蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2007年12月31日(月) ゆずジャム作り

畑で明日の朝のお雑煮のほうれん草を採る。11時からゆずジャム作り。母が近所のおばあさんからもらってきた花ゆずという小さなゆずを使って作る。ざるいっぱいのゆず(30個くらい?もっと?)を洗って皮と中身とジュースに分ける。ひたすら皮を薄く刻む。中身はひたひたの水で煮て網で漉してペクチンを取る。水にさらした皮とたっぷりのグラニュー糖とペクチンとジュースを合わせて大鍋でくつくつ煮る。瓶は煮沸しておく。とろっとしたら出来上がり。瓶詰めまでいれると3時間半かかった。とにかく皮を刻むのが大変で、皮がぬるぬるすべるし、小さいから押さえにくいし、左手が腱鞘炎にでもなりそうだ。それでも見事ジャム瓶9つ分できた。トーストに塗ってもおいしいし、お湯で溶いたらゆず茶にもなる。

妹は築地でカニ、イクラ、粕漬け、卵焼きを買って帰ってきた。夜は生ハム、スモークチーズ、テリーヌ、テリヤキチキンなどを野菜とともに大皿に並べる。紅白かまぼこ、伊達巻、築地の卵焼き、煮しめ、黒豆などおせち料理も出す。リクエストした父の前にはカニ。あまりにおいしくて楽しくて、満腹で動けなくなるくらいに食べてしまう。

紅白歌合戦と他に2つくらいの番組を行ったり来たりしながらテレビを見る。ゆく年くる年になったらそろそろ寝るかと思い、歯を磨いていると日付が変わる。家族と、あけましておめでとう、ではおやすみなさい、と言い合って寝る。


2007年12月30日(日) 帰省

午前中、軽く掃除をして、残った洗濯物を浴室に干す。昼過ぎ、相方とともにまるを連れてたくさんの荷物を背負って実家へ。5泊くらいする予定。冬は着替えの洋服がかさばって荷物が多い。あんまりケチっても寒くて風邪をひくのが落ちなので、諦めてがんばって持っていく。来年からは長く居るなら予め送ってもいいかもしれない。

妹は2日連続の忘年会に出かけていて留守。父と母と相方と4人で晩ご飯はハヤシライス。自分で作るのとはまた違った味でおいしい。どうも実家に帰ってくると眠たくなる。母の手伝いをしなければと思いつつも、早々に眠くなり、さっさと2階に布団を敷いてしまう。


2007年12月26日(水) 朝のひと時

朝7時過ぎ、相方と家を出る。いつもドタバタと慌ただしく飛び出してきては、歩きながら無造作にただ巻きつけただけのマフラーをちょっとはまともな風に直し、風邪予防のマスクをし、耳が冷たいので帽子をかぶり、最後に手袋をはめる。相方に遅れをとらないように早足で、かばんの中身をチェックし(この時点で忘れ物があったとしても戻れないのだが)、納得して前を向く。このところ毎朝、天気予報ではこの冬一番の寒さと言っている。原っぱには霜が降りている。スズメが集まって地面をつついている。

引っ越してこのリズムになってから2ヶ月半、遅れることなく18分の電車に乗っている。当駅始発の電車は必ず座れる。座って、冬の朝の静かにきらめく街並みを眺める。忙しい朝の、そこだけ別の時間が流れているかのような不思議なひと時だ。ふたつみっつ駅を過ぎればすぐ人でいっぱいになり、窓の外の景色は見えなくなる。今週になってまずは学生が、そして勤め人もだんだん休みに入るらしく、乗ってくる人が減った。

お正月休みには実家へ帰る。天気が良ければ畑仕事に精を出そう。冬だからあまりすることもないかもしれないけれど。


2007年12月25日(火) 大掃除の反省

大掃除は台所まで手が回らず。今週末にでもレンジフードだけは終わらせてから帰省したい。それにしても、連休前に副鼻腔炎になったのは痛かった。頭痛とだるさで体力とやる気を奪われあまり働けず、残念。

年賀状、書いて出す。なんとか25日までに投函。民営化後初の年賀状、遅配なんてことになるのだろうか。私はちゃんと25日までに出しましたからね!元旦に届けてちょうだいよ!

