断罪の時間 〜Dance!な日常〜

2011年05月28日(土) 列席!挙式と披露宴

2週間前、突如招待状が届きました。

 ◆和彦&沙織 その挙式と披露宴◆

先日お酒の席で先生に「このヒトたちも呼べば?」の一声で「そうですね〜」みたいな。
わたしはお酒の席だということもあり、社交辞令だろうと思ってました。

 …が、来た来た来た―  赤紙キター!!

先生の一声から始まったその招待を断れるはずがありませんw
またも試練です、いつだって試練です!!
(※このblogはわたしの実情に反して面白おかしく構成されています)
招待状が来た日からX-DAYに向けてわたしは作戦を練らなければならなくなりました。
なにせ偉いヒトたちやその親族に会うことになるのです。
恥ずかしい格好では決して行けぬ。
過去の礼服を着なおしてみたが、どれもイマイチ決まらない…
あと2週間しかないけれど、ここでも気持ちを急遽あらためることにしました。

 〜あたらしくなったのだから、あたらしく行こう化〜

それは、今やれること・できることをすべてやるということです。
期日は挙式と披露宴。 友人とはいえ先生に従うものとして出席するのです。
わたしの年齢からしてもそう振舞わなければなりません→3ピース新調。
髪も手入れが必要でした。 馴染みすぎた赤ではまずい→茶系赤にトーン落とし。
1週間前、下痢。 直後なぞのウイルスに感染し39度の熱。
さすがに式までのプレッシャーとは考えたくありませんが事実ですw
数々の苦難を乗り越えて式前日、服を実際に試し着チェックしてみました。
あれッ?! 自分のイメージと違って、薄いピンクのネクタイではどう見てもきまらない!
〜ここにきて大ピンチです〜
このままでは立場を締めるネクタイで自分の首を絞めることになりかねません!!
挙式は15:30…もうこうなれば直前購入です。
ここはパープルだな、そう考えたわたしは靴下をパープルとした。
当日、美的センスの巨匠じゅんさんに新婦への渡し物をあずかった。

 「すぐわたすように」

え〜そんなチャンスあるのかな…? じゅんさんの視線は厳しい、なんなのだこれは?

 「ガーターベルトよ」

中身はさすがに見ていないが新婦の衣裳姿を高める至高の一品らしい。
ガがガ、ガーたーベるト!?  ヒトの想像力はときに危険です。
ここは考えることを黙殺。
それからネクタイを買いにむかったわけですが、じゅんさんのチェックが入ることに。

 「オホホホ…わたしが見てさしあげるわ」

ここでも試練です、下手なものをチョイスできない苦しみが課せられました。
〜オレの美的センスがけっぷち〜
何事も一事が万事です。 センスで人間見抜かれてしまうじゃないですか!!

 じ「色は靴下と同じにするつもりね?」

このヒト凄いぞ鋭いぞ!!  目のつけどころがピンポイントすぎる

 じ「パープルね〜、先生 紫好きだからいいんじゃない?」

た、たすかった―  間違った選択じゃなくてよかった!!
そんなわけで、じゅんさんにO.K.もらってりゃ〜どこ行ったって通用するはずです。
これで見栄えだけはなんとかなりましたw

会場入り。 すばらしい建築です。 どこからどう見ても式場です。
他の式場と一線を画しているのはその“重厚感”!!
あたらしい綺麗な式場ならいくらでもありますがその性質は比較になりません!!

 こんなところで挙式できるならもう死んでもいい

こないだ死にかけたばかりですが表現は間違っていません!
そのくらいすばらしい会場だったんですよ。 凄いぞロイヤルチェスター!!
さて、ほどなく挙式時間です。 先生に何も言われなくてほっと一息。
先生からすればどんな努力も努力のうちにはいりませんからw

 がんばったんですけどね。。

来た!新郎新婦!! 外は雨でも内は純白。 その勢いは天候と無関係です!
新郎新婦の双方が体育会系、予想通りの誓いのキスでした!!(豪快☆

披露宴前 わたしは髪を結び、身を引き締めて席へ…
どこからともなく声がきこえてきます。

 「キャー いや〜 無理〜」

ライバルの子どもたちたちからいっせいに罵声を浴びましたw
祝いの場なのに憎しみがふつふつとわきあがります!
〜ほんとうに厳しいたたかいを強いられてるわ俺〜
これが大人と子どもの絶対境界です。
バレエのことならまだしも大人のケジメにまでケチつけられてたまるかッ!!
披露宴会場の半分がダンサー、もう半分は警察官。
おそろしいくらい背すじがしゃんとした人間しかこの場にいないのです。
署長の話はつつましく、先生の話は…こんなときじゃなきゃ聞けません!
披露宴の最中、先生はなんども目にハンカチをあてていました。
子どものころからその成長を知っているってどんな気持ちだろう。
ある意味で実母よりも近い関係かもしれない。
フツーの一般社会ではこんな式なかなかないんじゃないかな。
その披露宴はほんとうに素晴らしいものでした。
どれくらい素晴らしいって?

 新郎新婦がコーディネーターはじめウェディング裏方全員に謝辞を述べるほどにです

あらためてその時間を正式に披露宴でとった二人。
わたしはここまで裏方さんに声をかける二人に感動しました。
それはきっと舞台人として裏方のたいへんさを知っているからに他なりません。
素敵なふたりだと思いました。 これまでそんな披露宴を見たことがなかったのです。
このふたりなら世界が終わっても幸せに暮らせるはずです!!

