疲れ果て、帰りの電車内で怠惰に読書家。
わたしは読書に夢中でまわりが全然見えていなかった。
気づいたら真正面におばあさんが立っていた。
しまった― 俺としたことがッ
わたしはすかさず譲ろうと席を立った。
「どうぞ」
そのおばあちゃんは“いい顔”でした。 譲り甲斐もあるというものです！
〜しかし、現実はいつだってきびしい〜
「ありがとね、でも次で降りるから」
そう、気づいたのは電車が“ずいぶん”動いたあとだった―
何駅も通り過ぎたあげく、次の駅までもうあと１分もない！
すべてが遅すぎた
譲ろうと席を立ったまではよかったが、座ってもらえたとしても１分もない！
カップめんができあがる時間よりも、ウルトラマンの変身残時間よりも少ない！！
まさしく後の祭り
わたしは２年前に血祭りにあったばかりです
そのおばあちゃんのとなりには長男の嫁らしい人。
嫁姑の関係に間違いないだろう。 なによりも体格がまったく違う！（大＆小）
その人にも丁重に「もう着きますから」と言われたわたしはもうなすすべがなかった…
満を持して座りなおしましたw
あ〜なんという残念！！ できることならこの世から消えてしまいたい！！
「気づくのが遅すぎましたね…」苦笑しながら着席。 もう読書なんてできません。
タイミング、それは一事が万事。 そのときしかない。 二度と訪れることはないんです。
チャンスを逸したことで後悔とか気恥ずかしさとか。。 消えたかった
駅に到着、わたしは二人からあらためて「ありがとうございました」と声をもらいました。
その顔を見たとき、わたしの気持ちは複雑さを簡単に超えてしまった
おばあちゃんの笑顔がほんとうに“笑顔”だったんです
とっても気持ちがよかった
むげに断られたりされるんじゃなく、こんなにあたたかかったのは初めてでした
| 2011年04月23日(土) |
今日の献立vs明日の自分 |
今日も健気にリハビリ通院！
〜食堂兼ラウンジにて〜
【今日のこんだて】
隠元の和え物
読めますか？諦めますか？ わたしはちょっとひきつりましたw
そうだ、リハビリ仲間に読めるかどうか試してみよう。
大学球児ケースケに訊ねてみました、しかしさすがケースケ。 正解。
そしてこの春、晴れて中学一年になった新品学ラン男子がその隣に座っていた。
「松葉杖、もういらないだろ」ってみんなに言われていた少年w
若いってほんッと回復早いわ。 むかつく。 おっと、話をそらしちゃいけません。
中一少年は即座にたしかめようと携帯で予測変換したのです。
隠元＝インゲン
〜ここで驚くべき事実が発見されました〜
あなたの携帯は「いんげん」を文字変換できますか？
予測変換で出現した方↓↓ （※辞書アプリは不可）
★あなたの携帯はたいへん優秀です★
なんと少年を除くわたしたちの携帯はことごとくインゲンを変換できなかったのだ―
「バラって漢字で書ける？」と同じ話題にできるどころか、話は一気に飛躍した。
「あなたの携帯は“隠元”って予測変換してくれますか？」
この方法であなたの携帯がいかに賢いかが判別できます。
だって最新のスマートフォンでも予測変換しませんでしたからw
ちなみに、中一少年の携帯は７年前のものです。 古ッ！
あれ、まてよ？
新しくなったら機械だって知識や機能が増えるはずじゃないですか。
ところが、現実は違っていたんですよ。
新しい携帯になればなるほど変換しなかった
たまたまそのときの統計結果ですが、それはおぞましいものでした。
使わなければ漢字も死んでいくんですよ。
あれッ？ だったらダンサーも同じ？！
踊らなければダンサーも…
うわ― いけない、これはいけない。
板の上に立ってないとダンサーとして生きていないということだ！！
現実はいつだって厳しい。 いつまでリハビリするんだわたしは
予測変換から自分に突き刺さるリアルに飛び越えてしまった…
“あともうちょっと”がどれくらいかわからない
でも、たしかに“あともうちょっと”のはずです
新しくなったわたしはできないことを少しずつできるようにしなくちゃ。
携帯電話でさえ自分で“成長”させていくものになったんです。
たとえ元が退化しても自分で成長させることができるんです。
自分が必要な機能を自分でダウンロードする。
でも、からだは機械のように一瞬にはいかないから。
そして人間性は出会った人が成長させてくれるものでしょう。
