断罪の時間 〜Dance!な日常〜

2013年10月30日(水) なかったことにはできない

あとまわしになり続けたのは何を隠そう“わたしのダンス”です
構成は、振付は、ほんとうにこれでいいのか、たりないものはないか
どれだけ悩んでいても、誰にも打ち明けられません
打ち明けたとしてもダンスだけは誰も手助けできないからです
みんなの前では陽気に振舞えても、内心は気が気じゃなかった
最後の一週間。
やっと自分自身に集中できる、ようやく訪れた時間のはずでした

 しかし事件はおきます

三日三晩、なにもできない日がつづきました
わたしにとって、この三日はただの三日じゃなかった
自分だけで詰めなければならないことが山ほどあったのに
自分の公演で、自分の踊りで、そうじゃないわけがない

 この事件を解決しないかぎり、こころよく当日は迎えられない
 いいダンスが踊れるはずがない

ダンスをしている人ならわかるでしょう わからないはずないよね
嫌なものを抱えたままでは踊れるものも踊れない
こころとダンスは直結しています
こころのバランスを崩したままで公演が成功なんてするはずがない
わたし自身と公演の成功はまったく分けられないのです
公演に関しての問題なら、すべて謝罪する覚悟があります
しかしながら、話し合いができなきゃ感謝も謝罪もできません

 正直にいいますが、公演を中止しようかとこのとき本気で考えました

わたしには、公演の成功より、ダンスよりも、大切なものがあるからです
その大切なものを踊るためにここまでやってきたんです
きっとわかってもらえなかったのでしょう



2013年10月27日(日) 逆境はなんの自慢にもならない

リハーサル、構成展開、イメージ、振付、ボディワーク、リハビリ…
『Choice』までの時間は厳しかった。 厳しかったとしか言えません
これまで、その準備に関して更新してきましたが、
更新すればするほど、かっこわるいことくらい百も承知です

 だってその苦労は“あたりまえ”のことだもんねw

プロの世界は結果がすべて。
だけど、ひとつのこと やり遂げるなんてまったく簡単じゃない!
なによりも、自分ひとりじゃ“できない”ことだからです
このblogは気持ちの整理を兼ねています。
あった事実を素直に書いてみると自分自身に気づくことがある
わたしはその発見を大事にしたいとおもっています

 10/22 逆境が訪れました

わたしは復帰ソロ公演と謳いながら秘密裏にDuoを制作していましたw
9月から取り組み、いよいよ最終段階にキていたとき―

 貫治の大分への体験入学が決まり、練習できない事態に!!

なんてこった、あと少しだというに!!
短いDuoではありましたが公演全体でおそろしく重要なダンスです
その場面こそは“復活の鍵”

 絶対に失敗できない

貫治の学校は驚くほど行事が組まれていることも相まって、
本番当日まで貫治と練習できるのは今日一日しかなくなっていた。
貫治の“次”は本番なのだ―

 10/27 すべては今日に懸かっていた

午前中は学校行事で、なんと貫治はボクシングの試合に臨んでいたw
貫治は判定3-0で完敗。

 こうして、貫治とのDuoはギリギリのギリギリで完成☆

我ながら一体どうして、よくやったとおもいますw
今できるすべてをやりきった
実のところ、貫治の集中力が途切れなかったおかげです!
その点 もしかすれば判定負けがおそろしく影響していた気もするw

 4時間ぶっとおしでやってましたから

こればかりはお互いの集中で何がどこまで出きるか試すしかありません
貫治はなんたって少年、興味がわかなければ行動にはあらわれない。
完成は、わたしが間違っていなかったことを証明してくれています!

 貫治の“ダンス”を引き出すことがわたしのすべてです

貫治とのDuoが完成したとき、大きな達成感がわきました
やれる、そう思った



2013年10月18日(金) 副担PT新ちゃんの勇気わく一言 the BEST

わたしが通う病院はプロ野球選手の施術もしています。
新ちゃんは2年前からすると驚くべき貫禄をそなえていた!!

 経験、圧倒的な経験でしょうね

なにより、重要なのは施術のときです。
よく動くようになれば「いいですね〜!」と景気よく言ってくれる笑
なんと素晴らしい言葉でしょうw トレーニングに気合いが入るぜ―
で、担当のマッキーはといえば真逆に首ひねって責めてくる人物。
動いても「まぁいいんじゃないですか?」的な心無い感じ?
なんと冷徹な言葉でしょうw 怒りでトレーニング2倍やれるぜ―

 飴と鞭だよ―

わたしの担当と副担当はそんな感じでよくできてます。 バランス?
マッキーには「こんなもんですか?」と言われ、
しんぐー変換すると「力入るようになりましたね〜」となるw
どっちがいいのか… それこそどっちも、か。。(涙

ちなみにマッキー休みなんてときは8回に1回くらい?
そういうわけで、ほめられるのも8回に1回くらいだw

 これでバランスがいいんだからどうにもやりきれない!!!

医療に関わる人たちは大抵みんな淡白です。
シビアな事情で、あいまいなことは絶対に言えないからでしょう。
だから、マッキーも決して冷血漢ではないはず…はずだ!