週が明けて、いよいよ「よいお年を」の挨拶を聞くようになる。仕事は金曜日まで。


2007年12月24日(月) 大掃除3日目

晴れたので予定通り大物の洗濯。毛布2枚、たまった洗濯物たくさん。あとは普段の掃除と同じで、洗面所とトイレなど。部屋全体の拭き掃除。相方は自転車で小1時間ほど走った後、今度は電車でいつもの自転車屋さんへ遊びに出かける。

午後は少し遠くの大きなスーパーへ買い出し。サワークリームもラザニアもSBのホワイトソースの素も売っていなくてがっかり。ラザニアの予定が狂い、ただのグラタンに変更。

クリスマスケーキは4号サイズのいちごと生クリームのケーキを半分ずつ食べる。大量の生クリームに最後はさすがに少し胸やけがしたけれど、全部食べてしまった。

夜、年賀状印刷。


2007年12月23日(日) 大掃除2日目

今日も一日中雨かと思っていたら午後から晴れそうな予報。晴れたら窓拭きとベランダ掃除をしたいので、午前中は床のワックスかけをする。テーブルやラグをどかして掃除機をかけ、固く絞った雑巾で水拭きする。乾いたらAUROワックスシートをクイックルワイパーに取り付けて、じりじりと後ずさりしながらかける。ベッドの下のわたぼこりがすごかった。

ワックスが乾くのを待つついでに、お昼ご飯を食べに外に出る。マックのメガトマトとメガタマゴを食べに行く。私はメガトマトにする。下からパン肉肉パン肉トマトパンだと思っていたら、トマトと肉の間にもう1枚ベーコンが挟まっていた。黒コショウのきいたソースでなかなかおいしい。でも1度食べたらそれで満足だ。

予報どおり晴れて午後は窓拭き。リビングの窓はとにかく大きく、私はそこが気に入ってこの部屋にしたと言ってもいいくらいなのだけれど、やっぱりこれを磨くのは結構大変だ。背中に日を浴びながら延々と腕を動かす。途中で副鼻腔炎の頭痛が出てきてぐったりしてしまい、後半はほとんど相方にやってもらった。今日の労働はこれで終わりかと思いきや、相方が障子の張り替えもすると言い出し、霧吹きをして古いのをはがす。

夜はスープストックへ。2種類のスープとごはんのセットにする。一度にいろんな味が楽しめていい。家ではこうはいかない。

帰ったら木枠が乾いていたので、貼っちゃおうかな、とまだやる気の相方は、器用に専用両面テープを枠に貼り付け、強力プラスチック障子紙を枠に合わせて切り、端からぴっちりと押しつけていく。障子2枚が完成するととても気分がいい。私は早々に疲れてしまいあまり手伝えず、ほとんど相方一人でやっていた。相方がよく働いた日だった。


2007年12月22日(土) 大掃除1日目

どんより曇り空。雨は降ったりやんだり。この連休は大掃除にあてることにしているので、相方と協力してまずはお風呂掃除から。浴槽の側面(エプロンと呼ばれている)を取り外して、浴槽の下(普段見えない部分)までも洗う。ひとりでやるとうんざりだけど、ふたりでやればなんだか楽しい。カビとりをしたり磨いたり、なんだかんだで午前中いっぱいかかった。

お昼は手っ取り早くチキンラーメンとりんご。

午後は戸棚や引出しの整理。いろんな書類があっちこっちに無造作に詰め込まれているので、全部ひっぱり出して、いるものといらないもの、トリセツや保証書、給与明細、その他もろもろ分類してまた収納する。引越し以来ずっと気になっていてやらなきゃとは思っていたのもののなかなか手に付かなかったことがこれでやっと片付いた。

雨の止み間にスーパーへ買い物。歩いていたらぽつぽつと降り出した。傘は持ってこない。帰りはもっと降ってきたけれど、コートを着て帽子もかぶっているから雨はあまり気にならない。

小腹が空いたのでおやつに買ってきたコロッケを食べ、夕方5時を過ぎたので部屋全体にざっと掃除機をかける。今日の掃除はここまで。


2007年12月20日(木) やや不調

朝から頭痛。いや、かすかな予兆は昨夜からだ。下を向くとおでこのあたりから後頭部にかけてがずーんと重く鈍く痛い。これはまぎれもなく副鼻腔炎だ。肩凝りもひどい。毎日気をつけてマスクしたり温めたりしてもこれだから、まったくいやになってしまう。

副鼻腔炎はこういう頭痛が出てくるまでになるとネギやショウガや温湿布などの民間療法だけではどうにもならないので、さっさと病院へ行き、細菌をやっつけるべく抗生物質をもらう。連休明けまでの5日分。少し多い気もするが、連休中に悪化しても困るので念のため。考えてみれば引っ越してから初めての病院で、駅前の夜7時まで開いている内科へ時間ぎりぎりに駆け込むと、待合室には誰もいなくて、すぐに受付をして問診票を書かされ、座る間もなく呼ばれて15分もしないうちに用事が済んだ。先生は丁寧と言えば丁寧、いい加減と言えばいい加減な様子で、まあホームドクターにはちょうどよさそう。


