蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2005年04月27日(水) 青いみかんに次ぐ果物

青いみかんが好きな話は前にも何度か書いた。青いみかんの時期は秋の初めのあまりにも短い期間で、毎年本当に惜しんで食べる。ついこの前買ったセミノールというみかんによく似た果物が、大好きな青いみかんとよく似ていることに気がついた。セミノールは濃いオレンジ色で、大きさはLサイズのみかんくらい。外皮は手で剥けて、薄皮はそのままで食べられる。ときどき種があるのがなつかしい。耳の下がキューッとなるくらいの酸っぱさと、目のさめる香りがとてもいい。今日はセミノールをお弁当に持っていく。この気軽さもみかんに似ている。

今まであまり意識していなかったけれど、よく考えてみればどうも柑橘類に目がないらしく、夏の終わりの青いみかんからはじまって、秋から冬にかけてはずっと、いよかんとはっさくを食べていた。いよかんとはっさくは包丁で切れ目を入れて外皮をえいやっと剥き、薄皮をひと房ずつ剥きながら、まずはひとつ自分の口へ、次に横で寝ころがっている相方の口へ。果物を剥くのは私の役目で、手がべたべたになってでも食べたい私は、次から次へとどんどん皮を剥き、自分と相方の口に交互に放りこむ。休日の夜、夕食のあと片付けも終わった頃、たいていはテレビを見ながらそうやっていよかんやはっさくを食べた。

この頃さっぱり本を読んでいない。余分な時間はまるの世話と遊び相手ですっかりなくなってしまい、夜はふとんに入るなり眠りに落ちる。


2005年04月25日(月) 健やかなうんちをひとつした

土曜日の夕方、ついに文鳥まるを迎えに行く。店員さんともすっかり顔なじみになり、ここ数日のまるの様子を聞きながら、さし餌の仕方などおしえてもらう。いつもとは違う時間にケースから出され、手に乗って餌をもらうまるはご機嫌で、チュンチュンチュン、ピッピッピッと大きな声で鳴き続ける。さし餌の道具とえさ各種をそろえてもらい、はしゃぎ過ぎのまるを小さな紙の箱に入れ、お買い上げ準備は完了。箱に入るとまるは途端におとなしくなった。ときどきカサコソ足を動かす音がする。

箱を揺らさないように、でも急いで、相方とふたりで競歩のようにしてうちへ帰る。帰宅するとすぐに用意しておいた鳥かごにまるを移す。なかなか箱から出てこないので少し引っぱり出すと、ぴょんと下の止まり木に飛び移り、おしりを振ってうんちをひとつした。キョロキョロと辺りを見回す様子は緊張しているようにも見える。とりかごに買ってきたえさや水を入れ、まるを私の手に乗せて相方と記念写真を撮る。晴れて今日からまるはうちの家族になった。それにしてもまるは本当に丸く、そのぷくぷく加減がたまらなくかわいい。

日曜日は朝から自転車で代々木公園へ行く。午前中の早い時間だとまだ公園内は人が少ない。園内のサイクリングコースやコースからはずれた道もすいすい走れる。ぐるっと周ってから、芝生にレジャーシートを敷いて、持ってきたセミノール(オレンジみたいな果物)や途中のコンビニで買ったおにぎりを食べる。みずみずしい若葉がとても気持ちいい。風薫る、・・・4月だ。お留守番をしているまるも連れて来たい。そう相方と話していたら、お出かけ用のキャリー(小さめの鳥かご)を買うことになった。ゴールデンウィークの帰省にも連れて出かけることにする。飼い方の本などには、2〜3日のお留守番はできる、と書かれているけれど、実際のところまだひとり餌もままならないし、温度管理や水の心配もある。気密性の低い我が家は天気に左右されやすく、気温・湿度ともにどうなるか予測がつきにくい。置きっ放しになんてやっぱりできない。

週明け月曜日、まるのさし餌と水換えのために、いつもより15分早起きする。鳥かごにかけた布を取ってやると、こっちを向いてピチュピチュ言いはじめる。おはよう。眠いしもっと寝ていたいけれど、それでも早起き(といってもたかだか15分だ)が苦にならない自分がおかしい。曇っていて日が差さないせいか思いのほか寒いので、鳥かごの周りにホッカイロを貼ったり、アクリル板で覆ったりして、なんとか温かさを保てるようにして出かける。本当は一日中まるの様子を見ていたい。昼間、私たちが留守のとき、まるはどんなふうに過ごしているのだろう。


2005年04月21日(木) 誰もいない鳥かごをにらんで

今週になって、仕事帰りに2回もペットショップへ行ってしまう。もちろん桜文鳥まるの成長具合を見るために。まるは相変わらずまるまると太っていて元気いっぱいだ。人の顔が見えると「えさくれえさくれ」とピーピー鳴いて口を開ける。これではまだひとり餌はできてなさそうだなと思い、店員さんに聞けば案の定、床にばらまいてある餌をつつく様子はまだ見られない、とても甘ったれで、人の手から餌をもらいたがるという。まると同じケージに入っている、まるより1週間くらい後に生まれた白文鳥のひなの方は、人懐っこさがないかわりに自立心が旺盛で顔もきりっとしている。まるは追い越されそうな気配だ。