 思った。 やっぱ褒められたいよなw

厳しい世界で褒められることなんて皆無に等しい
おわりのない世界で“これでいい”なんて感じたら、ダンスは終了です
厳しいものは厳しい
だからこそ毎日を乗り越えたいとおもうのでしょう
だからこそ毎日を乗り越えた本番が崇高なんだとおもいます

 褒められてばかりじゃ感覚は絶対に麻痺する

いつの日か消えてしまう自分に、わたし自身が出来ること
それだけは責任とれる
その日が来るまで、誠実に向き合っていたいです



◎リハビリ四天王◎
最後に四天王の話でもしながらお別れしましょうw

 抜釘した矢野さん
 ホークス大ファン秋吉さん
 ロト6松尾さん
 大ボス辻さん

順番が呼ばれるまで豪気に語り合ってる筋金入りのおじさま患者組織w
この頃の矢野さんはちょうど抜釘手術後。
両手にあふれるくらいの金属片を患部の膝に埋め込んでいた人です。
それほど大変な事故だったのでしょう。
矢野さんは自動的に微妙な屈伸運動を誘導する機械を毎日使ってた。
地道、地道です!! 地味すぎて見てるこっちが眠くなるくらいです!
術後退院した矢野さんは職場に復帰。 愛車はレクサスw
たまにリハビリに来ては仕事を「んー、地獄やね!」と言ってます☆
笑顔からはわかりませんが、動かない膝がたまらないのだそうです

松尾さんは毎日リハビリしながらもロト6に明け暮れてました笑
ひと目見れば当たってるか当たってないかすぐに判断できます。
特筆すべきは松尾さんの“いぶし銀”な服装。
フツーになんだかカッコイイのだ!
おじさんになったらお手本にしたいと思いますw
割とすぐ来るでしょう

今日は辻さんの車で一緒に通院したらしい秋吉さん。
わたしは時間があれば彼らの組織会合に無理矢理顔出してましたw
そんなとき、いつも爆音で流れる携帯着信音!!
それも“ソフト●ンクホークス応援歌”だ!!
発信源は秋吉さんw(爆笑
その爆音は世界を一瞬で塗り替える痛烈なインパクトでした☆
あまりの世界の変わりように、わたしも着信音にしたくらいです!!
秋吉さんは無頼の野球ファン。
特にホークスのことなら知らなくていいことまで教えてくれるw
秋吉さんは病院のソフトボールリーグ戦までも応援していたり、
その練習さえも気が向いたら見に行ってるほどの人。
診察やリハビリに来たプロ選手には必ずサインもらってましたね☆
もらったサインを見せられたわたしはこう訊ねました。
「自分の名前を入れてもらったりしないんですか?」
「そんなことしたら価値が下がろうもん!!」
売ること前提でした―

 秋吉さん「あれっ?辻さんは??」
 お姉さん「帰ったよ?」
 秋吉さん「えええぇえッッッ!?
      今日俺、辻さんの車で連れて来てもらっとうけん、
      一人で帰れんっちゃけど!!」

ナイス辻さんw



2013年10月17日(木) 患部の真実

あれはそう、9月中の大事件でした―
メイン担当PTマッキーがお休みで、サブ担当新ちゃんの発言。

 「いや、実際右腕のほうが左よりも動いたりして、
  どう見てもおかしいだろ!っておもってましたw
  よほどがんばってたんですね〜」

そうだったのか―

いいや、そうだろう、そうだろうとも!!
だってこれまでそーとー頑張ってきたんだよ、人知れず黙々と!!
◎誰からもわかってもらえない超地味な作戦◎
“フツーの人ができることをできるようになる”
痛みなく腕が使える技を地道に開発、研究、改良を重ねて今があるんだ

 “ん!?”

わたしは患部の真実を直感しました
診察で院長が言っていたことが腑に落ちたんです
その、痛みなく腕を使う技こそが患部をわるくしていたのかもしれない

 【痛みがない=使えてない】

これにはわたし自身かなりのショックを受けずにはいられませんでした
自分がやってきたことが悪くなった原因だなんて絶対考えたくなかった

 これまで開発してきた技。
 実は、痛みを発する患部を“使わずに済ます”方法でした。
 つまり、患部を放置したまま別の筋力を駆使して可動域を上げていた!
 そのやり方を身体自身(カラダの叡智)がおぼえて、
 患部は見事に拘縮していった、ということじゃないだろうか!!

なによりも、わたし自身が“よくなっている”と思い込んでいたほどです
そりゃそうだよね、その技で可動域が飛躍的に上がったんだから―

 痛みがないのは良くなっていたからじゃなかった…

結果、以前この病院に通って鍛えあげた患部は悪くなっているんです。。
柔軟性はまったくなく、ガチガチに。
痛くてたまらず悶絶しながら施術を受けている現実
よくTvで見るようなアスリートのリハビリ表情、そのままです…

 悔しくて涙がでた


痛みは、痛みこそは、自分が生きている証拠ではないでしょうか
痛みをほったらかしにして前へはすすめない
カラダもそうでした  いつか必ずその偽りをつきつけられる
自分をだましたままでは、ほんとうの前へすすめなかったんです
こころ、感情の摂理ではそう思っていたけれど、
まさかカラダから教えられるとは思ってもみませんでした

どんなことにも目を背けず歩いていきたいですね



2013年10月15日(火) ACTONE 訪問

照明の算段は絶対にしなければなりません。

 ダンスに集中してもらうために

照明は、わたしのことやダンスをよく知るU田社長を訪ねました!
機材を貸していただけることになり、ホッと一息…する間もなく、

 「本番当日は忙しくて割ける人員がいない」

風雲急が告げられます!! 照明効果もSTAFFの双肩にかかることに―
あぁ、なんとセつめいすレば… あわわ

 大丈夫! 信頼してる人しかいないもん笑

爆走ですね。 けっして暴走じゃないよw
あとは実際にやってみるのみ☆

 準備段階は終了です

こうして着実に本番に向けて整っていくのでした
わたしの舞台は照明機材の借入によって当日へと向かっていきます



2013年10月14日(月) SHIMS 訪問

まいさんの工房◎SHIMS wood & fiber◎へ!
今回、『Choice』の空間美術は清水まゆみさんにお願いしました。
実のところ、もうすべてがギリギリのスケジュール…

 わたしの不徳といたすところです

清水まゆみさん(通称:まいさん)と出会ったのもダンスでした!
あのときはお互いにダンサーとして出演してたというw
まいさんが快諾してくれて本当によかった☆ 信じられる人こそ宝です

 【Mayumi Shimizu TEXTILE & ART】
 1979年。 京都近代美術館で『プレインカの染織展』を観た時に、
 染織の仕事をしようと決める。
 自分の人生を懸けてもいいと思える何かを探していた時だった。
 薄暗い展示室の中、やわらかな照明が当てられた染織品の数々。
 今にも朽ち果てそうなレース。 一部が失われた織物。
 しかし、その布の周りには強い磁場があり、
 魂ごと吸い寄せられていくようでした。
 目を凝らして観て歩くうちに、布を創る世界に惹かれていった。
 気が遠くなるほどの長い年月を経ても、
 願いを込めて創られた布は、とてもとても美しく、
 布そのものが、強力なエネルギーを発しているようだった。
 美術館で受けた衝撃と感動が、今も創作の核となっています。

工房に入ると立て札ありました!

