ぴんよろ日記
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雨と雷。 目をつぶっていても、寝ぼけていても、強い光はわかった。 雷が怖いとはあまり思わないが、一度だけ、あんまりの音が恐ろしかった。
ベランダに雨が降り込む風向きだったらしく、 植物たちがたっぷりと元気になっている。 毎日ホースで水はかけているけれど、雨にはまったくかなわない。 おいしいんだろうな、雨は。
私の朝ごはんは、チャイとレーズンパン。
仕事日和だ。
◇◆◇
と言いつつ、玉子ごはんとキュウリの甘酢漬けなどを食べ、本を読む。 今日は小学生の時の同窓会めいたものに誘いを受けているのだが、 …うーん、体調のことも考え合わせつつ、行かない気がしてきた。 6年生の時の担任の先生が「みんなに会いたい」と言ってるらしいが、 小学生当時、すでに彼女に感じていた「お嬢ちゃんくささ」を、 この期に及んで喜ばせ、増幅させる時間を自分の人生の中から割くことについて、 なんか納得がいかないのだった。冷たいかなぁ。20年以上も経つのに。
そもそも同窓会のような場で、なにを話し、なにを話さない方が良いのか、 倒れるくらいわからない。
インドカレーでもこしらえて、昼やらなかった仕事を片づけよう。 誘ってくれた友だち、ごめん。
◇◆◇
インドカレー、ゴーヤとウリとピーマンの味噌炒め、ウリとミョウガの塩もみ、 トマトサラダなどをヘルシーに食べて、途中、花火も見つつ、仕事。 思いのほか時間がかかって、気づいたら夜中だ。 そもそも同窓会に行っとる場合じゃなかった。 しかし、どうだったんだろう…。
2005年07月30日(土) |
食い倒れて一回休み。 |
すごい2日間だった。 軽い気持ちで「食い倒れよう!」なんて言ってたけど、 本当に実行してしまった。
昨日の昼。岩川飯店でとり皿、皿うどん(細)、ちゃんぽん、炒飯。 昨日の夜。石橋屋で地ダコ刺身、串カツ、コロッケなど。 江戸善で唐揚げ、冷奴。 ランプライターでカクテル飲んでひと休み。 かんしゃく魂でラーメンとギョウザとつまみのチャーシュー。 今日の朝。家でパン、ツナペースト、ソーセージ、桃ラッシー、チャイ、など。 今日の昼。吉宗で茶わん蒸し。 今日のおやつ。はるもとの蜜かけとミルクセーキ。 今日の夜。樹でハンバーグやグリルチキン、エビのバター焼き。デザートも。
すでになんだか、顔が太った気がする。 普段の1週間分のカロリーを2日間で取ったのではなかろうか。
明日からは粗食だ。
でも、とってものんびりした。 ややこしいことや暗い気持ちに心をとらわれずに過ごした。 ここんとこ、とらわれがちだったので。
心から休むというのは、本当に大切なことだ。
今朝も、すごく早くに少しだけ目が覚める。 夢を見たのだ。 中学の時の1つ上のねーちゃんが、 私の制服の着方がなってないと、いちゃもんをつけた上に蹴りかかってきたので、 うるせー、といいながら、まともに蹴り返してヒットしたら、 足が本当に動いていて、その、ドスン!という音で。 「あれ?夢?」と思いながら、さらに2〜3発蹴っていたのだが、 その時も実際にドスドス足は動いていて、それでさすがに起きた。 いやはや、ピースフルな寝起きである。
ほんと、差の小さなものが集まってる集団って、 さらに小さな差を探してネガティブに動いたりするからヤだ。 これだけでも高校や中学には戻りたくない。 女子だけの授業なんて、吐きそうだった。 同じものがたくさん揃った状態が、たぶん嫌いなんだと思う。
年がひとつ違うだけで、人格的にも偉いような振る舞いをできるなんて、 そこ以外の世界では、狂ってるとしか言いようがないのに。
だから、なにかの売り文句で、「すべて」「オール」「づくし」って言われると、 あんまりそそられない。 エビは好きだけど、全品エビが入ってるようなコースは食べたくないし、 オール電化の生活にもまったく興味がない。 ばらけていてほしい。
今日と明日は休み。 遠くから友だち夫婦がやってくるので、食い倒れる予定だ。 芯から休もうと決めている。
さて、昨日のツナを、ピザトーストにでもしようかな。
ピカーン、と、あることがひらめいた。 これで何かひとつ書いてみたい、というようなことが。 今まで読んだ本などを、そのひらめきに沿って、もういちど見直してみよう。 とりあえずほかのことは置いといて、短期間でやろう。 気持ちが薄れないうちに。 目処としては9月いっぱい。
朝は昨日作っておいたツナペーストでサンドイッチ。 レーズンパン、野菜ジュース、イチジク1個。
昼からは外で仕事。それまでは、それに持っていく資料づくり。 その前に、洗濯。
◇◆◇
お昼は時間がなかったので、バスターミナルの立ち食いうどんといなり。 すばらしくチープな味で素敵だった。いなりも。 冬はあそこでおでんをつまみながら、 キュッと日本酒を飲める立派な人になりたい。
仕事を終え、足裏マッサージへ。 途中、眠りに落ちる間際にビクン!と体が動いて恥ずかしかった。
夜は、いま流行りのラム肉を焼いて、トマトソースで食べてみる予定。 買い置きのアボカドもそろそろ食べ頃かな…。 スパゲティもゆがこう。 パルミジャーノだけかけるってのを一度やってみたいので、それで。
↑「パルミジャーノ」を「パルジャミーノ」って書いてた。 「パルジャミーノ!」って、陽気なおじさんみたい。
で、スパゲティは、たいへんにおいしかった。 ラムも。 アボカドは、ダンナに八つ当たりするくらい、ぜんぜん熟れてなかった。
5時ごろ一度、目が覚めた。 暗い空、深く青い空、浅く青い空、白い空、と変わったあたりで、また寝た。 あまりいい考え事も浮かばず、苦しい気持ちで自分を寝かしつける。 ダンナが起きる音がして、また起きる。 ホットドッグトーストを作っていると、持っていくという。 送り出して時計を見たら、8時前だった。 てっきり9時かと思っていた。 どうりで「作ってくれよると?」って聞いてきたわけだ。 出発時間が8時前か9時前かでは、朝ごはん作り率は、かなり変わるから…。 ド近眼なので、時計の針を見間違えたというのも、今日の場合は大きい。
