| 2003年10月23日(木) |
ラヴァーズコンツェルト |
昨日、NHK教育の夕方の番組「クインテット」で、「ソーオードレミファソーオードッド(8分音符1文字で)」という始まりの楽曲が流れていた。 これ、なんだっけ?バッハのメヌエットをC durにして、4拍子にした…うーん、うーん…考えて考えて、ようやく思い出せた。「ラヴァーズコンツェルト」だ!
ちょうどレッスンを終え、途中から見たため、最初に出るテロップで題名を確認できなかった。それで、こんなに悩んでしまった。 と思ったら、みづきが「メヌエット、て出てたよ」と言う。
えー!それちょっと、違うんじゃない?そもそも、メヌエットって、3拍子の舞曲、ってことが大前提じゃない、これを「メヌエット」と言ったら間違ってるよ、完全に別曲だもの。「ラヴァーズコンツェルト…バッハのメヌエットのメロディーをモティーフに作られている曲」とか注釈つけなきゃいけないんじゃない?なんて、一人で憤慨。
みづきに、「バッハのメヌエットとちがう気がするでしょ?」と私が「レーソラシドレーソッソ」とG dur3拍子で歌うと「ホントだー。違う」とみづき。
…これを書きながら、みづきがテロップの中で、ラヴァーズコンツェルトと表向きには出ていながら、いっしょに出た「メヌエット」の文字だけが印象に残ったのかも、とも思い、今、検索してみた。この番組のHPは見つからなかったが、関連サイトは見つかった。 どうやら、「バッハ メヌエット(ラヴァーズコンツェルト)」のようなテロップが出たようだ。はっきりとはわからないが。
うーん。それでも、なんか、違わない?私、細かいことにこだわってる?
私は途中からの生徒さんは基本的に受けないようにしている。それにしばらく前から、いっぱいだったり、産休もあったり、レッスン時間の調整もあって、新しい生徒さんも受けない期間がしばらく続き、なじみの生徒さんとの馴れ合いレッスンしかやっていなかった。
それが、他の先生からのお話で、10月から小3の男の子を引き受けることになってしまった。産休に入るし、と一旦は断ったのだけれど、待つ、と言う。前の先生とあわずにやめるわけではないので、比べてどう思うかな、akiyoせんせいの方がこわいと思うだろうな、でも、変に気を使ってこっちのペースに巻き込めないと面倒だな、初日くらいお化粧しようかな(爆)なんて、めずらしくちょっとドキドキしたりしていた。
そして10月1週目。Tくんは張り切ってやって来た。3人兄弟の末っ子(ああ、なぜ私のところには3人きょうだいばかり来るのだろう…)で、お母さんに甘えている。みづきより子どもっぽい感じ。 まあいいか、と、いつものように、地をさらけ出して(結局顔もスのまま)の初レッスンをTくんは楽しんだようで、「次からもakiyoせんせいんちに来ることに、けってい〜!!」と宣言して帰っていった。
2週目。先週よりこわいakiyoせんせい。言い訳を「はいはい、言い訳やめー。言い訳聴かなくても、弾いてくれればわかります。言い訳聞かされて、弾けてない曲聴かされたら、せんせいの耳おかしくなるから、せめて言い訳は聞かさない!言い訳しないですむようにやってくる!いい?」と、口をふさぐ。お母さんも後ろにいるけれどね…。
3週目の昨日。「言い訳じゃないんだけどさ」と言いながら、言い訳をする(笑)。かわいいー。でも、先週よりもしっかり練習してあった。 それに、書いてきて、と渡してあったパーソナルカードの「好きなこと」に「サッカー・ピアノのレッスン(せんせいのうちでひくほう)・うた」と書いてあった。かわいいー(×2)。
