ぴんよろ日記
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2007年07月31日(火) こんな日ほど

ぐぐぐぐぐーっと集中して仕事。
終わった時には、ぽわーんとした。
「ぼっちゃんのお迎え」というデッドラインがあるので、
仕事がはかどるといえば、はかどる。

昼は、ずいぶん前から気になっていた、小さなお店でちゃんぽん。
味、ボリューム、値段…絵に描いたような、町のちゃんぽんだった。
なんの気取りもなく、正しく働き、正しくお昼ごはんを食べる、
そんなような時のための、正しいちゃんぽんだった。

夜は、豚肉ソテー(辛子醤油で)、ナスとゴーヤの味噌いため、玉子焼き、など。
本当は仕事に集中しすぎていてヘロヘロだったので、
よほど外に食べに行こうかと思ったけど、
こんな日ほど、ちょっとがんばって作って食べると、
心底「家のごはんっておいしい…」と思う。


2007年07月29日(日) 峠は越えた

終日、ぼっちゃんと過ごす。
しかし、これまでのやみくもな、どこへ行くのかわからない暴れっぷりは、
ほんのすこーし、峠を越した気がする。
ひとつのことに集中して遊ぶことも増えた。
驚くべきことに、10分くらいなら、ぼっちゃんのかたわらで、本だって読めた。
台所の棚の片付けも、できた。
す、すごい…。
これまでなら、考えられなかった。

朝はパンとコーヒー。
ぼっちゃんが、小さなコップについでいた梅ジャムを全部食べてしまった。
よほど糖分が欲しかったのだろうか。
そしてちょっと酸っぱいのに。

梅ジャムは、こないだ小国に行った帰りに、梅の名産地の直売所で買った。
梅肉も買ったが、どちらも、とてもおいしい。
フルーティだし、変な味の色気がついてない。
そこには「梅干しキット」みたいなもの…ややこしい工程を終えた梅と、シソと、
つまりはとにかく、瓶に入れればそれでオッケーというものが売ってあったが、
瓶に入れるだけって、それは「自家製梅干し」と呼べるのだろうか。

昼はハムとオクラとシイタケのスパゲティ。

夜はタイカレーと甘酢レタス。


2007年07月28日(土) 霧散

ペーロンの音が聞こえてきた。
暑い。
気づけば土曜日。
さっき、先週の土曜日だった気がするんだけど…。
来週はちょっと落ち着きたい。

ここに書いておきたいことが、日々湧き出ては来るのだが、
こうしてパソコンに向かうと、霧散する。
メモしておくべきか…。

朝はコーヒーとパン。
昼は実家で皿うどん。


2007年07月25日(水) 不本意に

昨日の夜、まさかと思っていた小さなタンスにぼっちゃんが登頂。
その上の棚には、
ぼっちゃんを避けるようにいろいろな小間物を置いていたので、
いそいそとタンスを移動する。
こうして、不本意に部屋がスッキリしていくのであった。

朝はまたもやサンドイッチ。桃。コーヒー。


2007年07月24日(火) 体に依る

こないだの旅行で、小国の美術館に行って、
天井に飾られた絵をごろんと寝転がってみたのだけど、
その直前に、立ったままで見上げたときと、寝転んで見たときの、
絵が自分の中に入ってくる感じがあまりにも違っていたので驚いた。
見るとか聴くとか読むとかいう行為が、
いったい、どれほど、体を使ったものであり、
頭で処理しているとあなどっていることが、
びっくりするほど体に依っているのだろうかと思う。

朝はハムサンド。


2007年07月23日(月) 最短ルート

午前中からぐっと集中して仕事。
午後はさらに、ちょっと苦手なこともエイヤっとがんばり、
その勢いでぼっちゃんと買い物に行く。
子供用の車のついたカートに乗せれば、しばらくはご機嫌。
ブーブーと言いながら、なんとか、乗っていてくれる。
しかし、いつ何時、飽きて外に出ようとするかわからないので、
常に緊張感を保ち、最短ルートをはじき出しながら回る。
そして、なんとか買い物が終わると、
今度は車から降りてもらうのが一苦労だ。
ペットコーナーの前に「車」を止め、
「ワンワンを見よう」などと誘い出して、ようやく降りてもらう。
しかし、ペットコーナーから立ち去るのがまた、一苦労。
なだめすかしつ、じわじわとフェイドアウトする。
そして、最後の難関、チャイルドシート乗せ。
虫の居所が悪いと、力強くのけぞり、大泣きして抵抗するので、
はたから見たら虐待?と思われかねないが、
もうだいぶ慣れたので、グイグイッと押し込んで発車。
道路に出さえすれば、大好きなバイクやバスや電車が見えるので、オーライ。

