ぴんよろ日記
DiaryINDEXpastwill


2005年11月30日(水) やっと一冊。

やっと一冊読んだ。
1ヵ月半で、一冊だ。
普段は一日一冊とか、軽ければ二冊とか三冊とか、
そんな感じで読んでいるのに、
1ヵ月半で一冊。
恐るべし、赤子。

まぁしかし、これからはもっと読めるようになるだろう。

今日などは、ぼっちゃんをスリングに入れて「立ち読み」した。
座ると怒るので。

朝は、野菜ジュースから泣く泣く変更した大豆ドリンクとりんご。
もっと食べようと思ったのだが、バタバタと昼になり、
昼は、おでんとニンジン炒めなど。

ニンジン炒めは昨日の残りなのだが、
これはこないだ見かけた細木数子さんのレシピを、昨日の夜、作ってみたもの。
ニンジンだけを細切りにして油で炒め、
塩コショウと醤油と、最後にソースで味をつける。
スタジオの人たちがみんな「想像を超えてうまい!」という顔をしていたので、
作ってみたかったのだ。
たしかにおいしくて、ニンジンがどんどん食べられる。
そのまま食べてもいいし、ごはんに乗っけてもおいしい。
細木数子…。
すごく勘のいい飲み屋のママが、電波で共有されている…というところか。
占い師って感じはしない。
最近なぜか、時々見てしまうけど、自分が「何星人」かには興味なし。
本屋さんによく、顔写真が大きく使われたポスターなどがあるけど、
けっこう昔の写真っぽいのがあって、明らかに飲み屋のママのオーラが素敵。
時々落書きされてたりする。鼻の穴が巨大化してたりとか。



2005年11月29日(火) 通り越して

今日はやけに眠い。
気温が下がって、冬が近づいているからだろうか?
私はクマか?

朝は、バタバタとまんじゅう1コ。
昼は、昨日の夜のアンコウ鍋の汁でうどん。味噌仕立てにした。
ま、ぼっちゃんが泣いたので、のびてから食べたけど。

生協のお兄さんがやってきたので、丁重にお断りした。
「書き込むのも簡単ですよ」などとプッシュされたが、無理なものは無理だ…。
「カタログを見るのが苦手なんです」「書き込むのも苦手で」って、
すんごいバカだと思われたかも。
でも「カタログって、読み込みすぎてヘトヘトになるんです」なんて言えば、
こんどはバカを通り越して、キの字の人だと思われそうだしな。

今日は仕事をふたつ。

今日のぼっちゃん。まゆげが濃くなった。明らかに。


2005年11月28日(月) 3500円の働き

何日か前に、生協に入りませんかというお兄さんが来て、
カタログなどをどっさり渡された。
私が住んでいるビルにはグループで取っている人たちがいて、
配達の日には和気あいあいと集っているが、
それに参加しろと言うのなら、まっぴらごめんなので、
(私にとっては最高に苦手なジャンルのことだ)
一瞬にして顔を曇らせたら、
「宅配があるんです。一品からでもいいですよ」と言われ、
なるほど、買い物もぼっちゃんを抱えては大変だし、
宅配もありかな、なんて思って受け取ってカタログを見始めたけど、
よく考えたら私は、これまでにカタログ形式の引き出物や香典返しを、
たびたびフイにしてしまうほど、カタログで選ぶのが苦手なのだった。
決められた様式の中になにかを書き込むのも、かなり苦手。
ということは、このスタイルで一週間に一度も買い物をするなんて、
4週目あたりで精神に異常をきたすおそれがある。
返事を聞きに来たら、気のよさそうなお兄ちゃんではあったが、悪いけど断ろう。
「カタログで選ぶのが苦手なんです」と正直に言おう。
そういう人も世の中にはいるのだと、わかってくれるだろう。

朝は…まだ食べてない。ぼっちゃんが膝の上に眠っていて動けない…。

昨日の夜は、ステーキとカニなんていう、三流温泉旅館の夕食みたいな、
でも下世話な心が動かされるごはんを食べたのだが、
どうも一切れ食べたお肉が(一切れなのに!)乳を詰まらせ、
これはまたマッサージに行かなくてはならないかと思うくらいだったが、
しかしぼっちゃんが無事、吸い出してくれた。
3500円分(マッサージ代)の働きをしてくれたと言える。
それにしても、久々のお肉はおいしかった。たまには食べたい。
乳詰まり覚悟で、たまには食べるかもしれない。
そしてその都度、3500円をぼっちゃんに貯めておいて、
大きくなってから、
「吸っていただいてどうもありがとうございました。おかげで肉が食べられました」
って渡したらどんな顔をするだろう。
中学生くらいで渡したら、けっこうイヤな顔をされるかも。くくく。
そのお金って、とっとと使って忘れたいけど、でもむげにも扱えないという、
思春期男子にとっては、すごく複雑なお金だろうな。ふっふっふ。



2005年11月27日(日) えらいのとは違う。

とにかく「こっちがえらい」というのが、
いろいろなつらいことの原因になってしまうのだろう。
たとえばいま私は哺乳類生活をしていて、
つまりは母乳でぼっちゃんを育てているわけだが、
だからどうだ、ということなのだ。
母乳が「いい」のと、母乳で育てることが「えらい」というのは、
きっぱりと違うことだと言わなくてはならない。
でも、そのふたつが混同されたり、すりかえられたりということが少なくない。
そんなんじゃなかろう。
たしかに純粋に乳の問題だけ見れば、
母乳が「いい」というのは事実かもしれないけど、
それ以外の要因が母子のまわりにはたーくさんあるから、
そういうのをどんどん足していったら、
「どっちでもいいじゃん」にまで行き着くケースだってあるだろう。
なにかひとつの要素だけで、ものごとを計るのは、どうよ、ってことで。

朝は昼と一緒になってしまい、アジの焼いたの、煮物、みそ汁など。
夜はこれから、なんと、カニ!とおでん。
数日前の日記を読んだか読まなかったか、
親が差し入れてくれたのだった。ありがとう。


2005年11月26日(土) 犯人は…

急に、雷雨。
天気予報はずっと晴れだったはずなのに、
窓から見える空が、雨っぽいなー、と思っていたら、
雨の音がして、やがて雷も。(ひょうも!)