 「さおりは俺が守る!」

チクショー!! オレだっていつかそんな発言しちゃる〜
近年稀に見る、ほんとうににくたら…うらやましい結婚式でした☆



2011年05月25日(水) El Shaddai

 「そんな病弱で大丈夫か?」   「大丈夫だ、問題ない」
 「そんなカラダで大丈夫か?」  「大丈夫だ、問題ない」
 「そんなダンスで大丈夫か?」  「大丈夫だ、問題ない」  …問題ありまくりだろ…

テキトーにゲームやってました。 風邪のせいですよ 風邪のw

 『El Shaddai -ASCENSION OF THE METATRON-』
  さぁ、誰も見たことのない世界へ―。

ヒトの言葉や思想が別れるよりも遥か昔。
神はグリゴリの天使たちに地上界の監視を命じた。 彼らは長い間、地上界を観察し続けるうちに、ヒトへの憧れを抱き、堕天という禁忌を犯してしまう。 天界は激怒し、地上界を一掃する洪水を計画するが、ヒトでありながら天界で書記官を任されるイーノックの嘆願により、堕天使たちの捕縛を条件に計画の執行を待つことを約束した。
今、地上界の命運を賭けたイーノックの長い旅が幕を開ける。
それは語り継がれることを許されなかった、遥か古の物語…

※日本ゲーム大賞 2010フューチャー部門受賞です

なんだかよくわかりませんがグラフィック、世界観すごいな〜
アートです、アート。 芸術は落下です。
美しい世界で安易に何度も落下。 落下=死 もうどうにも着地がうまくいきません。
何度かブチギレましたw  自分の人生でこうはいきたくないものです
ただでさえ平衡感覚つらいのに、ゲームごときでキレるくらいやらされるとは!!
もーうキレましたw  ほんにんの魂の穢れが溜まる〜溜まるよ〜穢れが〜溜まる〜♪

 気がつけばテキトーにクリアしていた

これ、どうなの?? けっこう面白かったけど、どうなの??
ラスト、おそろしく肩透かしくらった感じですけど、どうなの??
主人公って「大丈夫だ、問題ない」しか言えないの??
途中、時空を超えてやってくるイーノックの息子とか、いいの??
紀元前なのにジーンズ装備してるのはスポンサーの商用理由でいいんじゃないの??

 とにかく、洪水を止めるゲームです  やめるわけにはいきませんでした

とつぜん衝撃波とか光線を浴びて、何度もゴミのように殺されましたけど。
しかしながら、4体のネザーなんとかを連打復帰なしで倒すことに成功。

 まぁ あきらめなければ人間でも堕天使くらいには勝てるんだなって思いました!

今、1日で風邪をなおしたタイスケの長い旅がふたたび幕を開ける。
それは語り継がれるまでもない、ぜんぜんたいしたことのない物語…

※そのうち受賞しますw



2011年05月24日(火) 決戦!天神の母

長いblogになることをお知らせいたします。 文章をまとめるのがちょっとむずかしくてw

〜その日はおなかの調子がわるかった〜

なぜだかわからないが朝から下痢。 なにか悪いものを食べてしまったのだろうか?
しかし思い当たるふしがない。 耐えるしかない。
午前中のレッスンは正露丸で乗り切れた、でも先生に挨拶したとたん症状復活―

 気持ちが極端に緩んだかッ

わたしは再度正露丸で乗り切ろうと服薬(腸実話)。
さて、頑張ったレッスン後だからこそ、いい食事を摂らなければなりません。

 これ即ち からだづくりです

しかしどうにも食欲がない。 でもなにか食べないと意味がない…
入店したのはわたしが常連客として復活した“味の正福”たいへん有名なお魚の店です。
間違っても最初に【チキン南蛮】を頼んではいけません。
→至上最速で一見さんだとまるわかりですw  長年の研究の成果ですww
マスターに食欲がないことを伝えるとすぐ対応してもらえました。 食べれたよ!
いつもここにお世話になる時間は15時以降。
レッスンの都合上、どうしてもこのくらいの時間に昼食を摂ることになる。
どんなに行列ができるお店でもこの時間なら優雅に食事できるのはせめてもの救いw
そういうわけでマスターと世間話をしながら、からだづくりに専念できる貴重な場所です。
わたしがレッスンできるからだになってこのお店に通うようになったときのこと。
わたしは見知ったひとがいることに気付きます。

 それは“天神の母”と呼ばれる人物  (※超有名人です

たいてい仕事前、このお店に、この時間にいるのです!  とても奇遇なことでした。
ある日、みんなで会話することができたとき、わたしは切り出しました。

 「いつか手相みてもらいますね」

この日も、外は雨でしたが例外なく天神の母は味の正福にいたw
わたしはあのとき自分が言ったことを決行するそのときがきた、そう感じた。
午後5時前。 おばちゃんが仕事の席についたその瞬間くりだした「いいですか?」
その日はわたしが最初の客。

 おばちゃんはその日わたしが正福にいたことに気付いていなかった

ちょうど死角でしたからね…w  無理もありません。。
少々驚かれもしましたが、いよいよ手相を診てもらいましたよ!!

 「音楽と絵の才能にあふれている、たしかに向いてる」

あたりまえじゃないですか。 でも音楽と絵の才能…真剣に試したことないやw

 「信頼の線、それは努力でできた線」

わたしは信頼にたる人物らしい。 あたりまえじゃないですか。
しかし、問題はやっぱり“今”だった。。

 「今を計る線がごちゃごちゃしてるわね」

あたりまえじゃないですか。 今を、今を頑張らなくちゃいけないときなんだから
そんなもの手相みるよりも明らかです。
そもそもわかっていること、でもたしかに手相を診てもらってもそのとおりだったのだ。
当たるとか当たらないじゃない。  “今”しなくちゃならないこと

 「ここでやるの? 東京も方角はいいけどね」

そんなのぜんぜん頭になかったからちょっと意表を突かれた。
まぁしばらくその方向はないけど、そのときもこよう。 わるくないだけましだw

 わたしは人生のスイッチを改めて押した

そう、大事なのは日々を“生きる”ためのモチベーションです!!

