ぴんよろ日記 DiaryINDEX|past|will
月に2日「いまを楽しむ長崎歳時記」という講座を開いていて、そのためのテキストを、毎回1日半がかりくらいで作っている。絵もいっぱい使いたいから、そうなるとパソコンよりも、手で切り貼り。これをやっていると、手が考えてくれることって、ほんと多いなぁ、と思う。あたまやパソコンの中でモヤモヤ考えていても、進んでるようでなんにも進んでない。一文字でも書いてみて、線の一本でも引いてみて、紙の一枚でも切ってみれば、その後の展開のスピードにびっくりする。というのを、あらためて、テキスト作りに教えられている昨今。作ったものが、物体としていつでも手に取れるのもうれしい。
時々小雪が舞っているが、小雪とも呼べないほどの小ささ。でもキリキリと寒い。
最近、料理へのモチベーションが下がっていたので、喝を入れるために、土曜日は辰巳芳子さんの映画「天のしずく」を観に行った。料理の部分に受ける感慨は予想していたものだったが、辰巳さんの、目に見える部分では短すぎる、しかし50年かけて思い抜いた「結婚」の話と、「80過ぎて初めてわかったこと、考えたことがいくつもありますよね」と喜び合う、ハンセン氏病のおばあさんとの語らいに心奪われ、長生き欲がますます高まった。当然だが、その年にならないと見えない風景があるはずだし、考えもしないことがある。
子供らと唐八景の公園へ行く。「唐八景」って、あんまり意識したことないけど、長崎っぽい名前だなぁ…なんて思いながら、足腰を伸ばす。子供用のアスレチック器具かと見てみたら「中高齢者向け」のストレッチ器具というものがいくつもあったので。そして、ただの広っぱだと思ったら、そこは「ハタ揚げ広場」で、ツワモノっぽいおじさんたちがビュンビュン揚げていた。青い空を泳いでいるハタは、やはりきれい。飾り物としてもいいけれど、揚がってこそのものなんだな、と見つめる。
謹賀新年結構寝正月。寝ても寝ても体の奥底から眠気が湧いてくる。元旦の実家では、おせちを食べたあと、何者かに殴られたか引きずり込まれたかのように眠たくなり、ほとんど昏倒していた。そして寝たら寝たぶんだけ、体のどこかがすっきりしたり、視界のもやが取れていたりして、あ〜、今年はもうちょっと、要所要所でゆるめなければと思う。心も体も。
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