黒糖蒸しパンと、レーズンパンを食べる。黒酢入りりんごジュース。
数日前から、こぼれ種の朝顔が咲くようになった。 何年か前に植えたものだが、その後勝手に咲いている。 小学生のころは、植木鉢で特別に育てたりしていたのに、 私はついぞまともな花を咲かせることができなかった。 ちゃんとした(?)同級生は、大輪の花を咲かせ、 夏休みの成果として写真を提出したりしていたのに、 私はいつも、どれが朝顔の植木鉢だったっけ?という結果に終わっていた。
でも今は勝手に咲いている。 どういうことだ。
朝顔といえば、前にも書いたかもしれないけど、 子どものころの夕方に見たサスペンスを思い出す。 目が見えない金持ちのおばあさんの孫になりすました犯人が、 たしか財産を取っちゃうかなんかなんだけど、 まわりの人が、おばあさんにいくら「あいつは孫じゃない」って言っても、 犯人に優しくされたおばあさんは信じない。 でも、ある日犯人が、おばあさんに向かって、 「赤い朝顔が咲いてるよ」って言ってしまう。 そしておばあさんは愕然とする。 「あ、か、い、あさがお…。」 本当の孫は色盲だったので、そんなことを言うはずはないのだった。
◇◆◇
やはり眠くて、体調もいまいち、予定されていた打ち合わせもなくなったので、 思いきって昼過ぎまで眠る。 目が覚めながら、食べたいもののことを考える。 こないだのショウガ焼きの残り(ひときれ)をごはんに乗せることをベースに、 珍しく、ゆで玉子が食べたくなった。もちろん半熟の。そしてゴーヤ。
のそりと起き出して、玉子を2個ゆでる。 ごはんとショウガ焼きをチンして丼に。 さあ、半熟玉子!と思ったら、いつもと違う鍋でゆでたからか、 なんと固ゆでになっていた。大ショックだ。 泣く泣く盛りつけ、ゴーヤスライスはアシタバの酢の物(残りもの)に混ぜ、 これまた残りもののトマトの切ったのを小さな皿に乗せ、 冷たいトマトスープをついだ。そしてばあちゃんのらっきょ。
玉子は悲しかったが、とてもおいしく、充実したランチだった。
アシタバって、雨上がりの土の匂いがする。
ゆで玉子は、固かったのもあって、半個分残した。 もう1個(明日の朝、楽しみに食べようと思っていた)もどうせ固ゆでだから、 刻んでツナとマヨネーズと混ぜる。黒コショウをたっぷり入れて。 明日の朝、サンドイッチかピザトーストにしよう。
ツナ缶を開けて10秒ほどで、 遠くにいたはずのもぎくんが足もとに来たのが、さすが!
◇◆◇
遠くから、おばちゃんとおばちゃんの息子の奥さんと子ども二人が来て、 一緒に夜ごはんを食べた。 会う直前までもぎくんと静かにゴロゴロしていたので、 しばらくは彼らのパワーに圧倒されていたが、 だんだん目が覚めてきて、会えてよかったと思った。 おばちゃんが孫に、顔のシワのことを「模様」と言わせているのが、 かなりおかしかった。
いつのまにかすることがいっぱいある今日。 合間合間においしいものでも食べて乗り切りたい。 朝が涼しくてうれしかった。 ひとまず、昨日買っていたオレンジデニッシュとラッシームース。
◇◆◇
中休み中。 お昼は家で食べるつもりだったが、 打ち合わせ先でお弁当を取るというので、便乗。 そこの近くにある小さなお弁当屋さんなのだが、なかなかいいのだ。 唐揚げとコロッケとすり身揚げが1コずつついた「とりめしセット」にする。 おいしいひじきも付いてて、堪能した。
ひと休みして、またでかける。
◇◆◇
夜は、おにぎりのお店へ。 おじちゃんは、日曜日の決勝で大逆転負けしちゃった高校の野球部出身で、 いまもいろいろ面倒を見ている。昔はなかなかの投手だったらしい。 だから、抜け殻になっちゃいないかと気になっていたのだ。 特にその高校が母校であるダンナは、どうしてもおじちゃんの顔を見たいという。 お店に入ってすぐには「いやいや、ピッチャーの状態から見て、わかってた」 「いつまでもくやしがってたら、1年生2年生も悩んじゃうから」 などと言っていたが、 お刺身〜串カツ〜おにぎり&玉子入り味噌汁と食べ進むうちの、 おにぎりの2個目をほおばるころ、 「ほんとは、もーーんのすご、くやしかねぇ」 と話してくれた。そりゃそーだー!
初めて食べてみた奈良漬けのおにぎりが、ヒットだった。
感じのいいバイトさんが入っていると思ったら、 おととし、くんち史上初めて川船の根曳をしたお姉さんだった。 ダンナが「あの人どっかで見たことある」って言うから、 「根曳をしたお姉さんにすごく似てるよ」って話してたら、本人だった。 すごくかっこよかったということを伝えなくては…と思いつつ、言えずじまいに。 今度行ったらちゃんと言おう。
2005年07月25日(月) |
気づいたらやってきていた朝とそれが来る前の夜。 |
気づいたら朝だった。 お風呂に入って髪も乾かさず、本を読みかけたまま、 エアコンも電気もつけっぱなしで眠っていた。 もぎくんの空腹に起こされた。 髪は、形を整える前の塩沢ときみたいになっていた。見たことないけど。
昨日の夜は、人に誘われてライブに行って、 そのままちょっとごはんを食べたつもりが、夜中をまわっていた。 「出かけるけど、情熱大陸は楽勝で見れるだろう」 という計画が、2週続けておシャカに。そしてメンバーはほぼ同じ…。 飲み屋さんなのだが、料理がおいしかった。 あ、そういうのを小料理屋さんと呼ぶのか。 馬のレバ刺し、ハモの天ぷら、ゴーヤチャンプルーが、特においしかった。 さらに選ぶなら…ゴーヤチャンプルーだった。
ライブでは、 「ちらりと知っているが、知らないことにしておきたいような人たち」と、 隣り合わせてしまう。 (まぁそれ以前に、なかなか見応えのある客層ではあったけど。) でも、私をライブに誘ってくれた人も、そのうちの1人が苦手らしく、 その人のことについて話すのは初めてだったが、 「ねぇ、もう!」「私も〜!」だけで話が終わったのがおかしかった。 その人のどういうところがどんなふうにイヤなのか、 お互い手に取るようにわかった手応えを、超高速で伝えあったのだった。 もう1人の人は、 私に気づいているはずなのに知らないふりをしている感じがひしひしとして、 それもまたおかしかった。まぁお互いさまなんだけど。