夜はゆで鶏のかりっと焼き、アジの塩焼き、カボチャのポタージュ、など。




2007年07月22日(日) みるみるもりもり

朝からは梅雨のかたまりが町を覆っていたけれど、
諫早にラーメンを食べに行ったあと、
コーヒー豆を買いに時津に抜けていくあいだに、
みるみるもりもり空が軽くなっていって、夏空になった。
梅雨前線の動きというものを、目の前で見たようだ。

日が暮れて、やっとやっとやっとお月さまがくっきり出て、
ぼっちゃんがとてもよろこんだ。
窓のそばに椅子を持っていき、かぶりつき状態で見ていた。

夜は野菜スープや牛スジ煮込みなど。残りものメニュー。


2007年07月20日(金) 案の定再会

久々に、ポカンとできる日。
ぼっちゃんを送って洗濯などしたあと、
ばあちゃんとハハと、3世代会食。

用事など済ませ、アーケードをボーッと歩いていたら、
「ずっとお世話になっていたが、突然店をやめてしまったマッサージのお兄さん」
とバッタリ会った。
自分で開いたお店のチラシを配っていた。
突然やめたときは残念だったけど、
たぶん独立したかったんだろうな、と思ったし、
顧客リストを持ち出すわけにもいかないだろうから、
開店案内も来ないだろうけど、
どうせいつかどこかでバッタリ会うに違いないと思っていたので、
特に驚きはしなかった。
8月から本格的にオープンするらしいので、一安心。
もらったチラシに「ボディバランスストレッチ」というのがあって、
興味をそそられる。

自分で生活や姿勢を正したりすることが、もちろん大切なんだけど、
人にほぐしてもらう気持ちよさは、また別物だ。
自分では届かないところもあるし。
でもマッサージって、相性があるから、むつかしい。
ようやく探し当てたお兄さんだっただけに、再会できてよかった。


2007年07月19日(木) 2日続けて

またもやみっちり仕事の日。
お昼は図書館のレストランで、
ハンバーグと魚フライとクリームコロッケとスパゲティのセット。
クリームコロッケで口の中をやけど。

夜はもはや料理をする力が残されておらず、老李へ。
2日続けて龍踊が見られたので、ごきげんなぼっちゃん。
終わっても、なかなか立ち去ろうとしない。


2007年07月18日(水) ヘロヘロヘナチョコ

朝から、みっちり取材。

4時前に終わって、ヘロヘロ〜っと、またもや迷わず平井へ。
お昼を食べ損ねていたので、チーズミートトーストとコーヒー。

夜は、友だちが出ているので、
五島町へ龍踊の練習を見に行ったあと、駅前食堂へ。
もう、胃袋はまったくヘナチョコになっており、
ごはん普通盛りなのに、倒れそうだった。

龍踊は、もうすでに一連の演技をしていて、
ワンクール終わるごとにギャラリーからは拍手が出ていたが、
この時期に、パッと見、かたちができていて、
拍手をもらうなんて、ちょっと危ないんじゃないだろうか。
「やっぱ、まだまだ稽古だもんねー」と言われるくらいでちょうどいいはず。
このままじゃ、そう思っちゃいけないラインで、
できた気になっちゃうのではなかろうか。