| 2011年04月21日(木) |
「さいはての島へ」「帰還」 |
車が運転できなくなって１年半。
読書家になりました。
パブリック交通機関のおかげでしょうか、いいえ 生きているからですw
『さいはての島へ』 『帰還』 ゲド戦記３･４ アーシュラ=K. ル=グウィン作
さて、ここまでゲド戦記を読んできたのはある人物からもらった小冊子がきっかけです。
ハッシーpresents 〜『ゲドを読む。』〜TALES FROM EARTHSEA〜（※NOT FOR SALE）
読んだ本を片付けてたら出てきた！
映画のあまりに残念だった印象を引きずってしまったことで開くことがなかったのだ。
しかし、時間とは素晴らしいもの。
ここにきて開くチャンスがやってきたのです。 そして大変興味をかきたてられた事実。
『ゲド戦記』のなかの心に沁みることば
これを見なければわたしの人生でゲド戦記を読むことはしなかったでしょう。
ある意味、これは運命じゃないですか？
少年文庫ではありますが、大人だからこそ感じ入るものがある名作です。
『さいはての島へ』
アメリカで発表されてから39年。 でもぜんぜん古くないぞ。
って、わたしよりも全然長生きじゃないの―
その間にこっちは危なく死にかけたってのに！！
「今度のはどう見ても均衡を正そうというのではなくて、
それを狂わそうという動きのように思われる。
そんなことができる生物は、この地上には一種類しかいない。」
「人間ですか。」
「そうだ。わしら、人間だ。」
「しかし、なぜ？」
「生きたいと思う、その願望に際限がないからだ。」
むむむ…、わたしは唸った。
「生きたいと思う、そう思うことは間違いではありますまいに。」
「うん、そりゃ、間違いではないさ。しかし、ただ生きたいと思うだけではなくて、
さらにその上に別の力、たとえば、限りない富とか、絶対の安全とか、不死とか、
そういうものを求めるようになったら、その時、人間の願望は欲望に変わるのだ。
そして、もしも知識がその欲望と手を結んだら、その時こそ邪なるものが立ち上がる。
そうなると、この世の均衡はゆるぎ、破滅へと大きく傾いていくのだよ。」
ゲドは、さいはての島ですべての力を使い果たしてしまいます。
件の扉（くだんのとびら）を塞ぐためです。
なんだ、今の日本の現状とだって重なるじゃないか。
どれだけわたしたちはたよっていたのか。
それも絶対の安全ではないものに。
その力で限りない富とは言わなくても、のうのうといられた人もいるんじゃないのか？
原初に戻ればなんて言いたくはありません。 すべてがいけなかったわけじゃない。
でも、なにかが決定的に間違っているんじゃないか
どこまで便利にならなければいけないのでしょうか
わたしたち自身が、本来の“生きること”を取り戻さなければ。
そうするためにはどうしたって痛みをともなうはずです。
たとえば携帯電話とか。
これから先、人と会うことがどれだけ希薄になっていくんでしょうか。
あたりまえになっていくことはおそろしいものなのかもしれません。
あたりまえになるとそれを手放すことがどれだけ難しいことか。
ゲドだって力を使い果たすことが必要だったのです。
３巻では語られませんが、４巻でのゲドは力がない自分に完全に我を見失っています。
大賢人だったゲドも自分に降りかかった一大事に自分を見失ってしまうのです。
人間は弱いんですよ。 大賢人ゲドはすべてを知っているくらいの大人物だったのに。
『帰還』のゲドはわたしたちと同じく、まったく奇蹟をおこせないのです
大賢人だったゲドもやっぱり力にささえられていた。
ゲド自身のあたりまえを失くしたとき、初めてわかったこと。
失くさないとわからなかったことです。
わたしはダンサーです。 いま踊る上で考えていることと重なった文章もありました。
「いいかね、アレン、何かするということは、簡単に石ころでも拾って、投げて、
あたるかそれるかして、それでおしまい、などと、そんな、若い者が考えるような
わけにはいかないんだ。 石が拾い上げられれば、大地はそのぶん軽くなる。
石を持った手はそれだけ重くなる。 石が投げられれば星の運行はそれに応え、
石がぶつかったり、落ちたりしたところでは、森羅万象、変化が起きる。
何をしても、全体の均衡にかかわってくるんだ。 一方、風も海も、水や大地や
