ぴんよろ日記 DiaryINDEX|past|will
あせってもしょうがないので、できることからボチボチ年末準備。
お昼は大好きなグレープナッツに行って「ひとりスパゲティ忘年会」でもしようかと思ったが、ミサキンが眠ってしまったので、家で食べることにして塩鯖を焼く。新しいガスコンロのグリルで魚を焼かないままなんとなく数ヶ月が過ぎ、焼き魚はフライパンでも悪くないんだけど、干物がな…干物はフライパンじゃな…干物の魅力にはあらがいきれない…やっぱり干物食べたい…とうだうだ逡巡したあげく、ちょっと検索してみたら、クッキングシートをしいてフライパンで焼けばおいしいと書いてあったので飛びついた。果たして…おお!うまいではないか!ということで、お昼にはしょっちゅう干物を焼いて食べている。しかも冷凍したままのほうがおいしく焼けるというありがたさ。そりゃまぁ厳密にはダメ出しされるやりかたかもしれないが、赤ん坊の眠る間を盗むように食べなくてはならない昼ごはんには勘弁してもらおう。さー、焼けた焼けた。塩鯖の焼ける匂いってたまらない!味噌汁とイカの塩辛と海苔とかぶの甘酢漬けで、いただきまーす。
我が家のぼっちゃんは、相変わらずまだ字を読まない。ヒコの「ひ」だけは読めるが、そこから先に進む気があまりないご様子だ。そして今日、雪が降って車が出せなかったので、楽しみにしていた大村ボートの「仮面ライダーオーズショー」をあきらめ、近所の食堂でちゃんぽんを食べたあと街にくだり、本屋さんに寄ったら、新しい「てれびくん」が売ってあり、ふろくにウルトラマン怪獣かるたが付いていた。家に帰って激しくせがまれたので始めたが、読む人は私、取る人はヒコ一人。それだけでもどうかと思うが、字も読めない上に、ウルトラマンの怪獣なんてひとつも知らないので、私が読み上げ、カードの場所を目くばせした先をヒコが次々に指差し、私がうなずくとその札を取る…という、あらゆる意味で成り立っていない時間だったが、それはそれなりに楽しかった。ヒコ5歳。私はそのころ…いや、字が読めない自分の感覚を思い出せないので、たぶんもっと前から字を読んでいたから、ヒコのことがうらやましい。字であらわされた意味に囲まれていない世界。その中で飛んだりはねたり走ったりしゃべったり。そう、読めないままに、話す言葉はいきいきとしていて、ほんとうにどんな世界なんだろう?こないだ、じーじばーばから聞いたらしいオバケの話を、かなりの再現力で話してくれた。いきいきと、いきいきと、それはもう、楽しかった。昔々の、字は読めないままに耳で聞いた話を語り伝えていたおじいさんやおばあさんは、こんな感じだったのだろうか?ヒコが字を読めるようになってしまうまで、長くても、せいぜいあと1年ちょっと。どうぞ楽しんで!と心から思う。
あっ!と気付くと一週間も日記を書いていなかった。いかんいかん。今日は歯医者が終わった記念日。上の歯のお掃除をしてもらって、すっきり。診察の間はいつもミサキンを見てもらっていたが、帰りぎわみなさんから「会えなくなると思うとさみしい」と言われて、それがぜんぜん「ごあいさつ」じゃないって伝わってきたので、とてもうれしかった。いつも本当にかわいがってくださった。ありがとうございました。浜の町のりそなビルの歯医者さん、赤ちゃんがいて治療できないとお嘆きの方におすすめです。
朝、家を出て、歯医者、乳マッサージ、ランチがてらのお仕事撮影、銀行振込、数日前に降ってわいた問題の解決のための役所系書類取得、定額小為替購入、買いもの…とこなして家に帰ってみたら、もうお迎えの時間だった。ふう。
こんな生活、もう、さすがに終わりにしたいな、と思い、昨日ようやく耳鼻科に行った。H本先生から「はい、お鼻見せてください。ははー、ひどいですねー、レントゲン撮るまでもなく、蓄膿症当選確実でーす」というお墨付きと薬をもらう。痛かったり、具合が悪くなったりするのはイヤなんだけど、お医者さんたちの言葉を聞くのって面白い。理系の人の、ある種ドライで身も蓋もない言葉づかい。そして、薬を飲んで楽になりつつ、もっさりしていた髪を切り、友人宅でいまだ味覚のないまま焼き牡蠣を20個くらい食べ、今日はついにオヤユビキングへ。太ももの激痛ポイントについて「関所みたいなもんですか」と尋ねたら「交差点みたいなもんですね〜、こっちからの(リンパ?)とこっちからのがちょうどクロスしてるとこで、それが事故起こしてるんですよ〜」とのこと。当選確実やら事故宣告やら、なにがなにやら。