久しぶりに、悪い天気。
悪い天気が好きなので、うれしい。

哺乳類として生きる日々だが、
前から好きで飲んでいて、乳にも悪いはずがないと思っていた野菜ジュースが、
なんと良くないと聞いて、びっくり。
こないだのマッサージの時に聞いていたのだが、
今日、半信半疑で飲んでみたら、たしかにコンディションが悪化した。
野菜はたくさん食べなくちゃいけないのに、野菜ジュースがダメとは!
宅配で取っているのだが、電話して豆乳にでも変えてもらおう。
しくしく。
朝から野菜ジュースをゴビゴビッと飲むのが好きなのに。
野菜ジュースが悪いわけじゃ、全然ないんだけど、
すごく信頼していた近しい人が、実は無言電話の犯人だったというような感じ。
いやほんと、野菜ジュースは全然悪くないんだけど。
哺乳類生活が終わったら、また飲むけど。

朝はクロワッサンサンド。(ハム・きゅうり)
昼は塩アジ、煮物、アオサのお吸いものなど。

今日もあっけなく一日が過ぎていく。

夜は、あさりがあるからボンゴレでも作ろうかな。
(シイタケとチンゲン菜を入れて、ヘルシー和風にした)

◇◆◇


ぼっちゃんが、それでも、一日ごとに育っているのは分かる。
一日ごとではおおざっぱすぎるかもしれない。
厳密に言えば「ひと乳ごと」だろう。
昨日までは見なかった表情が、今日は増えていたり。
でも、その積み重ねから、どんどん湧いてくる予感がある。
それは、あまり認めたくはないが、
「悪ガキになるだろうな」
ということだ。
すごく暴れたりしそう。横着というか。
今はあまりそんなふうに見えないダンナは、小さいころ、すごく悪かったそうだ。
なにかトラブルがあると、すぐにダンナのいたずらでは?と疑われたらしい。
そしてなにより私の、ケンカっぱやいチンピラ部分…。

つるかめつるかめ。


◇◆◇


自分は動かないのに、時間だけが過ぎていく感じ、か。
どっちにしても不思議な感覚だ。

寝かしつけテクが向上したので、ちょっと楽になってきた。
乳を飲んだあとのまどろみを、本格睡眠へ固定するテク、とでもいうような。


2005年11月25日(金) 氷山の一角

今日はダンナが休みだから、ちょっとは休んだり、用事を片づけたり、
外に出られるとホッとしていたら、そうはイカの何とやらで、
バイクの修理に行ったきり、帰ってこない。
しばらくして電話がかかってきて、夕方遅くまでかかるとおっしゃるので、
すごくムカーッと来て、
「内心喜んでいるに違いない」などと、心に黒い雲が沸き立ったので、
これはいかんと思い、思いきってバスに乗って出た。
かなりスッキリしたが、念のため、イヤミのメールだけは打っておいた。
返事はない。

朝は、昨日知人にいただいたイカで作っておいた塩辛など。
かなりの薄塩&柚子ごしょうが、自家製っぽくておいしい。
なによりイカが、釣りたてだったので新しくて、おいしい。

昼は煮魚と煮物と漬け物。
夜はマーボー豆腐(きのこたっぷり入り)の予定。


◇◆◇


近ごろすっかりお笑い番組を見てしまうようになったが、
なにを見ているかというと、出ている芸人さんたちの、
エッセンシャルオイルのような時間を、だ。
芸人さんたちは、ほとんどが芸歴8年とか10年とかで、
しかも去年の今ごろは、テレビなんてまったく無縁だった人も多い。

いまどき、
あてどないことに8年も10年も望みをつないで生きる人なんて、まずいない。
世の中の多くの割合の人が、手っ取り早くおいしい思いをしたり、
勝ち組とやらになることを考えている。
でも彼らはウケもしないギャグを日がな一日考えたり、バイトしたり、
親に疎まれながら、長い時間を過ごして、今、たまたまテレビに出て、
ワーワー言われたりしている。
でも彼らはまた、これが長く続くとも思っていない。
小綺麗さや要領の良さからは程遠い彼らの、
氷山の一角のような人生の一瞬。
ついついそれを凝視してしまうのだった。

それに、なんとなくだけど、昔の漫才ブームとか、
ちょっと前のお笑いブームの人たちとは、なんか違う空気がある。
なんだろう…つぶしのきかなさというか、
「司会者」に移行して生き残れない感じというか、
ほんとにワンシーズンで終わるんだろうな、というせつなさというか。

出ているうちに、しっかり見ておこう。


2005年11月24日(木) お付き合いのはじめは

本日も、気が付けば夜の10時。
乳マッサージが効いた。帰ってきてから気を失ってしまった。
しかもなんだかんだで、朝ひとつまんじゅうを食べたきり、
夜までなにも食べず。
そんな夕ごはんは、焼きそば、魚の煮付け、煮物、きんぴらなど。
そしてまた、ぼっちゃんがフゴフゴ言い出した…。

とりあえず時間の概念を壊すことからだな。
彼らとの付き合いは。


2005年11月23日(水) 難儀ループ

今日は気づいたら、今日ギリギリ。今、夜の11時過ぎだ。
どういう時間の過ぎ方なんだ…。

ぼっちゃんの成長を待っているという意味では、恐ろしくゆっくりで、
やりたいこと、やらなくちゃいけないことがいろいろあるんだけど、
という意味では、これまた恐ろしく早く過ぎていく。

