| 2011年03月31日(木) |
「影との戦い」「こわれた腕輪」 |
車が運転できなくなって１年半。
読書家になりました。
パブリック交通機関のおかげでしょうか、いいえ 入院してからw
『影との戦い』 『こわれた腕輪』 ゲド戦記１･２ アーシュラ=K. ル=グウィン作
さて、これを読むきっかけはジ○リ映画『ゲド戦記』が大変面白くなかったからです。
あんなに映画館で損した気分は久しぶりでした。 もう何年も前だけど。
しかし、原作に罪はないはずです。 いまこそそれを確かめるとき！！
この２冊を購入したときにオマケをもらいました。
【岩波少年文庫の50冊 選･宮崎 駿】
載ってました、選ばれてましたよ『影との戦い』。
この物語ほど竜を見事に描いた本はありません。
人間よりはるかに古いいきもの。 壮大で邪悪で、気高い長虫。
鋼のウロコにおおわれた身体の中では炎がもえています。
この竜を形にすることがいまでもできません。
ありきたりのコーモリの翼をもったトカゲにしたくないのです。
かといって、日本や中国の竜ともちがいます。
竜がこの物語の世界をとても奥深くしているのです。
息子は竜を形にしてるじゃないか―
今そんなコメント書くんだったらもっと映画なんとかしとけよ！！
さてそんなわけですが、竜は『影との戦い』ではとくべつ重要じゃないと思いますw
深みを与えているのは事実ですけど、結局は人間の話。
〜訳者あとがき『影との戦い』より〜
アメリカの作家で、すぐれた批評家としても知られるエリノア･キャメロンは、この『影との戦い』を論ずるにあたって、心理学者ユングの説をひき、ゲドを苦しめた“影”はふだんは意識されずにあるわたくしたちの負の部分であり、私たちの内にあって、私たちをそそのかして悪を行わせるもの、本能的で、残酷で、反道徳的なもの、言いかえれば、私たちの内にひそむ獣性とでも呼ぶべきものではないかといいました。
もちろんひとつの解釈にすぎないけれど、たしかに人は誰も、自我に目覚め、己の内なる深淵をのぞきこんだその日から、負の部分である影との戦いを始めます。
それは否定しようにも否定しえない自分の影の存在を認め、それから目をそむけるのではなく、しかと目を見開いてその影と向かいあおうとする戦いであり、さらにその影を己の中にとりこんで、光の部分だけでなくこの影の部分にもよき発露の道を与えてやろうとする戦いです。 困難な戦いですが、おそらくはそれを戦いぬいて初めて私たちの内なる均衡は保たれ“全き人間”になることができるのでしょう。
“全き人間”
そうか、均衡… 均衡か。
わたしは入院中、影と戦いました。 その影は今までで最大最強の影でした。
その影を受け容れて今のわたしがいるのです。
しかし、いつだってわたしたちは影との戦いをしています。
差し迫った危機的状況の場合、選択肢がないぶん否応無しに眼前に影がいたのです。
ですが、はっきり言いましょう
差し迫った危機よりも困難なのは、危機でもなんでもない“いつもの”戦いです
なぜなら影がすぐそばにいることに気づきにくいからです
影がすぐそこにいるのに見ていないふりができるからです
いつもの選択が実は戦いそのもの そのひとの人生を、人格を左右しているのです
そのことを知ると毎日がどれだけ大事なものか 真摯なものか 抱えることになります。
自分が自分らしくいるって想像以上に大変なことです。
「そんなこと考えなくたっていいんじゃない？」って思うひともいるでしょう。
でも、要は“意識しているか・していないか”です。 後悔してからでは遅い。
意識していればおそらく後悔することはないはずですし、その都度修正することができます。
もし意識していなかったら“なぜこんなことに”って初めて考えることになるでしょう。
そしてそれまでのことに修正できるチャンスがあったことに気づくのです。
たまたまわたしはそのことに早く気づくことができただけです。
よし、ゲド戦記３･４を買いに行こう！
あたらしくできた某巨大書店に入店。 フロアが広すぎる。
わたしはすぐさま店員さんに訊ねることにした。
探すのを楽しむ余裕ゼロw めんどうでした！
お、いたぞ いたいた！ 店員さん！ 「あの…
こういうときに限ってその店員さん（女）はおそろしいほどの美人なのだった
なんでこんな美人が書店の本をならべているんだ！！
どう見たって上位モデルです… モデルやってる友達より遥かに美人でした
その表情から量るに性格も期待できます！
しかし話しかけたからには途中でやめられない。
タ「岩波少年文庫はどこに置いてありますか？」
超美人店員さんはわたしを連行しながらこう言った―
美「こどもが読まれるような本ですよね？」