この日のある曲で、 「前半で、粒のそろったビーズの指輪を、2小節で1つずつ2つ。ネックレスを4小節で1つ作って、こっちはお母さんに上げるの。お母さん何色好き?」 Tくん振り返ってお母さんに聞く。お母さん「みどり」。 「じゃ、みどりのビーズで作ったのが見えるみたいに弾いてね。最後は、プレゼント、って感じに弾くんだよ」 そして、後半の指輪とネックレスは何色?誰に上げる?って聞いたら間髪いれず、「akiyoせんせい!」 かわいいー(×3)。 わざと困って「akiyoせんせいもみどりが好きなんだよ」。Tくんも困った顔して、「お母さん、違う色にしてよ」。 「ああ、いいのいいの。じゃあ、せんせいはピンクにする。ピンクも好きだから」。来週、楽しみ。
またほかの曲。耳を澄ます、というのに、左耳をピアノに近づけて、聴いてね!というパフォーマンスをしたら、聴いてほしいとマークした音が出てくるたびに首を曲げて、左耳をピアノに近づけてるし。かわいいー(×4)。
この日は、前の先生から引き継いだバーナムの1の、グループ1の10・11・12番が○。「次のグループに入るんだ!」とうれしそうなTくんに、「次も、だけど、今週はグループ1の1から12も、全部毎日弾いてきて、来週、全部聴かせてね」。Tくん、言葉なし。
でも、きっとやってくるでしょう。もうすっかり、私のペースにはまってくれている。
新しい生徒さんとの出会いは楽しみ。時間が取れないから、あまりその機会はないのだけれど。
産後、生徒さんのお母さんからのお話で、リハビリになるだろう、と引き受けたこのお仕事。引き受けた以上恥ずかしい演奏はできないし、何より、引き受けなければよかったという後悔だけは今後のトラウマになるので避けたかった。 練習期間後半、こうようの風邪で思うように弾き込みができず、しゃべりや小物楽器を入れつつ通し稽古、というのも、てんしょうに中断されたりして、まとまった時間がとれずに結構焦ったこともあった。反面、エレクトーンとのアンサンブルに慣れてきたおかげで、何とかなる、という手ごたえは感じられるようになってきた。そしてむかえた当日。
本番前。お客様はどうだろう…見込み200人、と役員の方はおっしゃっていたが、もっと入っていた気がする。 無料で子ども中心、カーペットの会場で、始まる時刻よりかなり前に入ってきた子ども達は、転げまわって遊んでいる。お母さん達は井戸端会議。そんな状態で始まるコンサートは、有料で、開場・開演時刻を決め、席を決め、といったコンサートとは明らかに別物。始まる前のざわざわキャーキャーした様子を見、これはパワー全開でがんばらないと!!と、緊張はそこそこで、鼻息は荒くなり、テンションは高まる。
役員の方の挨拶や諸注意、私たちの紹介のあとの1曲目。うるさいままで弾き始めたのに、音が鳴り出すと会場は静かになる。よしよし、と内心ほくそ笑む。 でも一応、と、会場がうるさいと私たちアンサンブルはちょっと大変なんですよ、静かな音を聴きあって合わせるのだから、とお話をしてから次へ。 「匠」の最後、ピアノの静かなソロで、シーンと静まりかえり、弾きながら感動。静かにしてー!と怒鳴るより、静かできれいな音を弾く方が、ハイテンションの子どもにだって効果があるのだ。ここで、これからどんなにうるさくなっても、私はかまわない、という境地に、至る・・・。 前半が終わり、ドレミの歌を振り付けして歌う。お客様皆真剣。小さい子どもから大人まで一糸乱れぬといったふうに腕が動くのは、段上から見下ろすと圧巻。これ、入れて大正解。 後半のディズニーは手拍子も入れてもらいながらノリノリ。「アンダー・ザ・シー」のラテンのリズムに、裏拍を手拍子してもらうよう、ちょっと説明し、練習してもらったら、これが功を奏し、「ウン パン! ウン パン!」と会場中一体となってリズムを楽しめた。 最後、散歩をみんなで歌い、盛り上がっておしまい。
