ぴんよろ日記
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2012年06月30日(土) 気づいたら夏越

 猛烈な湿気にさそわれて、猛烈に掃除。
 普段の掃除+αに加え、1階の収納スペースあたりを中心に大幅改善。2年間居座っていたヤマトの引っ越し段ボールの最後の1つも、ついに開かれ、潰された。まだいろいろ整理したいものや導入したいものはあるけれど、大枠では完了した感あり。
 こないだからの台所リニューアルも含め、今日までの片付けで、ようやく家が自分と、ひとまずは馴染んだ気がする。場や空間を作るのって、ずいぶん手間と時間がかかるのだ。きっと。庭のことも考え合わせると、本当にしっくり一体化するのは、30年後くらいかもしれない。…な、70歳。まぁしかし、100歳くらいまで物書きババアで生きていくのが夢なので、ちょうどいいかも。
 夕方、ニュースを見ていたら、今日は夏越の祓だった。ここ数年は毎年おすわさんに行っていたのに、すっかり忘れていた。でも、おすわさんで茅の輪をくぐる以上に、今日はいろんなもの、祓ったと思う。


2012年06月29日(金) 美徳による寸前

 哺乳類時代が終わり、ごはんをモリモリ食べなくてよくなってうれしい。食べることは大好きだけど、もう年も取って燃費もいいし、完全に「量より質派」なので、本来の食生活に戻れて快調。夜は乾杯のビールとおいしいおかず少々と、その後のワインか日本酒数杯と、それに合うつまみがあればいいのだ。哺乳類生活で食べられなくてなにがつらかったかって、そりゃー、チーズとベーコン。どちらもたくさん食べたいわけじゃないけれど、朝や夜更けにほんの少し、おいしいのを食べる幸せはなにものにも替えがたいのである。
 そしてついに、トースターを買った。これまでガスの魚焼きで朝のパンも焼いていたが、焦がすことたびたび。でも、置く場所などの関係で、導入していなかった。それが今回の模様替えで可能に!今朝はトーストとベーコンエッグが一緒にできあがって感動。フライパンも汚れず、パンも焦げず、すばらしい気持ち。デザイン重視で選んだ見知らぬメーカーの2500円のトースターよ、ありがとう!

 昨日はダンナ母の目の治療の付き添いで、大学病院に行った。彼女が美徳とする「いくら自分がつらくても、言いにくいことは『相手のためを思って』極力言わない」性格が今回も災いして、糖尿から来る目の不調を放置すること数年、失明寸前だった模様。「小さな芽を摘まなかったばかりに、あとで大きなシワが押し寄せる」という、いつものパターン。絵に描いたような「地獄への道は善意でなんとやら…」である。だいたい今回も、ずいぶん前から「目が見えにくい」って言ってたので「糖尿から来てるかもしれないから、先生(月に1、2度、糖尿の治療に通っている)に相談したら?」と何度も言ったのに、その都度なぜだか(ほんと、なんで???)先生に遠慮して言わないので、私がこっそり病院に電話した。それとなく聞いてもらうように。そしたら「先生が『目の調子はどうですか』っておっしゃるのよ。なんでわかったのかしら」と…。そして検査したら、失明寸前。
 まぁしかし、いまあれこれ言ってもしょうがないので、とにかく事態を好転させるべく、ベストを尽くすしかない。
 それにしても待ち時間の長いことよ!大きな病院に行くといつも思うことだけど、病人って、元気じゃないとやれないなぁ…。しかし私は本とペンとノートさえあれば、そういう状況はかえって仕事がはかどるので、付き添いは別にイヤじゃない。昨日も、ひとつ、じっくり考えられた。この先、おなじような検査や治療の日が数回ある予定だが、むしろ「なにしようかな」と楽しみにさえ。
 でも、目が見えないって、心細いだろうと思う。もはや大幅な視力の回復は望めないとはいえ、少しでもよくなるといいんだけど。


2012年06月25日(月) 家やら庭やら。

 台所の模様替えが、ほぼ完成。面積としては3分の1くらいを大幅に変えたのだが、それによって、残りの部分も整理され、かなりすっきりした。そして我が家はキッチン即リビングなので、部屋全体の空気が、かなり変わった。
 その一方で、あれほど整備したはずの庭が、ここ数日の雨でみるみる草だらけに。ある一角など、土づくりをして、好きな花の種をまいて、どんどん芽が出てきたので、その花だと思って眺めていた。そしたら他の場所にもおなじ芽が出てきたので「種をこぼしてたかな?」とのんきに構えていたのだが、そのうち、どう考えても「ここには絶対こぼしてねぇ!」というところにもおなじ芽が…。気づいた時には、その草だらけ。でも、嫌いな感じではないので、とりあえずそのままに。
 いわゆる「雑草」に対する私の方針は「好きじゃない姿のもの、好きなものでも増えすぎたものはご退場いただく」というもの。地道にやっていると、それなりに気のかよった空間になってくる、ような気がする。と、信じたい。
 …にしても、茂りすぎだ…。