いたい いたたた！ 痛いぞ神さま！ 残酷だ…、これは残酷すぎる
わたしが、わたしが読むんだよ 読書にまで試練を課すなよ―
しかしわたしの口からでた言葉は本心とはまったく違うものだった…
タ「そうです♪」
なんだよその♪マーク！！ バカかお前―ッ
また美人との戦いに負けてしまったのでした。。
ほんとうの気持ちを言えたら未来は変わっていたはずです。
「いいえ、わたしが読むんです」（怒）
文学とは「個たる人間の根源においてその社会、世界、宇宙とのつながりを全体的に把握しながら、人間であることの意味を認識してゆこうとする言葉の作業である」といわれます。
なるほど… 文学って、文学って大変だわ。。 （※blogも大変です）
〜訳者あとがき『こわれた腕輪』より〜
闇の奴隷として、なじみある場所で、囚われた、けれど安穏な暮らしを続けるか。それとも、たとえ困難でも自由と光明の世界に出ていくか。もっとも、アルハの中でまどろみかけていた人間性はゲドの出現で目覚めさせられ、それがぬきさしならない選択を彼女にさせて、墓所も彼女にとってはもはや安全な場所ではなくなっていくのですが、それでも墓所に残るほうがアルハにとってははるかに容易だったことでしょう。が、アルハはついに困難な道を選び取ります。ゲドの説得もありましょうが、最終的にはアルハの中に息づいていた生への願望が彼女にその選択をさせたのだと思います。
たとえ滅びても闇に身をゆだねたいと思うのも人間の本性ならば、生への願望につき動かされて、困難とわかりつつ、光への道を歩もうとするのも、これまた人間の本性といえましょう。
ゲド戦記は名作です。 大人が読んでこそかもしれない。
その選択を今日も誰もが続けているのだから
見た夢が、雷が落ちたように突然ぶりかえした―
夢を思い出すことがありますか？
わたしはよくあります。 ほんとによく…ざんねんな
今日の夢は電車に揺られたときにフラッシュバック回帰した！
なんだかわからない本番前。
目の前のかわいい女の子が話しかけてきた。
ビジョンはあやふやですが、不思議なことに“かわいい”印象が残っている。
その女の子はお客さんでした。
わたしは暗転ステージ下手袖にいたっぽいのになぜかその子には見切られていた。
なぜだかわかりませんが、近づいてきてわたしに声をかけてきたんです。
どんな言葉だったのかは思い出せないけど、めちゃくちゃ応援してくれました。
その女の子は見たことがない顔でした。
そして、その顔はすごく楽しみにしている顔だったんです。
出番がきた。
わたしはギタリストだった―
なんで！？ ダンサーじゃないの？！ 衝撃でした 信じられません
もう何年も弾いてないぞ、弾けないだろ俺！
しかしわたしは弾きまくった。 弾けないのに弾きまくった。
汗だくでした
恥ずかしい話ですが、音はめちゃくちゃだったはずです。
こんな音じゃ届きようがない。
夢の中ではまったくの無音でしたが、こころがそう叫んでいたんです。
それでもわたしはがむしゃらに弾いていました。
その女の子のために弾きまくった。
もう自分がわからないくらいに弾きました。
〜憶えていたのはそこまで〜
いったいなんの知らせだよ…
電車に揺られながら、とてもせつない気持ちがあふれた。。
夢の友達Aみんに上記メールを送ると、こんな返事がきた。
「その夢は焦りの気持ちのあらわれなんじゃ！？」
たしかにわたしは焦っている。 そうか、そうかもしれない。
「でも、私の見た夢ではちゃんと踊ってるし、
自分が思っている以上にまわりには色々伝わってると思うから、大丈夫だよ〜b」
わたしはきっと不安なんです。 この不安を消すには本番を踏むしかない。
しかし、どんなに踊ってもたりないのが現実です。
練習中、力がない自分にこころが折れる毎日。 どん底です。
わたしを知る人は「大丈夫だよ」って言ってくれます。
でも、今できないことがありすぎて どうしても自分自身を信じることができないのです。
そんなわたしですが、夢の中で演奏をやめることはありませんでした。
どんなにひどくてもやりきろうとする自分でよかった
ちょっと見直したw
｢遊ぼう｣っていうと、｢貴様と遊んでる暇はない｣っていう。
｢馬鹿｣っていうと、｢口のきき方に気をつけろ！｣っていう。
｢もう遊ばない｣っていうと、｢後悔することになるぞ｣っていう。
そうして、あとでさみしくなって、
｢ごめんね｣っていうと、｢今日はこのくらいで許してやるか｣っていう。
こだまでしょうか？
※違います
今日はタケシの通院日。 宮崎から受診するために泊りがけでやってくる。
知っているのは年賀状にその日が通達されていたから。
長期リハビリをおこなう人間にとって人と会う力がどれほど大きいと思いますか？