夜は紅灯記で、こないだいただいた広告賞の祝賀会。哀しいかな味覚はクローズしたままだったが、咳き込みながらも食べまくる。味覚はたしかに無くなっているのだが「おいしさ」はわかる。とても変な話だが、そうなのだ。ひとつの機能が失われても、なにかほかのものたち…この場合は食感や温度を感じる部分…が、どんどんその「穴」をカバーに入ってくれているようなのだ。味はわからない。でも、おいしいってことは、わかる。神秘だなーと思うけれど、福岡(伸一)センセイの本に出てくる細胞たちのはたらきが、妙に納得される。たとえポッカリなにかを失っても、生きてさえいれば、自分自身の思わぬところから、その穴をふさいでくれるものたちが現れる。いろんな損失を想定して備えたり守ったりするのも大切かもしれないけれど、それよりも、当たって砕けて穴が開いちゃったときにはきっとそれをカバーする援軍が現れるので、それを養う底力をつけといたほうがいいのではないだろうか。柔らかさ、とか。
トホホな「不祥事」が相次いでいる長崎の公務員界だが、こういうニュースのときにお約束として出てくる「私達の税金でお給料払ってるのに」的な街頭インタビューって、相変わらず「正しい」なぁ。これから受けるイヤな感じって、なんかに似てるな…と思うんだけど、あぁ、あれだ、安月給の亭主が「誰が食わせてると思ってるんだ!」って口のはじっこちょっとゆがめて言うみたいな感じだ。「なんかすごい都会の建物を1万2万で借りてた年収数千万の公務員」ならまだしも、町の役場とか市役所とかそういうとこの人と「市民」って、小さい町でぐるぐる回ってるお金の輪っかをどこで握ってるか、っていう違いだけだろう。市役所のそばの定食屋とか弁当屋とか、そういう商売してる人も、やっぱり言うのかな「私達の税金で!」って。そりゃそうかもしれないけど、なんかそういうことを「正しく」言い出したらキリもないし、起点をどこにするかで全然違う話なんだから不毛な気がするんだが。そしてそういうことを言い立ててる新聞とかテレビの人々の「正義の定型」は、もはや伝統芸能を見ているよう。それこそけっこうなお給料もらってるんだから、もちょっと考えなはれ…。
ここ一週間待ちこがれていた歯の治療を終え、昨日描いたクッキーのラベルを届け、人町でカフェオレを飲んで、矢倉寿司でミニ寿司セット(穴子、エビの押し寿司、鯖&キュウリのおぼろ昆布巻き)を買って、紅灯記で金曜日の祝賀会の予約をして、家でお寿司とうどんと赤かぶの甘酢漬けを食べる。その間、ミサキンへの授乳は3回ほど。
昨日、ヒコパワーを発散すべく、金比羅山のひよこ岩のとこまで登ってお弁当食べて、そのへんの岩に横たわって眠った。家に帰ってもまだまだ眠くて9時に寝て、夜中ぐっしょり汗かいて、朝起きてもまだまだ眠い。鼻の不調も、もう出口は見えてる感じだけど、あとひと息!っていう感じなので、とにかく眠ることにする。今年の疲れよさようなら!
早い夜明け前にミサキンに起こされる。でも最近はそれが楽しみ。大好きな彦山のシルエットが横たわる夜と朝焼けが4:1くらいの空の高いところに、とても明るい星がピカーン!と輝いているのを見られるのだ。「こんなものを毎日見させてもらっていいんですか…?」というくらいの神々しさ。そしてあっという間に、朝の光にかき消えてゆく。
びゅうぅううう〜、っていう、冬の風の音、この家で初めて聞いた。冬はそれなりに寒いだろうな、というこの家。それでも、出なくていい日は、大きな窓から冬景色が見られて楽しそう。出るとなると、「どこに行くにも登らなくてはならない急な坂の凍結」などの問題が発生するであろうが。
|