2007年12月17日(月) 小さなことからコツコツと

しんしんと冷える朝晩、底冷えのする毎日。冷え性にとって、冬は本当につらい。寒いのを我慢するのは暑いのを我慢するよりしんどい。油断するとすぐ風邪をひく。だから、小さなことからコツコツと。おや、おかしいな、と思ったら早め早めが肝心。

ハラマキ:
ここ5年くらい断続的に使用。まじめに毎日つけるようになったのはこの1年くらい。夏は綿や絹の薄手のもの、寒くなってきたら厚手のものに。胸から腰まですっぽり隠れるくらい長いものもある。最近ハラマキが人気で、素材、色、形など多種多様でうれしい。ハラマキがあるとお腹から腰にかけてどっしりと安定感がある。

衣服に貼るカイロ:
じんわりと温かくて、肩のこわばり、座り疲れの腰痛、冷えによる腹痛によく効く。またそれらの予防にもなる。背中がゾクゾクして風邪をひきそうだと思ったら、風邪の入口「風門」に貼る。首を前に倒したときにいちばん出っぱる骨の2〜3つ下の背骨の両脇、この辺りめがけて貼る。大きいサイズは熱くなり過ぎることもあるから、もっぱらミニサイズを愛用。

湯たんぽ:
お風呂に入る前くらいの時間を目安に、やかんに湯を沸かし(沸騰する前くらいがちょうどいい)、湯たんぽにとぽとぽとお湯を入れ、ベッドの足元に仕込んでおく。寝る頃にはふとんの中がほんわりと温かく安心して眠れる。ただし低温やけどに注意(経験あり)。湯たんぽが熱いときは付属カバーの上からさらにバスタオルでくるむか、体から遠くに離してから眠る。脚をくっつけたままうっかり眠ってしまい、ビリッと熱くて(痛くて)目が覚めたこと過去に一度あり。

ペットボトル(オレンジのキャップの):
温かい飲み物用のペットボトルにお湯を入れ簡易湯たんぽに。これは主に職場で使用。机の下に段ボール箱とフリースの膝かけで猫のおうちみたいな箱を作り、そこに湯たんぽを仕込んで足を入れる。足浴、もしくはこたつのような温かさ。これに膝からもう1枚かければ完璧。自動ドアの隙間から吹き込む外気にも負けない。

ホットパック:
布の袋にセラミックのビーズ(たぶん)が入っていて、電子レンジで2分加熱すると、20〜30分じわじわと温かい。首回り、腰、お腹などにのせる。ちょうどいい重みと熱にコリがほぐれる。

マスク&のど飴:
あれこれ食べてみて、ここ数年は味覚糖「龍角散ののど飴」に落ち着いている。梅味もあるけれど、ふつう味(青いパッケージ)の方がいい。上にチャックの付いた袋入りのものを持ち歩いている。ハーブもそれほど辛くなく、粒も小さめでちょうど良い。少しくらいの鼻づまりやのどの痛みはこれで治る(気がする)。通勤時には不織布マスクをして、のど飴をなめている。朝の冷たい空気、乗換時の駅構内のホコリ、隣に居合わせた人の痰のからんだ重たいせきや大きなくしゃみにもひとまず安心。あまりに至近距離の場合は一瞬息を止めるのもいいと聞く。

マフラー・手袋・ニット帽:
外出時の必需品。これなしで寒い寒いと文句を言うな。暖房のきいた電車や建物の中ではまめに取りはずし、のぼせないように気をつける。


-------------------------キ---リ---ト---リ---セ---ン-----------------------

その他、今までに使ってみたもの。

塗るカイロ:
ハンドクリームみたいに手に塗る。じわじわと発熱する。少しひりひりする。手のひらにじっとり汗をかいて、かえって気持ち悪い。

蒸気温熱シート:
肌に直接貼れる低温のカイロ。はがれやすくズレやすいうえ、粘着部分にかぶれてしまい断念。


2007年12月16日(日) 冬の夜

実家に一泊、2時過ぎ帰宅。昨日今日と実家の窓拭きをした。来週は我が家もしなければ。

少し休憩してから、ベランダのメダカの水を替え、洗濯物を取り込み、自転車で大安売りの店へ。強い北風が冷たい。でも晴れた日の自転車は楽しい。1階で障子紙(蛾が卵をうみつけ、その部分が汚れたので四角く切り取ったため要張り替え)と大掃除用の洗剤を買う。2階は食料品で、野菜いろいろ、肉いろいろ、魚いろいろ、牛乳、パン、今川焼(冷凍食品)、アイスなど買う。ふたりして大きなリュックを背中にしょって自転車をこいで帰る。冬の野菜がおいしそう。かぶは明日の夜、ホワイトシチューに。白菜とネギは今夜の鍋に。