わたしはすぐにスケジュールに書き込みました。
いたいた！ いましたよタケシw
聞くところによると火山噴火による火山灰の問題は続いていた。
「悪いときは１ｍ先も見えませんからね」
巨大津波後なかなか報道されませんが、宮崎は大きな問題を今もかかえています。
さて、タケシは以前にもこのblogに登場しています。
球児歴は長く、その球速は148�舛世修Δ任后�
そういうわけで、どう見ても将来有望なガタイのナイスガイ。
（※とても高校２年製には見えません）
俺、そのふてぶてしい態度に最初敬語使いそうになったもんw
しかしそんなタケシも重大な問題をかかえています。
難しいヘルニアをもつ身体に課せられたのは減量とリハビリです。
タ「日々なにやってんの？」
宮タ「ボクシングですね」
なんだそれ― 野球と方向ぜんぜん違くないか！？
宮タ「ほら、ボクシングって無駄なトレーニングしないじゃないですか」
なるほど。 そこは納得できるな。
タ「で、どんな練習？」
宮タ「スパーリングからですね」
ちょっと待て。 それは納得できないぞ―
宮タ「それからミット打ちして〜サンドバックです」
わたしはわからなくなってきました
宮タ「まさか試合に出されるとは思いませんでしたけどね」
もうどうでもよかった 頑張ってくれw
さて、今日は長崎から長期でやってきているケイスケと患者対決最終局面を迎えました。
ケイスケもがっつり球児です。 ここは球児でありふれてますからw
わたしの観察眼によるとケイスケも例外なく将来有望です。
気配りや読解力からその人間力の資質はたいへん高いことがうかがえます。
【大富豪2011〜患者対抗戦〜】
トランプ、何年ぶりにやってんだか… ざっと3〜4年はやってない気がします
大富豪ってこんなに頭脳戦だったっけ？？
しかし自分のリハビリ人生を賭けて負けるわけにはいきません。
意地と意地のぶつかりあいです！
〜あんたらトレーニング対決じゃなくて何トランプ対決してんだ〜
はい、そんなあなたにすばらしい答えをw
いつもカラダのことばかりで勝負していられるかッ！！
大切なのは集中力です。 そのためにも、ときには体たらくが必要なんですよ。
ケイスケは国に帰る直前だったので、あくまでもケイスケに勝つことが今大会の目標w
この日はトランプ仲間が不足しておりタケシが参戦。 ３人の戦いとなった。
しかし３人くらいが手札で楽しめる大富豪の遊び方。 場合によって革命も撃てます。
王 平民 奴隷できっちり楽しめる
問題だったのはわたしが近代の大富豪ルールを理解するまでの時間でした…
縛りとか８切りとか怪談とかw
ルールがトランプを楽しくするのです！！ 新しい発見でした。
下手すりゃルールが人生を楽しくするんですよ
そんなわけで自身に課したルールは自分らしく生きるためです。
惨敗
同じくらいの読みと戦術を兼ね備えた３人の戦いは熾烈を極めた。
微妙な手札の僅差が意外にも勝敗を決めていた。
その最終戦、ここは絶対にキングケイスケを打ち負かさなければならぬ。
そのときはキング手札が悪かったらしくやや賭けを打って出た。
ケイスケ残りのカードは２枚。
ジョーカーは何枚でたのか、そして２は？ いったい何が切り札なのか！？
タケシとわたしは手札を予想した。
〜しかしタケシとわたしのカードは厳しかった〜
わたしはケイスケに太刀打ちできるカードを使い果たしたとき負けを悟った。
タケシにもなすすべなく敗れた―
悔いはないが力がおよばなかった、しかたないけど惜しかった。
ケイスケ、次に再戦するときまでせいぜいイイ夢を。
おかげでわたしは夢でうなされました。
次の日までいるタケシと天神にでかけると、たまたまDancing課長と遭遇。
Dancing課長は県外の人間にはめっきりやさしい。
タケシのおかげでわたしも課長に夕食に連れて行ってもらえましたよ！
男３人でチーズフォンデュ
か、かちょ… 男３人でその選択ってどうよ？？
まわりを見渡しても会社勤めの女子しかいませんよ！！
おもしろいことしやがるw 臨むところだ―
めちゃくちゃおいしかったです
さすがDancing課長。 食うことだけは極めてますね。
その最中、課長に聞かれました。 「おまえら今日病院でなにやってたの？」
ええ、そりゃ〜もう大富豪です。トランプですよ！
Dancing課長に近代大富豪の難しさを教えてさしあげていたときのこと。
その最中、タケシが放った言葉がこの日、最高の言葉でした。
「間違えてカード出したのタイスケさんだけですけどね」
あぁそーだよ！！ なんとでも言えよw
次は圧勝してやるよ！！
第83回アカデミー賞「助演男優賞」「助演女優賞」W受賞。