この、散歩をわざとがなったり、ステージの真下まで出てきて、足でぼこぼこと壁を蹴ったり、カーペットの上をスライディングしている馬鹿小僧がいた・・・りゅうせいだった(爆)。 ちょうどステージの真ん前に、子どもの大集団がいたが、その中でじゃれ合ったりころがったりしている子がいるなぁ、その子のせいで、ちゃんと聴きたい子がかわいそうだなぁ、なんて横目でみていたら、その中心がりゅうせいと、その仲間だったのだ! ほかの子に注意されたり、出て行っては引っ張り戻されたり、最後にはスタッフの方につかまえられたり。きっとスタッフの方、「こんな態度の悪い子を野放図にして。親はどこで聞いているのだろう。親の顔が見たいわ!」と思われただろうなぁ・・・。親、ステージの上にいました・・・(泣)。
演奏者的には、上出来で満足がいくコンサートになった。大きなミスはなく、演奏自体を心から楽しめた。ずれそうなところもほぼはまり、快感だった。しゃべりもかまなかったし。流れもよかったと思う。もちろん反省もあるけれど、今後に生かせられればよい。 しかし、母親的には×。なさけない。こうようは無理かと思って留守番させたけれど、りゅうせいもこれではね。怒られて泣いていたけれど、どうしたものか。

佐渡トキ保護センターで飼育されていた日本トキの最後の1羽「キン」が10日の朝に死んでしまった。推定36歳、生存期間は世界最長、人間なら100歳以上に匹敵するらしい。日本を象徴する国際保護鳥だった国産種のトキはこれで絶滅した。
死因は当初、老衰とされていたが、なんと、死因は突然飛び立ち、扉に衝突したことによる頭部挫傷であったらしい。 キンが飼育されていた保温室にあるビデオのモニター録画や解剖の結果、キンは突然飛び立ち、保温室と飛翔ケージの間にあるアルミ製の引き戸にぶつかり、頭を強く打ってしまった。約3メートル近く飛んでぶつかり、ほぼ即死の状態だった。トキ保護センターでは「キンは両目が見えない状態で、突然飛び立つなど考えられなかった」と話しているそうだ。
腹ばいの姿勢が多くなっていたものの、前日までは食欲もあり、解剖をしても年令のわりに若々しく、もう数年は生き長らえただろう、と解剖の執刀を行った獣医は言っていたようだ。
突然飛び立った時のキンの気持ちはどういうものだったのだろうか。発作的だったのか、大空へ羽ばたく夢でも見たのだろうか、野生の魂が不意に呼び覚まされたのか。
キンは幼鳥だった1968年に、故宇治金太郎さんの手で捕獲された(金太郎さんにちなんで、キンと名づけられたそうだ)。捕獲する前は餌付けをせよとの命を受け、餌付けによって宇治さんになついた状態で捕獲されたらしいが、宇治さんはこの捕獲をのちのち悔やんでいたらしい。
人工飼育でなければこんなに永らえたはずはない、野生なら十数年の寿命だった、とのこと。 でも。ゲージの中で頭を打って即死なんて、あまりに哀れでやりきれない。まさに言葉は悪いが「飼い殺し」だ。関係者もやりきれない思いだろう。 キンが飛び立った時の気持ちのままで、そのまま天国へと羽ばたいたことを願う。
−補足− なぜ私が、このキンのことを気にしているか、もっと言うと、なぜ音楽日記にこのことを…と疑問に思った方はいるだろうか(いや、たいしていないだろうが、念のため)。 以前、女声合唱のためのファンタジー「越後の恋歌」より「朱鷺の歌」をいう歌を歌ったことがあった。 中村千栄子さんの作詞、曲は湯山昭さん。
♪滅びゆくものへのあこがれを胸に おお 朱鷺よ お前とともに歌おう 青春の日を あこがれの歌を 朱鷺の歌を いま
そんな歌だった。 恥ずかしながら、この曲名で、「トキ」を「朱鷺」と書くことを知った。 そして、この歌への思いを、トキのことを知ることで深めたという経過から、その後も折にふれ、トキを、キンを、気にしてきた。
訃報を悲しく聞いた翌日、老衰でなくキンが突然飛び立ったための死、と訂正されたことを聞き、この歌をバックに空へ舞い上がったキンが、自由に飛ぶキンが目に浮かび、しばらくこの歌が、頭から離れないでいる。
| 2003年10月14日(火) |
「あー!たのしいね♪」 |
