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年始の迎え方 〜テレビ埼玉の場合〜
2001年12月30日(日)

人はなぜ、年始の迎え方にこだわるのだろう。
どんなに宗教やら思想やらの影響を
受けずに暮らしているつもりでも、
1月1日を迎えるぞとなると、
ちょっとかしこまってしまったりする。

近所の神社で催される年越しのお祭りに出かけ、
餅付きの会場を見物していたら
餅をついていた杵が飛んできて頭に当たり、
「当たり年になるよ」と言われたものの
特に良いことが何もなかったのが、
1993年。

テレビ埼玉をつけたら、及川光博ライブをやっていて
「強力なゲストを呼んであるんだ」というので
「ほぉ」と思ったところ
現れたのがユースケサンタマリアだったのが
1999年。

「今年はどんなんだろう」とまたテレビ埼玉を付けたら、
スタジオにレッズファンをぎっしり集めて
「どうするレッズどうなるレッズ
 浦和レッズ討論会」なるものが開かれていて、
正月の気分ゼロで真剣に討論する人々を
なんとなく無言で見守ってしまったのが
2000年。

そして「今年はどうや」とテレビ埼玉を付けたら
どこかの企業の偉い人がずっと演説していて、
どうリアクションしたらいいかわからず
オロオロ迎えたのが
2001年。

……裏番組で「カウントダウン!」とか
「ゆく年くる年」とか、それぞれ正月らしさを
演出する中で
毎年まったく季節感のない番組で
年を越すテレビ埼玉はある意味すごい。
そしてテレビ埼玉を見ながら、
「これ見てる奴何人くらいだろ」と
想像している私も、ある意味すごい。

 ……来年も、きっとさいたま。


懐かしい人
2001年12月29日(土)

マリオが英語の教科書に載っている、
という噂を聞いた。
やい、あいつも偉人になっちまったのかい。
そんな風に、彼の人生を思い返してみる。

1981年、ドンキーコングジュニアという
ファミコンソフトでデビュー。
捕らえられたドンキーコングを助けるため、
息子のジュニアが様々な難関にトライするという
内容のそのゲームに初登場したマリオは、
なんとドンキーコングを捕らえていた悪役だった。
鞭を手に、ジュニアが上がってくるのを容赦なく妨げる。

そんな下働きを経て、「マリオブラザーズ」。
弟・ルイージと共に主役の座を勝ち取った。
画面の右へ右へと走っていってフェードアウトすると、
いつの間にか左から出てくる。
そんな世界観の中、ほぼ一頭身の彼は走っていた。

はやさん「そうかマリオ。偉くなったんだな。
     …あの頃とは、見違えるくらい
     グラフィックもキレイになって…。
     後輩のピカチュウに抜かれつつあるとはいえ、
     それでもお前は俺達のヒーローだよ。」
(そう言いながら、隣で飲んでいるマリオの肩を叩く)
マリオ「ありがとう……!
    こんなキノコしか食えない髭オヤジを応援してくれて」
はやさん「何言ってるんだ!
     花札とか作ってた小さな会社を
     世界の大企業に育てたのはお前だよ。
     会社のためにお前は、土管に潜ったりブロック壊したり
     コイン取ったりして、年齢も省みず無理しながら
     働いてきたんじゃないか。誇り持って生きていけよ!」
マリオ「ああ……。だが、大変なんだ。
    最近また新しい強力な後輩が……。
    そいつのおかげでCDがバカ売れしてるんだ。俺もいつリストラされるか……」
はやさん「ええっ!?後輩って……どんな奴なんだ?」
マリオ「名前は……『ピクミン』。
    引っこ抜かれて戦って食べられて、
    それでも会社に尽くす覚悟らしい。」
はやさん「それは凄いな……。」
(改めてゲーム業界のすさまじさを痛感しつつ、烏龍茶を一口飲む)

……以上、都内某所の居酒屋での会話。

 p.s.しばらく飲んでいたら、カービィが入ってきた。
   今夜はいつにもまして、膨らんでいた……。


一種類の作風
2001年12月27日(木)