光の力も、それから、けものや緑の草木も、すべてこれらのなすことは首尾よく、
正しく行われている。 いっさいは均衡を崩さぬ範囲でな。
暴風や巨大なクジラの潜水に始まり、枯葉が舞い落ちたり、ブヨが飛んだりするのまで、
こうしたものは何ひとつ全体の均衡を崩したりはしないんだ。
ところが、わしらときたら、今いる世界や人間同士たがいを支配する力を持っており、
そうである限りわしらは、木の葉やクジラや風がその本性にのっとって、ごくごく
自然にやっていることを、その気になって学ばなければならない。
わしらはどうしたら均衡が保たれるか、それを学ばなければならないのだよ。
知性があるのなら、あるように行動しなければ。
選択が許されているのなら、それなりの責任を持って行動しなければ。」
わたしはもう若い者のようにただ踊るわけにはいきません。
人間にとって何かをすることのほうが何もしないでいることより、ずっと容易かもしれない。
問題は、どういうことが “何もしないでいること”なのか です。
わたしの考えではいまのところ“存在”でしょうか。 “存在であること”
踊ることは動くことじゃない。 動かなくてもダンスはあるんです
昨日は定期受診日でした。 おそろしく高名な院長に月１で診察が定められています。
今回、ひさしぶりにリハビリ指示書が出た！！
うれしいな〜 これでまた一段と回復できるんですよ！
◆記載事項はコチラ◆
「OKCで腸腰筋訓練して下さい」
診察で腸腰筋が弱いって初めて言われた。
ここをトレーニングすると膝の回旋が飛躍的に上昇する。
いつも「君はダンサーなのにここが弱い」とか言われてムカついて生きてきましたw
しかし言われたとおりにやってみると、なにげないことで段違いです。
今回は聞いてみた。
「今日の訓練法は今までやれって言われたのと違うんですけど？」
院長「だいぶ筋力が戻ってきてるのが見えるからね」
調子のいい院長だから“適当に診てるだろ”っていつも思っちゃうんですけど違うんですw
いちいちイニシアティブとる先生だからこっちも大変なんですよw
久しぶりにまともに診てもらった気がしますね。 指示書も出たし！
って、筋力がついてきたからか…
それがわかるって診察力は認めざるを得ないなぁ。 うん、仕方ないw
そのときのからだにピンポイントで必要なものを断言できるのだ。
今までそうやっていい結果が得られてきたのだから従うしかないのだw
そして、今日も健気に復帰へ向かいました！ おそろしく厳しいレッスンに入り浸りです。
しかしどうも調子が悪い。 どうやら寝不足がたたってリズムが狂ったらしい。
そんなことおかまいなしでなぜか今日のレッスンはいつも以上に“この上なく”厳しかった―
異常です
５番（ポジション）に完全に方向が定まっている。
ここにくるともう果てがない。 今日のレッスンで行き着く先は見えた。
死ぬ気で５番
どんなに脚が上がろうとどんなに技がうまくいこうともここにはまらなければなりません。
厳密すぎるほど厳密に要求され、罵声も飛んだ。
右足前５番では右足の小指と左足かかとがついていなかったら容赦なく「やる気あるの？」
やる気あると思われるのは最初だけ。 動かせばどうやってもずれる。
最近ではようやく筋力も戻り、それなりに力が出せるようになった。
それと同時に自信もついてきたはずなのだ。
しかしそんなものを軽く粉砕するのが先生の能力。 「おのれ！」としかいいようがない―
教えるために生まれたような人だ。
どんなに力がつこうと“足りない”ことを思い知らされてしまう。
足幅をはみ出すことは決して許されない。
しかし、やる気はある。 現状での力をフル活用。 これ以上はできない。
〜これでどうよ〜
「タイスケくん！ ２mmでてる！！（怒）」
あっさりか― ダメですね、ダメなんですね―
| 2011年04月16日(土) |
ちいさな残念 総集編 |
間の悪いタイミングってたまに何度もありますよね…
今月本当にあった４つの出来事をここでまとめて後悔します！
� 僧�習後、スタジオのあるビルを出て左を向いたそのとき〜
すらっとした足の長い女の子が前を歩いていた。
足が長いんだからヒールで更に高まる美脚のはずです！
しかしどうみてもヒールに慣れていない。
がに股の向こうの景色が丸見え
