屋上冬の陽が正方形の浮きあがった床に差し込んでくる朝になってゆくところです蝶番がなかったビルの側面にはりついた薄い外階段はいつもわたしを誘惑する靴音をみとめる鉢植えされた植物たち侵入者はしかしいわゆるチェアにあさく腰掛けて屋上にはしろいペンキが所々剥げて鉄の色がみえているゆるやかな椅子があったのですそれだけ