 木が好きで つくることが好きで家具づくりを始めました。
 何百年も生きた木を使い、
 丈夫で使いやすく美しい家具をつくっています。
 使う人が木のぬくもりと共に暮し、
 木も家具として長く生きてゆければ嬉しく思います。 清水久勝

年季、年月を感じましたね。 ここは芸術の都だ
理屈抜きで何かつくりたくなってくる、そんな場所でした―

 柿渋染布を6点借り受けます!!
 人を呼び込む幸運の、馬の蹄鉄もいただけました!!

当日朝は、まいさん そして久勝さんが会場をつくってくれることに☆
Amazing!! 感謝、感謝ですね

まいさんが引き受けてくれた理由はわたしの返答にあったそうです―
訊ねたのは「どんなものを踊るつもりなの?」
わたしは「たぶん わたしそのもの になるとおもいます」
後にまいさん本人が教えてくれましたw

こうして着実に本番に向けて整っていくのでした
わたしの舞台はみんなの助けによって当日へと向かっていきます



2013年10月13日(日) P's 訪問

昨年『Salon』イベントで踊らせてくれた執行さんに会いにいきました。
執行さんの居城P'sがちょうど終業するところにお邪魔したばっかりに、
食事をご馳走してもらえることに☆

 『Salon』懐かしい響きです!!
 地上5〜8mの手すりなし崖っぷちで踊った「空を踊る」2012/3/19

落ちたら命に支障がある、これまで踊った中で最も危険な会場でした
Dance impossible  ほんとうに懐かしいや…

 ほんものの恐怖とたたかったダンスでしたね

わたし自身、オマケ人生に入っているからこそ挑めたふしがありますw
最近のk野さん座右の銘“死ぬこと以外かすり傷”みたいな笑
おおよそ間違ってますけどね―
だって死ななくても、寝たきりになったら「かすり傷」なんて言えない。
あの舞台でわたしにはかなりの度胸が備わったといえます☆

感謝です

そんな執行さんとは現在進行形で壮大なProjectが進行中w お楽しみに
さて、P'sの音楽選曲はすべて執行さんによるものなんですが、
これが凄まじく創造力湧いてイイ感じなのだ!!
実は、この日いただいたCDが『Choice』本番客入れとなっています。
さらに、本番中でも3曲を使わせていただいているというw
ほぼ全曲使ってるね(爆)

大感謝です

執行さんの妻・美香さんには『Salon』でメイクしてもらった経緯から、
『Choice』でもメイクを担当してもらえることになりました☆

大感謝祭です

なんせ“公演中にメイクは完全に落ちてしまう”前提です…
ダンスで絶対にドロドロになることは目に見えてましたw
せっかくメイクしてもらっても申し訳ない気分満載の未来が当確。

 しかし、メイクこそが本番へのスイッチといえます

こうして着実に本番に向けて整っていくのでした
わたしの舞台はみんなの影響によって当日へと向かっていきます



2013年10月12日(土) 「鋤田正義展 SOUND & VISION」

鋤田正義(1938〜)は、デヴィッド・ボウイやT.REX マーク・ボラン、YMOや布袋寅泰ら国籍を超えてミュージシャンから圧倒的な支持を受けているのをはじめ、広告写真、テレビコマーシャル、映像作品など幅広いフィールドで常に第一線で活躍し続けている福岡出身の写真家です。 70年代から現在に至るまで深い信頼で結ばれているデヴィッド・ボウイが冷戦下のベルリンで録音した名盤『LOW』に収録された「SOUND & VISION」をタイトルに冠したこの展覧会は、その鋤田正義の全仕事を俯瞰するものです。 1956年頃、高校時代に撮影した母親の写真からはじまり、リー・モーガンなどのジャズ・ミュージシャン、寺山修司の天井桟敷、ニューウェイヴのミュージシャンたちから、現代の俳優やアーティストに至るまで対象は多岐に渡り、撮影した場所も世界中の都市にまたがっている鋤田の写真。 それはビートニクのような風貌をした鋤田の永遠に終わることのないロードムーヴィーのようなものであり、“音の響きと映像の不思議さ”を感じさせてくれます。 常にカルチャーと並走しながら、自らシーンに入り込んで撮影された写真は、時代の記憶であるとともに、時代を超えているパワーと、ボウイが「SOUND & VISION」で示唆した“驚き”があります。 絶対に見逃すことのできない“RETROSPECTIVE(回顧展)”です。

 『鋤田正義展 SOUND & VISION』

道すがらPaul Smithに寄ったら「行ってこい」と勅命が下ります。
鋤田さん本人のトークショーにはコネで入れてもらう予定でしたw
が、その日時は熊本旅行中だったために残念ながら行けず仕舞い… 無念

 会場内はすばらしかった

 だって踊りたくなったもんねw

とにかく空間が良かった!! 写真が浮き出してる感じが良かった!!
モノトーンを基調に、白黒写真から色鮮やかな写真まで。

 ちょっとした工夫で空間は激変です―

やっぱり“見てもらう”というのは空気を変えなくちゃいけない。
お金を払ってもいいと思える演出、気分が変わる仕掛けでしょうか。
展覧会は特に気分転換できる場所ではないでしょうか?
訴える、もしくは与えるような作品から“好きなものを択ぶ”。
感覚にそぐわなかったら見なくてもいい。
下手すれば、おおよそ好き嫌いで済みますw

 何かを得ようとするとたいへんですが、
 気楽な気分でいくと不思議と心が広くなるものです

そもそも気分転換にお金を払うなんてのは余裕があるからできることだと
つっぱねられることが少なくないわけですが、
どんな場所にも行ってみなくては味わえないものです。
リアルに触れなければ本物の経験はできず、人間力も上がりません!