夢と嘲笑された世界チャンピオンを目指して、全力で闘った兄弟の、奇跡の実話。
『ザ･ファイター』
どん底からしか見えない 頂点がある
兄･ディッキーは過去に栄光を手にした元天才ボクサー。（※でもヤク中）
母･アリスは家族を支配するタイプ。（※それも家族愛）
この役２人がアカデミー受賞？！ ほんとうに複雑な役どころでした。
クリスチャン･ベールは髪を抜き、歯並びを矯正してまでディッキーに没入。
特に母は本当に難しいと思った。 どう見てもずれた愛情です。 道徳観念が違う！
そして主人公ミッキーを支える恋人シャーリーン。（※鼻っ柱が強い）
その性格は“右ストレートで相手を叩きのめすことができる”労働者階級の女。
そんなシャーリーンはミッキーに家族に縛られない生き方を要求します。
それが才気あるミッキーの力になると信じたからです。
正直、彼らがミッキーを中心にひとつになるなんて思えなかった
でも、わかりあおうとそれぞれが“努力”したのです
すべてがわかりあえるわけじゃない、でも本当に大事なもののためにひとつになれたんです
わたしはそこにこそ感動しました
それぞれがそれぞれに考え方が違う、しかしミッキーにはそのすべてが必要でした。
たしかに彼らは証明してくれたんです
すべての人には栄光を手にするチャンスがあることを
わたしの全身を貫いたディッキーの言葉があります。
「こころの痛みをぶつけてこい」
あぁ…俺も、俺だってぶつけたい！！ ぶつけられる舞台と、そして仲間に
さすがアカデミー受賞作品です。 見にいけてよかった！！
ぶつけるその時まで、どんなに笑われてもいい。
すべてはそのときのために闘わなきゃね！
年が離れたライバルたちの話。
この日、わたしが師事する先生の生徒の一人がニューヨークYAGC2011で一位を獲得した。
同じレッスンに挑む身近な人間が世界で認められた事実。
先生はあっさりこう言った。
「しているのはみなさんと同じレッスンです」
同じ先生の言葉なのだからすべての根底はまったく同じものだ。
そして、もって生まれたものは違うけれど、同じものに挑んでいるのだ。
そのことはわたしに迷う余地をまったく与えない。
それぞれの資質を超えてダンスを踊りたいのなら そこには大差ないはずです。
すべてに全力を注ぎ込めば、ものの２時間で１日分の集中力を使い切ってしまいます。
ただ、幸いにもすこしずつ強くなってきた。
あの頃の歩けなくなるほど疲弊していたカラダではもうない。
数時間で回復できるくらいにやっと慣れてきた。
しかし、毎日を全力で挑めばどこか“常に”支障があるもの。
今日は面白い自分を発見しました。
足のふくらはぎとか もうぱんぱんで何かあればそのまま破裂しそうなのに…
力がでる！！
筋力は引き締まっているのだ。
おしりだって痛くて眠れない日があります。
つまり、おしりは小さくなりこそすれ、大きくなることなどないのです。
これが現実です。 なりようがない。 そんな身体の話。
面白いのはそんな話を男３人で話していたときのこと。
「これ以上無理なルルベから更に甲を押しやると回転が増す」だの
「今日は10秒以上パッセルルベkeepできなかったんですよね」とか
それぞれにそれぞれの感覚があること。
それぞれが真剣にやっているからこそ自分のからだを知ることができるのです。
わたしが話した「力がでる」だってそれぞれがうなづくものでした。
わかりあえたり、共有できることってほんとうに幸せなことですよね。
それもそれぞれが本気でぶつかっているからこそなのかもしれません。
わたしは、あたらしくなった駅前を歩いていました。
〜その日、春風は何度も吹き荒れた〜
これは“本当におきた話”です。
そして、例にもれず大変“間の悪い”できごと。
去年の一時期、わたしに起きた身の上で、眼前で人が倒れるのを４〜５回も見ました。
電車内でも、街中でも、隣でも、人が倒れるときの音は決まっていた。
倒れたまま動かない人もいました。 世の中なにがおこるか誰にも予測できないのです。
わたし自身にもそれが起きたときに、改めて知ったこと。
そして3.11、未曾有の巨大津波です。
わたしたちが暮らす土地には奇跡的に地震･津波の被害はありませんでしたが、だからと言ってなにも感じないわけにはいきません。
わたしたちにも暗い影を落としているのは事実です。
そんなときでした―
わたしの前を歩く女の子のスカートが舞い上がった
わたしは全き男。 目がいくのは仕方のない生理現象です。。
っていうか目がいくどころか丸見えじゃないか！
顔がほころびそうになったとき、良心の呵責が巻き起こりました。
“こんなことで喜んでいてはいけない”
笑い話のようですが意外にも深い話です。