私は何を描いてもはやさんになるなぁ、と時々思う。
どの絵もどの字もどの課題も、はやさん味。
つきつめれば誰だってそうなんだろうが、
私の場合一種類しかバリエーションがないのだ。
絵を描くのは好きだが、雰囲気の出し方が不器用過ぎるのが問題らしい。

オムライスしかメニューのないレストランだって、
そのオムライスが美味ければ繁盛し、雑誌にも載る。
……そういう生き方は実力が要ることだなぁ。


数学まみれ
2001年12月26日(水)

今日は久々に、妹と買い物。

先日美容院に行った際(以前妹と2人で行ったことがあったので)美容師さんに
「妹さんいらっしゃるんでしたよね。
 よく一緒に買い物とか、行くんですか?」
と聞かれ「いえ……」ともごもご答えていたが、
本当に妹とは滅多に買い物に行かない。
理由は、妹は雑貨屋や服屋に行きたがるのに、
私は食糧品と画材くらいにしか興味がないからである。
疲れて体調が悪くなると私はぐずりだし、妹がキレる。

しかしそんな私も、今日は遠方に住む従姉の
クリスマスプレゼントを(今頃になって)選ぶために
私の母校の近所まで行った。
駅前には伊勢丹しか名物(?)が無く、
「県庁の最寄り駅のくせにショボい」と言われていた。
ちなみに今は県庁も移転しているらしい。
(地元民にとって解りやすいヒントだらけ…)

そんなこんなで雑貨屋で選んだのだが、
その店内の音楽がデカいのには閉口した。
今朝は少しだけ頭痛気味だったので嫌な予感はしていた。
なんで、雑貨屋にデカいBGMが必要なのだろう。
私に沈黙をくれ。と、其の手の店に行くたびに思う。
頭痛の時は、どんな音楽であれ
黒板をツメで引っ掻く音にも等しく感じてしまう。
さらになんだか知らないが音の出るオモチャが置いてあって、
それがずっっっっっっと鳴っていた。
よっぽどたたき壊そうかと思った。

でも、体調が悪いことをあまりつぶやいていても、
妹が機嫌を損ねる。
慎重に選びたい従姉へのプレゼント、
うるさい音楽にうるさい音声、
子供連れが多い店内に、
酷くなる一方の頭痛。
これ以上悪いことが増えてはたまらない。

妹「あっ、これ買おうかなぁ」
私「あ……買えば。」

いつもなら、妹の衝動買いを止める私が
妥協した姿勢に出た。人は窮地においてプライドを下げる。
政治家は窮地において税金を上げる。(珍しく社会派ぶる)

会計は私が済ませ(苦笑)、今度は本屋に。

本日はわたくし、統計学の本を選ばなくてはならない。
そう、選ばなくてはならない。
なぜなら、今度の試験によって単位が(略)。
必死に勉強して間に合うかどうかである。
頭痛がガンガンする中、必死に統計学の本をあさり続け
良さそうなものを見つけて会計。

くたくたになって帰り、少し休んで勉強。

妹は好きな物を買っ(てもらっ)たので上機嫌。
ごろごろしながらビデオを見ていた。
私は、繰り返すが少し休んで勉強。
そんな自分はちょっとエライ。
妹よりはエライ姉でありたいといつも思う。
その意地があるから努力してるんだろうか。
しかし家族とは不思議なものだ。
妹とだって、姉妹に生まれていなければ
絶対親しくなってないだろう。
そういえば昨日テレビで見た漫才の大会、
優勝したのは似てない兄弟コンビだったなぁ…。

いつか、いつか天下を獲ってやるんだ。と急に思う。
しかしなんの領域で獲るんだろう。
まずはイケそうな領域探しだ(この辺からして
あまり天下を獲れなさそうな考え方であるが)。
……少なくとも、その領域は数学ではなさそうだが。
でも購入した本は(今のところ)なかなか解りやすい。
天下の前に単位を獲ろう。切実。


大掃除
2001年12月20日(木)

朝六時に起床して英語の授業を受け、
その後研究室の大掃除。
去年の冬と比べてタフになっている。
思った以上の早さで、地味に復活しているようだ。

とある挿し絵イラストの仕事で珍しく評価され、
照れ臭いやら仕事増えたやら、
ともかく楽しく取り組めそうな仕事なので
喜ばしいことだと思う。

しかし帰りの電車でさすがに疲れたのか熟睡。
寝過ごす。

♪もういくつ寝ると 目的地

……電車でGOES。はやさんです。(笑点的自己紹介)


growing to be real “JAPANESE”
2001年12月19日(水)