そして着実に蓄積されている疲れ。

なんでも、この時期の赤ん坊ってものは、
一日に3〜5時間も不機嫌なんだそうだ。

…それって、人として、どうよ。

乳を飲むか、おむつを替えられているか、眠っているか、不機嫌ってことだ。
…もっとあるだろう!ほかにもやれることが!愛想笑いとか!
よく、赤ん坊の顔のパーツの配置とか、声の周波数だとかが、
「放っておけない!かわいい!」って思わせるようなものになっていると聞くが、
そんなもの、彼らの延々と続く不機嫌さと、
それによってこちらに生じる疲れやイライラからすれば、
千分の一くらいのものだ。

…それって、生きものとして、どうよ。

「かわいい、守りたい!」って思わせなきゃいけないのに、
「もうたまらん、付き合いきれん」って思わせてどうする。

馬とか、生まれたらすぐ立つぞ、オイ。

こんなことからも、人間って、生まれつき難儀なんだな、って思う。
まったく自力で生きられない状態で生まれてきて、
まるで生まれたのを後悔するかのように泣き続けて、
それでも生まれたからには生きていかなくちゃならないなんて。

難儀だ。

だけど、その難儀を忘れるくらい、楽しいことも、ある。
そこがまた、人間の難儀さだ。
小さな難儀の中に、小さな楽しさがあって、
それを包む中くらいの難儀があって、またそこに中くらいの楽しさがあって、
さらにそれを包む大きな難儀があって、さらにさらに…、と、続いていく。

難儀ループの中で、生きている。

朝は…なんだったっけ。昼と似てて…つまりはごはんとおかずで、
どっちも写真には撮ってるんだけど…あぁ思い出せない。難儀難儀。

夜はさっき食べたから思い出せるぞ。
えーっと、煮魚と、貝とイカの刺身と、
煮物と白和えと、エビのゆがいたの、など。





2005年11月22日(火) 失われた一日…

あぁ、やっと寝た…。
今日はいったいなんだったんだろう。
昨日の夜は、ちょっと外に出て、思いがけない人たちと会えたりして、
楽しい時間を過ごしたのだが、
その間ずっと眠っていたぼっちゃんは、
睡眠学習が過ぎたのか、長く外に出た腹いせか、
家に戻ったあと4時近くまで眠らなかった。
当然こちらのリズムも崩れ、ふと気づくと、こんな時間(夕方6時)に…。

朝は眠っていた。
昼は肉じゃが、みそ汁、鶏団子の酢ダレかけ、など。
酢ダレは、小国の焼鳥屋さんの豚足&キャベツ用のものだ。
友だちが送ってくれたのだが、地元の物産販売所で商品化されているらしい。
豚足は、今はさすがに食べられないが、鶏団子でもじゅうぶんおいしかった。

…と、ここまで書いて、眠ったはずのぼっちゃんに火がついてしまい、
また「ふりだしに戻る」。
背中が限界だ〜。


◇◆◇


昨日、酔っぱらったダンナが、私の怒りのツボにはまることを何度も言ったので、
今日はかなりしつこく怒り続けた。
こんな時の自分のしつこさは、さすがさそり座、というようなもので、
われながら敵に回したくない感じだ。


◇◆◇


夜はひとりで、鯛の切り身をオリーブオイルで焼いたりして食べる。
スリングに入れて寝かしつけた坊ちゃんを下ろして起こすのが怖いので、
ぶら下げたまま。
本を読んだりするのは平気だが、さすがにごはんを食べるのは背中に悪い。
悪い、が、下ろして起きて泣かれると、ごはんそのものが食べられないので、
こちらが泣く泣くぶら下げて食べる。


◇◆◇


生活の中心を占めているからか、さっき、本を読んでいて、

 「ちくわ(わさび醤油)」

という部分を、思いっきり、

 「ちくび」

と認識した。
なんだったかはおぼえてないけど、
なにかを「乳」と見間違えたことも、数日前にはあった。

うなされてる…。

まぁ、かなり、双方が上達したのでストレスは減ったけど。


◇◆◇


ごはんを食べながら「きょうの料理」を見ていたのだが、
その中で西川ヘレンさんが、油揚げのことを「おあげさん」と言っていた。
そこで「ひょっとして、あれは…」と思いつく。
ダンナが「おかゆさん」とか「おじやさん」と言うのを、
なんか、一種のカマトトみたいって思って笑っちゃってたのだが、
ただ単に、言語が関西に近いってことなのかもしれない。(ダンナは鳥取出身)
でもなぁ、やっぱり「たまごさん」とか聞くと、プッと笑っちゃうな。


2005年11月21日(月) 炊きたてのお昼。

いま、ごはんが炊けた。(13時30分)
お昼に食べるためにわざわざごはんを炊くなんて、
これまであまりしてこなかった。
お昼に食べるごはんがなければ、
ひょいっとバイクやバスに乗って、
好きなお店や新しいお店に食べにいっていたから。

お昼に、家で、炊きたてのごはんを食べる。
たったそれだけのことだが、ものすごい変化だ。

ちなみに朝は、ぐずるぼっちゃんを抱えてウロウロしながら、煮豆。


2005年11月20日(日) ぼっちゃんパワー

実家のウィンドウズで違和感を感じながら日記を書く、
ぼんやりとした昼下がりだ。
ようやく締め切りのある仕事が終わって、あとは喪中ハガキ作成、か…。
あんまり楽しいことではないな。しかしやらなくては。

朝はハムチーズトーストと、イチジクジャムトーストをダンナと半分こ。
昼はもらっていた生パスタを、ミートソースとタプナードで。

昨日は簡易お宮参りに、お諏訪さんへ行ったが、
天気が良かったのもあり、すがすがしくパワーチャージ。
ぼっちゃんは眠っていたが、きっと彼にも注入されただろう。
そして、私の誕生日と合わせ技で奮発し「なつめ」でおいしいものを食べる。
なんとか食べ終わるまで、ぼっちゃんも眠っていてくれた。
お店ではぼっちゃんへお祝いをいただいた。
スリングの輪っかに水引でポチ袋を結んでもらって、気分も満点。