鍋料理はどんなにたらふく食べても胃にすっきりとおさまる。最後の雑炊までおいしくいただく。ほかほかの体でおもてに出ると、星がよく見える。前に住んでいたところより、ここは夜空の色が濃く深い。冬の星は白い。


2007年12月14日(金) グラタンにはマカロニを

急いで帰宅してふたり忘年会の準備。予定どおり、鮭とじゃがいものグラタンを作る。帰りがけに買ったローストビーフのサラダとビールはひとまず冷蔵庫に入れておく。私の作るグラタンはいつもどうしたって具だくさんになるので、ル・クルーぜのココットロンドでどんとひとつ大きく作り、テーブルで取り分ける。生鮭はバーブソルトで下味をつけ軽く小麦粉をふりバターで焼いて、身を大きめにほぐす。じゃがいもはレンジでやわらかくしておく。ゆでたほうれん草ときのこ(今日はしめじ)と一緒にしてホワイトソースで混ぜ合わせ、とろけるチーズ、その上にかりかりの焦げ目がつくようにパン粉、彩りと香りづけにドライパセリもふりかけオーブンへ。職場近くの(サンドイッチが特に)おいしいパン屋さんのフランスパンは、切ってバターをのせてからトースターであたためる。これは食べるときに各自でにんにく片をすりすりこすりつけるガーリックパン。

グラタンも焼き上がり、まだかなあ、とテーブルセッティングをする頃、思ったより早く帰れなかったよー、と相方が帰宅。ビールで小さく乾杯。今年はほんとにいろいろあったね、これでもかって言うくらい盛りだくさんだったね、と言い合う。あとは普通の晩ご飯とさして変わらず、おいしいおいしいともくもくと食べる。でもマカロニも入れてほしかったな、と相方はちょっと残念そうに言う。じゃがいもとマカロニじゃ炭水化物がかぶるし、とマカロニを入れなかった理由を説明すると、マカロニのあの食感が好きなんだと訴える。それは私もわかる気がする。これからはどんなグラタンにも必ずマカロニを入れること。


2007年12月13日(木) 予報通り

ひさしぶりの雨も午後にはあがる。

ご飯の用意ができてしまった。相方の帰りまであと1時間はあるだろうから、お腹もすいていることだし、先に食べる。食べ終えて半分片付けて、テレビのACミラン対浦和レッズをちらちらと横目で見ながら、山崎ナオコーラ著『浮世でランチ』の続きを読む。日テレの実況が偉そうに聞こえる。何様のつもりやねん、となぜか関西弁でテレビに呟く。

本は試合終了より先に読み終えた。『浮世でランチ』は過去(中学生)と現在(OL〜退職直後)を行ったり来たりする話。中学生の頃の、どうにもならない虚無感、取り残されたような心細さがよく表わされている。著者のホームページ(微炭酸ホームページ)の日記を読むと、とてもサービス精神旺盛な人らしい。頑張って小説(文章)を書いているのでぜひ読んでほしい、と何度も書いてあった。自信があるのだ、きっと。

キリスト教徒じゃないけれど、何もしないのもつまらないので、毎年クリスマスには相方と小さな贈り物を交換する。相方から、少し早めのクリスマスプレゼントが届く。11月に腕時計の電池が切れ、ちょうどいいから腕時計を買ってもらおうかな、なんて考えていたのに、お店に見に行ってもこれだ!というものに出会わず、しばらく考えているうちに電池交換をしたらそれで用が足りてしまい、やっぱり腕時計はやめにして、本をお願いした。涙を流すほどお話に夢中になっていた子ども時代と今をつなぐ本。160枚の挿絵は原著を再現したという。私はこういうプレゼントがうれしい。もともと装飾品にはあまり興味がないので、無理に選ぼうとしても心が動かない。かわいいとかきれいだとか思うには思う。だけど、欲しい!という気持ちが足りず、たいてい買うまでに至らない。相方へのプレゼントは未調達。明日は家でふたり忘年会。


2007年12月12日(水) 明日は雨

1212で漢字の日?「いい字一字」と読むそうだ。語呂合わせもなかなか苦しまぎれだ。いっちに、いっちに、で体操の日にでもすればいいのに。今年の漢字が発表される。一年を一字で表そうなんて、はなっから無理な話だと毎年のように思う。そんなのどうでもいい、としらけた気分にもなる。でも見てしまう。今年は「偽」だけれど、これだって世の中の流れの一部分でしかない。他にも色々あっただろうに。ちなみに昨年は「命」その前は「愛」。文句を言うわりにはちゃんと覚えているからいやだ。来年は「輪」なんてどうだろうか。北京オリンピックもあることだし。