その脚がモデルのように交差されることはなかった―
夢も希望もありません。 っていうか憤りすらわきました。
「美しくなる真逆やってんじゃねえよ！！」
ヒール履くなら命がけで歩く気合いと根性が必要なんです。
痛いのは貴女だけじゃありません。 ポワントとか想像を絶してますから。
この上ない美しさを手に入れるために足が変型するほどのおぞましい道具です。
つまり、カッコよく･美しくあるためには持って生まれたものだけではたりない。
そのリスクに打ち克つこころとからだが必要不可欠！！
やわなこころでは美しくなんてなれません。 必要なのは意識と努力です。
どうか女子のみなさん、くれぐれもヒールでカッコよく歩いてください。
逆に目が離せないってのは本当にやめてくださいw
�◆舛気董△修鵑覆錣燭靴�当人になったケースがありました〜
帰りの電車に間に合ったわたしは座れる席を探した。
もうほとほと疲れていましたから。
あったあった、空いてるじゃん！
【priority seat】
わたしは不自由さを抱えています。 どうみても元気そうに見えますけど…ねw
わたしが座ると“間髪いれずに”わたしの隣にサラリーマンが座った。
座っているのは上記シートです。
っていうか、他の席も空いてるって。 間髪いれずに座る席じゃないって。
優先席は“優先して座るべし”って意味じゃあないぞ。
わたしは日々の練習で途方もなく疲れていますので席では割と怠惰です。
怠惰ではありますが読書家です。
そう、怠惰〜な感じで読書を始めると事件がおこった。
なんだかわからないが隣のサラリーマンがたいへんおぞましいオーラを放ったのだ。
そして深いため息をつきやがった―
そのとき直感した。
俺を女と勘違いしたな
そのときわたしは練習後のため、髪を一つ結びにしていました。
そしてわたしはダンサー。 前にかがみこむ姿勢にはなりえない。
つまり後ろからみるとモデルに見える資質。 歩き方だってそれなりにそうなります。
っていうかモデルやってましたからw
わたしはヒールに慣れてない女の子に夢も希望も砕かれたわけですが
あべこべにわたし自身が他の人間の夢や希望を砕いていたわけです
生きるってなんておそろしいものなのでしょうか
毎日、ダンスを引き寄せようと死ぬ気の努力美が不幸をまねくことがあるんですよ―
��〜地下街を歩いていたときのこと〜
前方から近づいて来る、横一列に並んだほとんど同じ身長の女子大生３人。
わたしはその３人と同じ瞬間、その全員と目がビタリ合った！
横一列全員の並列視線、歩きながら同時にくらったのは初めてです… 直視直撃です！
なんだかとっても妙な気分がした。 ちょっと息苦しい感じでした。。
�ぁ租甜屬覇表顱⇔�ち読み中〜
途中の駅ですらりとした女子社会人がわたしの隣に来た。
その服装はフォーマルで清潔。 好感度大。
どうせ携帯でも取り出すんじゃないかと思いましたが、予想はハズレ。
なんと一冊の小説をバッグから取り出して読み出したんですよ！
すらりとしたわたしたちは並んでひたすら本を読んでいました。
さぁ終点まであと一駅です。 本をしまって周りを見渡すと異様な空間が展開していた―
わたしたちはおそろしいほど視線を集めていたのだ
あらためてわかったのは、わたしたちは似たような体型とスタイルだということ。
もしかしたら持って生まれた気質もかなり似ていたのかもしれない…
そんな二人が黙々と本を読んでいるのが第三者にはたいへん面白かったようですw
異常です、下手すりゃZONEだ
本を読んでいるだけでもこんなに視線をあつめることが人にはできるんですよ！？
ひとの興味ってどこに潜んでいるのでしょうか。。 探究はつづきます
人間は 何に幸福を見いだすのだろうか？
何のために 今を生きるのだろうか？
そして 何を残せるだろうか？
ただ わかることは―
彼こそが残念そのものであった…
今こそ 彼の名誉を回復しよう…
彼の残念な生きざまを 若い世代に伝えるためにも…
あ〜このままじゃ終われない！ 残念なまま終わってたまるかッ
| 2011年04月14日(木) |
「英国王のスピーチ」 |
現代の“王”の役割とは―
その生き様はどう見ても特殊です。
王には誰でもなれるわけではありません。
その特殊性が現代においてこんなにも苦しいものなのか思い知らされた気分です。