2012年06月20日(水) 多忙。

 久々に、雨が上がった。本日の作業予定。

 午前〜午後/基本の家事。雨で中断していた庭の道工事。猫のお隣さん徘徊防止網張り。芽が出た作物の間引きおよび雑草抜き。
 夕方/昨日貼った、台所の棚のタイルの目地詰め。

 ああ忙しい忙しい。


2012年06月19日(火) 出番はあとで…?

 数日前から、うっかり模様替え。台所に2つあった食器棚を1つにして、新たにメタルラックを導入するなど、この家に住みはじめて以来、もっとも大規模な模様替えである。とある性格分析によると「一人蟻地獄」の傾向を強く持つ人間であるからゆえ、相も変わらず根詰めすぎ、夢の中まで配置を考え、背中と腰は崩壊寸前で集中している。
 庭といい、台所といい、整備したいという気持ちの大波がどばーっと押し寄せる今日このごろ。あいにくというか、幸いにというか、仕事はかなりまばら。あると思っていた仕事さえ、わけもなく途切れている。あとで出番が来るから、いまのうちに片付けておくように、ということ…だと信じて、今日も打ち込む。


2012年06月16日(土) 朝っぱらから

 朝。猫を外に出して、帰ってきたと思ったら、部屋になにやら紐状のものが。…ぐったりしたミミズ。「おみやげはいりませんよ!」と釘を刺す。

 今日はミサキンの運動会。毎年、雨のような気がする。体育館であるからいいのだけど、雨の日の体育館の床のペタペタって、裸足だと寒い。
 人間ができてないので、自分の子どもが出ない時は、まったく退屈。「空き時間」に読もうと、ウェブのページをプリントしようとしたら「マゼンタ」がないから印刷できないとの由。あいにく替えのインクは切らしている。融通は利かないのか!モノクロなのにか!字だけでいいのにか!
 昔のプリンタは、一色くらいなくても、少々変な色ででも「印刷すること」を優先してくれた。「最近の若いもん」ときたら「それ、店長から聞いてないっすから」と言わんばかりに背中を向ける。だいたいお前らはだな、本体が1万円で、インクセットが5千円で、それもしょっちゅう切れるってどういうことなんじゃ!使うしかない人間の弱みにつけこみおって、それじゃ電力会社や電話会社と一緒じゃないか!ゲホッゲホッゲホッ…思わず朝から頑固ジジイが顔を出す、当世プリンタ事情。

 それにしても朝が早くなった。別人格ジジイが顔を出さずとも、勝手に目が覚める6時半。年寄りが5時とかに起きるのもわかる。


2012年06月15日(金) 片思い

 どんな水やりも、雨にはかなわない。

 一日外に出て帰ってみたら、庭の木々と草花たちが、ほんとうにもう、思いっきり気持ち良さそうにうるおっている。人間がしてやれることは、ほんの少し。晴れた日の水やりは、お母さんをなくした動物の赤ちゃんに、ミルクをやるようなものなんだな。命はつながるし、それはそれでお互いの関係も生まれるけれど、圧倒的に人間の片思いなのだろう。

 本日もエタリ取材なり。小さな小さな魚に、たくさんの人がそれぞれの思いを託している。それが描ければいいのかな、と思う。


 ヒコ、今日は初めてひとりでバスに乗って(しかも学校帰り)、私の実家へ。行動範囲、広がりまくり。


2012年06月14日(木) もはや土木

 本格的に雨が続く前に…と、ヒマさえあれば庭に出ているが、今日は小さな道づくり。「小さな」とはいえ、岩&石だらけの土地に、完全手作業でやろうとしているから、これはもはや「庭いじり」なんてメルヘンなものではなく、てやんでい!と手鼻をかむ勢いの土木工事である。しかも暑いから、汗ダラダラ。気がついたらフラフラになっていて、昨日チラッと聞いた「農作業中の男性が熱中症で搬送」のニュースが頭をよぎる。
 そんなこんなで、ビワやせんべいをかじりながら、ひたすらがんばる。明日の庭を夢見つつ。


