風紋

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2003年09月19日(金) 寄り道 / 生かす / できること

帰りに、いつもは徒歩と電車で帰るルートを、バスで直接帰ることにしようと、バスに乗った。普段は電車の定期券を持っているので電車を使うのだが、バスを使うと歩く距離が少なくなるので、時々、バス代が余分にかかるのを承知で、バスに乗って楽をすることがある(その代わり、バスで帰ると時間がどれだけかかるか予測できないというデメリットはある)。今日もそうだった。

しかし、停留所をいくつか過ぎたところで、急に寄り道をしたくなり、降りるはずだった停留所よりもいくつか手前の停留所で降りた。このバスに乗ると、あの辺りに行けるということを乗ってから思い出したからだ。

バスに乗る前、思いがけず色々なことがあって、うわぁぁぁっと一気に感情が爆発してしまい、同僚にろくに挨拶もせずに帰ってきてしまったので(恥ずかしい…)、少し気分を落ち着けたかったということもあった。ファーストフード店にでも寄ろうかと一瞬考え、その少し後に、そう言えばあの辺りを少し歩いてみようと思ったのだった。

この辺りに来るのは久しぶりだった。夕方を過ぎて、もう暗くなっていた。一見したところ、意外と変わっていないなと思いながら歩いていた。でも、以前来た時から時間は経っているから、どこかに何か、少しは変化もあったのだろう。

ここは私にとって特別な場所なのかどうなのか。

変わったのは私、なのかな。

ねぇ、今、私に何ができるの?、どうやって生きていったらいいの?、と問いながら、辺りの風景を見ていた。

結果的に「徒歩+電車」のルートよりも多くの距離を歩くことになってしまったのだけれど、行ってよかったと思った。帰りにお菓子を買って帰った。


なくなってしまった人やものを、“なくなったのだ”ということを受け入れながら、それでも、そのなくなってしまった人やものを生かすことはできないのだろうか…と、最近時々考える。言葉にしにくいのだけれど。

同時に思うのは、なくならない人やものはないのだということ(考えたくないことであるけれど)。いずれ私もいなくなる。私に何ができるのだろう。何が残るのだろう。


一時期に比べれば、体調はかなり良くはなっている。完全に元通りに動けるわけではないけれど、外出した後の疲労感などは一時期に比べるとかなり良くなった。それでも時々は、思うように動けないことが歯痒くて悔しくて悲しかったりもするが、こんな今でも何かできるかなとか、こんな今だからこそできることがあるかな、と思っている。「できる」と言っても特に何かを成し遂げることだけを指すのでなく、見たり聞いたり話したり触れたり、その中で感じたり考えたりということも含めて。

とりあえず今しなければならないのは、来週から始まる仕事の準備。再来週の別の仕事も少し視野に入れて。あぁ大丈夫なのかな、私。


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浜梨 |MAIL“そよ風”(メモ程度のものを書くところ)“風向計”(はてなダイアリー。趣味、生活、その他)