そして久しぶりに、「腰巾着」という言葉を思い出す。 あれ?「茶坊主」だったっけ?いやいや「太鼓持」ってのもあったな。 「幇間」っていうとカッコいい感じもするな。
ダメダメ、そういう次元に意識を持っていくのは、自分の心も低くする。
ライブは、ちょっとメッセージ性(ピース系)の強いようなものだったのだが、 それをやる側の「芸のこなれ具合」が、 そのメッセージが本来持っているはずの原始的な衝動と、 いささか離れちゃってる気がして、 だったらヘタに熱く語らない方がいいのでは、というようなものだった。 あんなことをやるのって、難しいなぁ。
コーヒーを飲みたくなって、ゴリゴリ挽く。 そしたらパンを食べたくなって、カリッと焼く。 さらに目玉焼きを食べたくなって、ジューッと焼く。 野菜ジュースもゴクゴク。
今日は、昨日までに出していたアイデアをまとめる作業だ。
◇◆◇
そう、思い出した。 昨日のライブで「花」が歌われたのだが、 私はどうしてもあの歌に気持ちを密着させることができない。 わたしが大好きなどんとだって、あの歌を大好きだったようなのに、 (どんとが歌うバージョンだけは、なんとか聴ける) どうしても、なんか、自分の歌だとは思えない。 そのわけのひとつを、昨日お風呂に入りながら思いついたのだ。
泣きなさい 笑いなさい
私はそんなこと、人に言われてやりたくないのだ。 たとえそこにどんなすばらしい意味が込められていようとも、 「なさい」という言葉の形を取って立ち現れた時点で、 私にとって、心を開いて聴き入る歌にはなりえないのだった。
すごく単純な言い訳みたいだけど、そんなふうにしか好きや嫌いになれない。
◇◆◇
夜はキャベツの千切りをどっさり敷き詰めたショウガ焼き。 タレを多めにして、キャベツにもかけておいて、お肉と一緒に食べる。 お肉だけ食べるより、なぜかごはんが進むのであった。 ところてん、ニンジンとごぼうとキャベツの芯の味噌汁、 アシタバともずくとシイタケの酢の物、トマト。
いま、うちには米がない。 買い忘れること数度、ついに底をついた。 何日も家で炊かないこともあるけど、やっぱりなんとなく寂しいものだ。 うどんやスパゲティがいっぱいあるからいいってものでもないようだ。
よく「人生最後の一品」や「海外旅行から帰ってきてまず食べたいもの」などに、 「白いごはんとなにか」を挙げる人がいるが、私はそれほどまでの思いが米にない。 茂木のザッコエビをゆがいたやつとか、ギョウザとか、うどんにするだろう。 そして「田んぼの風景」を見ても、「きれいだな」とは思うけど、 懐かしさはほとんど感じない。村の風景なども、自分の場所とは思えない。 ギュッとどっかをつかまれるほど懐かしいのは、 中華系の雑踏の空気や、リゾートではない、あたたかい海だ。 あぁどうせ南のほうの海賊だったんだろうよ。
だから(?)ごはんも白くなくて平気。 雑穀が混じったごはんのほうが、むしろ好き。 赤飯と豆ごはんはきらいだが…。
でもやっぱり、米がないのは寂しいな。 今日か明日には買いに行こう。
◇◆◇
お昼はスパゲティ。 トマトスープを煮詰め、生クリームを合わせてソースにした。 ベランダのバジルも入れて。
たとえばこのトマトスープの具を取り出して冷やして、 オリーブオイルとチーズをかけたらオードブルになる。 メインはお肉や魚を焼いて、スープをソースとしてかけて、 あとは生クリームを足して、パスタソースにすれば、 なんとまぁ立派にコースが…などと考えながら食べた。
Vファーレンの試合と、高校野球の決勝戦を、交互に見るともなく見ながら、 新しい仕事のアイデア出しの続き。 VファーレンはPKで勝ったが、ダンナの母校は大逆転負けした。 その前にかかってきた電話で「どうやら甲子園のようだ」って教えたのに…。 勝負の世界は厳しい。
ヨーグルトムースが食べたくなる。 どうやって作るんだろうと思って、ネットで見てみたが、 卵白だのツノを立てろだの、めんどくさそう。 (お菓子に対する情熱はとても薄い) 適当に作ることにする。 生クリームが余っていたので泡立て、ヨーグルトとゼラチンと合わせた。 無意識のうちにカルダモンパウダーやハチミツを入れたりしたら、 いつも飲んでるラッシー味になってしまった。おいしかったけど。 そうか、お店ではラッシームースという名前で…だれの店だ。
すごい夕立ち。
昨日からやけにネットのスピードが遅くなったので、いろいろ試す。 そしたら、こないだ取り替えたADSLの機械が、勝手にパソコンと交信していて、 見たことのない設定が生まれているのを発見した。 それをひとまず元に戻したら、なおった。 なんなんだ…。いらんもんを発生させるなよう。
ダンナはまた飛行機に乗ってどっか遠くへ取材で、 おにぎり持って、朝早く出て行った。 朝はハムチーズサンドとバナナラッシー、すいか。 お昼はとりあえず、昨日握っておいたおにぎり2コ。 もうすぐ外に出るので、なにか気軽なものを食べよう。
洗濯物がみるみる乾いている。
洗濯物をとりこんでいる時って、いつも「収穫してる」って思うのだが、 昨日、お昼の2時ごろバスで家に帰りながら、 「朝干した夏布団は、もう乾いてるだろうな。 そして帰ってもういちど洗濯しても、今日乾くだろうな。 …それって、つまり、二毛作だ!」 って思った。 暑い国では年に二度も三度も米が取れたりするが、 日本でも、夏は日に二度洗濯しても、充分な収穫が期待できるのだった。
今日の洗濯物は、ピンクと水色が多いなぁ。
◇◆◇
少しだけ昼寝して、ピアノを聴きにいって、父とお寿司を食べる。 古いお寿司屋さんには、私たちのほかにはだれもお客さんがいなくて、 二人して嘆きあってしまった。