例はわるいけど、どんな人にも“こころから喜んじゃいけない”装置がありますよね？
こんなときだからこそ、その装置は厳しく働いているはずです。
わたしは平静を保ちながら歩きました。
しかし、世の中は本当になにがおこるか誰にも予測できないのです。
今度は別の女の子のスカートが舞い上がった
ちょっとちょっと！！ また？！
ええ、そりゃもちろんわたしの装置は激しく働いています☆
なんのなんの ２度くらいで喜ぶわたしではな…
また別の女の子のスカートが舞い上がった
わたしは何が起きているのかわからなくなってきました
ここまできたら疑問すらわいてきます。 “なんで？？”
こんなに頑張ってるのになんでこうなるんだ！？ 憤りさえわいてきた
っていうかこんな風が強い日に春ミニスカートとか着るなよ！！
また舞い上がった
もうなにも感じませんでした どうでもよかった
もし神さまがいるのなら問いたい “そんなに人を試したいのか”
現実は予想をはるかに超えてしまいました
装置の能力をはるかに超えてしまいました
もし前述を笑いながら人に話しでもしたらおそろしいことがおきます。
時と場合だからです。
ほんとはバカみたいに笑えるblogにしたかった。 できたはずでした。 でもできなかった
つまらないことでも人とわかちあえないってこんなに苦しいのか。
じゃあどうやったら元気がでるんですか
元気を見せないのが美徳ですか？？ これは違うと思った。
だってそのほとんどが妙なプライドや人間の性質からくるものじゃないか。
社会的にこう見られたくないとか見られては困るとか。
いい人間に見られたいだけなのです
それは決して純粋な気持ちからではありませんよね。
わたしたちはひとりひとりが“元気に”いなければやっぱり失礼だと思うのです。
生きるということは、おそろしくデリケートな話です
わたし自身もそうでしたが、たしかに時間が解決してくれました
しかしそれはただの“時間”じゃなかった
毎日を死ぬほど悩んで悩んで悩みぬいた“時間”です
浅はかではありましたが、生きようとしたんです
そのためにはどんなことも楽しもうとしました
そうしないと自分を失くしそうでした
半年くらいそうしていたら、突然それが本当に楽しいことだとわかったんです
こんなわたしでも被災地に友達がいます。
奇跡的に全員連絡をとることができましたが、ある人との電話中にこう言われたんです。
電車レールがひん曲がっているし ガソリンはないし 食料もない
こっちは１週間くらい断水で頑張らなきゃいけなかったけど
タイスケくんはダンスで頑張ってね〜
こんな言葉に返せる言葉はありませんでした 決して冗談で受けとれない
わたしが頑張るのは彼らが“できない”からじゃない
本来、人と比較することで奮い立たせるものじゃないはずです
春風を感じることができるのは感じようとするからでしょうか
でも、感じようとしなくても春風は吹いています
| 2011年03月17日(木) |
「シチリア！シチリア！」 |
『ニュー･シネマ･パラダイス』 『海の上のピアニスト』 『マレーナ』
ジュゼッペ･トルナトーレ監督が描く最高の《人生讃歌》がここに誕生！
もちろん音楽はエンニオ･モリコーネ。 天才です。
『シチリア！シチリア！』
人生は、どこを切っても美しい。
わたしの感情は揺れに揺れました。 ほんとうに、どこを切っても美しかった。
生きていること、それは本当に 本当にうつくしいのです。
映画館へは今日で２度目ですが同じ場面にどうしても涙が止まらない。
家族そろって祝杯をあげる場面
石があたる場面
息子が乗る列車を追いかける場面
走る少年同士がすれ違う場面
蝿が飛ぶ場面
この映画はベッピーノの生き様です。
成功者でもなんでもない、何の変哲もない一人の男の一生。
特別なことは なにも、なにもおきません。
ただ、そのことがどれだけ光り輝いているものかをわたしは知っています。
だって生きているのだから
わたしは『ニュー･シネマ･パラダイス』で流した涙がどんな涙かわかりませんでした。
それは、これまで生きてきた人生の どの感情にもあてはまらなかったのです。
わたし自身が感じたことのない感情が巻き起こった最初の映画です。
あのときの感動がまた…押し寄せてきた！！
おそらく蝿が飛んだときに涙が出る映画なんてこの映画をおいて他にはないでしょう。
これから先も、わたしが生きている間には永遠にないだろうと思います。
凄い、物凄い映画でした―
わたしが心底 踊りたいダンス、それはこの種類のものです
決して“面白い”ものではありません
それはどんなひとでもいつかわかる･きづくもの
生きている時間の輝きです
