蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2006年07月30日(日) 梅雨が明けるまでのこと、途切れ途切れに

すばらしい日曜日だ。日ざしはきらきらとまぶしく、風はさらりと心地よい。こんなにいい気分なのはどれくらいぶりだろう。うっとうしい梅雨もようやく明けた。

休日のいいところは、どんなに動いていっぱい汗をかいても、さっとシャワーを浴びて、その間に服は洗濯して、すぐにお日様の下に干せること。今日みたいにいい天気なら2、3時間もあればすっかり乾いてしまう。そんなだから、どんどん前のめりに、庭の草むしりをしたり、自転車に乗って走り回ったりする。

自転車はしばらく雨続きで乗らない間に、相方が大幅に改造してくれた。もっと楽に前傾姿勢をとれるようにするため、ハンドルを「お気楽な街乗りのフラットバー」から「ロードバイク特有のくにゃりと曲がったドロップハンドル」に変えてほしいとお願いした。メカオンチな私はハンドルだけひょいと交換すればいいと思っていたのだけれど、ハンドルを交換するならそれに伴って、ブレーキとかシフトとかも交換しないといけないようで(結局残ったのは、フレームとサドルとタイヤだけ)、ずいぶん大掛かりな作業になってしまった。

それでも相方は快く引き受けてくれ、さまざまなパーツを都内の自転車屋を何軒もまわって探したり、ネットで見つけたり、友人知人から買ったり譲ってもらったりして、ほいほいと集めてきた。そして集めたそれらを器用に今あるフレームに取り付け、見事にドロップハンドル化が成功した。最後にハンドルのバーテープだけは、私が巻かせてもらった。こうして梅雨明けとともに、新生・蜜白玉号の完成。自分たちの手(と言っても、ほとんど相方の手)で作り変えた自転車は、今までよりもずっとずっとかわいい愛車になった。

午前中の代々木公園は暑さのせいか人もまばらで、自転車で園内をぐるっとまわり、池のそばのベンチに座って買ってきた朝マックを食べる。池はにごった緑色でお世辞にもきれいとは言えず、覗けはビニール袋やら花火やらあらゆるゴミが放り込まれている。そんな池にもトンボが集まり、アメンボがすいすいと行きかい、カメ(スッポンか?)はよたよたと泳ぎ、メダカのような小魚までも見つけた。

そのうちハトが一羽とスズメが一羽寄ってきて、なんかくれ、という顔をして目の前をうろちょろするので、仕方なく食べかけのハッシュドポテトを小さくちぎって放る。じっと見ていると、スズメは自分では食べずに池の向こうにある木へ飛んで行き、すぐまたこちらへ引き返してきては、エサをねだる。小柄で羽もボサボサ、どことなく頼りない姿のこのスズメは、始終パッと口ばしを開けたままちょんちょん飛び跳ねる。まるじゃあるまいし、と思いつつも手のひらにポテトの切れっ端をのせて知らん顔して差し出していると、何度目かでついに私の手から直接ポテトをついばんだ。手に乗りはしなかったものの、おや、そんなこともあるのね、と少し驚いた。

春に生まれた鳥たちは数週間前から巣立ちの時期になっている。ほわほわの赤ちゃんの羽から大人の羽(でもちょっと短め)に生え変わったらもう飛べるのだ。はじめのうちは飛ぶというより、羽ばたきながら落ちる、といった感じだ。巣立ちの頃は事故も多く、外を歩くとき少し気にかけていると、ときどき小鳥の死骸を見つける。巣を飛び出したはいいけれど、そのあとうまくいかなかったらしい。文鳥まるを飼ってからというもの、毎日鳥を間近で見ていると、外の鳥についても今まで見えていなかったものがたくさん目に入っておもしろい。

7月ももう終わる。本は相変わらず読めない。雑誌はパラパラとめくる程度。雑誌「ソトコト」に付いてきたエコ袋を持ち歩いて、スーパーの袋、コンビニの袋、割り箸、プラスチックのスプーンを断り続ける毎日。袋いりません、と言うと、かなり感謝される。恐れ入ります。

これから先のことについていろいろと調べては考え、できることは今から少しずつやってみて、落ち込んだり浮上したり、そわそわと落ち着かないことこの上ない。自分の気持ちをどう持つか、それが感覚としてわかるまで、たぶんあと少し。ただ方向としては、いちばん望んでいた方へまっすぐ一直線なのだ。もっと手放しで喜んでもいいような気もする。

来週はもう、夏休みだ。


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