いくつかの違うピアノの曲を聴きながら、おなじ木の葉っぱを見ていた。 おなじ葉っぱでも、曲によって違うふうに見える。 悲しいとか楽しいとか、そういう見えかたではなくて、 葉っぱのまわりの温度や光の強さが、違って見えてしまうような感じだった。 トンビの影が、映画のように木のそばの道を通っていった。
窓を開けていてちょうどいい夜。 ひとりでぼんやり本を読む。
6時半ごろ、目が覚める。 ごそごそと窓を開けたりしていたら、 寝ぼけたダンナに「ラジオ体操にでも行くと?」って聞かれた。 ラジオ体操…平均して2日しか行かなかったな。
しばらく新聞を読んだり、本を読んだりした。 起きてすぐよりも、7時過ぎくらいのほうが涼しかった。 30分くらい本を読み、30分くらいウトウトして、本当に起きる。
朝ごはんは冷たいトマトスープと、チーズと、パン。うり。りんごジュース。 熱いスープを飲む気がしなかったのと、 もともと脂っこくないスープだから、おいしいかも、と思ったのだ。 冷蔵庫に入れていたし。 軽いガスパチョみたいで、夏の朝の体がスッとする。 パン、チーズ、スープのコンビネーションは、なかなかだった。
悪くない朝だ。
打ち合わせと用事をひとつずつを終え、お昼はビッグママの玄米定食にしてみた。 肉や魚はないけど、ちゃんとおいしいので好きだ。 ひじき、桜えびの乗った冷や奴、シイタケのフライ、野菜のかき揚げ、 大根とこんにゃくとキュウリのぬたあえ、ニンジンとごぼうと厚揚げの煮物、 もやしやキクラゲのあえもの、カボチャのマッシュ、 エノキと豆腐とわかめの味噌汁、など。小さな梅干しもいい塩梅。 ひじきって、小学生の時の給食ではつらかったのにな、などと思いながら。
カフェ平井でコーヒーを飲もうと思ったら、 大好きなマンゴープリンの文字が目に飛び込む。 マンゴープリンに加え、アイスクリームまで盛られていた。 玄米定食のヘルシーさが、そして消えゆく…。
家で、新しい仕事のアイデアをバーッと出す作業。 とりとめもなく出しては、書きとめる。 雑誌などをパラパラめくりながら、頭に浮かぶものをつかまえる。
夜は人が来て、ダラダラと食べる。 手羽中の唐揚げ、トマト、じゃこやっこ、キュウリのしょうゆかけ、 玉子焼き、らっきょ、など。安い居酒屋みたい。 途中で、昨日のカツオのたたきを漬け込んでおいたもので、ヅケ丼を作った。 友だちは、あまりのうまさに笑いながら食べていた。 ニッコリ、とかじゃなくて、フハハハハ…と、声を上げて笑っていた。 マヨネーズをちょっと入れて、くだけた味にするのが笑いのツボだ。 コチュジャンもよく合う。
明日の朝、ダンナが異様に早く出るので、 おにぎりを作っておこうと思って、ちりめん入りをまず握る。 そして昨日のうなぎのタレごはんを握って、意表を突こうかと思ったら、 微妙にごはんが少なくて、握れないホロホロさになってしまった。 えーい、と思って、茶わんに盛って出した。 これがまた、非常においしかった。
どうしてもゴミ捨てを敢行したかったので、 パッと起きて、休みのダンナも起こして、どんどん捨てる。 スッキリついでに掃除してお風呂に入って、さらに洗濯までしているところ。 朝はホテルニュー長崎のケーキブティックの、チョコデニッシュパン。 ニュー長のパンは、かなり好き。 味がくどくないし、押しつけがましい「こだわり」もないから。
世の中では、そっちが「いいもの」だとされがちだけど、 私は食べものなどで「人の顔が見えすぎる」ものがあまり好きじゃない。 直売所などのラベルに、作った人の名前が書いてあるのはいいけど、 これが「○○さんのジャガイモ」っていう商品名になると、引く。
名前というのは、呪いの始まりだと聞いて深くうなずいたことがあるが、 すごくイヤな言い方をすると、そういう食べ物にはつまり、 軽い呪いがかかっているような印象を受けてしまうのだ。 料理したり食べたりするところを、○○さんが、どこかからジッと見ているような。
考えすぎといわれればそれまでだが。
コッコデショの番組の表彰状が届いた。 いかにもプリントアウトなところが悲しい。 そしてダンナがことづけられて持ってきた。 取材先でもらった果物のお裾分けを持ってくるように。 大学の卒業証書を、もらったその日になくした人間なので、 こういう物体のありがたみが、いまひとつわからない。
というより、そもそも私がもらってていいものなのか? 宛名は局名だったが。 10枚くらい送られてきたのかしら…?
◇◆◇
いちど行ってみたかった大村のイタリアンの店へ。 何ヶ月も前にチラリとテレビで見て、ピンと来ていたのだ。 当たりだった。 特別な料理というわけではないんだけど、素直においしかった。 パスタにしても、メインディッシュにしても、デザートにしても、 聞いたこともないようなものが出てくるわけじゃない。 ランチだったからかもしれないが、どちらかといえば、かなりスタンダード。 カルボナーラ、ジェノベーゼ、魚のパン粉焼き、パンプキンスープ、 ティラミス、パンナコッタ、チョコレートケーキ…。 でも、それぞれが普通に、真っ当なのだ。そして軽やか。 そういう料理って、案外お目にかかれない。 お店の雰囲気も、料理と同じく、軽やかに普通。お店の人の感じもいい。 長崎にあったら、しょっちゅう行きたい。ほどよいのだ。
注文があるとすれば、 パンとコーヒーがもう少ししっかりしてるといいな。
◇◆◇
車でラジオを聞いていたら、 「生まれてこのかた彼氏ができない。できるだろうか」ということを、 占いコーナーに送ってきている人がいたので、とっさに 「占いするヒマがあったらワキ毛でも抜きなはれ」 って言ったら、ダンナはあきれていた。 でも、占い師の人が占いによって出した答えも、 「あなたはいま、自分磨きの時です」 だった。当たってるではないか。 千里の道も一本のワキ毛から。
◇◆◇
夜はうなぎ。夏バテ気味のダンナのリクエスト。 こないだ東京に行って以来、調子が悪いらしい。 なんか拾ってきた…?