帰りの電車に駆け込んだ。 間に合った！
しかしここは人が多すぎるな… 本が読めない。
人を押しのけてスペースがあるところへ。
〜本を開いたそのとき、事が起こった〜
前の向かい合わせ４席通路側ひとりの青年が席を立ってわたしにこう言った。
「どうぞ」
このときわたしはスタイル重視のスーツ姿だった。
女に間違われることはないはずだ。
どうみても社会人ぽくない青年で、身長は高かった。 悪くない感じの青年ではある。
とにかく、席をゆずられる理由がないのだ！
「いいよ いいよ」
わたしはかるく断ったのだが、青年は続けてこう言った。
「いえいえ、本を読まれるならどうぞ」
本は座らなくても読める。
わたしがかわいい女の子ならまだしも、本を読むのが理由で譲られる歳でもない。
そうか、すぐに下車するのかもしれないな。 聞いてみるか…
「次の駅で降りるの？」
よくわからないが、その言葉を放ったらすごすごと青年は座りなおした。
空前絶後のすごすご感… そのとき直感した。
聞き間違えただろ お前―
その受けとられ方はこれだろう「次の駅で降りるよ？」
「よ」と「の」、その違いはデリケートすぎた―
もう本を読むどころではなくなってしまった。
わたしと青年だけの話ではない。 ここは電車という名の社会！！
当然まわりの人には聞かれているのだ。
ここにいるわたしは厚意をむげにした人物としかみなされないのではないか。
わたしは焦った。 わたしが次の駅で降りるわけがないw
�，海海能斗廚覆海箸鬚�知らせします。
次の次の駅では先頭車両の人間が降りる確率が高い。
すぐに駅から出られる位置だというのがその理由だ。
そういうわけで座っている人間でもすんなりいなくなる可能性が大いにあった。
このときも例にもれなかったのである―
前の４人席に座っていた２人が一瞬でいなくなったのだ！！
そして青年も出来たやつだった―
窓側の席が空いたので、後世のために窓側に移動したのである。
そしてその空席の前にはわたしがいた。
座らないわけにはいかない
そういうわけで青年の隣で本を読む状況になってしまった。
�△海海嚢垢暴斗廚覆海箸鬚�知らせしなければなりません。
青年に「本を読むならどうぞ」と席を譲られたわけですが、その本が問題でした。
わたしが読んでいたものは少年文庫『影との戦い ゲド戦記１』だったのだ
しかも少年ゲド君が魔法学園にたった今入学したところです―
わ、笑えない〜 まったく笑えない！！
基本的には児童書フロアにならんでいるものですからw
こないだまでめちゃくちゃ難しい本を読んでいたんですよ？
こないだまで人生で必要な本の数々を読んできたんですよ！！
そういうときに譲ろうよ… そういうときだったら素直に座るよ…
これは、どうあっても本の内容を覗き見されてはならない。
なにせカバーには【※中学以上】と丁寧に記載までされている書籍です。
どんな名作であってもそういうもので判断する人間がこの世にはひしめいているのだ。
少年文庫を読んでいる人物に俺は席を譲ろうとしたのか、だなんて思われてはならぬ。
もし真の名を知られたらこの青年が本を読んでいる者に席を譲ることは二度とないであろう。
まだ「メールするのならどうぞ」と言われる時代ではないのだ
この青年の未来のために、わたしに課せられた使命は重い。
覗き見をおそれている妙な姿勢のわたし自身すら気取られてもいけません。
席を譲られることでこれほどつらい運命を背負わされるとは思ってもみませんでした…
わたしは人に席を譲ることはあっても譲られることは一度もなかったのだ。
青年はわたしが降りた駅でも降りることはなかった
帰り道、今度は別の影が襲ってきた。
なぜわたしなどに席を譲ろうとしたのか真意がまったくわからない
結果として、わたしよりも長く電車に乗る人間から席を譲られたのである。
そんなことされたおかげでわたしのこころはぐちゃぐちゃじゃないか―
憤りがわきそうになったところで初心にかえった。
そもそも真意など必要ないだろう 危なかった、わたしは危なかった。。
ひとをたすけるのに理由がいるかい？
| 2011年03月11日(金) |
「テアトロ･ダモーレ」 |
この日、友人ソプラノ歌手が主宰する演奏会を見にいきました。
『テアトロ･ダモーレ』 愛の劇場
３人の歌手とピアノによる歌曲とオペラ名シーンの夕べ
“愛・あい・アイ…” オペラはアイでいっぱい！
この日、東日本大震災がおきました。
わたしの友人も数人連絡がとれず心配でしたが、会場へ向かいました。
どんなに大変な事態であっても舞台にはそれぞれの夢が内包されています。
趣味でない以上、人間力とその姿勢が問われるものです。
………
