明後日の風
DiaryINDEX|past|will
2008年08月09日(土) |
近くにある未知の場所 |
知多半島の先に、日間賀島という島がある。 三重県という随分近くで育った僕だが、やはり海を隔てたそこは、 「バカガイを拾っていた海岸の先にぼんやりと見えるもの」 という以外の記憶がない。
生まれて初めて足を踏み入れる知多半島。 半島の中央をハイウェーが貫き、少しずつ海の雰囲気が感じられるドライブは、なかなかに良い。名古屋からのカップルが多いのも頷ける。
半島の先から船が出る。 あんまり暑いので、ついつい「ソフトクリーム」を買ってしまった。 ソフトクリームをなめながら船に乗る。 10分ほどで島に着いた。 桟橋に上がる 「丘酔いだ、揺れている」 と思ったが、実は浮き桟橋が揺れていただけだった。
島は旅館がひしめき、なかなか賑わっている。 「こんなところが対岸にはあったのか」 漁村の香りの残る島。小さな路地が入り組んでおり、探検気分がくすぐられる。 「近くにある未知の場所」 なんとなく宮崎駿のアニメ「千と千尋の神隠し」を思い出した。
三度目の正直とは良く言うが、唐松岳に至っては四度目の正直だ。 八方尾根のゴンドラとリフトで上がり、遊歩道を八方池まで歩く。「今回も雲の中で景色ないなぁ〜」と言いながら良く整備された歩道とはお別れし、ここからが登山道。樹林帯を抜け、お花畑の急登を過ぎると、トラバース道になる。これから少しばかり急登を喘ぐと扇雪渓。夏でも十分な雪が残るここは、ひんやりとした冷気が立ち上り、この登山道のオアシスである。あと一息で丸山ケルンだ。 これまで、三度ともここで退散。その理由が「帰りのゴンドラがなくなるから」というなんとも情けない理由だ。前回は、なんとも寂しそうにカレーヌードルをすすっていたであろう僕を、雷鳥が現れてお見送りしてくれた。
そして四度目。
八方池からは、八方尾根の緩やかさと白馬のキレットの対照的な厳しさを眺め 今回は無事に丸山ケルンを通過して、岩場に続くトラバース道を歩いていく。 「山小屋が見えた!」 の声に、あと「30分くらいかな」と思うと小屋は目の前になった。
山小屋というのは遠くに見えてなかなか近づいては来ないもの、というのが定石なので、これには驚いた。夏の青い空に小屋が浮かんでいる、そんな感覚で山のコルに建っている小屋が向かえてくれる。 唐松山頂小屋からは、唐松岳のピラミダルだがその一辺の伸びやかさ故に温かさの感じられる山頂を望むことができる。一点の曇りもない青空、ではないところが微妙にこの景色には良い。
四度目の正直。あと20分で山頂だ。
さわ
|