夜は「たに川」へ。
またまたお祝いと称してビールをいただく。
「たに川」には、どうしても早いとこ、ぼっちゃんを見せに来たかった。
なぜなら、陣痛に襲われ、いよいよ入院だろうというとき、
でも何か食べておかなくては!と、ダンナに買ってきてもらったのが、
ここのおにぎりだったからだ。
痛みと戦いながら、塩辛とキンピラとみどり漬けのおにぎりを食べて、
いざ大事業に臨んだのであった。
だからぼっちゃんを見せられて良かった。

そして座敷の奥まった部屋では、
ガタイのいいお兄さんを囲む宴が繰り広げられていたが、
なんとそれは、ドラフトで楽天入りが決まったばかりの野球の人だった。
さすが、長崎の野球人が集う店、「たに川」だ。

ぼっちゃん、というか、赤ん坊が人を引き付ける力はすごいな。

ところで、数週間前からカニが食べたい。
たぶんこれは、ここ10年ほど、毎年山陰で安いカニを馬鹿食いしているので、
体から「あれ?カニチャージは?」という信号が出ているのではと思っているが、
さすがに今年は行けない。
でも昨日、楽天入りの人のテーブルへ、山盛りのカニが運ばれていくのを見てしまい、
またカニ欲が高まってしまっている。

カニ…。

買えばいい話ではあるのだが…。

カニには、それなりの理由や思い切りがいるような気がするのは、なぜ?


2005年11月19日(土) 足の爪

誕生日。
私は朝の8時過ぎに生まれたらしいので、
35年前の今ごろは、ホカホカの新生児だった。
(只今、朝の9時前)
なにを考えていたのだろう。なにを見ていたのだろう。
自分が通ってきた時間なはずなのに、
「こんなふうだった」と言うことが、まったくできない。
そして35年後の朝、次の人に乳をやっている。

赤ん坊が「カワイイ」かどうかという問題について。
はっきり言って、生まれたばっかりから最近まで、
いわゆる「カワイ〜イ!」と思ったことはなかった。
でもそれは、すぐ前まで肉体的に自分の一部だったわけで、
つまり自分の膝小僧や指の先について、
いちいち特別な感情を抱かないのとおなじなんじゃないだろうか。
「なくなっちゃ困る!」とは、他人とは比べられないくらい強烈に思えても、
自分の膝小僧の形の素敵さなど、いつもかつも考えることはない。
たとえ、客観的に見て、足のモデルになれるほど世間的に美しくても、だ。
人がいくら「美しいですね、その丸みが」
とほめたところで、自分にとっては自分の体なだけだから。
1ヵ月経った今は、体を分けてからだいぶ経つので、
「伸びていた足の爪をようやく切って、充実感とともに感慨深く眺める」
というようなことにも通じる可愛らしさを感じたりすることもある。

…これは、さっき実際に足の爪を切りながら考えた、
私にとってはすごく正確な分析なんだけど、
将来ぼっちゃんがこれを読むことがあったら、
「オレは足の爪かよ!」
と、グレるかもしれないな。ハッハッハ。


2005年11月18日(金) 時々、いつもを。

昨日も外に出た。
2時間程度とはいえ、なんだかんだと、結局は外に出ている。
ぼっちゃんはずっと眠っていた。
スターバックスでコーヒーを飲みながら、
しばらく日本を離れるという人と話し込む。
次にその人と会うときは、ぼっちゃんはすっかり首もすわっているだろう。
そうやって、いつもは違う時間の中で生きている人と、
時々、それぞれの「いつも」を持ち寄って会ったり、
便りを送り合うというような感じが好きだ。
そういう人が何人かいれば、日常生活に友だちがいなくても全然かまわない。
むしろそっちがいい。ので、そんなふうになっている。
いつも一緒にいられるのは…厳密に言えば猫くらいだ。
(ダ、ダンナは…?)
今後数年は、ぼっちゃんとは集中的に一緒にいるだろうが、
それも人生のうちで少々異例な期間というだけだ。
そのうち、いつもは離れていて、時々会うようになるだろう。
楽しみだな。
だれといつも一緒にいるかではなくて、
時々会いたいそういう人がどれだけいるかが、
自分自身の人間関係のあり方への評価だ。

朝は昨日の鍋物のダシで、雑炊。


◇◆◇


休みのダンナを運転手に、買い物や納品などをこなす。
お昼は紅灯記で中華丼とネギソバ。
奥さんに「子どもが生まれました」と言って、
スリングをぴらっと開いて見せたら、
「えぇっ!いつの間に!」と、すごく驚かれた。
かなり腹ボテの時も行っていたのだが、
なぜか腹が目立たないような服の時ばかりだったので、わからなかったのだ。
そもそもあまり大きくならなかったし。

だいぶ外出に自信がついてきた。
そして、外に出た日は、なんだかぼっちゃんが成長しているような気がする。
ほとんど眠ってはいるが、睡眠学習で刺激を受けているのだろう。


◇◆◇


気がついたら、明日は誕生日。
去年の誕生日はグラグラのヘロヘロだったが、
今年は今年で、また別の次元でヨロヨロだ。
でも、どっちにしても、悪くはない。
元気いっぱいハツラツピンピンばかりが、幸せとは限らない。
ヨロヨロの幸せだって、幸せだ。
グラグラのヘロヘロも、それはそれで、よかったのだ。
いま思えば、という部分はあるにしても。