2012年06月13日(水) どんどんどんどん

 日々が、日々が、日々が〜っ!…どんどん過ぎる!過ぎすぎる!
 特に昨日おとといは、エタリの漁の取材だったので(私は船には乗らなかったものの)、2時間睡眠だったりして、しかも今日は断乳処置のマッサージだったので、41歳は少々へろへろ。

 しかし、視界の端々に、進むべき方向への道しるべ的なものが立ち現れるので、ペースを取り戻して、しっかりそちらに進みたい。


2012年06月07日(木) 泣かせる

 入学以来、毎日「好きにやらせてもらう宣言」通り、ハイパーアグレッシヴ&社交的に生きているヒコ。昨日、「また友だち連れてきてるんだろうな…」と思いつつ、取材から帰ってみたら、ひとりで保育園の運動会のビデオを見ていた。「なつかしい」とか言いながら。そしてちょっと、寂しい気配が漂っていたので、ちらりと気になっていると、どうやら、いつも連れてくる女の子と小さなケンカをしたらしい。むこうがなにかわがままなことを言ったので「別に友だちじゃなくてもいい」と強がったら、ぷいと帰ってしまったとの由(本人談)。そしてひとりぼっちで、ビデオを見ていたというわけだ。ふふ…せつないなぁ〜。
 そして、空手に送る車の中。「どうして運動会のビデオ見よったと思う?」「なんで?」「うーん、うーん、ちょっと寂しかったけん、お母さんの帰ってきとらんやったけん、お母さんの映っとるけん、お母さんば見よった…」くーっ、泣かせる!最近、家にいると、友だちの前では偉そうにするくせになぁ!がんばれ、小学生。この先、まだまだいろいろあるぞ〜!

 庭が一段落して、あとは成長を待つばかり。先週の過酷な労働とはうってかわって、小さな雑草など、しみじみと抜く。


2012年06月04日(月) オーライ!

 土曜日の朝、ミサキン最後のおっぱい。その後、何度も「おっぱい…バイバイ…」と自分に言い聞かせるように尋ねてきて、やがてその回数も減り、夜中泣くこともなく、ごはんをモリモリ食べ、ことばと表情が格段に増えた。1週間前から、毎日、カレンダーに線を引き「来るべき日」について確認しあっていたのもあるだろうが、なによりも、機が熟していたということが大きいのだと思う。「バイバイ」して、むしろミサキンと私の距離は近くなったような気がする。おっぱい抜きで話し、笑いあえるようになっている。そしてそれは、今だったから、ということもまた、強く感じる。いいタイミングだったのだ。
 土曜日の夜から、乳はガンガンに張りまくって痛く、庭整備の疲れも節々に残っていたが、しかし、これまでいつも体の奥底にあった「異次元にでも通じているような底なしの疲れ」は姿を消していた。やはり授乳というのは、まさに「次元」の違うものなのだろう。授乳により抜けていた「底」がふさがれ、踏ん張りがきくようになっている気配がする。心なしか、本を読んでも脳味噌に入ってくる。考えや思いを言い表すことばも浮かぶ。仕事柄このような告白もいかがなものかと思われるが、妊娠中も含めるとこの3年近く、読む文章はぜんぜん頭に入ってこないし、思うように書けなかった(もちろん、仕事としての基準はクリアしつつ。自分の感覚の問題として)し、話すことばに関しては、もはやギリギリの線だった。いくら目で字を追っても空しく流れすぎてゆき、指先にことばがあふれることもない。思っていることの10分の1も言えない。もしかしたら、私の言語機能はこのまましぼんでいくのかしら…と、怖いようでもあった。でも、断乳したその日の夜に、なにかがポツリ、と復活する気配が感じられて、本当は、自覚していたよりもかなり「動物」だからだったんだな、と、ようやくわかった。
 だから、私のことはさておき、お腹が大きかったり、赤ちゃんがいたり、ましてや「哺乳類中」の人がいたら、まわりも、そしてなにより自分自身が「半分動物なんだから、いつもやってることができなくてもオーライ」っていう気持ちで、その人に接してほしい。脳味噌も乳になって吸われてると思ってるくらいでちょうどいいはず。現代日本社会は、なかなかそれを許してはくれないかもしれないけれど、産んで育てて乳をやりながら「本当の私」を探したり実現したりするなんて、過酷すぎる。できる範囲でいろんな「基準」をゆるめて、小さくかわいらしい人たちのそばで過ごせる幸せを受け取ったほうがいい(と思う余裕は、ヒコの時はなかったけれど)。


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