気分が変わるというのは楽しく生きるためのスパイスだとおもいます
気分を変えられない人は面白くないもんね!

さぁ写真展です。 どれもすばらしく良かった
たしかに時代を超えているパワーが感じられる気がしました!
写真っておもしろい。
写真は時間の断片ですよね。

さて、感動は記憶の断片です。
わたしはやっぱりダンスのほうが断然好きです
本気でやるなら時間よりも記憶を択んでいるといえるw
もちろん個人的な意見ですから写真に悪気なし。
瞬間を踊って、残すのは記憶のみ
やっぱり残らないのが肝ですね…
裏腹に、写真や絵画のような残るものが羨ましくてなりません!!

 これは永遠にないものねだりです

展覧会に比べるとダンスは最後まで見てもらわなければなりません。
途中で会場を出るなんてよほど気分を害さない限りありえません。
最後まで見てもらうためには好き嫌いを超えなくちゃいけない
要は“耐えてもらう”ことが大いに内在していると言えます―
これは考えようによると無茶苦茶おもしろいことです。

 お金を払ってもらって“耐えろ”ですからねw

さぁ絶えさせてはなりません。
そこからどうするか、それこそわたしたちに懸かっている職業。
展覧会とはどえらい違いです!
かかってくる比重、ぜんぜん違くないか―?
下手すれば“全否定”になりかねません

そんなものをわたしはやっているのだとおもいます

どんなことも、人前で実際にやるということには普遍性が問われます
自分がやりたいだけでは贖えない現実
そんな中で“どこまでやれるのか”これは常に“賭け”です
わたしは自分をいつも賭けているのかもしれません
“ここらへんでいいだろう”なんてこと一度も思ったことがないんです
たとえ倒れるとしても、まだ行くことを選びます
力はいつだって足りなくて、自信なんていつもないようなものです
自信があるからやってるんじゃないんだとおもいます

わたしはまだまだ簡単に倒れてしまいますが、
これまで現実に“倒れない”人の舞台を見てきました。
そんな人たちの“失敗が許されない”世界はそれこそ大変なものです。
崇高なのは、心持ちが“失敗しない”じゃないから。

 “失敗が許されない”上で“どこまでやれるのか”に向かってること

そんな世界がある中でどれを選ぶのか
自分はどこに生きていたいのか
すべては舞台上で明らかになるのでしょう



2013年10月09日(水) Choiceフライヤー堂々完成

今回の公演フライヤーはTくみお姉さんに制作を依頼。
実は、以前から知っている人でもなんでもない方ですw
Tくみさんと遭遇したのは、会場の御縁屋さん。
何度も御縁屋さんに立ち寄ってたら知り合った常連客です!
まさに今必要なフライヤーが火急に猛烈に必要なものだと話をしてたとき、
なんだかTくみさんの仕事が“そういう”お仕事なのを思い出しまして、
その場に“たまたまいた”Tくみさんに話を振ってみたわけですねw

 「ぐあ〜 早く帰ればよかったあぁあああ〜笑」

と言いながらとんでもないプロフェッショナルフライヤーがもたらされます
踊ってるタイスケ3体がきっちり、そらおそろしくかっこよすぎです☆
わたしはそのフライヤーに圧倒されながら恐怖が押し寄せてきました…

 そのカッコよさに責任をとらなければならないからです

どこからどう見ても、おっそろしく踊れそうじゃないですかこれw
いやー まいったなー 照れるなー
見惚れれば見惚れるほどあとから恐怖の大王が襲ってきました
このフライヤーくらいかっこよく踊らなければ。。ヲイ
※これはまったく危険思想スイッチです
押してしまえば、踊りから離れていく例の間違った重圧ボタンだ!

実は本番までの重圧の大半がこれです笑  大概が不安とか偽り
あの人が見に来てうまくいかなかったらどうしよう、とかw
上手にとか、かっこよくとか…
わたしのダンスでこんなこと考えることこそ時間の無駄です!

 そんなものを踊るためにやってない

今だから言えますが、この葛藤こそが踊りへの最大の敵でした
わかっていても、ふとした瞬間に出てきやがるのだ

◎フライヤーを渡してる最中の面白エピソード◎
わたしのソロ公演である以上、フライヤーの写真も自分だけ。
わたし3体がところ狭しと刷り込まれているわけですが、
その1体を指差して、ある人が叫びました!

 「これタイスケくんじゃない? 凄いね〜」

いや、全部俺です!!

Tくみフライヤーの威力は半端じゃありませんでした☆
長崎、名古屋、東京からもそれを見てチケット買った人がいるくらいです
そしてそれを知るたびに重圧が重くなっていくのでしたw

会ったこともない人が来てくれる、それは実際とんでもないことです
知らない人を誰が見たいと思うんでしょうか
知らない人に誰がお金を払うんでしょうか
お金はみんな汗水流して手に入れるものです
それにわたしはどうこたえるのでしょうか

 汗水流さない公演はありえない

これこそが身の引き締まる切実な本物の重圧の正体!!
気がつけば、ごはんも喉を通らなくなってました―

フライヤーは可能性の宝庫です☆



2013年10月08日(火) 担当PTマッキーの傷つく一言 the BEST

今日は8月末から9月中の診察までのエピソードからw
本番への全力アプローチ中ですが、今現在もリハビリは続行中です。
◎本日は、まだ右足かかとの治療時期のお話◎
さぁ問題です、担当PTの一言がどれだけ傷つくかわかりますか―??
一般ボディワークでは明らかに柔軟性を駆使できるわたしです!

 「うわ 硬ッ!」

弱点である患部はまったく使えません。。
患部を扱うPTは、見たくない現実を直視させてくれます
この何気ない一言がたまらなくへこむ!!
これまで柔軟性を鍛えてきた身体だからこそたまらなくへこむ!!