今日から自分のペースで仕切りなおし。 体の調子もいい。 目覚めのスイカが気持ちよかった。 このところのバタバタで中断していた作業をやろう。 本も読みたい。
◇◆◇
お昼は、急にアミュの「牛タン麦トロ定食」が食べたくなり、バスで下る。 しかし「牛タン麦トロ定食」は「牛あぶり麦トロ定食」に姿を変えていた。 ガーン。 私はタンの焼いたのが食べたかったので、やめた。 アフタヌーンティのカフェのスパゲティもさほどそそられず、 けっきょく駅前食堂で焼魚定食を頼んでみたが、これはハズレ。 いちど焼いたサバを温めなおしているようで、しょっぱくて固かった。 ショウガ焼き定食にすればよかった。
家にいるとそうでもないが、街へくだると暑い。 歩いているとダメージが大きいので、ちょっと広めの白い帽子を買った。
バスに乗っていたら、ムクゲの花のピンク色が見えて、 私にとってこの花は、山陰を思わせる花なので、 (毎年旅行に行くときに咲いているから) すごく山陰に行きたくなった。境港の妖怪像も増えたらしいし。 今年はちょっと無理なのだが、せめて山口の日本海側くらいまでは行って、 あのラインにしかない海の色を見て、空気を吸いたい。 山陰特集の旅の雑誌があったけど、刺激が強すぎる気がして、わざと買わず。
夜は、昨日またもや発作的に仕込んだ、大量の野菜入りトマトスープ。 鶏肉、玉ねぎ、ニンジン、カボチャ、ナス、しいたけ、大根、トマト…。 ブイヨンなんて、ひとかけらもいらない。 気になっていた、中通りのコロッケを買ってきたので、それと食べよう。
そしてトマトスープは、明日明後日とじわじわ形を変えて食べられていき、 最後はカレーにて成仏するであろう。
ようやく体が戻りつつある。 昨日は午後中、病人のように寝たり起きたりしていた。 しかし夜、「あわびとさざえをもらったから食べに来ない?」と誘われ、 フラフラと車を走らせる。 あわびとさざえ…磯ものにはめっぽう弱い。 さらにあわびとさざえに加えて、 そこんちの近くに出現したインドカレー屋のカレーまでがテイクアウトされていた。 食べたかったのだ。インドカレー。 しかもなかなかいい味で、実によろこばしい。こんどは店に行こう。 おいしいものをたっぷり食べて、たっぷりしゃべって、心は元気に。 家に戻ってお風呂に入って足の裏をもんでもらい、たっぷり眠って、体も元気に。
そんな朝の朝ごはんは、バナナラッシーとハムサンド。 カルダモンをきかせたバナナラッシーは、これまでで最高のできだった。 何日か前の、フレッシュな桃による桃ラッシーも、なかなかだったが。
しかしまた今日は1日忙しい…。 その時々で、いい状態に戻しながら体を使っていかなくては。 ここ数日は、ドカーンと使ったので、戻すのも大変だった。
午前中、気の重い打ち合わせをサクッと終わらせ、 しかし気疲れしたので、実家で妹とシブイ昼ごはんを食べた。 外に出ようかとも思ったが、 「肉じゃがが残ってる」「納豆はあるよ」「うめぼし…レバーの炊いたの…」 と言われて、どう考えてもそっちがおいしそうに思えた。 エノキとしいたけの味噌汁と、ナスと長ネギの軽い味噌炒めを作る。 食べて、ちょっと昼寝して、次の取材へ。
まったくわからない分野(つまり理工系)の大学の先生に話を聞く。 わからないことはわからないこととして、それはそれで取材と撮影をして、 そのあとさらに、いろんな話をしていたら、3時間にも及んでしまった。 おもに「大学教授はつらいよ」という話だったのだが、 たしかにつらそうだった。 でも、あまりにも「好きな釣りなどして遊ぶ時間がほしい…」と嘆くので、 彼の研究のメインであるものを、 「好きなんでしょう?それにいちばん近づけるんでしょう?」って言ったら、 ピカーッと顔が明るくなって、 自分がいかにそれを好きで、美しいと思っているかを語ってくれたので、 このところ取材で心がけている、 「なにかひとつくらいは、相手におみやげを残す」 ということができて良かった、と思った。
人が行かないところまで踏み込んで、人が見ないものを見るということには、 やはり深い藪道や擦り傷切り傷、不安を伴う徒労感などがつきまとうものだ。 人からは、無駄にも見られるし。
どっさり話をして、買い物して帰る。 夜はそうめん、牛タタキ、ナスとごぼうの中華炒め、 ちりめん冷や奴、大根浅漬けなど。ごはんは炊かなかった。 また足をもんでもらって眠る。 本を読もうかとも思ったけど、リセットの仕上げだと思い、無理矢理眠る。
昨日の夜は、思ったより遅くなった。 情熱大陸なんか余裕で見られると思っていたが、 お呼ばれしたお宅で、ふと時計を見ると、11時半を大きくまわっていた。
レバーパテは、自分としては、これまででいちばん好みの味加減だった。 玉ねぎとキノコのマリネを付け合わせたのが、店っぽかったし。 しかしお刺身やラムの焼いたのなど、いろいろ好物があって、つい食べすぎた。 そして食べすぎると、てきめんに疲れる。 家に帰って、シルクロードの再放送と、またもやコッコデショのビデオを見て、 (そのお祝いの会でもあったので、番組の話も出たから、見直したかった) 気づいたら電気も消さずに気を失っていた。
そして起きても体がだるい。今日は静かに過ごそう。 食べすぎはよくないな…。塩気も多かったかも…。
1年ぶりの狂言。 いままで思わなかったことをあれこれ思いつつ、面白く見た。 いちばんしみたのは、なんにもない感じ、だった。 なんにもない(でもすべてはある)ところに、 ひととき、立ち振る舞いや笑いが現れて、 またなんにもなくなっていく気持ちよさ。 客席は人がぎっしりで暑くて、途中からゆだってきたが、 頭の中は、狂言の涼しさに満たされていた。
お昼はやはり、昔ながらのレストランで食べた。 鴨と夏野菜のスープ、羊のソテーのバルサミコソースなどがおいしかった。 羊って、時々狂おしいほど食べたくなる。
狂言が終わって三瀬を超えて、直売所で野菜を買い、三瀬そばで天セイロ。
ここまでは、昨日のこと。
◇◆◇
今朝は7時前にダンナを送る。東京に取材らしい。 家に戻り、いちど入れたコンタクトを、また外した。 眠くて目がしょぼしょぼだから。でもこのまま起きているような気もする。
今日の夜は、ちょっとした集まりにお呼ばれなので、 持って行く料理を作りつつ、のんびり過ごす。 パプリカとナスとしいたけとマッシュルームのマリネ、 トマトのタイ風サラダ、レバーパテ、タプナードペースト、アボカドディップ、 おくらの柚子風味、りんごとクルミのパイ、などの予定。 たぶん変わるし、増えるだろう。
あぁ、こんなこと書いてると、料理魂が燃えてきて、眠たくなくなってきた。 洗濯して、できる分の仕込みをして、買い出しに行こう。
ケータリング屋か!?
