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比喩的な表現をするならば。 今日の出来事を列挙してみる。 大学に行き、ゼミに出席した。昼食にパンを1つ食べながら、小さい用事を片付けたり、諸方面に連絡をとったり、ファイルの整理をしたりした。今日は何だか妙に元気で、いろいろな人と話したり、冗談を言って笑ったりした。「師とも姉とも慕う人」に会って話をしてきた。文房具を買い込んだ(赤いボールペンの替え芯やファイル類など)。大学を出て、オレンジ色のガーベラとなでしこを持って友人に会いに行った(その頃には真っ暗になっていた)。お寺に伺い、ご住職とお話ができた。その後、ふらっと喫茶店に寄って、グレープフルーツジュースとケーキを食べた。来年度の手帳を購入した。綺麗なお月様を眺めながら自転車を走らせて帰ってきた。帰りに、少しだけ、前の家の跡地を眺めてきた。 ご住職とは、今日は、「いろいろな方がいるのですね」というお話をして、しみじみとしてきた。 坂村真民さんという方の詩を街角で見かけ、心惹かれた。この方の他の詩も読んでみたいと思った。 これは今日の話ではなく、数日前の話。 所属している楽団を、8月から10月まで休団していたのだが、先日正式に復団手続きを済ませた。最後に係の女の子たちに書類を渡した時に、「お帰りなさい!」と拍手してくれたのが、素直に嬉しかった。 間もなくパートリーダー会議があって、早速出席してきたのだけれど、そこで行われた話で、私にしては珍しく逆上したというか、ぶち切れたというか、けっこうな勢いで意見を言ってしまった(いや、自分ではこんな感じで逆上するのは珍しいと思うのだが、どうなんだろう…)。少し私情をまじえすぎたかなというのと、けんか腰になっていたかもしれないと思って、帰ってからもずっと後味の悪い思いが残った。そもそもの議題については、パートリーダー会議のレベル以上の議題ということで、時間をおいて考えることになったのだけれど。 こういうことがあると、“もう1回休団してやる!”とか“もう辞めてやる!”と思わないでもないけれど、そういう部分も含めて私はここを愛しているから、結局は戻ってくる。音楽がそれをつないでくれているのかもしれない。 私とほぼ同時期に入団し、同じ年齢で、ずっと心の支えにしている友人が、今回の演奏会で退団すると知った。本人から「あなたにいつ言おうかと思っていたんだけれど。自分でも今回を最後にしたくはなかったんだけれど」と聞いた。細かい事情はよくわからないし、詮索しようとも思わないけれど、ずっと一緒にやってきて、そんな日がこれからもずっと続くと無意識のうちに思っていたから、寂しいとか悲しいというところを通り越して、一気に茫然としてしまった。 とりあえず、手紙を書いて、ありがとうと伝えた。 なかなかうまく言葉にできなくて、書けなくて、悔しいな。 私には何もできないんだな、と思って。こんなにきちんと言葉にして伝えておられる方々がおられるのに、いったい私は何をしているのだろうと思って。何も話せなくて。悔しい。 それでも何とか、少しでも。言葉にできるものがあるなら、それに賭けたい。 BGM:「南町から」(作詞・作曲・歌:平松愛理) 振り返りながら。
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