ところがその翌朝、どうもカラダの調子がおかしい…
ええ、もちろん午前のレッスンは気合いで乗り切りました。
午前中のレッスンは気合いで乗り切れたけど、先生に挨拶したとたん動けなくなった。
2時間くらいほんとうに動けなかった。

 気持ちが極端に緩んだの…か

あれッ? 昨日と似てやしないか―
いや、でもボタン押したし!! 

 この日はわたしを含め3人  その人数でこのレッスンの密度です
 動けなくなるくらいになってもぜんぜんおかしくない

でもレッスン終わってから2時間も動けないっておかしくないか??
どうにも寒い。 歩行もだんだん困難になってきた。。
これはイカ…イカン!! ほんとうに危ない、帰るんだオレ―
なんとか自宅までたどりつき、そのまま倒れこむ→ 熱測る→ 39.2度。
〜今日から気持ちをあらたにした矢先の出来事です〜

 ちょっと神さま!! どれだけ俺に試練あたえてんの―

もーう信じられません。 とにかく治すしかない。 39.2度、まるで歩けません。
からだじゅうが痛くてわめきちらしながら横になる運命を呪った。
せっかく昨日ようやく太腿がつったのに。
先生に自首してみたら、大笑いしながら↓↓

 「あら、よかったわね〜 全身つりなさい!」 …って言われたというに!!

太腿つるってどれだけ力使わなきゃいけないかわかる人いますか??
あ、ダンサーならわかるはずですよね☆
ふくらはぎ、つま先、おしり、とかの比じゃありません。

とにかくワーワー叫びながら寝てました。 もうめちゃくちゃ苦しかった。
くしゃみも鼻水もなく、とつぜん39度ってなんじゃこりゃーッ!

 気合いとともに、風邪発症―

◆その結論はひとつのことを示しています◆

 わたしは、かなりの確率でざんねんを克服しなくてはならないさだめらしい

思えば、これまでがんばろうと自分を律した矢先におきる事故や病気が極めて多いのだ。
タイミングが悪かったりするのは朝飯前です。
でも、律した直後は正直つらい。 なんで最初からつまづかなきゃいけないんだ―
自暴自棄になることも結局は自分にマイナスをもたらすだけ。

でも…そんなことも実は日常です

 いつもレッスンに向かうときにスイッチは押しているはずだからです

ただ、“今”に集中することが立ち向かうべき現実です
優先すべきものが何か、絶対に見失わないように



2011年05月22日(日) みえない祝福

〜今日は過去に見てきた作品の音楽に焦点をあててみます〜

 それからの発見

◆ゲド戦記 サウンドトラック◆
これまでゲド戦記のあの映画にとらわれすぎていて改めて音楽を聴くことはなかった。
原作を読んできてやっと今ここにたどりついたのです。
聴き返してみるとその音楽はたいへん素晴らしいものでした。
めちゃくちゃかっこいいぞこれ!!
わたしの中でのゲド音楽、今こそその名誉を回復しよう。
 <ゲド戦記 オリジナルサウンドトラック 寺嶋民哉>
その音楽はとても雄大でアースシーの世界を感じさせてくれるものです。
ただし、映画音楽ですのでドラマティックです。 原作は淡々としています。
〜原作の読破、そしてあの映画をもう一度見直す日はすぐそこです〜

◆忘念のザムド サウンドトラック◆
大島ミチル、やっぱり凄いよこの人―  その音だけで…涙、涙がでそうになる!!
そのブックレットには監督・宮地さんの注釈がすべてに与えられていた。
それも凄くないか? それは監督の大島ミチルへのLOVEレターに他なりません!
そんな中の【終わらない哀しみ】という曲、その注釈。

 ザムドという作品では、戦いで生き残ってしまった人達の悲しみをどう描くか、
 ということに重点を置いています。
 長く続いていく悲しみを、どうやって乗り越えていくか。
 忘れてしまうのでなく、氷が溶けていくのをじっと見つめるように受け止める事。
 そんな強さをもった人間になりたいものです。

なにか大きなものを背負ったとき、はじめてわかる自分の奥底。
そして“本当に”大事なもの。
そのとき忘れるなんて思えないものでも、日々の生活の中で簡単に見失ってしまいます。
それを“忘れる”ことはおそろしいことです。 自分を失うことと同義です

 戦いながら、己を発見し、祝福されてゆく。
 全ての魂との対話が続き、ここにいる人もいない人も、みんなと近づいてゆく幸福感。

幸福とは近づいてゆくことかもしれません
なのにどうしてこうも会うことが面倒と感じたりするようになってしまうんでしょうか
それこそが幸せなのに、どうしてそれを感じなくなってしまうのでしょうか
生まれてきたことがそもそも“祝福”のはずです
だのに、どうして他人のありようを否定してしまうように成長してゆくのでしょうか
わたしにはどうしてもわかりません  世界ははじめから祝福されているはずだからです

さすがわたしの感性を揺さぶった名作『忘念のザムド』…。
監督の注釈もいちいち刺さります!!

 【決意 裸足デ行ク】
 今の自分を信じられていれば、あとで後悔することはない。 行くしかない!