 「じゃあここまで伸ばしてみてください。 えー… 」

全力で挑んでも腕が全然伸びないわたしに超落胆するPTマッキー。
そのため息は、必死の努力をあっさり切り捨てる伝家の宝刀です

一番嫌だったのは足の親指と人差し指?にタオル挿まれるトレーニング。
タオルを引っ張られても、握って奪われないようにする訓練。

 全身の穴という穴から血が吹き出すくらいの全力を駆使してすら
 あっさり奪われるタオル。。

 「あれっ!?」

 もう嫌だ

マッキーの落胆する表情が、もうほど良く絶望的なんですよ。。
相手は医療プロです。 そんな簡単に“ダメ”的なサインを送られると、
かるく自分の命が短いんじゃないかって疑ってしまうんです…
実はトレーニングには力が入らないようにテコ入れがなされてます。
フレックスで握るんじゃなく、つま先までポイントで握らされてるし☆
その上での落胆模様。。 表現するなら“つまんない”かな(爆)

 結構すごいことやらせてんのに、ひどすぎやしないか―

かかとの激痛症状について訊ねてみるとマッキーは言った。

 「実は僕も同じ症状だったときがあるんですよ。
  電極当てて1週間で歩けるようになりましたけどね」

1週間かよ―
わたしは毎日激痛走る右かかとに電極を当てまくりました!
電極を当てるとどうしてよくなるのかさっぱり理解できないけどw
2年前は骨を繋ぐために骨電気してたわけですが今回は折れてないし。
しかしこれで手術しなくてよくなる人だっているらしいんです。
そうリハビリ室のアイドルが言ってましたw

 とにかく信じるしかない

わたしにはいろんなトレーニングが課せられました。
インナーマッスルトレーニングから、背筋、三角筋、腹直筋、殿筋…
これ全部やったら、かるく午前中を使い切ります。

 超地味トレ

地味すぎてまったく面白くない―
ほとんど動きがないくせに集中力と体力は悲劇的に奪われました。
これまでの人生でこんなに地味トレに集中したことはないでしょう。
倒立はドクターストップされていましたが、
頭を使っちゃダメとは言われていません。
こっそり気晴らしに三点倒立は毎日やってました。
◎そのうち劇的変化に気づきます◎

イギリスで失敗を重ねていたポーズがあっさりできるようになっていた

「あれっ!?」(爆)

いつのまにか何も考えなくたってできる―  ウソだろ…
地味トレの威力 これしか考えられない

 人のカラダはそのアプローチの仕方でこんなにも変わるのか

マッキーの落胆を聞きたくなくてわたしは頑張ったふしがあります
負けん気根性でしょう!!
気がつけばわたしは強くなっていましたw

わたしたちのカラダは可能性の宝庫です☆



2013年10月05日(土) LOUIS VUITTON Special Event

選ばれし者しか行けない場所に連れて行ってもらいました☆

 ◆2013 2014 F/W Collection◆
 Special Event
 招待状をスタッフまでお渡しください
 LOUIS VUITTON

一流ブティック内で展開されるnew collection!!
観客が何十人もいるんだろう、と思っていたけれど違った。

 わたしを含めても10人いない―

ウソぉ!? そんなバカな。。 いや、考えてみればうなずける
超一流だからこそ、お客さまにせせこましい思いはさせないのだろう。
正直、ほんとうにそういう人しかここには“いない”ようです…
とんでもないところにいる、そう実感しました
タイムテーブルは2つか3つだったから、全体でもそんな人数でしょう。
すごいね

ブティックに備わるソファーにエスコートされました。
出てきたのはシャンパンとチョコ。 これはフツーかw
いいや違った! シャンパンはよくあってもチョコは半端じゃなかった
※チョコレートのレベルが違う
王室御用達プレスタ愛好家であるわたしもこれには舌を巻きました!
すごいね

わたしを呼んでくれた人はたいへん難しい手術を経て、奇跡の外出です。
たいへんな状態だと思われましたが見た目ではわかりません。
意を決して来られていますから、わたしにも心意気が問われます。
つまらない格好では行けないし、何よりも態度が問われる場所です。

 超一流とは、時間の流れ、品格、そして心の余裕

服がわかりやすいでしょうか。
どんなに素敵な服でも“服に着られる”ようでは底が知れます。
似合うとか、似合わないとか、結局はその人の内面、人間力なのです。
わたしはダンサーですし、人の内面を作品にしている種類の人間です。

 そんな人間観察眼から量るに、立ち振る舞いこそがなによりも先

一流ブティックSTAFFはおそらくそれで人を判断しています。
隠しても、その物腰はにじみ出るものだからです。
物腰と立ち振る舞い、この感覚はダンスにも通じます。
慣れれば一目でわかってしまうでしょう
いわゆる上流階級の人たちは育っている時点でそれを身につけています。
わがままさや堂々さをはじめから理由なくもっていて不思議じゃない。
それこそはわたしがこれまでの研究で手に入れた成果ですw

さぁとんでもない日本人モデルが3体現れました!
狡猾にもヒール着用でわたしの身長はかるく越えてますw ちくしょー
もう見るからにすごい等身、艶やかで凍てつく表情、細く長い手足!!
裏腹にわたしはこう見ていました。

 なんと無残な削げ落ちた脚でしょうか―

あの脚力じゃ30分も歩けない、そうおもいましたw
なんと不健康な…
ええ、そりゃあもちろん彼女たちは“モデル”ですからそれに準じて
鍛えているはずです。
だけど、おおよそナチュラルビューティーが前提ではないでしょうか??

 とにかく“筋力”じゃないのだけは確かだ

わたしたちの場合は筋力の美しさが問われる職業です。
これはもう理屈じゃありません。 毎日の鍛錬があたりまえの世界です
そこからするとどうしてもモデルさんを見ても美しいと思えないのでした
モデルはやはり服を映えさせなければならない職業と言えます。
誰にでも出来るものじゃないことも真実です。
きっとモデルにはモデルの苦悩もあるでしょう。
もしわたしがモデルだったら“服を超えること”を目指すとおもいます
衣装とは、人間がいて はじめて“ある”ものだからです!