2005年11月17日(木) 太郎さん

岡本太郎は、たしかにどこかで天才だろうと思う。
だって赤ん坊にそっくりだから。
目をひんむき、口をへの字に曲げ、
指をクネクネ広げるぼっちゃんを見ていると、
岡本太郎以外の何者にも見えない。
だからそういうときは、つい、
「あら、太郎さん、どうしたの?爆発?」
などと言って相手をしてしまう。
内面は外に出てくる。表情や顔つきや、身振り手振り、など。
だから外に出ているものは、多かれ少なかれ内面のものだ。
だとしたら、岡本太郎は赤ん坊感覚を多く保有していたということだろう。
子どものころの自分だって、どこに行ったかわかんなくなることの方が多いのに、
あの赤ん坊っぷりはすごい。きっと天才なんだ。

朝はミートソースパンと煮豆。
昼は親子丼。

3キロを抱えて立ったり座ったりするので、ひざがやられてきた…。


2005年11月16日(水) まさに悪夢

昨日は地獄を見た。
昼過ぎからぼっちゃんのご機嫌がまったくうるわしくなく、
当然仕事は絶望的にはかどらず、夕方完成を目指していたものが、
ようやくできたのは夜の10時。
ヘロヘロになって、さぁ、レイアウトして送ろうかと思ったら、
1日かけて書いた原稿が、なんの呪いか、ぜんぶ文字化けしてしまった。
いろいろやってみたけどぜんぜん戻らない。
さすがに泣けた。ディスイズ悪夢だった。
そしてまた、一から書き直したのであった。

そしてまたまた、今日は朝から打ち合わせに行き、1本仕事が入る。
なんか、ぼっちゃんを抜きにしても、いつもより働いている気が。

朝は寝坊したのであわてて打ち合わせに行ったので抜き。昼はちゃんぽん。

ウソのように眠っている坊ちゃん。たぶんウソだ。だまされないぞ。


◇◆◇


おとといの検診と、今日の打ち合わせ。
外に出たのはほんの1〜2時間だけなのに、なぜか偶然、知ってる人と会う。
会ってみると、ぼっちゃんを見せられて良かった!と思う人ばかり。
不思議だ。
呼んでるのか?




2005年11月15日(火) 実家が…

実家が皇居。
プリンセスであるということは、そういうことなのだな。
こないだふと目に付いたテレビに、
「お父さんはスティーブン・セガール」
というお嬢さんが出ていたが、この場合は、
「お父さんは天皇」
ってことで、セガールどころではないのだった。

サーヤは年がひとつ違いなので、ほんと、よかったなぁと思う。

気軽に「こんちわ〜」なんて、
たこ焼き持って帰るわけにもいかない家を出る彼女の姿に、
少しジンとしながら、朝ごはん。
ハムエッグ、ポテトサラダ、野菜ジュース、パン、イチジクジャム。

仕事仕事。


2005年11月14日(月) 善意の悪用

善意の悪用。
…とでもいいたいことが、ダンナ周辺に存在しつつあるようで、
それは絶対に断るべきだと言っておいた。
バカバカしいにもほどがある。
ほんっと、「一見イイコト」のタチの悪さよ。

あのすばらしい言葉を、何度でも書いておこう。

 地獄への道は善意で敷き詰められている。


◇◆◇


昨日は天気が悪かったからか、ぼっちゃんの機嫌がすこぶる悪く、
(気圧が低いと機嫌が悪くなる赤ん坊も多いらしい)
やろうと思っていたことが、絶望的にできなかった。
まぁいいさ。なんとか今日がんばろう。天気もいいし。

朝は、これから食べ…たい。(ただいま10時)
ごはんと煮物と、デザートは洋梨。


◇◆◇


一ヶ月検診へ。
そんな日が来ることがあるのだろうかと思っていたが、ようやく、来た。
身長や体重を計られるぼっちゃん。
いちばん大きくなっているように見えた数字は、頭の大きさだった…。
腹の中にいるときから「頭が大きいねぇ…」と先生につぶやかれたぼっちゃん。
さぞ中身が詰まっていて、7歳で大学生とかになるんだろう。頼むよ。

検診には、なんの疑いもなく一人で行ったが、
着いてみたら、年を取った夫婦が何組も部屋にいて、
「まさかこの人たちが子どもを…?」
と、産後まもない頭がボケをかましそうになったが、
なんのことはない、ジジババがうやうやしく付いてきているのであった。
そうじゃない人は、ダンナが付き添っている。
一人で来ていたのは、私だけだったようだ。
そんなものなのだろうか???

いろんな赤ん坊がいた。驚くほど、いろんな。

よく眠っているようなので、そのまま歩いて平井に行き、
ツナトーストとコーヒーという、まるで以前の生活のような昼ごはんを食べる。
ぼっちゃんがぶら下がっていなければ、なんてことはない光景だ。
感慨深し。
食べ終わって、コーヒーを飲みかけたところで、ちょっとヨジヨジしだしたが、
なんとかランチタイムを平穏に過ごした。



2005年11月13日(日) めまぐるしい。

絵はがきを300枚近くプリントした。
父が福祉関係の大会だかなんだかで売るというのである。
そのディスプレイや、袋に入れるラベルも作った。
乳飲み子がいなくても、なかなかの作業である。
でも、こうなったら意地だ。
めまぐるしくて、逆にわけがわからなくて、走り続けられているような気も。
次は、おととい頼まれて、今週半ばには納品という仕事がある。
さらにいつもの連載ものも。
これは入院前にやろうと思っていたのだが、
思いがけず、ぼっちゃんが早くお出ましになったので、できなかったのだ。

ぼっちゃんはあまのじゃくだ。
先生から「当分出てこないでしょう」と言われた3日後に出てきたし、
こないだは「このまま目やにが治らなければ、眼科に行ってくださいね」
と言われたその夕方から、ずいぶんと量が減った。

だれに似たのやら。

朝はごはんと昨日の夜のロールキャベツの残りなど。
昼は資料の受け取りついでに、またまた調子こいて老李に行ってみた。
ぼっちゃんの耐久時間ギリギリだったので、帰りの車の中で乳をやるハメに。

ダンナがデコトラのゲームにはまってしまい、
延々と「みちのくひとり旅」などがBGMで流れているのがせつない。
とても新生児がいる部屋とは思えない。


2005年11月12日(土) 外食!