 【世界が作った醜い子】
 もし原子爆弾に心があったら、何て言うのだろう?
 この世に生まれてきたこと自体を疎まれて、
 世界に飛び出そうとしたら沢山の人々を殺めてしまう。
 ただどうしようもなく、地下の倉庫の奥深くで泣いているだけ。

 【大巡礼〜咲いて散る魂〜】
 痛みと共に世界がこじ開けられ、開放へと向かう

わたしは人に深く伝えようとするときはきっとなにかがなければいけないと思っています。
もちろんカラダだけで成立するものもあります。
しかし、やはりそれだけでは足りないのです。
偽りようのない“その人ソノモノ” その源泉はもしかしたら痛み・闇かもしれません。
ここで原作『ゲド戦記』はじまりの一節が効いてきます。

 ことばは沈黙に
 光は闇に
 生は死の中にこそあるものなれ
 飛翔せるタカの
 虚空にこそ輝ける如くに

光は闇に、、 そうです、光に闇はありません  闇にこそ光は差すのです
闇を知らなければ光はやってこないのです
光は 終わらない哀しみからやってくるのかもしれません
生きていくことは哀しみを背負うことが前提です
大事な人の死、または自分自身の死、どれもいつかわかることです
だとすればすべてが祝福されていていいはずです

 はじめから祝福されているんですよ、わたしたちは―

たとえわかりあえなくてもどんな苦しみがあろうとももともと祝福の上にわたしたちはいます
わたしたちは祝福されているのが前提なのです



2011年05月20日(金) 「鈴木先生」

『鈴木先生』が完結―
わたしはこれほど“経験率”を上げられるマンガを他に知りません。
Tvを見る気にまったくなりません。 人の想像力のほうが圧倒的に上です。
もはや『鈴木先生』の考え方はわたし自身の血肉になってしまいました。
もちろんどんなものも経験率に反映されるものです。
たしかに、このマンガを読める人は限られているかもしれません。
マンガというよりも小説に近いくらい文章が多いのです。
ふきだしの受けとり方を間違えるとおそらくすすめません。
読解力が著しく問われるマンガと言えます。
わたし自身は速度を増しながら読み終えてしまうマンガでした。
だってもうめちゃくちゃ面白いだろこれ!!
実際、その調子で人に貸してみると そのほとんどがすすまなかったのです。
でも2割です。 その2割はおそるべきスピードでした。
しかし、これだけ密度が濃い作品にはなかなか出会えないのが現実です。
全11巻、とても とてもたくさんのことに気付かされてきたのです。
そしてその巻末、あとがきには驚くべきことが書かれていました。

 あぁ、やっぱりな…

作者にもほんとうにつらい出来事があったこと
なにかがこみ上げてきました

単純に“つらい出来事”と言えないのが鈴木先生を読んだ証かもしれません。
おそらく、生きていた事実に突き動かされてこの作品が生まれたのではないでしょうか。
生きていることは影響しあうことです。
それがどんなに苦しいものでもその中にこそ光があるのです。
人の想いがどれだけ複雑で単純であるかをわたしはこのマンガで知ることができました。
葛藤しながら生きているわたし自身にグッとキた最終巻の台詞―

 常に葛藤しているだけでもやっぱり経験は偏ってしまう!
 だから… 時にはいったん疑いを完全に捨て去るテクニックも必要だって…
 なぜなら迷いを捨てて一心に打ち込まなければ開かない扉も存在するから

このあとの台詞は是非その目でたしかめてほしいと思います。
実人生をおもしろくするのは自分自身だけでは足りないからです

わたしも喜怒哀楽のレベルを超えた貴重な体験をダンスで伝えたい
自分を取り戻したとき、自分がまだ踊れるとわかったとき、そう誓いました
あのときを忘れないこと
あのときにシンプルになった生き方をすることが 自分を生かす たったひとつの方法です



2011年05月18日(水) 「ブラック・スワン」

気分を変えたい。 見るなら今かッ でもそれって、暗い映画じゃないの?

 『ブラック・スワン』 【※R15+】
 純白の野心は、やがて漆黒の狂気にかわる… 

ナタリー・ポートマンがアカデミー賞・主演女優賞に輝いた作品です。
プロフェッショナルダンサーの葛藤にどれだけ迫るものなのか、見ればわかるはず。

 正真正銘 “ぶらつくスワン”

最後の最後までぶらつきすぎだろ!! R15指定がついてるくらいにぶらつきますw
しかしそのブラックスワン、漆黒の羽が広がったときには鳥肌がたちました―
すごい! …凄い?? いや、ちょっと待て。

 “おぞましい”だ

さて、そんな映画の向かう先は意外な言葉でした。  え゛!? そこかよ―
まずパーフェクトを目指すならナタリーの技術じゃ全く足りない。
パーフェクトなんてその踊りからは遠すぎる。
でも“役者”としては他に演じられる人間がいないのもわかる。
その演技、気迫。 他にこの役ができる者はいまい。
そうだ、だからアカデミー主演女優賞なのだ。 納得。
でもね…

 最後のあの言葉、全くとどかない

わたしは、むしろ本気でやっている人たちを冒涜するものだと思った。
まったく納得しかねます
だって同じようなものを感じた一番近い作品は『ファイトクラブ』ですよ?
シリアスな一人奮闘コメディの草分けですw
自分自身を殴って自ら吹っ飛ぶ偉大な映画です!
最後の言葉はどうにもわれわれダンサーを踏みにじる言葉に感じてしまう。
パーフェクトなんて、役者に言える代物じゃない。
思い出すとむかついてきます。 結局最後まで覚醒しないわけじゃないですか
そもそも病気だったり、友達が一人もいなかったり、あまりにも世間を知らなかったり。。
人生経験なさすぎだろ!!
だからこそ、技術が突出していなければ居場所などないはずです。
映画ではナタリーだということでお客さんは納得するかもしれません
ですが、本番で人を納得させるにはそれとは比較にならない“力”が必要なんです
そういうわけで わたしにとってはブラックジョーク映画でした。 怖くもなんともない