杞憂になることを祈る。


2007年07月15日(日) まるみる

ぼっちゃん1歳9カ月。おめでとう。
午前中仕事して、お昼は「まるみ食堂」にお好み焼きと焼き飯を食べに行く。
長年の「まるみ」フリークの友だちが、
「これからまるみって来ます(もはや動詞化)」
という電話をダンナにかけてきて、
それを聞いた私らまでもが、まるみモードへ突入してしまったのだった。
ミックス2つと焼き飯と三ツ矢サイダーで、1000円ちょっと。
先に「まるみった」友だちと合流し、ブックオフと海へ。
ブックオフでは、デカくて重い美術全集が、200円とか300円だったので、
つい自分を見失いつつも選び抜き、3000円分買う。
車に積むと、明らかに荷台が沈んだ。
しばらく海でボーッとする。
こないだの休みに感じた自分への課題は、
「もっと自然と触れあおう」という、
行政の体験学習パンフレットみたいなものだったが、
海にいると、とても気持ちよくて、細胞の中に海風が吹き込む気さえして、
ごちゃごちゃした自分が簡単になっていく。
こういう時間が、本当に必要だ。
夜はダンナ母を呼び、豚肉とナスの炒め物、キャベツの和え物、
新ジャガ煮っころがし、カボチャ焼いただけ、大根醤油がけ、味噌汁、など。
でも、途中からぼっちゃんがすがりついてきて、中断。
そのまま食べる気がなくなってしまい、疲れの波も押し寄せ、
気づいたら、情熱大陸も見ずに眠っていた。


2007年07月14日(土) 迷わず

昨日の夜遅くまで、
今日〆切の仕事を差し置いて発表の資料を準備した、郷土史講座へ。
しかしバスの中でダンナから電話があり、
台風で中止です、とのこと。ヘナヘナヘナ…。

宙ぶらりんな気持ちを抱え、平井へ向かう。
ツナサンドとコーヒー。
講座は駅前だったから、アミュにだって入れるお店はたくさんあるが、
こんな気持ちの時って、ぜんぜん決められない。
たとえばアフタヌーンティの小ぎれいなお姉さんたちに、
矢継ぎ早にあいさつされたり、
注文取られたりするのを想像するだけで倒れそう。
だから、てくてくと歩いて、平井へ向かう。

こんな時に、遠くても迷わず行ける場所があるのは、とてもありがたいことだ。

配達されたての週刊文春の、手島龍一さんの記事などを面白く読む。


さて、仕事するか、と帰ってみたら、ダンナがかんしゃくに行く気満々。
夜みっちり子守りしてもらう約束をして、諫早へ。
新メニューの「背脂入りラーメン」を頼む。
本当は火曜日に来たばっかりだったから、気乗りしていなかったんだけど、
これがもう、えらいまたおいしくて、替え玉&スープ飲み干し。
具が、固ゆで卵、シナチク、キクラゲ、チャーシュー、ネギという、
まったく奇をてらっていない感じも素晴らしかった。
かんしゃくを背脂入りにすることもできるそうだが、いや、これはこれだ。
ほんの10年前には、
ラーメン屋なんてあってないようなものだった長崎だったのに…などと、
妙な感慨にふける。


2007年07月11日(水) すっきり

たった3日間だったが、
すごーく長く旅をしたような気さえする。
極力、個々の仕事のことは考えないように過ごしたが、
山の中の温泉や、海のそばの温泉につかりながら、
仕事のしかたや生活のしかたなどについて、考えたことは多かった。
ひとことでいえば、ごちゃごちゃしすぎ!だ。
パソコンのデスクトップに、
いつの間にか、あれもこれもと、ファイルがあふれかえってる感じ。
もっとすっきりやれるはずだ。
そして、忙しがりすぎないようにしよう。

そんなことを思い起こしつつ、梅ジャムをつけたパンや、
ブルーベリー、ぼっちゃんの残りのオートミールなどを朝食に。


2007年07月07日(土) むしろおかしい

思い描いていたものとはまったく違うふうに過ぎて行った一日。
時々キレそうになりつつ、ぼっちゃんと過ごす。
キレたってしょうがないということは、頭ではわかっちゃいるが、
いやはや、こうも絶え間なくあれこれ命令され、悪さをされると…。

今日の白眉は、
実家に寄った、たった10分ほどの間の、
さらに、その中のほんの1分、メールを打って目を離してしまっていたら、
トクントクントクンと音がしたので、見ると、
ポットに入っていた揚げ油をたっぷりゴミ箱にぶちまけられていて、
しかもそのゴミ箱は竹籠なので、油が床にどんどん漏れだしていて、
途方に暮れつつ掃除をしていたら、バリンと音がしたので、見ると、
蚊取り線香を置いていた皿を庭の石に叩き付けて割られたことだった。
あんまりのことに、キレるどころか、コントみたいでおかしかった。