昨夜は、なんと外でごはんを食べた。
予定がいろいろ錯綜してしまい、結局、夕ごはんが宙ぶらりんになったので、
ぼっちゃんも、生まれて4週間たつことだし、思いきってでかけてみた。
様々な条件を考えて、お店はリーフに決定。
ヒラスの刺身や、チャーシューぼん酢あえなどを、おいしく食べた。
いつぼっちゃんが起きたり泣いたりするかとビクビクしていたけれど、
スリングの中で、最後まですやすや眠っていてくれた。
お店を出て、夜の空が、すばらしく自由だった。
やればできる!
という、三流学習塾の貼り紙みたいな気持ちに。

今朝は、昨日のお昼の具だくさん汁にごはんを入れて。
昼は、乳マッサージついでに、昨夜の外食をいいことに、
調子こいて紅灯記で食べようとしたが、ぼっちゃんがご機嫌斜め。
そしてめぐりめぐって、リンガーでちゃんぽん。

たった2回なのに、ものすごく外食した気がする。



2005年11月11日(金) いいごはん

やるべきことが、寄せる波のように次から次へ…。
自分で言っておいてなんだが、「自由業者に産休なし」をかみしめる。

でも、今日でかれこれ4週間がたった。
心底長かった…。

朝はベーコンエッグ、トースト、いちじくジャム。
久しぶりにいちじくジャムを食べながら、
「時間を気にせず、ボーッと朝ごはんを食べていたときもあったなぁ」
と、遠い目をしてしまった。
昼は干物や煮物、野菜たっぷりのおつゆなどを、
こないだ録画しておいた「日本昔ばなし」を見ながら食べる。
「聞き耳ずきん」はいいとして「雉も鳴かずば」で、かなりブルーに。

退院してこのかた、とにかく乳問題を最優先に生きてきた。
特に食べ物については、ストイックと言ってもいいくらいの生活だった。
ちょっとでも引っかかりそうなら、パンも果物も、
いつもの10分の1も食べないでおいた。
でも、だいぶペースが乗ってきたし、安定してきたので、
今よりももう少しだけ、ゆるめよう。
好きなもの、食べたいものを、心楽しく食べること、
それは私にとって、人生の最重要課題の大きなひとつ。
なにを、だれと、どう食べるかが、そのまま生活だし、人生だ。
高いもの、おいしいだけのものを食べたい、ということでは、まったくない。
高くておいしいものでも、
イヤなヤツと食べるシチュエーションを招きやすい人生は、ある。
そうならないように、注意しながら生きてきた。

イヤなごはんは食べたくない。
いいごはんを食べることに、これからもますます心を砕いていきたい。



2005年11月10日(木) 無間地獄

今日は無間地獄とでも呼びたいような、ぼっちゃんの攻撃だった。
ぼちぼち神経が発達してくる時期らしく、そう単純には寝付かなくなるそうだ。
いろんな情報を処理するのに大忙しなのだろうが、
もうすぐ四捨五入すると40になるので、ちょっと手加減してほしい…。

朝&昼は、いわしの煮付け、アジの刺身、煮物など。

読みたい本や、やらなくてはいけないこと、
そしてなによりも〆切がまた迫っているのだが…ぼっちゃんよ…。


2005年11月09日(水) お小言頂戴

いままでまったくしてもらおうとも思わなかった家事を、
今回、かなりダンナがこなしている。人間、やればできるもんよのう。
そしてついには、
「洗濯の時広げにくいのに、どうしてシャツを裏返しに脱ぐのか」
などと、まるで小うるさくて所帯くさい母ちゃんのようなお小言まで頂戴した。
(だって、ドバッと脱いで、バンって洗濯機に入れるのが好きなんだもん)
マンガなどではしばし、
しょーもない、小さなことを家族にブツブツ言う女が、
つまらない、愚かな、浮気されてもしょうがない存在として登場するが、
あれは彼女が家事のことを「ホントはしたくないのに…どうして私だけが…」
と思いながらやっている人だからであって、
女だから、しょーもなく小さなことを気にしているというわけじゃないんだろう。
別に私はフェミニストでも、「女」の権利がどうたらとかには興味がないけど、
つまりは男も女も本当は関係なく、
洗濯を(多くの場合「家事なんて」と思いながら)する人が、
そんなことをつい言ってしまう、ということなのだった。

でも家事って、楽しいところもたくさんあって、
ダンナも「米の水をぴったり入れられた」と言っては喜ぶまでになった。


朝は、野菜ジュースをクイッと飲んだあと、
ぼっちゃんがエンドレスで乳とウンコとだっこを繰り返したので、
いつのまにか昼になって、煮物や酢魚など。


2005年11月08日(火) 大気圏突入

昨日、すこぶる嬉しかったスリングに苦戦中。
昨日うまくはまったのは、ビギナーズラックだったのかもしれない。
でも地道にがんばってみよう。

よく、子供を産むときの感じが、いろんな形容で語られる。
鼻からスイカを出すようだとか、いや、鼻から宇宙を出すようだとか、
そういうふうなたぐいのものが。
しかしずーっと、自分については、いまひとつしっくりくるものがなく、
どう言い表していいかも思いつかなかったのだが、
昨日の夜中、かなり近い感じのものを思いつくことができた。
それは、

腹の中で生成された巨大隕石が、大気圏突入!