昨日は研究室で忘年会。
といっても、わたくし酒が全く飲めません(何故敬語)ので
みんなビールのところ、一人静かに麦茶で乾杯。
妙に夏の味がした。

先輩が作っていた酒のつまみが
好評な様子だったので、私も一口。
 「……これ、なんですか?」
 「すなぎも」
 「…………」
生まれて初めて食べる。
みんなは「おいし〜」と賛辞しつつ
普通に食していたけれど、私は大変なことになった。
肉のような味。(そりゃそうだろう)
でも、これをキチンと飲み込まなくては
年が越せないようなそんな気がして、
結局二分間ほどガムのように咀嚼したのち
ミネラルウォーターで流し込む。
あ〜、ひとまわり大きくなった。個人的な達成感。
鍋を一生懸命食べる。
キノコや豚肉、白滝といった「ちょっと苦手」の
オンパレードだったが、普通に食した。
私が苦手じゃない食材だけでちゃんとした料理を
作るのは困難を極めるだろう(少なくとも日本では)。
それに、苦手な物でも努力して
食べるようにしなくては栄養に悪い。
豚肉はビタミンBだ、と自分に言いきかせて食べる。

このようなタイプの外食(?)は、私にとってはチャレンジの機会だ。

去年の冬、ケンタッキーのセットにトライした。
鶏肉とキノコが苦手なくせに、
鶏肉のサンドとグラタンのセットを頼んだ。
見事完食し、心の中で勝ち名乗りを上げる。

その後、友達と夕飯を食べにいった時に
カクテルに挑戦。
舐めただけで具合が悪くなった。敗北感。

友達の家でキムチに挑戦。
友達のお母さんに「好き嫌いは減らした方がいいよ」と
励まされてのメニュー。ある意味有り難いことです。
どうにか食すが冷水をがぶ飲み。

…2001年は、偏食の改善に奔走した一年であった。
数々の辛い記憶が甦る。
そして来年は、今年克服できなかった
寿司および刺身に、再挑戦したいと思う。
もう一歩、日本に溶け込むために。


プリンターさん
2001年12月11日(火)

プリンターには感情がある。人格がある。
そんな気がして仕方がない。

近頃うちのプリンターは青い横線が大量に印刷される。
それも、青系の色を使った時のみ。
赤系・黄色系などのプリントの際には対して影響しないが、
青や緑や紫の時はやたらと横線が出る。それもやけにクリアに。

プリンターに向かって一礼。
「たのんますよ、高い紙使ってるんですよ」
インクジェット専用紙に、写真画質のハガキ用紙。
どんだけの、いくら分の紙が青線のために台無しになってきたやら。
「たのんますよだんな、若しくはお嬢さん」
プリンターにお世辞を使う。
しかし未だにご機嫌ななめというか、
黒いヘンなシミまで付くようになった。

ヘッドクリーニングは、人間でいう説教。
姿勢を正して任務に臨んでください。
と言っても言っても、効くやつと効かないやつと
いるわけで。

……仕方ない、青い線は無視してくださいと言いながら提出しようか。


やや衰弱
2001年12月07日(金)

「満員電車に揺られる」という言葉がある。
しかし、「揺られる」余地があるだけいいのだ。
今日はそんなことを思った。

JRの某路線が止まり、その影響ですさまじい混雑。
他人が呼吸して体が動く、そのわずかな動きさえ
感じ取れるほどの密着。
暑苦しい。というより、息苦しい。

今日は風邪を引いていて、さらに課題も抱えていた。
泣き面に蜂である。

今週は3回も電車のせいで遠回りしている。
ダイヤの乱れはやるせなさと疲れを生じさせる。
さらにどんなに怒ったところで、
どんなに非難しようとしたところで、
みんな電車を使わずにはいられない。
怒りのぶつけどころがないのだ。
利用者はどうすりゃいいのだ。