帰りの電車で『寺内貫太郎一家』読了。昼休み、天ぷらうどんを食べたあと、あついお茶をすすりながら読んでいたら、お祭りの辺りでじわっと涙が出そうになった。ミヨちゃんが貫太郎に向って言うセリフが確かこんなのだ。「お祭りって、幸せな人ばかりが楽しんで、おかしいとおもうんです!」ミヨちゃんは母親の命日なのに言い出せなくて、そうとは知らない周りのみんなはやれ祭りだ祭りだと浮かれ騒ぐ。その輪にうまく入っていけない、入りたくない気持ちが屈折して、こういう余裕のない言葉になる。

夜はレンコンのきんぴら、焼き餃子(冷凍)、厚揚げと根菜の煮たの、ほうれん草のおひたし、もやしのナムル、納豆、玄米。レンコンのきんぴらにトウガラシを入れ過ぎた。舌も唇もピリピリする。食後にりんごをむく。明日は雨の予報。


2007年12月10日(月) この頃本を読んで思うこと

急に向田邦子が読みたくなって、実家に帰ったついでに納戸から何冊か持ってきた。代わりに『富士日記 上・中・下』を置いてくる。最近は老眼で活字はねえ、と言う母が本当に読むかどうかわからないけれど、電話で話したときには少し興味を持ったようだったので。山で暮らす泰淳と百合子の境遇が、父と母に重なる。病のためか、徐々に体がいうことをきかなくなる泰淳に、文句を言ったり気遣ったり、一貫しないものの明るく懸命に支える百合子。こんな風に富士日記を読んだことは今までなかった。

やはり父の病気とそれにまつわる諸々の不安や心配が、常に心の奥底で低く鳴り響いているからに違いない。もはやどうにもならないが、考える時間が与えられただけでもよかったと思いたい。悩み苦しみ、抑えようとしても湧き上がる怖れや悲しみ、悔しさ、虚しさ、あらゆる負の感情を抱え、どこまでも衰弱していく体でなお生きていく、そのしんどさに付き合うことが少しでも父の助けになればと願う。でも、本当のところ父がどう思っているのか、わからない。核心に迫ってみたい衝動に駆られもするが、いったん言葉にすることで余計に傷つけてしまうかもしれない。結局のところ、私は聞けない。なんでもあからさまにすればよいというものでもないだろう。

10年ぶりくらいで向田邦子の『寺内貫太郎一家』を読むと、ずいぶんと理不尽なことがたくさん書かれていて、こんなの今ならセクハラとかパワハラで訴訟もんだな、昔はこれでもよかったんだな、と懐の深さやいい加減さを感じる。表面上は嫌味を言ったり殴ったりしても、本当は思いやりや愛情があったり、何かあったときには自分が責任を取るという潔さを持っていたり、どんなことがあっても守ってみせるという気概みたいなものがあるから許せるのか。つまり卑怯さは微塵もない、ということだ。この前、相方ともこんな話をしたっけな。


2007年12月09日(日) イチョウ並木

昼までかかって和室とリビングの片付け。和室に仮置きしていた粗大ゴミは平日のうちに持って行ってもらったので、便利だけれど場所ふさぎになっていたリビングの座卓を和室へ移動させる。座卓跡地には無印良品の体にフィットするソファをふたつ転がす。前の家では4畳半の和室に押し込まれ全然使っていなかったのを、今度こそは有効活用するつもり。昼ご飯はゆでたスパゲティに和えるだけのペペロンチーノとたらこの2食をふたりで分けて食べる。

午後は自転車で図書館とスーパーへ行く。特大リュックに返却本5冊とリサイクルのペットボトル、トレイ、牛乳パックをつめ、出発。まず、スーパーの入口で資源ごみを回収ボックスに入れ、カサを減らし、ぐんぐん自転車をこいで、図書館で本を返しまた借りる。小川洋子『ミーナの行進』『博士の本棚』、金井美恵子『目白雑録ひびのあれこれ2』、山崎ナオコーラ『浮世でランチ』の4冊。帰り道で再びスーパーに寄って、レンコン、ほうれん草、もやし、味噌、醤油、牛乳、厚揚げ、トマト水煮缶、冷凍餃子などなど買い込む。重い。重いが家まですぐなので、全部背負ってがんばって自転車をこぐ。団地のイチョウ並木は先週のまばゆい黄色が抜けて、すかすかに白っぽくなっている。落ち葉はとめどなく降って道路に積る。誰も掃除しないようで、歩道には膝くらいの高さに積っている。音もなく次々と降り積もるその様子、圧巻。止まってしばらく見惚れる。