人と違うということはそれだけで考え方を狭めてしまうもの。
国民に“望まれる王”でなければならないのです。
この映画でいちばんおそろしかったのはこれでした。
親友が一人もいない
本音で話せるのは家族しかいなかった。
確かにすべてを支えられていましたが、逆に言えば“家族しかいない”。
ライオネルの質問「友達の意義は？」に「知らない」と答えたのには正直堪えました。
すべての公文書は文官がつくったものです。
この映画では、王は公務に忙しすぎて自分自身の言葉で発言することは一度もなかった。
誰かがつくった文章を読むことが王の役割でした。 役者に近い…
しかしそれは誰でもできるものではありませんし誰かがやらなくてはならないのです。
自分の意思とは無関係に、です。
その矛盾を常にかかえながら生きなければならないなんて
言い方をかえればこんなに不幸な人はいないかもしれない
アカデミー賞、作品賞・主演男優賞・脚本賞・監督賞、４冠映画です。
スピーチができない男が、国王になった―
吃音に悩む英国王ジョージ６世が自らを克服し、国民に愛される本当の王になるまでを描いた感動の実話です。 ごく普通の人間と同じように、欠点や弱みを抱えた一人の男が、王に“なる”ために必要なものはなんだったのか―
そこには、私たちを励ます答えが隠されています。
ふるえたのはラスト、ジョージ６世の妻エリザベスの一言。
「ありがとう、ライオネル」
涙はでませんでしたが、ちょっと耐えましたw
ジョージ６世役コリン･ファースがアカデミー賞ですが、個人的にはライオネルです。
さすがジェフリー･ラッシュ！
アカデミー主演男優賞も助演男優賞どっちもとっくに受賞してますしね。 当然か
それから、エリザベス役のヘレナ･ボナム＝カーター。
魔女役とか世界的に有名ですよね。 おぞましい魔女w
しかしこの映画ではなんとも言えない愛情にみちた役どころです。 よかった
ライオネルは王に対等の立場を要求します。
人間はお金だったり権力がある者に媚びへつらう傾向にあります。
だってそれが得だからです。
でもそれは友達関係とはまったく違いますよね。
やっぱりそれは厳しいことも言える関係。
相手を想う気持ちがあるからです
人にほんとうの力を与えることができるのはほんとうのものだけです
| 2011年04月09日(土) |
「REDLINE」（※大音量上映） |
最新の映画館で『REDLINE』リバイバル＋大音量上映！
この映画は“二度と創れない究極のアニメーション”ってのが最大の売り文句です。
なんせ全部手描きですからw ほんとに凄いよね。 もう一度映画館で見たくもなります！
製作期間7年、作画枚数10万枚―
CG全盛の時代に、あえて手描きにこだわった映画です。
ときめく文句“大音量上映”に行っとかなきゃ損するアンテナが働かないわけがない！！
アナログ放送も終わるんですよ！？ ここは行かなきゃねw
味わっとかないと文句も言えません！
しかし最新の映画館で並ばなきゃいけないって…妙に変な感じだ。
いまどきタッチパネルで席を指定するのが一般的じゃないですか。
なのに当日にしかチケット発券しないわ、セルフ発券機で購入できないわ、ありえんわ！
わたしは一般購入だったから事前購入客のあとに入場させられた。
シアター２、キャパ180名。 あ〜これくらいで密なダンス公演したいね。
一度見た映画なので内容はわかっています。
ところが、上映開始直後「Yellow Line」が響いたとき映画館はたちまちクラブハウス化！！
館内の空気が震える重低音リズムビート
うわ〜、これ凄いぞ、凄いじゃないか大音量上イェイ☆ 踊りたくもなる！
映画館ってこんなに爆音かけられるの！？ 知らなかったよ―
音量音響とは、揺れる世界です
そして、さすが最新映画館。 その映像も最高画質ですから！！
なかだるみするストーリー中盤はさておき！ ラストは燃えた〜 大音量納得大満足☆
その効果を思い知った
毎夜爆音クラブハウスで踊っていた自分を思い出した。
そうそう、そうだったっけ、、思考停止なにも考えられない真っ白な世界。
じゃあダンスは？ 音のないダンスにはどんな世界があるの？ 純粋なダンスって何？
照明や音響、会場に縛られないダンスの力。
そこにアクセスできるダンサーってどれくらいいるのかな？！
空気も震えるようなダンスが今のわたしにどれだけ踊れるのか。
