| 2003年07月30日(水) |
恋刃〜Lancet 〜(4)/五條瑛 |
革命シリーズの第4弾。 雑誌「小説推理」の連載4回目。 魔性のオトコ大川センセ(ごじょファンの間で売り専と名高い)と危ないオトコ植村がちらと名前だけ出てきましたね(にやり)。 亮ちゃんはふたりに因縁が深いし、これからどうなるんでしょう。 そろそろサ様のお姿も拝見したいところ。
「(略)蛇に呑み込まれそうなカエルを見つけても、絶対に助けてやろうなんて考えるなよ(略)蛇を怒らせたら大変だからな」(小説推理9月号p.270)
| 2003年07月27日(日) |
ヒトクイマジカル 殺戮奇術の匂宮兄妹/西尾維新 |
++ 「…具体的に、あなたは何の研究をしているのですか?木賀峰助教授」 「死なない研究――ですよ」 永遠に生き続ける少女、円朽葉をめぐる奇怪極まりない研究のモニターに誘われた“戯言遣い”こと「ぼく」は、骨董アパートの住人・紫木一姫と春日井春日とともに京都北部に位置する診療所跡を訪れる―――がそこに待ち受けていたのは凄絶な「運命」そのものだった! “一人で二人の匂宮兄妹”――“殺し名”第一位の「匂宮」我満を持して登場する(裏表紙より抜粋) ++ 今回はシリーズで一番ぶ厚いですね。 これだけ厚くてもOKなら、サイコロジカルも上下にしないで、一冊にしてもよかったような…。ま、よいです。 今回出てきた狐さん、怪しさ満点の登場と言動でしたけど、哀川さんのお父さまとは…。ある意味予想できすぎて、候補から外してた展開。 何気にいーちゃんにとってラスボスっぽいんですけど、今後はどう絡んでくるんでしょうか。 それにしても今回は、おしいキャラを亡くしました(合掌)。キャラとしてはイマイチでしたけど、いーちゃんとの会話はけっこう好きだったのに…。このキャラを殺してしまったのって、なぜかな。あまり物語的には効果的でないような…。 ま、いーちゃんは思ったよりもダメージを受けているみたいなので、その点は安心しましたけど。 さて、次はタイトル的に、哀川さんがたくさん出てきそうですね。楽しみです。 そうそう、今回のノベルスのカヴァ、おもしろいですよ。気づいてびっくりしました。なるほどっていうか、ストーリィともリンクしてますし、おいしいです。ただぶ厚いから\1200ってわけでもなかったってことですかね。
「(略)いいか、心がけろよ。全霊の確信を持って自覚しろ。お前は今……他の運命を全て閉じてしまった(略)お前にはもう、俺との因果しか残っていないのさ。(略)」
西尾維新:ヒトクイマジカル 殺戮奇術の匂宮兄妹,p.402-403,講談社.
| 2003年07月24日(木) |
MATEKI 魔的 Magical Words behind me/森博嗣 |
森氏の初詩集。 この詞(ことば)のどれだけが、氏の奥に触れているのか。 0%のようであり100%のようでもあり。 どちらであって欲しいのかわからないけど、ここにある詞のベクトルは放射状で、結局、氏はとらえどころのない人だな、と。改めて感じたわけで…。 ところで、私、MATEKIと聞いて、魔笛だと思っていたのですが、魔的なんですね。
気持ちが良い 吹き出す 笑えてくる
何かが一瞬 面白かった もうそれが何かわからない それなのに笑うのはこれからだ
人間の動作って遅い 人間の感情って遅い 馬鹿みたいに遅い 酷いタイムラグ
でも とにかく出力しないと (「笑えてくるのは何故」より)
森博嗣:MATEKI 魔的 Magical Words behind me,p.67,PHP研究所.