手抜きスパゲディではお腹がすくだろうと思って買ってきた肉まんとあんまんを蒸し器にかける。12分。ほかほかに出来上がり、ふたりで2個ずつぺろりと平らげる。出かける前にアイロンがけ。夜は吉祥寺の回る寿司へ。お店に着く前から何を食べるか考え、シュミレーションをする。食べながら次どうしようなんて考えて躊躇していると、たいして食べないうちにすぐお腹いっぱいになってしまう。そんなことは避けたい。今日はまぐろの気分、づけまぐろか赤身だな、あとはお約束のいくらととびっこも。いつもの穴子はやめにして、白身を何種類か食べよう。お寿司もいいけれど、ここのしじみ汁は最高においしい。冬なんて特に体の芯から温まる。

体にフィットするソファのカバーを新しいのに取り替える。ベージュとライトブラウン。これからは空いたスペースでまめにストレッチをしよう。


2007年12月08日(土) 畑仕事

6時半起床、7時半に家を出て、8時半のロマンスカーに乗る。日帰りで実家へ。10時過ぎ到着。駅まで父と妹が迎えに来てくれる。2台あった車を車検を機に新しい1台に買い換えたばかりで、初めて見る車はかわいらしい真四角。乗り込むとまだ新しい車の匂いがする。坂道快調。

お茶をいれ、台所から先日の来客用のおまんじゅうの残りを見つけ出して食べる。一息ついたら母の畑の手伝いをする。父は上のテラスから監督。穏やかに晴れわたっていて、風もなく、それほど寒くない。

大根と白菜の雑草を抜き、追肥する。向こう側で、しゃがんでほうれん草と小松菜の間引きをしている妹は、砂遊びをしている幼稚園児のようで、童顔と丸っこい指先のせいもあるのか、いつまでもあどけない雰囲気を持っている。見ていると笑ってしまう。そら豆のアブラムシをさがしてオルトランを吹きかけ、スティックブロッコリーが少しできていたので、収穫。これはうちへ持って帰る。

昼にはピザを取り、食べたら眠くなって、みんな昼寝。私だけ起きていて、実家の年賀状の作成。来週末には印刷できそうだ。

晩ご飯を作るため6時くらいには家に着きたいので、3時過ぎには出る。夜はもらったブロッコリーをゆでる。サンマ一夜干し、じゃがいもと玉ねぎの味噌汁、納豆、玄米。ブロッコリーは味が濃く、甘くて、むしゃむしゃと全部食べた。


2007年12月06日(木) 当たりますように

日の光がまぶしい、キラキラの晴れ。朝、いつも一息つく公園で実家に電話する。赤、オレンジ、黄、好きなだけ絵の具を垂らしたような落ち葉の色々を見ながら、母と話す。春の桜はじっと見ていられないけれど、秋の紅葉はいつまでも見ていられる。電話は5分か、長くても10分。体が冷え切らないうちに歩き出す。

警備のおじさんからケーキの差し入れをいただく。チョコと生クリームのケーキ、アップルパイの上にクレームブリュレを重ねたケーキ、ラズベリーがのったチーズケーキ、全部で3つも!今日のところはまずチョコとクレームブリュレの2個をお腹におさめて、チーズケーキは明日にとっておく。いつももらってばかりで悪いなと思うけれど、おじさんはそんなことは意に介する風でもなく、お礼を言うと、おいしかった?今度もよろしくね、とおっしゃる。よろしくね、というのは競馬で、おじさんが当たりますようにと念じてね、ということなのだ。以前、たまたま何かのお菓子をくれたちょうどその週、大きく当たって以来、そのジンクスを信じて、当てたいときはお菓子をごちそうしてくれる。何やら責任重大な気もしなくもない。効くんだか効かないんだかよくわからないが、食べてしまった手前、今回もぎゅっと念じてみる。


2007年12月05日(水) 抹茶色の和菓子

寝不足でなんとなくだるい。ぼうっと歩いていたら、目の前を緑色の物体が横切る。はっとして目で追えばメジロだった。すぐそばのサザンカに止まっていたのが、足音に驚いて逃げてしまったらしい。濃いピンク色の花とみっしり生えた葉っぱの中を、しっとりした和菓子のようなメジロがちょこまかと出たり隠れたりする様子は、冬の朝の愉しみのひとつ。息を殺して近づき、他にも止まっていないか見てみる。いない。

昨日、何年かぶりに包丁で手を切った。キャベツの千切りをしていたら自分の指の皮まで削ってしまった。イタ、と気がついたときには遅く、おや、血が出ないな、と思っていたら一拍おいてじわじわとにじみ出てきた。