というもの。
実際宇宙に行って帰ってきたことないからわかんないけど、
映画なんかで見る、大気圏突入の時の、
どうしても通らなくてはならない重力の負荷とか、熱さとか苦しさとかが、
なんとなく似ている気がするし、
なにより赤子の頭の硬い固まりな感じが、
「スイカ」なんかじゃ到底おっつかないのであった。

朝はごはんと漬け物と煮物など。
ダンナに作ったカレーを、ひとさじだけ、ごはんにかけた。おいしかった。
昼は、ごはんと煮物と漬け物など。

あー、昔話の中に出てくるようなごはんばっかり食べてるよぅ。
乳管理はつらいなぁ。



2005年11月07日(月) 5000万点

なんだかんだとバタバタしていたら、もう夕方の4時。
どういうことだ。
今日はしかし、なんと、寸隙をぬって、足裏マッサージに行った。
速攻で眠ってしまうだろうと思っていたが、
あまりの疲れからか、どこを押されても、ひゃーっと痛くて、
結局最後まで眠らなかった。

たび重なる抱っこ攻撃で、手がバカになりかけていたが、
一度拒否された抱っこスリングに再チャレンジしたら、
あっけなく寝た。
いま、抱っこしたままこれを書いているが、
そこはかとなく所帯くさくなった気がして、まぁそれはそれだ。
ベビーウエアリング、というらしい。
赤ん坊を、洋服のように身につける、っていうことだな。

ここ数日の疲れは、かなりの部分が「素抱っこ」によるものだったから、
この楽ちんさは夢のようだ。
スリング…発明した人に5000万点。ありがとうございます。

朝と昼が一緒になって、卵ごはんと漬け物。
で、気づいたら夕方。さすがにお腹減った。


2005年11月06日(日) トコアゲサンシュウカン

なんか昔から、産後は「床上げ3週間」とか言うらしく、
退院するときも、そう言われて帰ってきた。
「トコアゲ」という響きも古めかしくて、ホントかねぇ、と思っていたが、
たしかに3週間経った昨日今日、
いろんなことが、バキバキと音を立てて好転していて、
どんどん普段の暮らしに引き戻されているのがおかしくさえある。
仕事をしたのも大きかったかもしれない。
仕事をしたことで、驚くほど精神状態が安定した。
そしたら、体や乳のことで暗い気持ちになったり、考えすぎていた部分が、
ドーッとほぐれてきた。
ずっと着ていた寝間着が我慢ならなくなって、ジーンズをはいた。
半年ぶりだった。腹が入らなくなって封印したあの日よ…。
でも腹がふくれる前よりも痩せていた。
こんなことなら、今は食べられないカルビや天ぷらを、
もっとガツガツ食べておくんだった。
もちろん、また、知らなかった困難がやってくるかもしれないが、
ひとまず、最初のピークは乗り越えたようだ。

昔の人は、よく言ったものだな。


◇◆◇


ところで昨日悩んだ和泉元彌の問題だが、
あれはあれで、狂言のうちだと思えばいいのかもしれない。
芸の肥やしというか。
野村萬斎がシェークスピアや陰陽師をやるように、
和泉元彌はプロレスをやってると思えば。
ひょっとしたら本人の意識の上では、魔が差したり、
精神的にとっちらかってあんなことになっているのかもしれないが、
なにがどう転んで、どう作用するかは、だれにもわからない。
…と、ぼっちゃんを抱っこして揺らして寝かしつけながら、
この、どうせ一日何度もやらなきゃいけない動作のついでに、
当社比80%位に尻を引き締めてやれと筋肉を意識しつつ、
午前3時の夜景を見ながら、考えていたのだった。

もうこれで「和泉元彌プロレス問題」については決着としたい。


◇◆◇


どこまでが昨日で、どこからが今日なのか、よくわからない。
とりあえず、仕事は終わらせることができた。やればできるもんだ。
この感覚で、これからは本など読んだり、絵はがきを作ったりしていこう。

朝は、米がなくなったので、パンと菜っ葉炒め。
昼は、知り合いの人が作った水餃子や肉じゃがなど。

ぼっちゃんが、なんだか一皮、人間に近づいている気がする。
早く育ってくれ〜い。


2005年11月05日(土) 極度のジャンキーと

赤子。
極度のジャンキーと暮らしていると思えば、腹も立たない。
あの言葉の通じなさと、グニャグニャ加減が、泥酔者そっくり。
ぞんざいに相手をすると、しつこく怒り続けるところも。
「3時間おき」に乳を飲むというのは、「最長3時間おき」であって、
30分や1時間しか経っていないのに、
「ワシはまだ飲んどらんぞ!殺す気か!乳をやれ!」
と、わめきちらしたりする。わりと悪質だ。

腹も立たないと言いつつ、日に3度くらいは、軽く発狂しそうになったりして。
修行、修行…。

朝はジャンキーの機嫌が悪く、野菜ジュースのみ。
昼は肉じゃがなど。

仕事…終わらねぇっ!
しかも書いているのは、
どう考えても、どう転んでも、今年の自分が食べることはないだろう、
ホテルのクリスマスディナーのコピーだったりして、なんか変。
乳とウンコばっかりさわってる手で「ソムリエ厳選のワインと…」
なんて書いているのは、ほとんど倒錯の世界だ。


◇◆◇


子どもを産んで、ますます思うのは、
私は、私じゃなくてもいい、ということだ。
だから、自分なんか、探してどうする、と。
私じゃなくてもいいんだけど、なんだかこれをやるようになってるみたい、
ということをやっていくと、なんかしらんが、ポロンと、
私から出ておきながら、私じゃないものが発生して、
それがまた、いつの日か、私とつながりつつも、新しく、
ますます私なんかじゃないものを生み出していくのだ。
これが私、とか、固めてどうするんだろう、という感覚。
どこからどこまでが私かわかんないけど、
なんか、ここから、このへん、かな?
という程度で、いいんじゃないか?


