蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2006年09月29日(金) 人によってうんと違うのだ!

3日前くらいのこと。夜中、寝ているあいだ蚊に刺されてしまった。きっと寝る前に雨戸を閉めたとき、入り込んだのだろう。耳元でキ〜ンという音がして、あごのあたりが熱くてハッと目が覚めた。午前5時。寝ぼけながら下に降りて、明かりをつけて洗面所の鏡で見たら、右のほっぺ、あごのど真ん中、首すじ、右腕、左肩の5ヶ所も刺されていた。私は蚊に刺されるとすごく腫れるし、なかなか治らない。顔を刺されたのはショックだ。とりあえずムヒをぬって、また布団にもぐる。今度起きたらどんな顔になっているのだろう。考えたくもない。7時起床。幸い、人相が変わるほどは腫れなかった。でも化粧をしてもうまく隠れず、刺されたところは熱を持って痛いほど。早く治れ。同じ部屋に寝ていた相方はなぜか被害なし。私ばっかり刺されていた。刺されたところは今は、痛みに加えて今度はかゆくなってきている。赤く腫れているのも相変わらず。寝ている間にかきむしったらしく、少し血がにじんでいる。なんて有り様。

少し前からセルマ・ラーゲルレーヴの『ニルス・ホルゲルソンの不思議なスウェーデン旅行』を読んでいる。アニメ「ニルスのふしぎな旅」の原作だ。子どもの頃、大好きだったニルス。読み終わった頃にでも、またニルスについて書きたい。それからセルマ・ラーゲルレーヴや北欧の文学についても調べてみたい。そういえばトーベ・ヤンソンも北欧だ。彼女はフィンランドだけど(でも著作はスウェーデン語らしい)。

週末にお客さんが来るので料理は何を作ろうか考えていて、いろいろ検索していたら高山なおみさんの「ふくう食堂」に行き当たった。ひさしぶりに「日々ごはん」(高山さんの日記)を読んでみて、ああ、いいなあ、と最初に読んだときと同じようなことを思った。自然で、自由で、いいなあ。おいしいごはんは生活の基本。特別じゃなくても、食べたいものを作りたいように作ったら、ふしぎとおいしくできあがる。うちにはおいしい神様、いるのかな。いたらいいな。あと、「何が幸せと感じるかは、人によってうんと違うのだ」というところもじわっとしみた。そうだそうだ。

金木犀、青いみかん、どこまでも高い空、少し冷たい秋の風、影絵のような黄昏の時間。好きなものがこんなにもたくさん散りばめられている時ってそうはない。やっぱり秋が好きだ。

もうじき9月も終わる。


2006年09月09日(土) ちょっとした回想

秋だ秋だと騒いでいたら、秋は顔を引っ込めてしまったようだ。東京は朝から蒸し暑い。このところ、ずっとそんな天気だ。夏の暑さに疲れた体へ、追い討ちをかけるようなこのべたべたした暑さ、どうにかならないものか。

まるがツクツクホーシに返事をしていることに気づく。ツクツクホーシ、チュン。ツクツクホーシ、チュン。セミの姿は見えないけれど、窓の外に向かって健気に鳴いている。

久々に、いや本当に、前に更新作業をしたのがいつだったか思い出せないほど久々に、「ひとりごと」以外の部分を整理して更新する。まだ江國さんの小説に夢中だった頃、一生懸命に作った講演録や読書録。ふだん、自分で見ることはないので、なんだか懐かしくて、作業しながらも頭の片隅であの頃を振り返る。

たくさんの時が経って、もうすっかり過去のことになったからかもしれないけれど、なんだか昔の私は今よりずいぶんぼんやりとして非現実的で、頼りなく、孤独で一途だった。今の自分とあの頃の自分が一本の線でつながっているなんてとても思えない。まるで他人事のように遠く隔たれた感覚。でも不思議な話、昔も今も私は私で、それってなんか・・・変なの。

結婚してからの生活は、一日の大半を仕事に取られ、残った時間は家事だ何だで、毎日「何が」というわけでもないのにこまごまと忙しい気がして、日々あわただしく繰り返すうちに、いつの間にかそういうふわふわした頼りない自分をどこかに置いてきてしまったようだ。悪くはないんだけど、使い物にならなかったということだろうか。嫌いじゃないんだけど、扱いに困ったとでも言うべきか。

人は変わる。「変わりたい」と思って少しずつ変わることもあるし、特に望んだわけでなくても「いつの間にか変わってた!」ということもある。これから私はどういう風に変わっていくんだろう。


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