やれやれ、調子が悪いな。リズミカルに流れていく気がまるでしない。立ち止まって仕切りなおしたいところだ。


2007年12月04日(火) 玄米様様(げんまい・さまさま)

相方の実家からお米を送ってもらう。玄米5キロ、白米2キロ。明日の夜、到着予定。普段のご飯はすっかり玄米になった。外食が続いたりでしばらく玄米を食べないでいると何となく落ち着かない気分になる。うちで白いご飯を炊くのは酢飯のときと、あとはうなぎ、カレーのときくらい。風邪をひきそうでひかなかったり、疲れたなあと思っても数日で回復したりするのは、玄米のおかげかもしれない。玄米を食べてつじつまを合わせている。

島本理生著『大きな熊が来る前に、おやすみ。』読了。表題作ほか2編の短編集はどれも似たような雰囲気を持つ。あえてそういう風に作り込んだ、とあとがきにはあった。聞き分けのいい登場人物たちを動かし、お行儀よく進む話。形よくまとまってはいるけれど、おもしろみに欠ける。器用なのも善し悪しだ。しばらく読まなかったうちに、小さくまとまってしまったのか。

意図的にであろうとなかろうと、人を傷つけるのは人であり、またその傷をいやすのも人である、ということがわかる。よくあるテーマだけれど、思い当たる節もあり、こうなると人間はずいぶん面倒くさい生き物だ。一喜一憂、浮かんでは沈んでまた浮かび、さまざまなパターンでそれを繰り返す。その面倒くささに嫌気がさすこともあれば、救われた気持ちになり、ああそれでこそ人生、とちょっと大げさだがひとり納得することもある。過去は薄れこそするものの、消したり忘れたりできるものではなくて、都合の悪いものは適当にぼかしながらも、受け入れて抱えていかなければならない。難しいし、時間がかかる。それでも、病むことなく生きていくには必要な力だと気持ちを奮い立たせる。


2007年12月03日(月) 夜中の湯たんぽ

昨日の夜は寒くて寒くて、掛け布団をあごまで引っ張り上げても、布団の中でひざを曲げて丸くなってもなかなか眠れず、ああこれは湯たんぽがいるな、でも寒いから布団から出るのも嫌だな、我慢してこのまま眠れるかな、などとしばらくうだうだ考えていたが、いつまでたっても眠れないのであきらめて起き出して、戸棚から湯たんぽを取り出し、やかんに湯を沸かす。並行して電子レンジでホットパックも2個作る。首〜肩、腰、足元をあたためて、やっと眠れたのは午前2時。翌朝、目覚まし時計でなんとか6時に起きる。週明け早々、寝足りない感じ。

眠れない合間に、図書館で借りてきた『人のセックスを笑うな』の続きを読む。山崎ナオコーラという名前は一度聞いたら忘れない。はじめて聞いたとき、自分も名前が「子」で終わるから「コーラ」にできるな、と思ったことまで覚えている。『人のセックスを笑うな』が映画になる(なった?)というので読んでみる。思っていたのと少し違う話で、私は勝手に覗きかなんかの話だと決めつけていたから、その単純思考ぶりにあきれる。読みながら、ユリが永作博美じゃあ、きれい過ぎるだろうよ、と勝手な批判。

この頃ご飯がおいしくてたまらない。ますます寒くなる冬に向けて、エネルギーをたくわえているのか。自分で作ったものもそうだし、昼の食堂の350円のお弁当だっておいしい。おやつもおいしい。いくらでも食べたい。願わくば今年はお腹が痛くならないで、これからのごちそう月間をおおいに楽しみたい。

もうずっと会っていない人を何の拍子か、ふと思い出すことがある。中学や高校の同級生だったり、むかし付き合った人だったり。親しかった人も、そうでもなかった人も。そういえば、あんな人もいたっけな ―――。あの頃はほとんど毎日顔を合わせていたのに、ある日を境にぱったりと見なくなる。とりたてて、会って話したいというわけでもない。今頃どうしてるのかな、というのも少し違う。パッと思い出した数秒後に、懐かしい気持ちがじんわりときて、きっと今もどこかで日々暮しているんだろうな、と考えては、頭の中で記憶と空想を一緒くたにして転がす。続く時は2、3日途切れ途切れに誰彼が頭に浮かんでは消える。それでも実際には、その人の本当の日常に、私の想像は及ばない。手元にはもう今のその人を知る何の手がかりもないのだから。


