止め具として影があるのかな。

なくしただけで、全ての人に白い目で見られてしまう。
社会から受け入れてもらえない。居場所がなくなる。
どんなにお金があっても、影がないという一事でもう
人から許容されず、ましてや尊敬や友愛など得られないのだ。
人間の枠の内に存在していなければ、人間から仲間とみなされない。
人間であるという枠の土台は、お金でできているんじゃないらしい。
お金や身分がなくても、人間から軽んじられるけれど、影の無い
人が軽んじられることそれより甚だ酷い。

うう。悲しいなぁ。

お金が欲しくて影を売った。お金がないと人間らしい
尊厳のある生活ができないから、売ってしまった。
お金を手に入れたけれど、人間じゃなくなっていた。
やっぱり、人間から相手にされない。さみしかろうな。

微妙に暗く悲しい気分になりました。


恵 |MAIL