しかしダンスはそれだけじゃない。 力、技術だけじゃない。
こころが揺れる世界なら、こっちもこころしかないだろう
なにもないのなら、あとはハートしかないよね！
でもさ、ハートがあれば誰でもアクセスできるんじゃないかな？？
きっとアクセスなら誰でも
素晴らしい晴天、まさしく春！
今日も健気に復帰へ向かおう。 スタジオ最寄りの駅から快活に歩き出した。
その途中あんなおそろしい、おぞましいことが起きようとは―
こんなこと人生で１度あるかないか、たいへんな出来事です！！
何かが頭上から飛来―
顔の側面の空気を切り裂きながら右手に落ちた！！
わたしはダンサーです。 空間把握能力は桁違いのはず。
〜でも空からでは避けようがなかった〜
鳥の糞ストライク！！
飛び散る糞！！ 古墳じゃないよ
この日は素晴らしい晴天です。 したがってわたしの服装もまさしく春でした！
事態一変、ゾンビと戦ってるような服に―
こんな服じゃなかった。 春だったはずなんです。
世界って変わるんですね。 一瞬で変わるものなんですね。
気持ちも変わるんですね。 心変わりもしますよね。
コスチュームチェンジってこんな感じですかね。 まるで魔法少女です☆
なにがおきたのか戸惑う刹那、右手に落ちたものは暖かかった。
こんなものが春であろうものか。 わたしはみじろぎもせず拭きとりました。
あとから思えばおそろしく遠い目だった気がします。
顔色ひとつ変えずに時間かけて拭きとりましたからね…
なんだかどこまでも試練がつきまとうわたしです。
ただでさえ踊りで苦しんでるのに、歩くのにも試練課すなよ―
もう生きてること自体が試練ですね
その日、まだ何もしてない早朝。 これから頑張ろうとしていた矢先の出来事でした。
さて、こんなことですらポジティブにもっていける人間が世の中にはいるはずです。
人に話すとどれだけ貴重な体験かわかってきました。
ほとんどの人がそんなストライクを経験していないのです。
もしかしたら喜んでいいのかもしれない。
これを機に運がまわってくるのかもしれないんですよ！
もし本当に運をまわせたらどうでしょう。 すばらしい出来事に早換わりじゃないですか
こうなったら他力本願じゃなく自力で幸運を呼び寄せて伝説にするんです。
誰かじゃなく、自分がそれを成し遂げれば人に本気で「運がまわってくる」と言える！
そうすれば暗い気持ちになりようがない！ ある意味で人を救えるぞ！！
そんなわたしもストライク直後、テンションが一気に下がってしまったわけで↓↓
わたしは“凡人”でした。。 これが現実ですw
人を救う前に自分を救わなきゃ
社会人になれば、とにかく使う頻度の高い“おつかれさま”
基本的にはスイッチのようなものでしょうか。
しかし言葉はつかう時と場所によってまったく別の様相をなします。
わたしはその言葉をあるひとの葬儀で聞いたとき、すべてが変わりました。
みんな泣きながら「頑張ったね、おつかれさま」と声をかけて送り出したのです。
それは、命に対する言葉。
その言葉は社交辞令の「おつかれさま」とはまったく比較にならないものでした。
その意味は大きくて重かった
あたたかくてさみしくて
くるしいけど笑顔で
同じ言葉なのに、その想いが意味をこんなにも変えてしまうなんて知らなかった。
あのときから「おつかれさま」を使うとき、闘病中のその人がどうしてもよぎるのです。
わたしは簡単に「おつかれさま」を使えなくなりました
もちろん挨拶として使うこと、つい心無く使ってしまったりもします。
そんなとき罪悪感を感じてしまうのです。
だって同じ意味じゃないから。
あのときわたしも使った「おつかれさま」だから。
その言葉は生き抜いた人に使った言葉だからです。
人はそのときにならなければわからないことばかりです。
どんなに自分が“こうするだろう”と思っても現実に自分に起きればそうはいかない。
今の自分自身がどれだけつづくと思いますか？
いつまでも自分自身でいられると思いますか？
自分にだって裏切られるのです。 自分がわからなくなるんです。
とつぜん人はその性格を変えてしまいます。 信じられないかもしれませんが事実です。
わたしは過去、そんなひとのために何をすべきか考えなければならない職場にいました。
ひかり、光です。
なにかをしようとする気持ちを引き出す、その人の中にしかない光。