◇◆◇
けっきょく起きたまま、買い出しへ。 オリーブオイルやパイシートなどがほしかったので、大きなスーパーへ行く。 11時前には着いたのに、すでに満車だった。 10分くらいで入れたが、みんな、何を買いに来たんだろう??? 1時間ほどいて、帰るころには、もっとすごいことになっていた。
気になっていたハンバーガー屋さんで、お昼ごはんをテイクアウト。 どこか景色のいいところで食べようかとも思ったけど、 パイシートが溶けるので、そそくさと帰る。 ハンバーガーは、期待していたほどではなかった。 普通にはおいしかったけど、期待しすぎていた。
ライムスカッシュを頼んだが、あの手の(酎ハイとか)ライムものって、 いつも飲んだ瞬間、すごく下品に言うと「便所みたい」って、思ってしまう。 つまり芳香剤ぽいってことなんだが。
さて、これから料理を作ろう。
晴れ。 今日はこれから福岡に野村萬斎さんを見に行く。 ハハと妹につられて、なぜかもう、3年くらい続けて行っている。 能楽堂の側にある、昔ながらのフランス料理屋さんでランチを食べるのも楽しみ。 マリリンモンローが来たときの写真が飾ってあったりする。 お店の人たちがぜんぜんタカビーじゃないのも好きだ。
夏の空が登場した。 梅雨の晴れた空ではなく、夏の空が、その勢力を増している。 今日はまだ拮抗している感じだが、確実に登場している。
今朝は朝の4時半に起きて、山笠の中継を見た。 スタート直前の、ブリブリムチムチの緊張感がみなぎった男たちの顔。 山笠に限らず、まつりの時は、 どこにこんなすばらしい顔の男が大量にいたんだろうって思う。 そして日本人が日本の格好をすることのかっこよさ。 デブも良し、ハゲでも良し、短足結構、チビもウエルカム。 むしろ洋服が決まらないだろうな、という人ほど、いい感じ。
しかししばらく見ていたが、これこそどんなにショボい場所でもいいから、 その場にいなくては意味がないまつりだろう。 今朝も、2年前に偶然見かけた時の興奮を反芻するために、 テレビを見ていたようなものだ。 「その場の空気を吸わないと機微が伝わらない」 という点で、くんちよりもよほど日本的なものだな、と思った。 くんちは、そりゃ生で見たほうがいいけど、踊りや船回しがあるから、 テレビでもある程度はおもしろく見ることができる。 でも山笠は基本的にドーッと移動するだけだから、そうおもしろいもんでもない。 それだけに、現場でしか味わえない気迫や熱気の魅力がものすごい。 いつかまたきっと、見に行こう。
ただ、やはり、血が騒ぐ…というわけではない。 頭はボーッとなって、鳥肌は立つけど、血までは…。 私はくんちだ、と、あらためて思う。
◇◆◇
ふたたび眠る。 クロワッサンのハムサンドを食べ、洗濯。 昼は久しぶりに会う人とランチ。いろんな話をする。 こないだ妹と行った店だったから、さほどメニューが変わってなくて、 新鮮味には欠けていたけど、おいしいのには変わりなかった。
夏だからか、沖縄の音楽が聴きたくなる。 登川誠仁さんのセクシーな声を聴きながら、バスに乗り、空を見る。 そして冒頭のことに気づいたのだ。
◇◆◇
夜は、クーッと外でビールを飲みたい気持ちにもなったけど、 家でごはんを食べる。昨日焼かなかったお肉を焼いた。 そして昨日3切れ余っていたお刺身(カツオ・サーモン)を、 ニンニク醤油と沖縄の唐辛子漬け泡盛とパクチーでヅケにしておいたのだが、 それをごはんに乗っけて、ちょっとだけマヨネーズをつけて食べたところ、 悶絶もののおいしさだった。ダンナは本当に悶絶していた。 お肉もすごくおいしかった。ニンニク醤油の偉大さよ…。
そうそう、昨日の天ぷら。 「あまとうがらし」を揚げてたら派手に爆発して、 油が鼻の下に飛んできたので痛い。 細身だったから、つい丸のまま揚げてしまったのが災いした。 おいしかったので許す。
◇◆◇
ただいま丑三つ時を少々まわったところ。 寝起きのアタマでもできる作業を残して、眠ることにする。 さっきはダンナが苦しそうにうごめいているので何かと思ったら、 うちには年に数回しか現れない蚊にくわれてもだえていた。 さらには仕事にからんだ悪い夢も見ていた様子で、寝言も聞こえた。 「かゆいからレスリングは大きなサイズでしか撮れなかった」らしい。 (ちびっこレスラーの番組を作ったばかり。こんどまた追加取材に行く予定) かゆさと悪夢がゴッタ煮になっているようだ。お気の毒に…。
◇◆◇
雨降りの朝。ダンナを送り、ドンクの蒸しパンを食べる。 ドンクのパン…あんまり好きじゃないかも。 私にとっては味が強すぎる。
イラスト描きなので、初期のYMOをかけながら、軽快に作業。 文章を書くときは、音楽を聴きながらやらないので楽しい。 文を書くときは、歌が入ってるだけじゃなく、音だけの音楽もまったくだめだ。 音も、言葉だからだ。
これから妹を誘って、リーフに昼ごはんを食べに行く。 カレーが最有力候補だが、ランチが好みだったらそっちにするかも…。 そういえばこの前、岩川飯店に行ったとき、 「ラーメンにしようかな、うーん、やっぱりちゃんぽんかな」と、 くり返し何度もつぶやいていた私が、 「すみませーん、皿うどん細麺!」 と言ったので、ダンナが本当に驚いていた。「えぇっ!」とか言って。 瞬時の判断だった。
◇◆◇
そしてリーフでカレー。 揚げたシシトウとジャガイモが乗っていたのが良かった。 でも、カレーを頼んだのに何かを揚げる音がしてきて、 ランチは唐揚げだったから、 「唐揚げとカレーって、聞き間違えるかも…カラ…カレ…似てるかも…」 とドキドキしていたのだが、無事カレーが出てきた。 スプーンを見た時点で、いちおう8割方安心はしていたのだが。
同級生がおしゃれなタバコ屋さんをひらいていたのを知っていたのだが、 その子に会いたいなーとは思いつつ、 私はタバコを吸わないので行かずじまいだった。 でも今日、行ってみた。そしたらどんどん懐かしい話になって、笑えた。 懐かしい話っていうか、 同級生たちのあだ名の「音の響き」が口から出てくる感触が、 子どものころ食べてた駄菓子を十年二十年ぶりに食べるような感じなのだ。 そう思えば、あだ名って、駄菓子っぽい。 「○○っち」とか「△△ちん」とか。
どうしてタバコ屋を始めたのかという話や、 特に、なんでこんな店にしたのかっていう理由を聞いて、すごくうなづけた。 ひところ同じ空間と時間を過ごした人が、それぞれに変わらないものを持ちつつ、 その時々の人生を生きてるのを見るのは、とてもうれしい。 それがたとえ、また次に会うのが何年後になったとしても、寂しくなんてない。