クラシックと聞いただけで「ハードルが高い」と感じてしまうという方々のイメージを覆したい、初めての方でも楽しいと思って下さるような、笑いのあるクラシックの場があっても良いんじゃないか！という思いを持ったメンバーが集まった、この演奏会。
「聴いて」「見て」「食べて(!?)」楽しんで頂ければ幸いです。 今日の開催にあたり、支えて下さった皆さまに心より御礼を申し上げます。
………
その心意気、わたしと同じですねw 枠にとらわれず挑戦するスタンス
こっちは“どれだけダンスを伝えられるのか”これに尽きます。 大差ありません。
ひとつの舞台をすることがどれだけ大変なことか。
それを知っているからこそ応援したいのです。
久しぶりに聴いたその声は病み上がりとは思えない美しさでした。
素晴らしかった
実力、その力量をあらためて思い知りました。
その上でひとつの舞台をするまでの運営です。 同世代ライバルの鑑だ。
負けられない。
いつかこの人物とも共演したいので、すると思います
わたしたちに出来ることは限られています。
そして嫌でも生きていることを再認識させられるのです。
だからこそ感謝と希望を。
わたしたちが肩を落として力を落としていてはいけないのです。
出来ることを精一杯やりましょう！！
『ヒア アフター』 監督クリント･イーストウッド
死に触れて、前を向く。
この映画は決して“おもしろい”作品ではありません。
たぶんdvdで鑑賞してもきっと今の感情を引き出してはくれないでしょう。
映画館へ行くことで真剣に感じとる力を得られることが事実です。
それは、他人と共有する時間の力かもしれません。
わたしが踊るのもそこにこそ意味があると信じているからです。
２月は長い文章にしすぎました。 ３月は戒めたいと思います。。
なので、今回はフリーペーパーの内容をそのまま転載ですw
それが良いと判断したので、ちょっと長いけど見てやってください！！
………
<死>に直面した３人が出会い、<生きる>喜びを見つける。
クリント･イーストウッドが贈る、生きてゆくために必要な希望のものがたり。
スティーブン･スピルバーグの心を動かした一本の脚本。 それは死に直面することによって、生きることの素晴らしさを見出す３人の男女の物語だ。 誰もが今まで出会ったことのないものがたりを書き上げたのは、『クイーン』『フロスト×ニクソン』でアカデミー賞にノミネートされたピーター･モーガン。 製作総指揮に名乗り出たスピルバーグは、自信たっぷりにこう宣言した。 「誰が監督すべきかは、はっきりしている― イーストウッドだ」
パリで活躍するジャーナリストのマリーは、恋人との休暇を楽しんでいた東南アジアで、津波にのまれて死にかけてしまう。 無事に帰国してからも、呼吸が停止した時に見た不思議な光景が忘れられず、仕事も手につかない。 しばらく休暇を取ることになったマリーは、自分が見たものは何かを突き止めようと調査を始める。
かつて霊能者として活躍していたジョージ（マット･デイモン）は、死者との対話に疲れ、今は工場で働いていた。 人生を変えようと通い始めた料理教室で知り合ったメアリーに好意を寄せるが、ジョージの“才能”が原因で、彼女は彼の前から去ってしまう。
ロンドンで母と双子の兄と暮らすマーカスは、突然の交通事故で兄を亡くしてしまう。 母と引き離され里親に預けられたマーカスは、もう一度兄と話したいと霊能者を訪ね歩くが、本物はいない。 ある日マーカスはジョージの古いウェブサイトにいきあたる。
調査の成果を本に書き上げ、ブックフェアに参加するマリー。
すべてから逃げ出して大好きなディケンズの博物館を訪ねるジョージ。
二人の行き先はロンドン。 ３人の人生が交錯し、何かが起きようとしていた―
死を深く見つめて初めてわかる、今この瞬間を精いっぱい生きることの素晴らしさ。
大切な人を亡くした喪失感と、人とつながることのできない孤独を抱えてきた３人が、手を差し出せば、握り返す人がいる幸せにも気付いていく。
誰もが迷いを抱える不安の時代に、あなたの明日を変えてくれる、イーストウッドからの希望のものがたりを贈ります。
………
マリーが見たものを他人事とは思えません
この映画は意外にも【純粋なラブストーリー】でした
そのラストシーンにはあたたかい涙がひたすら流れました
いつかこんな出会いを待ってもいいんだ、―そう思えたんです
さすがイーストウッドです
（※残念ながら日本国内では上映中止となりました）
『ヒア アフター』では冒頭、大津波で街が飲み込まれるシーンがあります。
それはスマトラ沖で起きた大津波を模した表現となっており、その臨場感はアカデミー視覚効果賞にもノミネートされたほどのリアリティです。