 逆転されてたまるか

短いstageではありましたが、わたしはおそろしく勉強しました。
照明効果などは一切なく、simpleにモデルと衣裳のみ。
お客の前に立つモデルたちのあり方、歩く動線と所作、堂々さ、視線。
それも世界トップブランドです。 おそらく国内一流のモデルでしょう
スタッフお客対応まで、すべてが勉強でした!!

地明かりでショーやるのは恐怖です 崖っぷちです 背水の陣です
やる側・見る側、どうしても意識が空間に拡散してしまうからです!
照明で焦点をあててもらってこそカラダを強いることができる
オックスフォード城・中庭で踊ったときにも味わったこと
屋外で踊るときには、屋内の3倍 力を使わなければ焦点にもされません!
必要なのは“エネルギーの放出”ではなく“切り詰める集中”です
魅力がなければ見てももらえないのが現実なのです!!
モデルさんも、あたかもフツーに見えるけどきっとそうじゃない
お客さんに見てもらうために自らの資質で圧倒しなければなりません
その“フツー”こそがプロフェッショナルなのです

自分の本番前に見れてほんとうによかった  感謝ですね☆



2013年10月04日(金) 踊ッテ、弾ケロ

今日は11/3本番『Choice』STAFF初顔合わせ。

本番1ヶ月前

相変わらず、自分には踊ることしかできないんだと気付かされた日
ひとりじゃなんにもできない
自分が待ち望んだもののはずなのに笑っちゃうくらいなにも示せなかった
頭ではイメージが漠然と出来上がっていて、
自分にだけは難しくないことがわかっている、という思い込み

“漠然”は“漠然”でしかなかった

実際にimageを現実にするというのはまったく簡単にいきません
なんでもないことのように思われることこそがいちばんの困難なのです
集まってくれた厳しくも気のおけない友だち
全体をつくるのはわたしではなく、みんなと一緒でなきゃできない

 そこは、初めて見た世界。
 自分には無縁で、手が届かないとおもっていたところ。
 わたしは今、そこにいる―

自宅に帰って気晴らしにつけた録画にどっと涙がでてしまいました
まったくそのとおりです
追い詰められると同時にはっきりした

どんなに突きつけられていても、わたしは今 夢のド真ん中にいる

一ヶ月強リハビリだけに邁進しすぎて、
結局及んでいないことだらけの絵空事でした
今から考えても、他のことを考えられないほどカラダだけでした
ソロ踊る本人が踊れなくちゃなんにも始められないからです

過去をどんなに振り返っても本番にはなんの言い訳もできません

みんなが笑ってこのステージを終えるためには自分が踊るしかない
いや、違う! 必要なのはこんな背負うような言葉じゃない
そもそも夢を叶えることにネガティヴなことなんて何ひとつない

手伝ってくれるみんなのためにも“踊りたい”

みんなが“始まり”をおしえてくれました!!



2013年10月03日(木) 「ローゼンメイデン」

引き篭もりの中学生・桜田ジュンの元に届いた一通のダイレクトメール。
その選択により世界は枝分かれした―
“まきます”を選んだジュンは真紅と出会い、
“まきません”を選んだジュンは真紅と出会わないまま大学生に。
決して交わるはずのない世界。
だが、二つの世界は繋がってしまった…!!
引き篭もりを克服して外に出たものの、
自分の居場所を見つけられない“まかなかった”ジュン。
“ローゼンメイデン”が存在するはずのない世界にやって来た真紅。
その出会いがもたらすものは―

 『ローゼンメイデン』
 まきますか まきませんか

《まくこと》を選択したジュンの元へ届けられたのは、
第5のローゼンメイデン“真紅”。
そしてジュンの前に次々と現われる個性豊かな人形たち。
なし崩しに真紅の下僕となったジュン。
ローゼンメイデンの命とも言える《ローザミスティカ》を奪い合う、
アリスゲームに巻き込まれてしまうのだった―

おおよそ、つくられた“生きた人形”がお互いを潰しあうstory。
人形は、選ばれた人間のマスターからしか力を得られないらしい。
人形とマスターの絆が、アリスゲームの方向を変えていくのでしょう!

 過去は変えられない
 見えない選択肢を選んで今があるんだから

この物語にも、否応なくひびく台詞が終盤どっと押し寄せました。
しっかし大学生ジュンの半ばあきらめた世界を見せられる前半…
苦痛でしたねw

 また人形を開いた。 六つ目。 とっても小さいお前。
 理想のボーイフレンドを願ったら、すぐに叶った。
 叶ったけど、理想的すぎてすぐに別れた。
 いいものが良いとは限らないというのが、分かったこと。

イタイ、痛いよな…
真紅とは犬猿の仲のような水銀燈のマスターが冷ややかに言いました。

 ねえ水銀燈?
 映画や小説に出てくる不治の病の子なんてね、現実には人生のお荷物。
 そして死んだあとは火炙りになるのよ? まるで魔女扱いじゃない?
 この国の死者のあしらいときたらもう冗談じゃない。
 美しくもなんともない。
  水銀燈「だったら死に場所くらい自分で選んだら?」
 もちろんそのつもり。 だから貴女が来てくれたんでしょう?
 わたしにとって水銀燈は天使、
 死にかけたわたしを迎えにきてくれた黒い天使なのよ!
 これはお見舞いっていう儀式の花よ。
 こうやって花の生首を飾って、腐るまでわたしに見せつけて、
 それが済んだらまた新しい首を持ってくるの。 その繰り返し。
 ね、わたしがイカレた子になるのもわかるでしょう?
 けど、こいつらもわたしよりは遥かにマシ。
 生首にされて根もないくせに、枯れるのを待つだけのくせに、
 まだ咲いてるの。 死にかけの死に損ない。
 いいえ… うまく生きられないんだから、
 “生き損ない”って言ったほうが合ってるかな…