一日中まるのことばかり考えていたよ、と言うと、僕のことは?と文鳥に嫉妬する相方。もちろん、考えていたよ。

飼育方法をいろいろ調べてみると温度管理が意外と大変で、まるが来る前にと思い、誰もいない鳥かごをにらんで、試行錯誤を繰り返す。鳥かごの周りをダンボールで覆い、相方のお下がりのひざ掛けを鳥かごにかぶせる。温度を上げるために、ひよこ電球のペットヒーターを買う。4000円。まるより値段が高い(ちなみにまるは2360円)。さっそく取り付けてみるとなんかあやしい。うっかり触ってやけどするんじゃないかとか、上から布をかけるようにお店の人に言われたけれど火事は大丈夫なのかとか、いろいろ気になる。外箱には「安全確実」とあるがそうでもないらしい。件数は多くないもののショートしたり電球が爆発したりと事故はあるようだ。

結局、ヒーターは鳥かごの外側につけて周りをアクリル板でかこんで布に触れないようにした。留守中はつけっぱなしにしない。これからは暖かくなるからいいけれど、深々と冷える冬はどうするんだろう。ホッカイロと湯たんぽでしのぐしかないか。目標温度25度。ヒナの時期は27度。最低でも20度はきらないこと。壁の薄い我が家にはなかなか難しい注文だ。


2005年04月17日(日) あと6日

自転車に乗って新宿へ。用事を済ませ、デパ地下でぼた餅と柏餅を買って、代々木公園へ。原っぱでのんびりする。思い思いに過ごしている人たちを眺めるのは楽しい。ポーズをとって写真を撮り合ったり、自主制作映画みたいなのを撮影したり、楽器を演奏したり、恋人同士がいちゃいちゃしたり、犬がうろうろしたり、見ているこちらは飽きることがない。それから公園内のサイクリングコースをぐるぐると3周くらいして、疲れたので休憩にアイスクリームを食べる。ぼた餅と柏餅とアイスクリームは食べ過ぎだ。よく晴れて新緑にあふれた公園は気持ちがいい。

鳥さん見に行くか?と相方が誘ってくれるので、サイクリングの行きと帰り、それから夜の散歩の計3回、ペットショップにまる(文鳥)を見に行く。朝は元気に起きていたけれど、昼と夜は眠そうにしていた。しゃがんで目を閉じている姿はまだまだあどけない。今週の1週間はいつにも増して長く感じられることだろう。まるがうちに来るまであと6日。


2005年04月16日(土) どこかの犬に似た名前

3週間ぶりのひとりごと。

3月30日は紙婚式。早めに仕事を終えた相方と新宿で待ち合わせ、1周年のお祝いにミニバラを買ってもらう。晩ごはんは魚づくしで、お刺身、いわしの梅煮など。焼酎で乾杯。

桜が咲き、夜な夜な近所の桜を見て歩く。相方は桜の木の在処に詳しく、いいところがあるよ、と毎晩違う桜の木へ案内してくれる。住宅の屋根を覆うようにして咲く、りっぱな桜に驚く。土曜日の朝は自転車通勤に切り替え、神田川沿いをいっきに走る。両岸にびっしり咲き並ぶ桜は見事。

雨が降り、花冷え。満開の桜は雨に打たれてみすぼらしい姿になる。この雨のせいで今年は、地面に散った花びらが風に吹かれて波のようによせてはかえす様子を見られない。雨が上がるとあっという間に葉桜、新緑の季節となる。若い緑色がまぶしい。

新しい自転車を買うことにする。あっちこっちの自転車屋を見て周り、相方に教えてもらいながら、お気に入りの一台を見つける。さっそく注文するが、我が家へやって来るのはGW明けの予定。できれば連休中に乗り回したいけれど、どこも品薄らしいので仕方ない。自転車屋からの電話が待ち遠しい。相方の自転車と同じ種類のクロスバイクは、タイヤが細く、とにかくかっこいい。この頃は天気も良く、毎週末ふたりで自転車に乗って出かけているが、新しい自転車になったらますます楽しくなりそうだ。

「夫1、妻1、メダカ5」の我が家に、今度新しく「文鳥1」が仲間入りする。先週、サイクリングの途中、メダカ用の水草を買うのに立ち寄った店で文鳥を見かけ、あまりのかわいさに心動く。小学校の頃、とてもとても文鳥が買いたかったことを思い出す。あのときは毎日、学級文庫の鳥図鑑を見ていた。スズメのようにふっくらとした姿かたち、つやつやのグレーの羽、濃いピンク色のくちばし。

鳥に詳しい友人に話を聞き、鳥がたくさんいるというデパートの上のペットコーナーに連れて行ってもらう。そこには私の飼いたい桜文鳥はいなかったけれど、その夜、友人から教えてもらったことや鳥たちの様子を相方に伝えると、「文鳥飼うか?」と言ってくれる。本当に?飼っていいの?小学校の頃、生き物はダメ、と母からあっさり却下されたのとは大違いだ。

手のりに育つように、なるべく若い鳥を探す。本当に生まれたばかりのヒナはまだ手がかかるので、昼間は仕事で留守にする私は十分に面倒を見てあげられない。ちゃんと自分でえさを食べられるようになったくらいの頃がいい。そう思って探すと何軒目かで、ちょうど頃合いの1羽を見つける。ひとりでごはんを食べられるようになるまであと1週間から10日といったところ。指を差し出せばピーピーと口を開けて寄ってくる。とても人に慣れているようだ。店員さんと相談し、来週引き取りに来るからと約束して、鳥かごだけ買って帰る。それはそれは後ろ髪をひかれる思いだけれど、もう少しの辛抱。鳥かごを組み立て準備万端。まるまると太った体格のいい子だったから、名前は「まる」になる予定。どこかの犬に似た名前だ。


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