◇◆◇
また一仕事して、夜はお刺身やトマト&モッツアレラ&バジルのサラダ。 本当はひらひら豚肉を焼いて、ニンニク醤油をかけようかと思っていたけど、 お刺身でおなかがいっぱいになってきた。 でもごはん粒は食べたかったので、お茶漬けをサラサラ。 そしたらダンナのごはん欲に火がついたのか、 玉子ごはん用にごはんをチンしに行ったのはいいが、明らかに2杯分だ。 そして玉子も2コだ。しかも溶かずにごはんに乗っけて来たので、 ふと見ると、茶わんの中で宇宙人の顔みたいなことになっていた。 でも2分でなくなった。
雨が降りそうなので、もう一息の洗濯物を泣く泣く部屋に入れた。 除湿をかける。 ギリギリの原稿があるが、これから打ち合わせに行かなくては。
朝はドンクのクリームパンと野菜ジュース。 クリームパン…甘かった…。 バニラとかなんとか書いてあったので、ついフラフラと買ってしまった。 ドンクって、本来はどんな意味の名前なんだろう。 長崎の古い意味では「蛙」。 まさかカエルパンでもなかろうが。
雨雲の動き予想では、これからけっこう降りそうだ。 車で行って、さくっと買い物もして帰ってこよう。
人の酒の肴にだけはなって、当事者の自分は遠く離れたままっていうのも、 まぁ、私っぽい展開といえば、ぽいな。 一抹の寂しさをおぼえないこともないけど、もういいや。 終わったことだし、本来そこにいるべき人間でもないし。フッ。
おまけで人が喜んでくれるのなら、それもまたよし。 私はいつもの椅子に座って、じっくりグリコを味わっていよう。
◇◆◇
あっ…「今日中に送ります」っていう原稿…もう明日になっちゃった…。 とにかく今日はバタバタ&ヘトヘトで、たまらず足裏マッサージに。 かなり疲れてますね…と、新しいお兄さんに言われる。
昼はフラフラとリーナライス。昨日もグラタンだったのに。 夜は簡単に天ぷら。野菜各種と、鶏の胸肉と魚肉ソーセージの貧乏バージョン。
あぁまだやらなければならないことが…。しかし体力は残り少な。
朝からずっと出ずっぱり。 帰るともぎくんおかんむり。
でも、どんなに長く出ていても、しばらく鳴いてまとわりついて、 それをしばらくギューッと抱っこして、エサのひとつもやると、 あとはまた、そしらぬ同士に戻る。
猫の醍醐味のひとつだ。
人と会ったり、ごはん食べたり、静かに運動したり、 歩き回っていちおう取材したりして、わりとヘトヘトになった。
朝はバナナと野菜ジュース。
お昼は「なつめ」で、親子3代のお誕生日会。 ばあちゃん、ハハ、妹、私。 ばあちゃんとハハが7月生まれだ。 その前の打ち合わせの場所から電車に乗ろうとして、ふと道路を見ると、 派手なスカートをはいた人がバイクに乗っていて、 よく見たら「なつめ」に向かっている妹だった。 電車に乗っていて、ふと外を見ると、派手なシャツを着た人が歩いていて、 よく見たら「なつめ」に向かっているハハだった。 電車を降りて妹と鉢合わせて歩いていたら、目の前に派手なブラウスを着た人が…、 もう、よく見なくても、ばあちゃんだった。
なつめのお刺身は、一次元高い所でおいしい。ゴマ酢だれが、たまらなく。 そしてあの、アツアツのダシに浸かった、ふわふわの玉子焼き…。 もう何度も食べたはずなのに、今日もまた写真を撮る前に食べてしまった。
夜は、昨日焼きそこねたグラタン。 ホワイトソースから作ったので、とても優しくてしみじみした味だった。 そして、今日はヘトヘトだったので、なにも作らなくてよくて、 それも優しさに輪をかけた。ありがとう、グラタン。
夜だけど、そして明日はどうなるかわからないけど、洗濯する。 この時期、洗濯のことは、各家庭を悩ませているに違いない。 タイミングについてなど。
さまざまな理由から、まったくもって爽快とは正反対の長い夜を過ごし、 頭はボンヤリ、のどはカラカラ、肩はバチバチ、体には熱がこもっている。 麦茶をクイッと飲めば少しは良くなるのかも知れないが、 あまりにもひどいので、もっとストライクに「こうしてスッキリしたい!」 という考えが浮かぶまで、このままにしておこう。 エアコンをかけ、熱いシャワーを浴びる、ということまでは決めたのだが。
この状態まで来ると、もう、あんまりのことに愉快ですらある。 不愉快高じて愉快なり。
ジャンジャンバリバリ仕事をしようという気にだってなってきた。
頭で思う気分のプラスマイナスなんて、ホントは関係ないのかもしれない。 絶対値の大きさが、生きるエネルギーを作っていくのかも。
しかしできれば、プラスの気分のエネルギーで動きたいものだが。
◇◆◇
エアコンをかけ、熱いシャワーを浴び、 いつもよりスパイシーな熱いチャイを飲みながら、 「太鼓山の夏」を見て泣く。 これでだいぶすっきりした。よし、仕事しよう。
◇◆◇
昼は冷凍していたギョウザを焼き、 無性に食べたくなった玉子ごはんとともに。 夜は、鶏肉を冷凍庫から出したときは、インドカレーにしようと思っていたが、 ふと頭をよぎったので、 カレーの材料のはずだった鶏とジャガイモとエリンギで、グラタンを作ろう。 マカロニも入れたら、ボリュームたっぷり&モソモソすぎるかな。
◇◆◇
グラタンが、ものすごくおいしそうにできているのだが、 ダンナの帰りが複雑に遅くなり、焼きそびれる。 もう明日焼くことにして、ハムサンドでも食べよう。 それにしても何があったんだろう。一向に帰ってこないが。
なにかを取り戻すかのように、眠りに眠った。 ときどき汗をかきながら。 朝方、もぎくんがトイレでなにかをしている音がしたが、起きなかった。 ダンナがそれを片づけ、エサをやっている音も聞こえていたが、 どうしても目は開かず、体も動かなかった。珍しいことだ。 でも、ふとんがボロだからか、腰が痛い。寝過ぎたときの腰の痛さ。 それ以外は、スッキリしている。軽い。 野菜ジュースが、ギューンと吸い込まれていった。
こないだ、ジュンク堂で本を選びに選んで4冊に絞り込んだが、 欲しい本を厳選すればしただけ、 そこには自分が読みたい、読みそうな本しか残らなかった。 レジへ向かうエスカレーターの上で選んだ本を見ながら、 それらの本が買える(長崎には無いんだよう!)というよろこびよりも、 「あぁ、なんて自分が読みそうなものばかりなんだ」 という、あきらめにも近い気持ちのほうが、大きく胸をふさいだ。 しかし「焼肉・ラーメン・寿司」と書かれている店にロクな店はない。 自分が好きと思うもの、読みたいと思う本、やりたいと思うことを、 楽だからっていうんじゃない理由で、ちゃんと探していきながら、 読んだり、実行したり、深めたりしていくしかない。
