しゃぼん暮らし
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2005年07月16日(土) いつのさん、どこまでゆく

『花は自ずから紅なり』

詩・早坂類
朗読・伊津野重美

青山
朗読の夜へ


消えていった言葉
舞台にいたのはいつのさんひとり

声がつれてくるものたち

まだあそこにいたい


前半
とても抑えた感じで読まれていて
いつのさんの冴えた声のつめたさに、光や匂いがすうっとかさなって
配達夫の、

道が、

見えてしまう



「ブレス、ブレス」

というときの
なんだろうこの苦しさと切なさ、この熱は、


これなに、


いつのさんが生きてるひとにも死んでるひとにも見える
そしてその両方にも見えない



背中がぞわぞわした

早坂さんの言葉がどれもすごくて
なにか詩とか短歌、とかいう感じじゃないほど
からだを持たないような
すごさ

(うう、うまく言えない)

ここだけの


言葉


燃えて消えてわたしたちのたいないに流れてゆく言葉

背景にさまざまに流れてゆく映像たち

ドライブ感のかかる後半からも
ひたすらこわいほどの

うつくしさ

でも

なにををかいても
逃げてゆくのです





まだあのなかに漂っていたいよう



ひろたえみ |MAIL