2007年12月02日(日) オール電化の休日

オール電化住宅の昼間の電気料金は高い。普段は仕事で家にいないのでそれほど気にならないが、休みの日になると、電気を使う用事はなるべく電気料金の安い時間帯にしようと躍起になる。これが結構大変なのだ。東京電力によると、給湯も調理も電気の我が家は「電化上手」という電気料金タイプがあてはまる。

深夜(23:00〜7:00)は7.35円/1KWh
朝晩(7:00〜10:00と17:00〜23:00)は21.31円/1KWh
昼間(10:00〜17:00)は26.46円(夏季7〜9月はもっと高い31.55円)/1KWh

簡単に考えれば、深夜:朝晩:昼間が1:3:4だ。まず休日の朝寝坊ができない。洗濯機は前日の夜からタイマーを仕掛けておくにしても、シーツは起きてからじゃないと洗えないし、朝食の準備や、掃除機をかけるのも10時までには済ませたい。10時を過ぎると夕方5時までは使えないので(厳密には使えないのではなくてあまり使いたくないというだけ)、そうなると晩ご飯におでんとかシチューとかを食べようと思えば、朝のうちから仕込んでおく方がいい。10時までにあれもこれもと、休日はもしかしたら平日より忙しい。でも休みだからと言ってだらだら寝ていなくなったのはよかったかもしれない。昼間も見ているのだか見ていないのだかわからないテレビをいつまでもつけっ放しにしなくなる。照明も今まで以上にこまめに消す。あらゆる充電機器は23:10に電気が流れるように相方がタイマーを作ってくれた(これは翌朝6:50に自動的に切れる。ぬかりない)。

早起きとタイマーを駆使して家事はとりあえず10時までに済ませたとしても、問題は家でのんびりお菓子やパンを作りたいときで、これはどうしても昼間の時間にゆっくりしたい。だからそんなときは考え方を変えて、外出しない代わりに今日は「お菓子作りの楽しいひとときを買った」と思って、少しくらい電気代がかかっても好きなようにおうち時間を楽しむことにする。時間に追われるばかりでは休みの日も休めない。朝寝坊しなかった分は昼寝をするか、夜、早く寝ればいい。

それにしても、生活スタイルまで変えてしまうなんて、まんまと電力会社の思うつぼだ。ならば、こんなに合せてあげてるんだから、もう少しオール電化割引があればなあ。月の電気料金は以前の電気+ガスに比べて安くなったとも思えないし、むしろこれから先、冬の暖房費がいくらかかるのか気がかりだ。石油ストーブもファンヒーターも手放してしまったし、電気床暖房とエアコンでどこまで暖まるのかも気になるところ。でも、この頃は灯油も高いし、どちらにしたって何もかも値が張るということか。


2007年12月01日(土) 料理三昧

世の中いろいろ値上がり。一度上がった値段は、もう二度と下がらないのだろうな。

週末にやろうと決めていたことをどんどんやる。朝から里芋の煮っころがしとゆずジャムを作る。合間に、掃除と洗濯。相方が自転車から帰ってくるまでに、昼ご飯の沖縄そばの用意もする。実家からもらった里芋は皮をむいて、ゆでこぼしてから、甘辛く煮る。ねっとりとおいしくできあがる。味見でみっつも食べた。ゆずジャムは無印良品のネットコミュニティーにあった作り方で、昨年より工程を増やして作る。ゆず3個でジャム瓶1.5個分になる。これに少しはちみつを足してお湯で溶いてゆず茶にして飲むと、体が温まりのどにもいい。いつもつい甘さ控えめになるので、今日こそはと砂糖を心持ち多めにして作ってみたら、これがいい具合に仕上がる。自画自賛。瓶に詰めた様子はさながら売り物ののようだ。皮をなるべく薄く薄く切ったのが良かったみたいだ。昼ご飯の沖縄そばにのせる豚肉とキャベツのにんにく炒めを作って、大鍋に湯を沸かしていると相方帰宅。そのままお昼ご飯に。朝からずっと台所に立ちっぱなしだった。料理三昧に大満足。手作業を着実に積み重ねていく料理は楽しく、時間を忘れてのめり込んでしまう。

料理の途中、実家から電話。お歳暮が届いたそう。今年はちょっと自分では買わない高級アイスクリームを送ったのだ。

オタール・イオセリアーニ監督『ここに幸あり』今日から恵比寿で。最近では本すら滅多に買わない私が、一度きりの映画に1800円を払うのは考える。もっと「いつでも」気軽に見られる値段になるといいのに。水曜日はサービスデーって言われても。でもたぶん、これは映画館で観るべき映画なんだと思う。何年か前に『素敵な歌と舟はゆく』を見に行ったのをぼんやり思い出す。今度もきっと、人を立ち止まらせる、いい話。


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