 中盤から笑いがとまらなくて 笑いすぎて涙まででた

発端は両足が○れ曲がったときからです! その映像は“極端におもしろかった”
あれ、絶対に笑うところですよね?  大爆笑です
みんな真剣で物音ひとつしない空間でしたが、そう感じたんだから仕方ありません。
『ファイトクラブ』で真実がわかったときくらいに笑い転げてしまった。
主役を背負うプレッシャーなんて一から積み上げるものじゃない。
それまでに少なからず培われているものがあるはずです、培われないわけがない。
それは技術が、からだが肯定するものだからです。
ぶらついてる人間に主役があたえられるはずがない。
 もう笑いました  とにかく笑った  間違って元気まででました
一般的にみれば不謹慎だと思われても 譲れませんw
だってバケモノのような女性ダンサーをこれまで見てきたんです。
ナタリー、たしかに凄い演技でした。 が、あえて言わせてください。

 たかが演技です

ダンサーなら完璧を超えることを目指しているはずです。
完璧を目指すのはカラダのラインやその使い方。
バレエダンサーならそんなものできてあたりまえじゃないですか
もしBLACK SWANの監督や脚本家に聞けるならその“完璧”の意味を訊ねてみたい
いくら観客が沸こうとも圧倒的に自己満足色が強い映像なんです
あ〜もう浅はかすぎて笑っちゃう 止まりません、無理でした!!

 そんなところにダンサーの完璧があるはずがない、あってたまるか



2011年05月13日(金) その努力じゃ止まらない

→つづき

なぜだか今年は終電がなくなる日がよくやってくる。

 努力が足りない

終電がなくなるとき、それは重要な日。
終電よりも大事な時間を過ごしたはずだからです。
最近そんなときは適度を通り越して泥酔していることが多い。
まっすぐ歩けないのは基本ですw

 いつもなら絶対に聞けない本音
 先生には簡単に「努力が足りない」の一言で一蹴された
 わたし自身、いつまでも不自由だなんて言ってられない
 これからを生きていかなくてはならないのです
 天候の変化でも支障をきたす、リハビリが必要なあたらしいからだ
 踊りでも、一刻も早く今の自分から抜け出したい… 頑張っているはずでした
 しかし「努力が足りない」という一言です
 ダンス社会において女性がどれだけの努力で踊りをつかんでいるか
 それに比べて男性がどれだけ力が足りないのか、先生は言った
 わたしにとっての100が先生にとっての10くらい
 新年会で「今の10倍やればなんとかなる」と言われたんだからそうだろう
 それだけの努力をしてきた人間にしかそんな言葉は吐けない
 〜足の甲がでないのなら指をねじりこむのよ〜

こういうときだからこそ歩行モード、深夜だろうが“歩いてもいい”スイッチが起動した。
空港まで約1時間。  【空港を通り越したらタクシーを拾ってもよい】
その途中、花壇をつくっている一団と遭遇。 こんな時間に、です。
わたしは足を踏み外して花壇に突入! 埋まる足! 仕事増やしてごめん!
車道に飛び出さなかっただけでもよしとしてくださいね☆

 ※今日は平日、土日じゃない

いつもどおり、空港を通り越してから通行している車が極端に減っ…て、あれッ?!
極端を通り越して車が全くいない!! 信号待ち、多くて3台って何?!
どうすんの?? しかし酔いは醒めません。 〜まぁ歩いてもいいや〜
でも充分すぎるほど歩いたわたしはとにかくタクシーを拾おうとした。
対向車線を走るタクシーに手を振りまくった。

 なぜかタクシーが止まらない

信じられませんが、一台も止まらないのです。
わたしの“乗せてくれ”アピールは次第に過激になっていきました。
ピーク時は傘まで振り回したほどです。
ところが、何台も何台もいつまでたっても止まりません。

 笑いが込み上げてきた

都会であればすこしでも手が上がれば止まるじゃないですか―

 ここは都会じゃない 誰も歩いてなんかいない
 でも歩いていたんです 疲れていたんです

ゲラゲラ笑いながらようやく酔いは醒めていきました。
歩きはじめて1時間30分… もうすべてがどうでもよくなりました
いつだってこんなときです。 “奇跡”がおきるのは―
あ、タクシーが来た!! わたしはスッと手を上げてみた。

 止まった、止まったぞ

なんだよ〜 止まるじゃんよ〜 今までなんで止まらなかったんだ!?
それまでの時間が一瞬で巡ったわたしはタクシーの運転手に淡々と語りました。

 運「え〜そんなに歩いたの? アンタあほだね〜」

それはあなたたちが止まってくれなかったからです。

 運「でもあなたは見かけそんな変じゃなかったよ、止まらないのはおかしいね」

そうか、タクシーも人を択ぶのか。

 運「もしそれでサングラスでもかけてたら止まらなかったけどね」

止まらないんじゃないか―
その言葉で、冷静にそれまでの自分の行動をあらためて振り返ることができた。

 過激すぎたのか!!

どうりで止まらなかったわけだ、、こりゃ道理ですw
よろよろ歩きながら傘振り回して叫んでる人を乗せようなんて誰も思うはずがない。
努力が間違っていたんですよ―

 努力は “すればいい” ものじゃない
 問題はその “やり方” です



2011年05月12日(木) 一事が万事、人生は賭けだらけ

ウィリアム王子とケイトちゃんのロイヤルウェディングが先月ありましたね。
王室もいろいろ大変な問題をかかえていますが、純白の輝きで打ち払いましたよね!
さて、昼のレッスンが終わってとつぜん先生に話しかけられました。

 「タイスケくん、夜レッスンも来るの?」

ヌグァァ…昨日から腰がいた、いたたたた―  言えない、これは言えない。
言葉につまったとき、先生の第二声がかかった。

 「終わったらさおりとけーとと飲みに行こうと思うんだけど、ゆーきとどう?」

先生からのお誘いです。 断れるはずがない、いや断っちゃいけない!
これは一大事です!! もし断ったりしたら即座にダンス界から抹殺されてまう!!
もう返事はこれしかない―

 「死ぬ気でがんばります」

飲み会の名目は今月末、派手に結婚式を迎えるさおりちゃんの前祝い。 呪いじゃないよ
突然のことだったので、わたしは急いで街へ繰り出しました。
とにかく、万が一 会話がはずまなくなくなったときの命綱をもっていなくては!!