昼はリンガーの冷凍ちゃんぽん。
夜は大量の洗濯物をコインランドリーで乾かした勢いで、谷川へ。

手つかずの仕事を残しつつも、明日からは早めの夏休み。
3日間は、何も考えるまい…。


2007年07月06日(金) ジーンズの人

雨。
ぼっちゃんを送る時がピークで、側溝から濁流が吹き上げていた。
取材や打ち合わせなど。お昼は紅灯記で中華丼。

いま、うちで欠かすことのできない食べものと言えば「ミールさん」だ。
ぼっちゃんは、大のオートミール好き。
朝5時ごろ起きて要求し、3口食べて、また眠ったりもする。
とにかくどんどん減るので、しょっちゅう買っているが、
店によっておいている場所が違うので、探すのに苦労する。
ある店では粉もの、ある店では穀類、ある店ではお菓子作りコーナーと、
てんでバラバラ。

オートミールの箱にはおじいさんの肖像が描いてあるが、
すごく小さいころには、自分のひいじいちゃんが描いてあると思っていた。
アメリカに出稼ぎに行っていたとも聞いていたので、
絶対そうだと思っていた。
子どもにとって、世界を構成するのは、ほぼ身の回りの人だから、
つい置き換えちゃうのは、無理もない。

そういえば、こないだぼっちゃんと洋服屋さんにいたら、
ジーパンを指差して「とーちゃん」と言っていた。

小さな息子よ。とーちゃんはジーパンをはくが、
ジーパンだからといって、みんなとーちゃんとは限らないんだよ…。


2007年07月05日(木) ストライクゾーン

午前中は出勤。
昼過ぎに家に戻り、カレーを食べ、さて仕事するかと思ったら、
寒気がしてガクンと頭が曇ったので、あきらめて眠る。
どっさり寝汗をかいた。

ダンナが出張なので、実家へ。
焼きそば、ポトフなど食べる。

お風呂から上がってみると、
とても久しぶりに、お疲れ斑点が出ていた。
ちょっと疲れると、赤いポツポツがお腹まわりに出ていて、
それを見つけると、気がけてのんびりしたりしていたのだが、
この1年ほどは、その次元を通り越していたのか、
どんなに疲れていても、ほとんど見かけなかった。
お疲れ斑点がサインを送れるほど、体が戻ってきたのだろう。

と喜びつつ、ひたひたと、たまってきた仕事…。

夜、ぼっちゃんを預かってもらって、ササッと買い物に行ったら、
以前、いかにも私の好みのタイプだったので注目していた人が、
エスカレーターで目の前にいた。
向こうは私のことは知らないので、もちろんあいさつもするわけがないし、
ただ単に顔が「いかにも私好み」ってだけで、恋心などは生まれなかったが、
それよりなにより、私の守備範囲を大きく超えて太ってしまっていた。
ストライクだったのが、キャッチャー受けそこねの暴投ボールである。
彼はダンナと同業者(他局)で、以前、テレビの仕事の時に、
ちょうどふたりが並んでいるところを見かけ、
「おお、夢の2ショット」と楽しんだりしていたのだが、今は昔である。
ダンナによれば、とてもいい人らしい。
まぁ、世の常は割れ鍋に綴じ蓋、蓼食う虫も好きずき、
今の彼をストライクとする人がきっといるわけなのであろう。

そして私をストライクとしてくれる奇特な人もいたわけで、
そう思えば、いやはや、ありがたいことである。

おびただしい数のストライクゾーンが、
重なったり重ならなかったりしながら、この世を作っている。



2007年07月04日(水) ジャブ

ひさしぶりの、家にいれる日。
仕事や読書ややるべきこともありつつ、午前中はのんびりを決め込む。

ダンナとぼっちゃんを送るとき、雨がひどかった。
とてもパワフルな雨で、梅雨の力がムンムンしていた。
プロのボクサーが、本人的には50%くらいの力で、
素人相手にニコニコしながら死ぬほど痛いジャブを打ってくるような、
そんな余裕あるパワフルさであった。

朝はピザトースト、ぼっちゃんの残りのオートミール、
すごく久々に自分で入れたコーヒー。


2007年07月03日(火) オヤジ食

午前中は密度の高い打ち合わせ、
午後は編集、夕方以降はぼっちゃん、と、1日集中しっぱなし。
「こんな日は、頭をゆるめる体操をしなくては」と思いつつ、
10時過ぎには灯が消えるように倒れた。

