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りょうちんのひとりごと
りょうちん
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2011年02月14日(月)
Vol.772 楽しい合宿教習

おはようございます。りょうちんです。

車の免許を取ってから、もうずいぶん経つ。当時大学生だった俺は、ひとり暮らしをしていた部屋から歩いて3分とかからない場所に自動車教習所があったため、迷わずそこに通うことにした。教習所から大学行きの無料送迎バスも出ていたので、教習を受けない時もちゃっかりバスに乗り込んで通学の手段にしたこともあった。
友達の中には短期の合宿教習で免許を取得した人もいたが、ウワサによるとこれが最悪な評判しか入ってこなかった。コンビニすらないひどく辺鄙な地方の村でおこなわれる合宿に集まってくるのは、ガラの悪いヤンキーばかり。汚くてボロくて狭い合宿部屋は、彼らとの相部屋。仮免許がもらえるまでの半月はまさに地獄。おまけに教官は厳しいが、決められた期間内で教習過程を終わらせなくてはならないため、普通に教習所に通うより合宿教習の方が事故率が高いらしいのだ。そんな悪い情報を聞くたび、合宿教習に行かなくて良かったと俺は胸をなでおろすのだった。
あれから時は過ぎ、時代は変わった。車の免許を取ろうと思う若い世代の人口は減少し、教習所も変わらなければビジネスとして成り立たなくなったんだろう。今春高校を卒業するバイトのIちゃんが持っていた合宿教習のパンフレットを見て、俺は驚いた。冷暖房完備のホテル並みの合宿部屋はもちろん個室で、期間中の食事は毎日3食ついている。おまけに近隣のアミューズメントパークや温泉への招待があったり、仮免許が取れれば地元の名産品をプレゼントなんて特典があったり。至れり尽くせりの条件で快適に免許が取れるなんて、まるでちょっとした旅行でもするかのような内容なのだ。これなら俺だって合宿免許に行きたいと思っちゃう。
そんなIちゃんが、今まさに合宿教習を受けに行っている。場所は山形県米沢市。なぜこの2月にそんな雪深い場所を選んだのかツッコミどころ満載だが、申し込む時点では雪のことはまったく頭になかったそうだ。きっと米沢牛と温泉に釣られたに違いない。教習車は除雪車かもよなんて俺は笑って送り出したが、今頃彼女は楽しい合宿教習を送っているだろうか。順調ならば、まもなく彼女が帰ってくる。