Leonna's Anahori Journal
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2003年09月29日(月) 秋の音

朝。

植物に水をやりにベランダへ出たら、聞き慣れない音がする。何だろうと思ったらコンクリートの前庭を枯れ葉が風に吹かれて転がってゆく音だった。
カサカサ、ガサガサ…という、けっこう大きな音。

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今日は一日中、風が強かった。
会社で仕事をしていても、時折、ビュウウゥという風の唸り声がきこえた。

昨夜からしつこい頭痛が居座っていて、まったく冴えない気分でいたのだが黙々と仕事をしているうちに、いつしか外の風の音が自分用のBGMみたいな気がしてきた。後頭部、鈍痛のテーマ。ビュウウウゥ、ゴゥッ…
 
 
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この週末は予定通り、パレスティナに取材したふたつのドキュメンタリー番組をみた。みたあとで、ふと、いつから私はこんなことに興味を持つようになったのだろうと考えた。

“どうしてアタシはこんなところに?”(ブルース・チャトゥイン風に)

そうだった。きっかけは911だったのだ。二年前のNYのテロ。
どうして、こんなことが。どうして、どうしてと問い続けて、ふと気が付いてみたらガザの隔離壁と相対して、眉間にタテ皺を寄せながら、突っ立っていた。

ふたつのドキュメンタリーの詳細については今日は書かない。どちらもとても丁寧に作られた労作だったけれど(よくああいうものが撮ってこられたと思う)。今日は個人的な“発端”の再確認のみ。
 
   
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BGM、夜の部は自然音ではなくクラシックで。

チェリビダッケ指揮、シュトゥットガルト放送交響楽団「ブルックナー 交響曲第三番 ニ短調」。1980年の録音。

もちろん大きな音で聴いても素晴らしいが、夜遅いので、至近距離からごく小さな音で鳴らしている。これがまた、沁みる。噂に違わぬ名演、名盤。私がいままで聴いたチェリのディスクの中ではダントツ一位だ。
 
 


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