なんだっていいんです。 見つかりさえすれば。
ところがほんとうに死に至る病をかかえた人にどんな言葉をかけられますか。
生きようとしなくなった人にどう向きあえばいいのですか。
自分の残存機能が病魔に侵されていくそのスピードもそれぞれ違います。
わたし自身にも事が起こり、そんな人たちと友達になれたとき、
そのとき知りました。 想像力はその人と向き合うための鍵でしかないことを。
そのとき思い出しました。
いつだって“どうにもならないことをなんとかしたい”と思っていたことを。
わたし自身にあたらしい光が見えるようになったのは、たすけたい人がいたからです。
手足が動かない、なにかしたくてもできないひとに何かしてみたらなんて簡単に言えない。
わたしにできることは“聞くこと”しかなかったのです。
でもそんなことでさえ大きな力があることを知りました。
話ができるって素晴らしいことですよね！
でも話ができるって相手のことを想う気持ちがなければできないこと。
自分のことしか言えない人では会話になりようがない。
生きていることはお互いに影響を与えあうことです。
いつだってなにかがおきているんです。
水崎さんは肝臓ガンでした。
闘病生活は７年です。 入退院の繰り返し。 手術も転移も。
体力が回復しなければ手術もできないくらいでした。
松山さんに聞くと水崎さんの生きる目標は３年だったそうです。
水崎さんに出会ったのは２年前。
もしかしたら会うこともなかった人かもしれないのです。
水崎さんに会わなければ石を知ることもなかったでしょう。
出会いってほんとうに不思議です。
でも、それって街を歩いてすれ違う人とどこが違うんでしょう
行き着く先は同じです
道をたずねたら答えてくれるじゃないですか
今日、わたしが入院していたとき知り合った水崎さんが亡くなりました。
レッスンが終わってそのメールを見た。
雲も見えない青い空がひろがっていたのに、気持ちはどしゃぶりでした。
わたしが水崎さんと会ったのは転院してからのこと。
救命救急病院でなんとか命をとりとめ、リハビリのために転院しました。
手続きを終えたとき、わたしはこう思っていたんです。
「一刻も早くこの病院から抜け出したい」
その病院はとても、とても“暗い”感じがした。 ここにはいたくなかった
しかし、はじめて自分のからだと向き合ったとき どうにもならない自分を知りました。
それからは自分との戦いでした。 まわりのことなんてなにも見えなかった。
とても言葉では足りません
１ヶ月くらい経って、５階に戻らされたとき突然ユキヨ団に入隊したのです。
隣の部屋にいたご機嫌なみなさんw
戻ってきたときユキヨさんに話しかけられたのがきっかけで入団。
このころからようやく周りが見えはじめたようにおもいます。
脚がなんともなかったわたしの基本業務はパシリでした。
『シチリア！シチリア！』同様、お金を渡されたらコンビニまで煙草購入ダッシュです！
ユキヨ団の一日のお勤めはだいたい決まった時間に煙草吸いに行くことでしたから。
煙草がなければお勤めもできませんw
わたしはある事件があってまったく煙草は吸えませんが、ユキヨ団全員がおそろしく面白かったので喫煙所まで毎日車椅子を押してました。
そして出会ったわけです。 水崎さんや松山さんに。
病院の喫煙所は見知らぬ人と気楽につまらない会話ができる素晴らしいところです。
入院したら是非行ってみてください。 意外にもためになる話ばかりですからw
水崎さんはどう見ても崇高なボスのようでしたから、その周りの人たちも危険な香りが漂ってましたね。 なにげに気をつけたものですw
そのうちユキヨ団団員が次々に退院していき、最後に団長のユキヨさんが退院。
ユキヨ団はわたし一人になってしまいました。
その頃には松山さんと仲良くなっていたので水崎さんとも余裕で挨拶していました。
水崎さんは調子がいいときにはいつも“石”をつなげていました。
今ではストーンブレスを身につけている人でありふれていますが、そのときは流行の最先端だったのです。 大きくて高価な石なんて誰一人つけていなかった。
ルチルを知ったのもこのときが初めてです。 見たこともない石ばかり。
ほとんど興味なかったのに今ではおそろしく詳しくなりました。
水崎さんはタイガーアイがとても好きでした。