人間、上には上がいます。
絶望が大きすぎて、第三者にはなんにも言えない人がこの世にはいる。
ちいさなしあわせも知らずに苦しみから人生がはじまっていたら、
絶望するために生まれてきた、と考えても不思議じゃありません。
わたしにとって美樹さんがそうでした
それでも、苦しみから始まっていたわけじゃない
美樹さんは、生きることだけに日々を向けていました
一日でも長く生きようとしていた
わたしは教えられました
人がもっていないものを受け容れた人は信じられないほどに優しい

生きることに比べれば、想いが通じないなんてことは些細すぎる

どうして人は本心を隠して美徳としたがるんでしょうか
今のわたしはそんな人を臆病者だと思っています
通じなくたっていいんです  通じることがすべてじゃないんだから
ぶつかりもせず、自分ひとりで決着をつけてるヤツ  永遠に酔ってろ
現実は何も変わりません

 ジュン、惑わされないで! 人が変えられるのは未来だけだわ

『ローゼンメイデン』は、たいへん興味深い展開を見せました―
大学生のジュンが中学生の自分と対面するんです!

中「ここは第ゼロ世界。 別の世界から見た現実世界ってやつだ」
大「待ってくれよ? どういうことだ!?」
 「まぁ落ち着けって。 時間ならある。 ちょっと話そうぜ?」
 「いや、ないだろ! 全然!」
 「ここじゃ時間はあってないようなものなんだ。焦っても始まらない」
 「なんでオマエそんな落ち着いてられるんだよ??」
 「そうでもない。
  こっちも自分の世界の、本当の真紅を見つけなきゃならないんだ!
  でもこの空間に落とされたとき気がついたんだ。
  まずはオマエと話さなきゃ、って。
  まぁ何でもいい、オマエのこと話してよ?」
 「昔の自分に話せることなんて…」
 「あ、じゃあさ、大学はどんな感じ??」
 「どんな、ってフツーだよ。 別になにも…」
 「そんなことないだろ? 不登校をやめて勉強してさ?
  一人暮らしなんて、引き篭もりのボクからは想像もつかない!」
 「そんなたいしたことじゃない。
  三流大学だし、まわりの奴等は遊んでばっかりで、
  世の中だってくだらないやつばっかりだ! バイトの店長だって!!」
 「そっか、やっぱりそんなもんなのか。。」
大 …! がっかりしている??
  そりゃそうか。 今のボクは未来の自分なんだからな。。
  こんな話がしたかったのか…? 違うんだ!
  中学の自分にこんな情けない言い訳を!?
  気づかなかっただけだ―
 「なぁボク、そんな顔すんなよ!!
  メールが来て変わってきて、オマエのおかげなんだよ!」
  自分で線を引いて、疎外感はすべて境界線の外側が原因?
  そうじゃない!!
  ここまでしか行けないなんて境界線は、ほんとうはどこにも―

 やっと気づいたのね?
 そう、世界はいつだって目に見えない選択肢で満ちている。
 気づこうとさえすれば誰の手にも無限に、世界は選び取れるのだわ。

  !!!
中「第ゼロ世界が、砕けた…」
大「なぁ、巻いた世界のボク、ボクはずっと思ってた。
  誰もボクを憶えてない世界があったら、気持ちいいだろうな、って。
  けど違ってた。  ありがとう ボク、もう行けそうだ!
  さよならだ、未来でまた会おう!」
 「言われなくても追い越すけどな!」
 「見ててくれよ? ここから、巻き返す!!」

わたしは“巻き返す”って台詞に身震いしました―
なぜなら自分自身もその真っ只中だったからです!!!
わたしの2013年書初めは“捲土重来”なんですw
そして、わたしの11/3本番タイトルは『Choice』!
これまでblogを見てくれている方にはわかってもらえるかと思います。
復帰初ソロ公演にいたるまで“選択”がどれだけ近くにあったのか

過去の自分に、今の自分は何と言ってやれますか

ジュンは自分自身から目を背けていただけです。
将来ある自分自身を目の前にして、未来を語れないなんてさみしすぎる
経験があるのなら、きっと過去の自分に助言するでしょう。

すこしでも“いい未来”を拓いてほしい

自分自身と真に向き合ったら、決して嘘はつけません。
見て見ぬふりはできても、嘘かどうかは最初からはっきりしています。
自分と話せば自ずと本当にやりたいことや大切なものがわかってきます!
それを見つけたら、自動的に力が湧いてくるはずなんです☆
ローゼンメイデンでは過去の自分と出会うことでそれに気づく物語。
でも、よぉく考えてみれば今というのは過去と未来の境界です。
中学生の自分に助言できるなら今の自分にだって助言できるはずです!

わたしたちはいつだって“いい未来”を選び取れる

選択肢はすくないかもしれないし、うまくいくかどうかはわかりません
だけど、その選択肢をどう選び取るかはわたしたちの心次第です!!

わたしにはジュンみたいなときがありました
嘘みたいにそっくりですw



2013年10月01日(火) 今年もありがとう、なので!