 紐なしバンジージャンプするわけにはいきません  2年前にしたばかりです

ポール・スミスに到着。 わたしが今年大変お世話になっている筆頭ブティックです。
そういうわけでフレンドリーに話せる人が多いことが最大のたすけです。

 「なんか気の利いた“おもしろい”プレゼントにできそうなのある?」

わたしは“ありがちな”プレゼントをするつもりなど毛頭ありません。
このときは副店長のO崎くんに白羽の矢が立ちました。
この男、なかなかの目利きですから。 これは期待できますw

 「タイスケさん、これはどうですか?」

ミニカーコレクション3車入り… って、なんじゃそりゃーーー
パッと見、ないないそれはない! ポール・スミスと関係ないオモチャじゃん!!
しかしここからO崎くんの説明が始まったのである。

 「ちょっと待ってくださいよ、タイスケさん!」

◆その商品の正式名称と珍品さが明らかに◆
【CORGI セレブレーティング ザ ロイヤルウエディング オブ ウィリアム&ケイト】
それは全世界で5000個しか生産されていない限定商品。 「全世界で」です。
あとから確認したことですが、このお店にあったのはシリアルナンバー2551と2559。
わたしが購入したのは2551番だったとのことw
その上、ポール・スミス日本全店舗でもう6つしか残っていなかった。
ポール・スミスはイギリスのブランド。 単にイギリス繋がりなだけじゃないの!!
穏便に、厳かに、無難に祝うのなら役に立つ【マグカップ2個】を選ぶべきです。
たいへんおそろしいものに手を出そうとしている自分。 迫られる選択。
本人に渡すだけならまだしも、そこには先生がいるのです。
場に明るい空間がおとずれなかったら…

 ダンス界から抹殺されてまう!!

迷いに迷って迷った果てのミニカーコレクション―
わたしはリスクを冒してしまいました。 冒してはならないリスクを冒してしまいました。
いいや待て、人生はリスクがおもしろくするのです。
オシムの口癖も「リスクを冒せ」なんですよ!!
購入したのはよかったけれども、やはりわたしは凡人でした…
じわじわ、じわじわと“これでよかったのか”黒い迷いが忍び寄ってきた―
不安と迷走、そして自問自答、同じ討議のくりかえしです。

 なんてものを選んでしまったんだ…
 いやいや“今”しかないものじゃないか! 大丈夫だ、問題ない
 って最悪の場合、抹殺よ?
 “今”を楽しめる人間なら大丈夫、大丈夫だってば

旦那まで秒読みの日々、かずひこ君は筋骨隆々の好青年でした。 安心です。
でもわたしだってギリギリ頑丈ですw
ついに渡すときがきた。  いよいよか―
事前に、ゆーきくんには最悪の事態を避ける方法を伝授済み。
ゆーきくんも突然先生からの召集を受けたわけで、準備もなにもなかったのだ。
そういうわけで、男性からのプレゼントとして扱ってもいいと言及。
しかしブツがブツなだけに、ゆーきくんはそのとき大変複雑な顔をしやがったw
…仕方ない
万が一のときは「タイスケさんが選んだので私はなにも知りません」を使え!
そうすればわたしだけが生きたシカバネになるだけで済む。  強引に納得させましたw

 「は〜い、ここでサプライズ!!」

死ぬ気でサプライズ。 まんべんの笑顔でも内心は人生の分かれ目です…
もちろんその場で「開けていい?」がかかった! あとは祈るしかない。。
さおりちゃん、喜んでくれたよ!! もうウソでもいいよ!! たすかった〜w
先生もわたしのサプライズの迅速さを褒めてくれましたよ!! よかった、本当によかった
しかしもう一人いた。 結婚する人間とその予定がない人間、その差は明確でした。
けーとちゃんは完全に呆れてましたからw  そのオーラはこんな感じです。

 タイスケさんって使えねー (※悪気なし

けーとちゃんにもケイト繋がりで掛けてあったのにまるで通用しませんでしたねw
こうして、残りの人生を賭けた飲み会をなんとか乗り切ることができました。
終電はありません。

 つづく



2011年05月11日(水) デジタル明日香

今日は朝から右腰が変だった。 歩行おかしいぞ。
間違いない、昨日全力すぎたせいだ!
これは走れないな…  すぐさま整体を予約。
レッスンを休むのには勇気が必要です。
たった1日でカラダはおそろしく緩む。 でも、それ以上悪くしたらもっと致命的です。
迷ったけど、盛大に休むことにした。
夕方までに調子がもどったら出ようとも思ったけど嫌な感じが止まらない。
やれる筋トレくらいはみっちりしておこう… そんな日でした。

〜とつぜん明日香からメールがとどいた〜
 「今からK○C放送でジャガールがテレビ放送されます! 見てください!
  18:27〜19:00までの間です。 どこで流れるかはわかりません☆」

今何時…って18:28!? 一刻の猶予もないじゃんw
たまたま休んでいたわたしです。 すぐさま録画にかかった。
つい先日、ブルーレイレコーダーを購入したばかり。 無敵です。
いつもなら見れないはずだけど“今日”は見れる!
あ、映った! 映りやがった!!