これが震災を連想させるとして3/17、上映中止が決定されました。
| 2011年03月02日(水) |
「5年後、幸せになる」 |
『5年後、幸せになる』 唯川恵
もっと愛されれば幸せになれるのに…そんなふうに思っていませんか？
わたしは唯川恵の恋愛小説を借りてから、自分でもよく読むようになりました。
この本は恋愛小説ではなく、エッセイですけど。
手に取ったときは「5年はないだろ〜」って思ったのに、気付いたら買ってたw
なんだかんだ言っても、結局、私はいつも臆病に生きています。
こっちを選んで本当によかったのか。さっき言ったことは間違っていなかったか。
あの人を傷つけたのではないか。軽蔑されたらどうしよう。失敗したらどうしよう。
そんなことがやけに気になって、何もできず、ただぼんやりと立ち尽くしてしまったり、
するっと身をかわして逃げ出してしまうことが、かつて、いえ今も、よくあります。
こんな不甲斐ない私ですが、
最近、何かがふと、わかりかけたような気になる時があります。
何かってなに？
と、言われるとうまく答えられないのですが、たとえば、
「私にとって、いちばん大切なことはコレではないのか」
というようなことでしょうか。
どんな人も“いちばん大切なもの”があるはずです。
過去のわたしはそれがダンスだと思っていたのです。
でも違いました。
それはやっぱり、あの日を境に知り得たことです。
もしかしたらそれもいつか知ることになったはずです。
ところが幸運にもいきなりこの歳でそれがわかってしまいました。
わたし自身が信じていたもの、それは実は本心からのものじゃなかった。
どん底まで落ちてようやく伝えられることを見つけることができたんです。
失ったものもたくさんあります。
しかし、自分が今ここにいることには意味があるはずです。
きっとこれがすべてをシンプルにしてしまったのです。
わたしは変わりました
そんなわたしですがカッコわるいことを続けているのが現実です。
ダンスはうまくいかないことしかありません。 ひとりだけバカみたいです。 事実です。
みんなにどう思われているのか不安でたまりません。 ここから早く抜け出したい。
そのためには今の自分を受け容れてすすむしかない、ただそれだけです。
いいことを教えましょう。
恋は幸福なもの、というのは嘘です。
恋というのは本来、苦しく切ないものなのです。
けれども、それらもすべては自分でちゃんと引き受けることができる、
それくらいの度量の広さがあってこそ、本物の恋ができるのです。
だからもし、今、自分が想うだけの苦しい恋をしていても、
それは、それだけ、本当の恋をしているんだと信じてください。
信じますとも！！ でも相手がいないって本当に不幸です…
小説のような恋をしたい、と思ってる女の子たちはいっぱいいるようです。
そんなお手紙もよくもらいます。
が、ひとつ言わせてください。
小説の中に、想われる恋はありません。
想い、想われる、というのはもちろんあります。
でもこの場合も、主人公が必ず、相手の気持ち以上の想いを持っているのです。
だからこそ、主人公になりうるのです。
想われるだけの幸福な恋、なんてものは、小説になったりしません。
つまり、想われる恋というのは、想うよりずっと退屈でつまらない恋なのです。
いつまでもこのままではいられない― 主人公にならなくてどうする！！
もし、過去に戻れたら、その時はきっとうまくやるのに。
でもね。
でも、私は本当はわかっているんです。
もし、本当に過去に戻ることができても、
私はきっと同じ道を辿って今の自分に行き着くだろうって。
あの時はあの時なりに、色々考えたり、悩んだりして選んだのです。
もちろん臆病だったり、怠けたりも含めてですが。
つまり、それが私らしい選択だったのです。
私が私である限り、過去に戻っても同じことをするに決まっています。
後悔をしていないわけではないけれど、私は過去に戻りたいとは思わない。
それをするくらいなら、失敗も含めて、今の自分を認めたい。
「もし、あの時ああしていたら」
なんてことから始まる人生なんて、所詮、絵空事です。
どんなに考えても、できっこないし、何の役にも立たないのですから。
だったら同じ「もし」でも「もし、今からこうしたら」ということを想像してみませんか。
未来はいくらだって可能性があります。
両手を広げてその「もし」のすべてを受け入れてくれる間口の広さを持っているのです。
きっと5年なんてあっという間です それまで精一杯やってみよう
精一杯生きた自分がどうなっているか楽しみです
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