今日こそ『たまゆら 〜もあぐれっしぶ〜』を終わらせようw

 中学で竹原に行きたいと言ったのは麻音なんです。
 ずいぶんと悩んだみたいだけど。
 親としては不安がなかったと言ったら嘘になりますが、
 あの子が自分で決めたことですから。
 でも、そのおかげで良い友だちや、かなえさんとも出会えた。
 この町は汐待ち島とも呼ばれているんですよ。
 汐待ち島?
 そう、昔の舟はエンジンなんてないでしょう?
 だから良い汐が来るのをここで待って目的地に向かって出発したの。
 麻音も汐の流れを感じたんでしょうな。 だから漕ぎ出した。
 誰でも同じですよ。 そういうもんなんです。
 汐が来なかったら…?
 来ます、必ず。 それがいつかは誰にもわからんですが、必ずです

“時が来る”って不思議に感じませんか??
みんな、それぞれが、いつか必ず来るんだものね―

 あの人が麻音ちゃんにきっかけをくれた人だったんだ…
 きっとあの人も誰かにきっかけをもらったんだろう…
 つながってる
 汐待ちの長さも、出発のときも、みんな違う。
 ぽって部長も、かおるちゃんものりえちゃんも麻音ちゃんも。
 私も違っていいんだ!
 そして出発のときにはちょっと勇気がいる。
 お父さんのことを乗り越えて竹原に来たぽって部長のように。
 そういうものなんだ…  そうだ、私のきっかけ!
 私にはみんなみたいなきっかけも目標もなくて、このまま卒業し
 ちゃったらこの一年の楽しかった思い出も記憶の彼方に
 遠ざかって いつか消えちゃうんじゃないかって不安になって。
 いっそ卒業しなければいいって思った。
 でもね、あったの! きっかけが!
 そう、私のきっかけは写真部に入ったことだ。
 写真部に入ってみんなと出会って私の高校生活は前とは全然違うもの
 になった。 こんなにも楽しくて、こんなにもあたたかい時間をもら
 えたのは、あのとき思い切って一歩を踏み出したから。
 卒業は新しい出発。 この先に何が待っているかはわからない。
 悩んで迷って立ち止まることもあるだろうけれど、
 自分が漕ぎ出さなければ舟は動かない。
 だから、一足先に海へ漕ぎ出すんだ!

なんでもないことになぜか泣いてしまって
なんでもないことがどんなことなのか
自分なりに手探りで時間の意味を自分のものにしてきました
未来、その意味はもっともっと大切なものになっていくのだと思います
そして、その逆は永遠にないでしょう

 子供たちが成長すればするほど親にできるのは心配だけになるわね。
 心配で寂しくて嬉しくて、でもそれを宝物にできるのは親の特権よ?
 楽しんじゃいましょう!

わたしたちはどんなことも宝物にできるのかもしれません。
宝物にできるのは未来の約束のように感じます。
自分自身のからだが動かず なにもなんにもできなかったあのときが、
なにかできることの本当の意味をおしえてくれました
どんなにちいさなことでも  自分の意思でできること
うまくいったこともうまくいかなかったことも

 かなえ先輩… 私、もっとコンテストにチャレンジとか、
 写真展とか、いろんなところに行ったりとかすれば良かったです。
 やり残したことがいっぱい… 私が部長だったから…
 いいえ? ぽって部長はアグレッシブでした!
 だって写真部をつくってくれたじゃないですか!
 あのときはわからなかったけど、今はちゃんとわかってるんです。
 きっと私は、いつも踏み出せないでいる自分を変えたかったんだって。
 そして、ぽって部長やかおるちゃんのりえちゃん麻音ちゃんが、
 そんな私の背中を一生懸命押してくれていたんだって…
 楽しい思い出たくさんできました!
 やり残したことなんて何もありません!

「やり残したことなんて何もありません」この台詞を言えるでしょうか?
すごいよね、言えたらほんとうにすごい。
自分が後悔のない生き方をしているのはほんとうですが、
じゃあそれが真にBestなのか自問すれば出てくるのは“まだまだやれる”
なぜ自信をもって人に言えないのか。

それは自分を自分自身があまやかしているふしがあるからに他なりません

時間。 時間ですよね!
他人にはつべこべ言えるのに、自分のことはいくらでもごまかせる。
やっぱり人生でたたかうべき真の相手は自分自身です!!
物語のラストはお母さんでした―

 ここはねぇ、お父さんがお母さんにプロポーズしてくれた場所なのよ?
 ねぇお母さん、どうしてここに連れてきてくれたの?
 なんとなく。でもいつかは楓や香と一緒に来られたらなって思ってた。
 それには少し時間が必要だったけどね。
 私にも、それから、楓にも。
 お父さんがいなくなってから、あんなに好きだったカメラを手にしなく
 なって、後ろを振り返ることも前へ踏み出すこともなくなった。
 だから楓が竹原に行くって言い出したときはほんとに嬉しかった。
 お母さん、ごめんなさい。 私、心配かけてたんだね…
 ううん、お母さんもずーっと楓にごめんなさいって思ってた。
 お父さんが楓にしてあげてたこと、何にもしてあげられなくて、
 見守ることしかできなかった。
 でも、楓は自分で少しずつ歩き出していった。
 自分の力で写真もまた始めて、友達をつくって。
 いつの間にか私の手を離れて、自分の力で歩いていけるまでに育って
 くれたことが嬉しい。 だから、ありがとう
 こうして一緒にここに来てくれたことも、みんなありがとう
 私と一馬さんの子供に生まれてくれて ありがとう
 だから「ありがとう」なんだ…
 お母さん、私も、たくさんたくさんありがとう!
 ここに連れてきてくれて、私が竹原に行きたいって言ったときも、
 何も言わないで見守ってくれて、ありがとう…
 お父さん! お母さんに頑張ってプロポーズしてくれてありがとう!
 カメラを教えてくれて ありがとう! いっぱいいっぱい ありがとう

ダメでした… どうしてももらい泣きしてしまう場面です…
わたし自身の経験が吹き出してきました
同じ病院で、自らとたたかってきた美樹さんが目の前にいます
そしてあんなに楽しくダンスをおしえてくれた研さんもいます
初めから、みんなみんな特別なひとでした
特別でないひとなんて一人もいません

くるしいけどたのしい
かなしいけどうれしい

わたしたちは、なんて複雑な感情をもっているんでしょうね…
中には正反対のものさえあります
言葉ではけっして言い表せない気持ち

的確な言葉がどうしても取り出せない

こうしてblogに取り組んでいるからこそ、
時折、言葉の無力さを感じずにはいられないときがあります
だからこそわたしはダンスを踊りたいのでしょう
ダンスでは、その複雑なものすべてを踊ることができるからです!!

混沌の中だからこそ輝く命がある、そんな気がするのです


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