 【デジタル明日香】

大画面 地上デジタル放送で毛穴までくっきりです!!
いつの間にこんなに美人になったんでしょうか?! テレビの進化って凄いね…
これはメールしてやろう☆ 「あすか美人〜」

 「でしょ笑 3割増です^^」

こんな女をダンス界にソロデビュー送り出したのはわたしですw
今ではジャガールとしてテレビにまで出てくる始末です!!
これまでジャガールの実態は知らなかったけどTv放送でよくわかりました。
詳しくはこちら↓↓
ttp://ameblo.jp/potatogirl1223/
明日香はなんでも“これ”ってのに一生懸命になれる天性の才能の持ち主。
そして誰の目にも止まるくらい明るい女です。
放送された明日香は本当に生き生きと輝いていて、ずいぶん先を歩いている気がした
休んでいなかったら見ることはなかった。

 今日という日は明日香が頑張っているさまを見るさだめだった気がするのです

わたしは、こころからの応援メールをおくりました「頑張れ明日香☆」

 「そんなこと言ってくれるのタイスケさんくらいですよー^^ 頑張ります!!」

明日香ぁ〜もうちょっとくらい大切なことを言いあえる友達つくろうよ…
“知人”どまりじゃ人生おもしろくないんだからさ!
もちまえの明るさをただしく使えばもっともっと輝けるはずです。

こっちも言うだけじゃなく、ダンサーとしてあたらしく会わなきゃね!
そのときまで“ガール”でいてほしいものですw



2011年05月08日(日) 「星を追う子ども」

〜新海誠 最新映画を掲示板でお馴染みのジョーさんと鑑賞〜

 『星を追う子ども』 それは、“さよなら”を言うための旅

 ある日、父の形見の鉱石ラジオから聴こえてきた不思議な唄。
 その唄を忘れられない少女アスナは、地下世界アガルタから
 来たという少年シュンに出会う。 2人は心を通わせるも、
 少年は突如姿を消してしまう。「もう一度あの人に会いたい」
 そう願うアスナの前に、シュンと瓜二つの少年シンと、
 妻との再会を切望しアガルタを探す教師モリサキが現れる。
 開かれるアガルタへの扉。
 3人はそれぞれの想いを胸に、伝説の地へ旅に出る―

現代の青春を美麗なアニメーションで描ききった『秒速5センチメートル』から4年―
デジタル・アニメーションを革新した鮮烈なデビュー作『ほしのこえ』以来、“心の距離”を丹念に描きつづけ、若者の絶大な支持を得てきた新海誠。
そのもとに気鋭のスタッフが再び終結。 2010年代に描かれるべき冒険譚に挑む!
新海誠が贈る、本格ジュブナイル・アニメーション!

 ジュブナイルって…何??

本格も何!? 反対って平凡じゃないの?!
仕方がないので、わたしなりに超わかりやすく説明してみますw

 それは、『ラピュタ』と『もののけ』を“足したような”旅

本格取り込みすぎアニメーション? オリジナリティ不足感が否めません…
アニメーションが持つ力は過去の作品ラピュタやもののけが圧倒的に上です。
どのシーンもどこかで見たことがある。 わるいわけじゃないけど複雑です。
映像技術ではとても過去の作品を見ているように感じます。
それでも映画館に足を運ぶのは、技術とは違う映像をこれまでつくってきた人物だからです。

 「星を追った子どもはシュンくんだけだったよね」(ジョー談)

冗談ではありません。 ほんとうに星を追ったのはシュンくんだけでした。
それも自分の寿命を見つめた末のこと。 星を追ったのも結果論です。
〜どうしても見たかったわけじゃない〜
死ぬのなら…“どうせなら見てやろう”に近い
アスナの場合、結局のところ自分の奥底を知っただけです。

 アガルタに行く理由がない

もちろん奥底を知ることがすべてのはじまりです。
たしかにそれは“そのとき”でしか経験できない、生きていく上で最も大切なものです。
だけど、なりゆきでシャア・ア○ナブルについていっただけだもんね…
巻き込まれたんだから仕方ないよね。  〜行かなくても気づけたよ、きっと〜
終始曖昧な主人公に感情移入はむずかしかった。 ただ憐れむばかりです。
もしかしたら“恋をとりもどす”とかの浅はかな理由でぶっちぎってよかったかもしれません。
自分の正体を知る未来にかわりがないのなら、アガルタに行けば理由がないことに気づくはずだからです。
アスナに焦点をあわせれば、もしかしたら凄いところに到達できたかもしれません。
そんな中でも、個人的に苦しかった場面はありました。

 「もう遅い… 代償は支払ってしまった」

そのシーンではカラダの一部を失ってしまいます。
簡単にそういう状態になるのは今のわたしには嫌悪極まります。 無理。
失くすことは本当につらいことだからです。

 「生きている者が大事だ!!」

この台詞をただ純粋な者に言われると存外なにも感じませんでした。
そのとおりなんですけどね… なんでだろう。。

伝説の地にはガンツまでありました!!  こんなところにまでw
あスナ100てん、おめでとう☆

 「〜は人間の呪いだ」

わたしはそれを呪いだとはまったく思いません。
だってそれは生きることの一部じゃないですか!!