みづきの発表会は11月1日。 レッスン日記をご覧になってくださっている方々はすでにご存知だけれど、3曲弾く中の1曲に、2台ピアノのデュオがある。曲はバッハの『ミュゼット』。ピアノを習ったことがある方なら、たいてい弾いてらっしゃると思う、「ラー ソ♯ファミレ ラー ソ♯ファミレ」と右手で始まり、左手は「レ↑レ↓レ↑レ↓」とオクターブを広げてとる曲。 オクターブが届くなら、この曲はたやすく楽しいのだが、まだまだ手の小さいみづきは、音が外れるのにいらいらしつつ、それでも懸命に取り組んでいる。
この曲の2nd。なかなかよくできている。もともとのバッハの原曲(1st)を上手に生かし、かつ、オリジナルのメロディー、どこかで聴いたことのあるモティーフが登場したりして、2ndだけ聴いても楽しい。 当然1stを食わないように、使っている音は低めなのだけれど、1stがユニゾンで弾く部分だけ、高い音が登場するのも素敵な配慮。
みづきがそこそこ弾けるようになったら私も2ndをお付き合い、と思っていたが、先週の金曜日にはじめて、いっしょに弾いてもらうおねえさんとあわせをしたところ、止まったりしていたため、合わせに慣れた方がいいかな、と練習を始めた。 これがなんとも楽しい。私、連弾や2台が大好きなのだけれど、友達や生徒さんを呼ばずして、2台ができるなんて、なーんて楽しいんでしょ♪と、今更ながら家庭にピアノが弾ける人間がもう1人増えた喜びを味わっている。 「ママ、弾こうよ!」と誘われ、よっしゃ〜!とそれぞれのピアノに向かい、1回弾いては「あー!たのしいね」。もう1回。 ピアノの向かってなくても、2ndの前奏「レッレレレッファ ラッラララッファ…」とつい歌いだすと、みづきも、手を動かしながら、「ラー ソファミレ ラー ソファミレ」。
今日の1年生の生徒さんも、ちょうどこの曲集に入っているバッハの作品を弾いている。 レッスン中その曲を生徒さんが弾き始めた時に、こっそり私が2ndピアノの前に行き、2ndを弾き始めたら、目を真ん丸くして大喜びしていた。かわいいなぁ。「止まらんように、がんばってれんしゅうしてくる!」と張り切って帰っていった。
ピアノを弾くことを楽しむ人間同士のこのコミュニケーション。これからうまれるこの喜びと楽しさは、わざわざ書くまでもなく、極上である。
| 2003年10月03日(金) |
だいぶしっくりしてきました |
日記でぶつくさ言っていた、19日のコンサートの曲の練習。細切れになりながらも、レッスンの前や夜中、短時間に曲を決めて、部分練習を中心に集中して弾いていた成果があらわれ、今日のあわせでは自分なりに折り返し地点まで来た感を得られた。
もちろんまだちゃんと暗譜はできていないけれど、全部の曲が手の中に入った感じ。エレクトーンの音やリズムを聴きながら合わせる一方、でなく、自分なりに音楽を楽しめる、というところまでこぎつけた。あー、よかったよかった。 あとはノリすぎて勝手なテンポにならないよう、等速は維持しつつ、自分なりにもっとピアノらしさを出す練習。ピアノのパート譜から目を離し、エレの譜を見ながら、エレから出る音を想像しながら弾く練習。これが個人練の課題。 エレクトーンとのアンサンブルにもだいぶ慣れ、どういう準備をしておけばあわせられるか、ということもわかってきた。
そしてあわせでの課題は、とにかくエレを聴くこと。失敗をしないためには、あわせでエレの音をどれだけおぼえられるか、ということにかかってくる。楽譜でどんなメロディーを弾いているか、どんなリズムがなっているかわかっていても、ピアノを弾きつつ聴こえてくるものはまた違う。もちろん譜面では想像できないレジストも。「ん?ここでこんな音を出しているのか」なんて一瞬でも聴き惚れてしまうと、微妙にずれるのだ。 以前弾いた曲というのは、エレクトーンから出てくる音はあらかじめ自分の記憶にあり、先々の想像ができているため、余裕があり、自由に弾いてもずれることがない。 来週はこうようにも、しっかり保育園に行ってもらって、あわせの回数を増やしたいところ。
|