お昼は、ずっと前に行ったことのある中華屋さんでエビチリ定食。
その時は「材料も作り方も悪くないのに、調味料多すぎ!」と思ったのだが、
その後、「あそこはおいしい」と言う人があり、再確認の意味も込めて行ったが、
やっぱり明らかに調味料が多くて、
食べながら、クリモトさんの歌のフレーズ…
「M!S!G!味の素〜♪幸せ幸せ味の素〜♪」が、頭の中をぐるぐるした。
それは、インドネシアで有名になろうとしていたクリモトさんが、
クリモトよりもアジノモトがポピュラーなので(そりゃそうだ)、
それに便乗して自分を売り込もうと作った歌だ(ったと思う)。

クリモトさん、元気かなぁ…。

夜は、買い物をする余裕もなかったので、なかよし食堂へ。
カラコロ定食で満腹。
いま、たぶん人生にはそうそうないであろう「もちょっと太りたい」時期なので、
食生活が、ほんと、オヤジだ。


2007年07月02日(月) 3本立て。

予定していた予定と、予定していなかったことを、どんどん遂行。

昨日の夜は、立て続けにテレビを見た。
情熱大陸…イラストライターの人。
仕事としても、ものごとへの興味の持ち方にしても、似てる気もしなくもないが、
似ている部分があるだけに、つらい部分も多かった…。
こんなふうなふるまいをしなくては、
東京でこういう仕事をやっていけないのであれば、
田舎者だろうと鳴かず飛ばずで終わろうと、
あたしゃそれでよかとです、と思ってしまった。
これは番組の作り方にも問題があるであろうか?
それとも彼女自身?あるいは私の問題?

世界遺産…石見銀山。
あの、そこらの空気いっぱいに、
希釈された絶望がいまだ漂っている感じを思い出した。
つらかった。もう行きたくない。

ムーブ…伊藤市長銃撃事件。
あの番組であれ以上のことを言えないこと自体に、深い闇を感じた。

日曜の夜に、なかなか重い3本立てであった。


2007年07月01日(日) 「ま」

「ま」「ま」…
窓の外を指差して、ぼっちゃんは、何度も繰り返す。
ぼっちゃんの「ま」は、「お月さ『ま』」の「ま」である。
省略し過ぎではなかろうか、という問題はあるが、
とにかく彼にとってお月さまが出ているかそうでないかは、
かなり重要なことのようだ。朝でも昼でも曇った夜でも、
「ま」「ま」と指差して、お月さまの消息をたずねてくるのである。
そのたびに、出ていれば「お月さま出てきたね〜!きれいだね〜!」と喜び、
出ていなければ「お月さまはお休み中だ。ねんねだよ。おやすみ〜」と解説する。
それが、10回では収まらないのだが、うんざりしそうで、不思議としない。
10秒前の質問をさっぱり忘れたかのように、
あるいはお月さまのことというよりも、質問すること自体が面白いからであるように、
真面目なまなざしで問いかけてくるぼっちゃんと付き合うのが楽しい。

生きているだけでオーライな「赤ちゃんのかわいさ」って、もちろんあるんだろうけど、
あまりにバタバタくたびれていて、正直なところ、よくわかんなかった。
かわいいのかもしんないけど、やりとりが難しいし、
こちらが習得したころには、彼はもう次の段階に入っているし。
それが最近ようやく、通じることが多くなってきて、面白くなってきた。
通じたからって、それをわかって悪さをすることも多いし、
ごはんの時に座って食べてくれるわけじゃないが、「通じている」というよろこびは大きい。

今日はちょっと勉強しに行きたかったので、
ぼっちゃんは、ダンナとダンナ母と、あぐりの丘へ。
ヤギさんにえさをやったりして、大喜びだったらしい。
よかったよかった。

昼は老李で、夢の焼き肉定食。
夜は塩豚じっくり焼き、冷蔵庫製アジの干物、やきなす、など。
アジの干物を作ってみたが、なかなかおいしかった。
でも、やっぱりお日さまの味がしないのは物足りないので、
梅雨が明けたら、仕上げに軽く陽に当ててみよう。


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