たまにお見舞いに行くとこわれたストラップやブレスを直してもらいました。
「せっかく来たんだから」といろいろ譲ってくれました。
輝く石は形見になってしまいました
わたしは亡くなる直前の水崎さんをお見舞いに行くことができました。 昨日です。
もう意識はありませんでした
管がたくさん、たくさんつながれていました。
松山さん「あと３日もてばいいやろうね」
まさかそんな状態だとはまったく考えていなかったんです。 ショックでした
苦しい入院生活でしたが、みんながいたから頑張ってこれたんです
あのとき、みんな、みんながそうだった
共に闘った時間 何も言わなくてもみんなどこかで痛みをわかちあっていた
最後に水崎さんと話したとき、ブラックスターの指輪を見せてくれました。
シンプルでめちゃくちゃかっこよかった。
そのとき水崎さんはわたしに「気に入ったらもってっていいよ」と言ったんです。
わたしは価値がわからなかったので謙遜して断ってしまいました。
あのときの言葉がどんな意味だったのか、考えるともう
わたしはなんにもわかっていなかった
今わかってもおそい わからなかったのは“価値”じゃない、“こころ”だ
どうしてあのときもっと水崎さんの気持ちを推し量れなかったんだろう
絶対に忘れてはいけないものを知っていたはずなのに
自分と水崎さんとの違い、それは外傷と病です。
わたしにもいつかわかるときがくるはずです。 それもそう遠くないでしょう。
時間なんてあっという間にすぎるんだから
| 2011年04月02日(土) |
「Hand to Hand」 |
これまで何枚もCDを購入してきたけれど、LIVEに行けるチャンスがなかった―
しかし、ついに生音を聴くときがやってきたのだ！！
押尾コータロー コンサートツアー2011
“Hand to Hand”
今回の席は、F列 18番！！ どれくらい素晴らしい席だったか語らせてくださいw
押尾コータローはギタリストの都合上、指捌きが見れる舞台中心下手側が有利です！
F列だから正面から６列目、左から18番は通路の右。 ただちにArtist本人です！！
いつもお願いするたびに最高の席を用意してくれて本当にありがとうございます☆
この場をかりて大感謝させてください！
って演奏が凄すぎてどん引きです… 化物だ。。
見た感じ、どんなギタリストとも一線を画しているのだ。
どう見ても打楽器を叩いている印象じゃないか―
こんなふうに“ギターを弾く”人をこれまで見たことないぞ！
あんなに豊かな音が出るんですよ？！ ハーモニクスとか美しさ超えてます
あ〜凄い、ほんとうに凄い！ 意識とんだ〜
本物、まぎれもない本物でした。 あれじゃ涙もでます！！
だってほんとうに最初から最後まで“ひとり”です
ひとりなのに演奏者が何人もいるような音なんです
しかし天は荷物を与えず！ トークはきわめて微妙でしたw
でもその不器用さがいいんです。 不器用さが人間を感じさせてくれますよね。
そんなひとりの人間がギターにすべてを吹き込んでいるんです。
ギターから出る音がすべてを語っているんだから仕方ありません！
その音はどこを聴いたって“優しさ”でできていた。
だってどんな音にもそう感じるんです。
舞台にたてばウソや偽りは簡単に見抜かれてしまう、それはおそろしい世界です。
だけど、だからこそ、舞台に立つ仕事は素晴らしいのです。
アンコール直前の「Over Drive」燃えた〜！！ かっこよかった！
そしてアンコール、押尾コータロー本人が客席へ降り立った―
わたしはギタリストが客席通路を歩きながら、弾きながら通るのを初めて見ましたよ。
そんな姿を見たとき、やっぱりわかちあいたい“なにか”を感じました
個人的には「fly to the dream」です！ じわじわ効きました… すばらしかった
こんな人物が日本にいるんですよ。 凄いぞ、日本人！
演奏しているのはギターですが出ている音はコンテンポラリーです。
その音は正確でやわらかい、ことばじゃ足りない。 そのひと自身でしょうか
なにかを追求する一個人として負けられません。
もっとダンスに深く深くアクセスできるはずです。
毎日、どんな音が出せるのか 「今」どんな音が出せるかです
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