| 2003年07月20日(日) |
迷宮百年の睡魔 LABYRINTH IN ARM OF MORPHEVS/森博嗣 |
++ 一夜にして森が消え、周囲が海になってしまった伝説の島イル・サン・ジャック。ミチルとロイディがこの島の宮殿モン・ロゼを訪れた夜、砂の曼陀羅の中で僧侶の首なし死体が見つかる。いったいどのようにして殺したのか?誰が頭を持ち去ったのか? ++ 「女王の百年密室」から3年。出版社が変わりましたが、続編です。 この本の帯に、「女王ふたたび すべてを彼女は知っている。すべてを彼女が操っている……。」とあるのですが…。 小さな島で、睡眠を繰り返しながら、人間の生の新しい形を生み出し、見守っている彼女。人間という存在を愛しているがゆえなのかな、と感じましたが…。興味がある、っていうよりは、やっぱり愛なんだと思います。 ところで、ミチルとウォーカロンのロイディの会話、前作よりかなりすてきになってます。 作品のなかで、ロイディが、「ミチルは私の意見を誉めてくれる。これは情報として、非常に価値がある。またミチルの曖昧さを許容するために多くのメモリを使う。この作られたニューラルネット情報は重要な資産だ。私が変わっているのは、ミチルが他のユーザに比べて変わっているからだ」というようなことを言うのですが、その件はとてもおもしろいです。ロイディがかわいいし。 ミチルのロイディへの接し方って、子どもに接するときと似ています。子どもは、他者に向けられる言動を見るよりも、自分に向けられる言動によって成長するのだと考えているので。 そんなロイディを見て、女王は興味を示し、自分のウォーカロンのパトリシアに、ミチルに着いていくよう言う。そして、3人で島を出ることになるのです。これって、次の話を期待しちゃってもいいんですか?>森先生 ミチルの謎もまだ中途半端ですし…。
「人間はまだ進化が必要ですか?」 「そうね。それは、人間が必要か、という問と同じ」 「人間は、必要ですか?」 「必要なものであってほしい」
森博嗣:迷宮百年の睡魔 LABYRINTH IN ARM OF MORPHEVS,p.483,新潮社.
| 2003年07月03日(木) |
Motherhood/ブラッドリー・トレバー・グリーヴ |
ブルーディスブックの第5弾。 相変わらず、雰囲気のいい写真と言葉。
世界はこどもたちの小さな手の中にあるといっても過言ではない。でも、そのこどもたちはだれの手の中にいるだろう? So in no small way, our world is in their tiny hands. But whose hands are they in?
ブラッドリー・トレバー・グリーヴ著 石田亨訳:Motherhood,p.15,竹書房.
| 2003年07月02日(水) |
耳にメロディー、唇にキス/椹野道流 |
++ シアトルに移り住み、現地で結婚式を挙げたふたり。穏やかな日々が続くかに見えたが、篤臣の父の突然の訃報が。急遽実家に戻った篤臣に遅れて江南も帰国するが、篤臣の家を訪れた江南はなんと篤臣の母に二人の関係を仮眠具アウト!結婚後の二人にとって最大の難関ともいえるこの告白、旦那の度量と妻の器量が試される?(裏表紙より一部抜粋) ++ あー…なんていうか、もう食傷気味。 やっぱり、恋愛ものってのはカップルになるまで、が期間限定でおもしろいんですよね、きっと。 それに加えて、上にもあるように、なぜかふたりの関係が殊更に“夫婦”を強調しているようで、嫌。結婚の形態を男女に限定しないからこそ、前巻で結婚式したふたりなのに、男女の結婚の形態(しかも旧態依然のね)を踏襲しているような感が否めません。特に、江南が篤臣を“俺の嫁”呼ばわりしてるのが、むかつく。 なんて、思ってるなら読むなってことですが…。
椹野道流:耳にメロディー、唇にキス,二見書房.
| 2003年07月01日(火) |
キノの旅 the Beautiful World �察浸�雨沢恵一 |
++ ―――モトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)の反対側で、運転手が草の上に座っていた。両足を前に出して、後ろに手をついて、そして空を見上げていた。春の暖かい太陽に、蒼い空を背景にいくつかの雲が流れていく。運転手は十代中頃で、短い黒髪に精悍な顔を持つ。黒いジャケットを着て、腰を太いベルトで締めていた。―――人間キノとモトラドのエルメスは“動いている国”に出会い入国する。その“動いている国”が進む先には“道をふさいでいる国”があった(「迷惑な国」)。他全8話収録。(表紙折り返しより一部抜粋) ++ キノの旅7作目です。 今回は、キノがキノになるまでの、ちょっと昔の話があります。キノがキノと名乗るようになったところまでは、既刊のどこか(覚えてないです、ごめんなさい)で語られていますが、さらにピースが揃ったかんじ。 さらに、シズさま登場の短編も。シズさまのジープの由来がわかります。シズさまファン必見。 そういえば、キノの旅ってアニメになったんですよね、確か。観てないですけど、どうだったんでしょうね。キノの中性的なかんじが壊れてなければよいのですが…。
「“生きるか死ぬか”、ですよ?」 「人生はいつだってそうさ。生きている人の決断は、それはどこか、“生きるか死ぬか”の決断になる。それに繋がるんだ。(略)」
時雨沢恵一:キノの旅 the Beautiful World �察�p.105,メディアワークス.
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