蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2006年05月13日(土) 雨降り

つめたい雨が降る。5月とは思えないくらい肌寒い。道行く人はうつむいて傘をさし、寒そうに肩をすくめて足早に通り過ぎる。この雨を喜んでいるのは植物だけで、めきめき生えてきたきみどり色の若葉は、雨にあたっていっそういきいきして見える。

2階のベランダまで伸びたハゴロモジャスミンは先週から花を咲かせはじめ、あたりにその香りをまき散らしている。あまりに無防備に伸ばしすぎたため今年は恐ろしくたくさんの花がつき、その香りは角を曲がるあたりから鼻につんとくる。来年はもう少し控えめにしよう。我が物顔に繁るジャスミンの間から、赤い一重のバラがぽつぽつと見える。一年の中で最もど派手な外観となっている。一歩間違えるとおばけ屋敷だ。いや、もう、間違ってるかもしれない。

おまえんち、おっばけやーしき!

書かなかったひと月の間にも、またいろんな出来事があり、考えされられることが多い。中にはどうしたって自分の力が及ばないこともあるから、受け止めて、受け入れて、そのうえで笑って「ふつうに」暮らしていこう。

ふつうとか、当たり前とか、毎日同じことの繰り返しとか。その中にいるときはそのありがたみについて何も感じないし、むしろ飽きただのつまんないだのボヤいたこともあるけれど、実はそれがいちばん幸せで、得がたいものなんじゃないかと、身にしみて思う。


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