◇◆◇


0ヶ月の赤子に振り回され、
そのうえ仕事の納期が目の前にある人間が考えることでもないんだろうけど、
いや、別に、ぜんぜん忙しくなくても、考えなくてもいいんだけど、
和泉元彌って、どうしたいんだろう…。


2005年11月04日(金) 一瞬忘れたことを一生忘れない

いたって普通に、仕事の〆切が、いきなり目前に。
いつもなら1日でやれる仕事だが、さて…。

朝は野菜ジュースのみ。バタバタと検診へ。
ぼっちゃんの体重は、ちゃんと増えていた。すんなり返された。

昼は大豆の煮物や、おいしい漬け物など。

悪魔のしわざかと思うくらいタイミングの悪いことがあったが、
へこまずに生きていこう。それについてはもう、気長路線を決めたので。

デザートは、柿。
わざとヤワヤワに熟れさせておいたものだ。
なんでもグジュグジュの生々が好き。
たとえ変態といわれても。

さいきん、お笑いが流行っているようだが、
今回の子産み騒動の最中では、けっこう和まされることが多かった。
いちばん和んだのは、入院寸前、外から聞こえてくる迷惑な太鼓の音と、
どんどん強まる陣痛の中で見た、レイザーラモンHGだ。
彼がM字開脚しながら言った、
「これからの一分間を、フレディマーキュリーへの黙祷に捧げます」
の素晴らしさは、一生忘れないと思った。笑いで一瞬、痛さを忘れられた。
その時あっていた、あるある探検隊の、
「買ったその日が賞味期限」
も、たぶん一緒に思い出すだろう。感謝。



2005年11月03日(木) 器用に

時間も体の機能も制限だらけの毎日。
とにかく抱っこで手がふさがっていることが多いので、
行儀が悪いとはわかっちゃいるが、
これまで手でやってきたことを、やむを得ず足でこなしたりしている。
ということで、
「育児とは、足が器用になることと見つけたり。」
もともと、わりと器用なんだが。
「あらー、みどりちゃんは、そがんもんまで足で取れるとね」
と、ほめられ(?)ていたものだ。

制限や障害があると、やはり人は、それを克服する術を考える。
どうにかして、自由を得ようと工夫する。
そして、ぼっちゃんの寝付きが少しでもよくなるようにと、
絶妙な感じで、ゆるくたたんで寝かせようと思っていた毛布には、
一度も使用感を試すことなく、大きな猫が気持ちよさそうに眠っている。
なるほど、やはり快適か。よかったよかった…。しくしく…。

朝はぼっちゃんをあぐらに乗せて、トマトスープや松浦漬けや、ごはん。


◇◆◇


昼は、3時ごろ、ごはんと、なにか。何食べたっけ。
あ、昨日の夜の残りの、小アジのパン粉焼きとかだ。

記憶力が、気持ち悪いくらい低下している。もともとあんまり良くないのに。
まぁ、乳、抱っこ、うんこ、抱っこ、目やに、目薬、しっこ、乳、抱っこ…、
というようなことをいちいち覚えていても仕方ないからな。

夜は、ハハの肉じゃがやお刺身など。


2005年11月02日(水) 1,5倍

ようやく産まれた…。
といっても、私のことではなく、遠くに住んでる友だちのことだ。
大学時代から今まで付き合いが続いている、数少ない、っていうか、
ほぼ唯一の友だちにも、今朝、子どもが生まれた。
陣痛が始まってから足かけ3日だったので、やきもきしていた。
同級生どころか、半月違いだ。
大学を出て、お互いいろいろな紆余曲折の末、ジャンルは違うが、
自分がやりたかったような道を歩くことができはじめていて、
ホント、良かったんだが、
それはそれで、それにしても、なぜ子どもが半月違いで!
不思議すぎるが、とにかくおめでとう。
こないだ会ったときは、夫婦二組の4人だったのに、
次に会うときは、6人だ。一挙に1,5倍。もぎくんも入れたら、1,7倍くらい。

朝は眠りを優先させて、ごはんと昆布とのり。
昼は雑煮と鶏ミンチを固めて焼いたようなの(松風だったかな?)など。

乳マッサージに行きだしたが、効果てきめんだ。素晴らしい…。

ちなみに今日は、コッコデショの番組の表彰式が大阪であっている。
さすがに行けないとわかっていたので、カメラマンに行ってもらったが、
二晩続けてお偉いさんと飲むハメになっているそうなので、
気の毒ではあるが、行けなくて良かったという気も…。


2005年11月01日(火) 本と本能

昨日、問題解決のために取った対策が、かなりの功を奏して、
眠いながらも、気持ちは明るい朝。
本を読もうかという気にさえなっている。
(いつも読むような本を、かれこれ半月読んでない。読んだのは乳の本だけ)
入院用のリュックに入れた本は、1ページも開かず。
(ちなみに「細野晴臣インタビュー集」)
退院してすぐ買ってきてもらってた雑誌を、昨日ようやく、数ページ眺めた。
そういえば去年の番組作りのあとも、しばらく本を読めない日々が続いたものだ。
いろんな意味で、似ている。生み出した時期もちょうど一緒だし。
徹夜な感じも…。

しかし、そう思えば、本を読むことの方が、文章を書くことよりも、
本能からは離れたところにあるのだろうか?(少なくとも私の場合だが)
あまりに本能を働かせすぎると、
文章は書けても、本を読めなくなるということは。

番組作りがどうして「本能的」だったかというと、
たぶん、ずーっと、コッコデショの太鼓の音を聴いていたからだと思う。
他のテーマの番組や、たとえくんちものでも、
他の演し物だったら、そこまでではなかっただろう。
編集終盤では、耳に入ってくる多くの低音は太鼓に、高音はシャギリに聞こえた。
つまりは一種のトランス状態だったわけだ。
たしかに食欲はどんどん落ち、頭だけがぐんぐん冴えていたような気がする。
ということは、最後にコメントを書いていたとき、私はイタコだったのか…。

朝は大豆とすじ肉のトマトスープ、ごはん、のり、など。


トンビ |MAILHomePage