そんな衰弱した状態で、風邪の治療のため耳鼻科に行く。
子供が騒いでいて頭痛が止まらない。
〆切で埋まる手帳を見ては切なくなる。

体力がもっとあればと思う。
でも一時に比べれば夢のように元気だ。
手に入れれば、更に欲しくなる。
お金みたいなもんだ。



浦沢直樹
2001年12月06日(木)

数ある漫画家の中で、私が凄いと思う人のひとり。
MONSTERを人から借りて読んでいる。
やはり凄い。
マスターキートン(これはなんと!自分で買った)のような
単発の連続も描けて、MONSTERのような
長編も描ける。
YAWARA!などは読んだ事がないが、
この二作品を読んで圧倒されている。

漫画はデザインなんだろうか。アートなんだろうか。
『自分の感情や主張を自由に表現できるから』、
アートだと以前は見なしていた。
でも、多くの人の手や声、
社会の影響を受けている以上、
それは純粋なアートではない。
『日本人の近代アートで世界に認められた例は無い』
という話を聞いて、ますます思う。
手塚治虫や大友克洋のように世界で認められる
作家を輩出している日本の漫画界。
確かに駄作も多いが、名作だってちゃんとあるのだ。

漫画は、やはりデザインなんだろうか。


休むのが下手
2001年12月05日(水)

近頃「元気だよね」と言われている私だったが、
今朝起きたら喉が痛かった。
 「あっ、これは風邪かもしれん」
やばいなぁ、と思いつつも犬の散歩はしっかり行く。

授業が無い日に体調を崩すあたりが私らしい。
「今日は働かなくていいんだ」と体が思うのか、
昔から休みの日に限って体調を崩す傾向がある。
幼稚園の頃から、夏休み最初の日に熱を出していたという。
小学生の時も、熱を出すのは学校が無い日。
気に入った高校に入学した途端病気になったのも、
「もう無理しなくていいんだ」という安心からかもしれない。
どうりで、病気だったわりには悲壮感がなかった。
それにしても、私は多分、
普段よほど無理をして暮らしているのだろう。

ともかく、金曜日の朝までに仕上げなくてはならないポスターを
今日と明日で仕上げなくてはならない。
昨日と一昨日は、よく考えたら無理をしすぎた。
電車が止まっていて隣の駅まで歩いたり、
帰宅してすぐに食事の支度を始めたり。
その前には新宿や多摩に行ったりして……
パワフルに活動しすぎたのだ。反省。

自分である以上、体力には限界がある。
ネット上をサーフィンするように、
ほぼ魂だけであちこち動けたらどんなにか、
と思うこともあるが、それも怖い。
リアルに歩いて移動するのが好きな以上、
無理せずに休まなくては。


師走最初の日記
2001年12月01日(土)

募集要項の作り直し。
似顔絵の描き直し。
冊子イラスト考案。
キャクター考案。
……今日やったことをリアルに描いてみた。
課題ばかりなのだが、そこそこ楽しかった。
楽しめた。ささやかに嬉しい。

昨日・一昨日の旅のことを思い出す。
「立川があんなにデカい街だとは」
「まさか紀伊国屋にもあの本が置いてないなんて」
東京という街は世界で一箇所だが、
そこから何を拾って帰るかは自分次第。
(すべての場所についてそれは言えるのだろう。)
私のフィルターを通して、昨日は何が見えたのやら。
小旅行から帰るたびに思うこと。

私がおしゃれな店に行った場合。
例えば服を見て「いいなぁ」と思うんではなく、
「ああ、これが『良い』と認められているんだな」と
思うに過ぎない。なぜ楽しめないんだろう。
美容院や化粧品売り場が、自分の居場所とは思えない。
たいてい私は自分が普通でない、ということを
楽しんでいるが、それが急にできなくなる時がある。
哀しいというか、自信を、自身を失いかけるというか。
落とし穴は多分そこにあって、
私はそのことに気付いている。
気付いていられるうちは大丈夫、とも思う。

内親王がご誕生。…というのが、本日の
世間におけるビッグニュース。
明るいニュースに飢えていた国民なだけに、
私までなんだかホッとする。
日本のみなさん、なるべく前向きな気持ちで
2002年を迎えましょう。いやほんとに。