 その帰り、ジョーさんにかるく訊ねられました 「どっか泣くとこあったっけ?」

自主制作から商業映画へ。
それは、心の距離から遠い出来事かもしれません。



2011年05月07日(土) いつまでも驚きを楽しむ

ゴールデンウィーク、とにかくヒト!ひと!人!!
わたしがしなければならないのは一刻も早く自分の生き方をとりもどすこと。
ゴールデンウィークを遊ぶ余裕などまったく持ち合わせていません。
ダンスに向き合うしかない。 リハビリも合わせて1日5時間くらいは邁進しました。
さすがに連休。 街中は人が多すぎて、、大変でした…

 何度もぶつかってしまうのです

ぶつかりながらも進まなくては。 これだけ人が多ければぶつかりもしますよね。
歩きながら、ふと某有名カフェ店内に目がいくと、知ってるひとがいた!
旦那さんとお茶してたんですよ。 〜外からそれに気付くなんて奇跡的です〜
カフェ入店。 なにも購入しません。 確かめるためです。

 大事なのはその人の存在ですから

するとどうでしょう、まさしく“そのひと”でした。 わたし唯一の目は正しかった!
その方はわたしが知る限り最年長の女性TAPダンサー。 現役バリバリです。
カルチャーやチャコットで楽しく、それはもう楽しく踊っています。
その顔はいつも明るくて、悩みあるのか疑いたくなるくらいです!!
“こんなふうに年をとっていきたい” それくらい素敵なおばさまなんですよ。
こんなところで会うなんてなにかの縁に違いありません。 だいたい何年ぶりでしょうか。
たしかに街を歩けば、知っている人と遭遇する頻度が日増しに高まっています。
でも、外から店内の知人を発見する歴史はわたしにはありませんでした。
これは人生で初のおそろしい出来事です!!

 挨拶されるほうがずっと驚いてましたけどねw

数日後、とつぜん郵便物が届きました!! そんな南さんからでした―

 「今年は気温が安定せず、体調管理が大変ですね。
  先日はお声をかけて下さって有難うございました。
  お元気そうで何よりです。
  小物を作ってみました。
  折りたたみの雨傘を、ぬれたまま収納する袋です。
  ジッパーを全開にし、最大中に紙の様に広げ、
  傘を置き、包み込んでジッパーを閉じて下さい。
  筒状のままだと、骨がタオル地につっかかってうまくいきませんので。
  傘を乾かす時にはこの袋を裏返しにしてください。
  使って頂けると嬉しいです。
  お元気でお過ごし下さい。」

それはもう丁寧な手紙、素敵すぎる傘収納手作りbagでした!!

 驚きを驚きで返してくるあたり高レベル人間力のたたかいですw

もうすぐ梅雨の季節。 なんだか限りなく嬉しいじゃないですか!
「嬉しい」じゃ言葉が足りない―  人を大切にしていなければできることじゃない
これは使って使って使いまくって今年の梅雨は楽勝です☆

驚きの切磋琢磨。 生きているかぎり、かくありたいものです!



2011年05月03日(火) 届くまで

今日は先生が神戸に行ってしまったので代行でKトちゃん。
わたしは、怖くて彼女のレッスンにいったことはなかった…
しかし、先生に「明日はKトにしばかれときなさい」って案の定クギを刺される。

 行きます、行きますよ… 行けばいいんでしょ―

せいぜい死ぬ気でやらせていただきますとも。 怖いけど。
現役ダンサーが考えていることはジャンルが違うだけでほぼ未知の世界です。
それでもKトちゃんのそれはシビアすぎて説明の全てがおそろしいものだった。

 「おしりから首のうしろまで串刺しにされてると思ってください」

痛いから。

 「タイスケさん、足はきれいなんだからつま先なんとかしてください」

限界です。

あ〜もう嫌だ。。 これ以上、身の程を知りたくない!!
まぁそれを自分自身にも課しているのがダンサーだから厳しくて当然なのだが。
ある意味で先生よりもつらかったな…
あたらしい自分をつくるのはこんなにも大変なんです。
レッスン後、Kトちゃんの先輩がKトちゃんに話しかけていたのを隣で聞いていた。

 先「わたしも先生のところでやりたいけど大丈夫かな?」

 K「大丈夫ですよ、タイスケさんも頑張ってますもんね!」

わたしの心は一瞬で砕け散った…
そう、それは悪気のない言葉だったからこそ粉々になりました。

 わたしは“頑張ってる人間”にすぎなかったのだ

現役ダンサーに言われるとこれ以上ないほど、つらい、つらい言葉でした。
もちろん、あたらしくやっているんだからできなくてあたりまえかもしれない。
それでもなんとか追いつきたいんです。 猛追、猛追です。

 “頑張ってる”じゃ足りない

それまでの年月で手に入れた技術がその人の存在を肯定してくれるのです。
そこにいたくはないけれど、これが現実です。



2011年05月02日(月) Dancing課長 再び

Dancing課長が同じレッスンにやってきた―
〜これは一騎打ちです〜
あたらしいわたしの力を見せつけるときがきた。
あっさり比べられますからw
って…ちょとまて!!

 アンタ太りすぎだろ―

毎月舞台本番に臨んでんじゃないの?!
ピルエットで地中深く埋まっていきそうです!!
来月は準主役じゃないのか!? 再来月は主役でしょアンタ!!
もっとカラダ締めろよ、じゃなきゃ首絞めるぞ!
結果があるなら原因がある。  答えは明快。
いいもの食べ過ぎたせいでしょう…世も末です。
運動量を超えた栄養か...
これはもう絶対に負けられませんw

 あっさり勝つ。

さて、そんなわけで「痩せろよ」って言いながらレッスン後、一緒にホルモン食べました。
ここの丸腸、めちゃくちゃ美味しいんですよ! これはすすめとかないと。
食通のDancing課長にはピッタリです。

 脂肪ですから

ダンサーを葬るのに最適です。 食べなきゃ人間生きられませんから。
ダンサーたるもの、レッスン中に考えてるのは8割食事です。 残りの2割は煩悩です。
考えるような余裕ありませんけどねw  集中しないと何の意味もありません。
しかし、良いカラダをつくるためには良い血肉が必要なんです。
とはいっても過酷な毎日を送ればおのずとスリム課長になるはずじゃないですか。

 問題は意識です 

そういえば―
先生、今日はいつもより妙に「骨盤しめて」と「足長く」って怒鳴ってたよ!!
いつもない原因があったんでしょうね… つらい現実です。


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