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風紋 もくじ / この前 / この後
今日はメモ程度に2つほど書き残す。本当はもっと私自身の中であたためてから書きたいことなのだけれど、今日はそれだけの余裕がない。せめて手がかりだけでも残しておきたいから。 「そう遠くない昔のことのような気もするし、ずっとずっと昔のことだったような気もする、そんな過去のある時に、もう二度と会うことのできない遠いところへ旅立った友人」に、久しぶりに会いに行ってきた。 以前会いに行った時から後に起こったこと、出会った人、考えたことなどを静かに振り返っていると、不意に「ありがとう」と私は呟いていた。今まで「ごめんなさい」の方が先に出ていたのに、すっと「ありがとう」と。 不思議だった。やっと、やっと「ありがとう」と言えた…。 運良く居合わせたご住職とゆっくりとお話をさせていただき(全然考えずに訪れたのだが、今日は彼岸の入りだったのだ)、安心した時間を過ごせた。そして、いろいろと考えた。塔婆をお供えさせていただいた。 音楽を演奏する時に、「nobilmente」(日本語で「高貴に、気高く」)という指示があるところは、「espressivo」(日本語で「表現豊かに」)に演奏するということではない、ということだった。 確かにそれはそうだろう。作曲者がわざわざespressivoでなくnobilmenteと書いてあるのだから。 でもnobilmenteとespressivoの違いは何だろう。nobilmenteに演奏しようとすると、espressivoとも少し重なってしまう。 そもそも作曲者はこの箇所に、どんな思いを込めてnobilmenteと書いたのか。それは、他の音楽表現用語についても同じことが言えるけれど、ひとつひとつ丁寧に見て考えながら楽譜と向き合いたいと思った。 取り急ぎ、忘れないために、今日、心に残ったことを手がかりだけでも書いておきたかった。なんだか、今週に入ってから、毎日が何かしら激動(というと言い過ぎか?)である。
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