ひとりの人がやれることは、やっぱりそんなに多くないと思う。 たとえ、たくさんの違うことをやっているように見えても、 それはやはり、どこまで行ってもその人の中にあることだから、 発露の仕方や量が、ちょっと人とは違って見えたり、多かったりするだけで、 その人は、その人でしかない。 だから、その人でやっていくしかない。 手持ちのカードに、切り札を増やしていくしかない。
◇◆◇
お昼は昨日から泊まってた友だち(といっても歳は私の一回り下だ…)と、 なぜか浜勝気分で浜勝へ。 浜勝気分で行く浜勝は、とてもおいしい。 しかしそれが夜まで尾を引き、玉屋の焼き鳥をちんまり食べて夕食とした。
13日から、大丸で売る石けんの袋詰めをがんばる。60コ。
2005年07月09日(土) |
ホットミルク・モーニング |
窓の外の風の音と、 開けていた窓から入ってくる風の本体と、 トイレの状態に不満のあるもぎくんの気配と、 その合間に走り回るもぎくんの子馬がいるかと思うような重量級の足音。 まだ薄暗いがそれらに起こされ、トイレの砂を替え、うんこを片付け、 いま6時前。 眠たいが、目が醒めている。 雨は降りながらも、外は次第に明るくなっている。
ぬくい牛乳でも飲もうかな。
しばらく牛乳を飲んでいなかったけど、 最近あったかいのが時々飲みたくなるのだ。 ぬくい牛乳にしかない安らぎを求めて。
強い風 猫の砂 うんこ 異様な早起き … 安らぎたくもなるわなぁ。
◇◆◇
新聞を読みながら「ぬくい牛乳」を飲み、また眠る。 「自分の時間だけが早く過ぎていて、出先から家に帰ってみると、 知っている人は、その息子や娘や孫になっていた」という夢を見て泣く。 つまり、夢で浦島太郎体験をしたのだった。 学校のような建物の中で時計を壁に掛けたら、 明らかに早くカチカチ言い始めた時が、一番怖かった。 その時一緒にいた人と「早くなってる〜!」と、走って逃げ出した。
雨だけど、コインランドリーに乾かしに行くことにして、洗濯。 お昼はスパゲティ。コドモっぽい味のナポリタンにした。
◇◆◇
洗濯物…そういえば除湿をかけてるんだから、部屋に干すか、と、 貧乏性と出不精が重なって、家を出ず。 そして夕方また、気を失ったように眠る。 ダンナは友だちと「かんしゃく魂」に行くというのだが、 私はどうも気が進まず「たに川」のおにぎりのテイクアウトをたのんだ。 きんぴらと、梅と、塩辛。 味噌汁でも作っておこうかな。
福岡に行って帰ってきた。 昨日のライブでは、ジャネット・ケイさんと握手したりした。 やっぱり生の声はすごい…。情報量が違う。 時々かすれても、目の前で響いているってだけで、パワフル。 その後、屋台でちょこちょこつまむ。福岡だ〜。 屋台はあんなに楽しいのに、どうして目の敵にする人がいるんだろう。
ホテルでボーッとしてたら、酔っぱらった人から長い電話があった。 おなじことを何度も訴えてくるのだが、その内容のおなじさ加減と、 その都度「初めて話している」感じのギャップが、酔っぱらいのカガミだった。 でも、言っていることは、私にとってはものすごくわかることで、 私に言うしかないようなことがいくつも含まれていて、 私がその人の状況に立たされたら、まったくおなじことをして、 おなじことを訴え続けていただろうと思った。 しかし聞くところによれば、 本人は電話したことなどまったく覚えていないとのこと。 それもまた酔っぱらいのカガミ。あっぱれ。
ホテルの朝ごはんを調子こいて食べ過ぎ、 (和洋バイキングで、和も洋もワンセットずつ作った) 昼は食べず、5時ごろ、安い焼肉屋で早めの夕食。 普段は取らない量の調味料や肉だったからか、すっかりおなかが痛くなる。 その足で、お世話になった人のお父様の通夜へ。 あまりにもふざけたシャツを着ていたので、実家に寄って地味なシャツを借りる。 でもふと気づくと、靴下はピンクだった…。
◇◆◇
この2日でいろんなことを考えたはずだが、 あまりに多すぎて書くのが追いつかない。 日記としては、書きこぼすしかないようなことがどっさり。 いくつものことが明確になった手応えだけはあるが。 これからボチボチ、おもてに浮かんだり、根っこを強くしたりするだろう。
さて、お風呂に入って、ジュンク堂で選びに選んだ本を読もう。
おもしろくないことはないんだけど、 モチーフとしては「早く醒めてくんないかな」という夢を見ていたら、 89%足がつって目が醒めた。 あぶなかった。 「うー、うー、うおー」と苦しそうな声を出してダンナに足を差し出したら、 眠りながらも事を察したようで、ちゃんとぐいぐい伸ばしてくれた。助かった。
さて、昨日仕込んだフレンチトーストでも焼こう。
今日の夜は福岡だ。 私と知り合う前からのダンナの「ハニー」、 ジャネット・ケイさんとアスワドのライブなので。 去年も行ったし、チケットも少々お高いので今年は見送ろうかと思ったが、 ブルーノートも閉まってしまうらしいので、思いきって決断した。
といいつつ、軽く仕事をしている、旅の朝。 そんな精神状態でもないはずなのに、 妙にYMOの「テクノデリック」が聴きたくなったのだが、その原因がわかった。 その中には、工場の音がサンプリングされて使われている曲があり、 今まさに、外からそれとそっくりの、工事現場の音が聞こえてきている。 リズムもほぼ同じ。だからだったのか…単純。精神状態関係なし。
今日もバタバタ〜、昼ごはんを食べるヒマもなし。 朝は仕事しながら、ジャムトースト。
打ち合わせと撮影の隙を縫って「蕎家」でおくらそばをすする。 おいしかったが、大盛りにしたい量だった。
そして、すごくうれしい知らせを聞いた!きゃー!
◇◆◇
めまぐるしい一日が終わって、ひとり、タイカレーを作って食べる。 鶏とエリンギと「あまとうがらし」の。 あまとうがらしは、ししとうよりも辛くなくて、ちょっと拍子抜け。 ほぼ、細いピーマンだった。
さてなにが「すごくうれしい知らせ」だったかというと、 去年作った「太鼓山の夏〜コッコデショの131日」が、 番組コンクールの九州ブロックで1番を取ってしまったのだ。 まだ全国審査があるとはいえ、これは非常にめでたいのであった。 いやー、うれしいことです。
ということで祝杯をあげたかったが、めぐりめぐって、ひとりだった。 でもお世話になった町の人のところへ報告に。すごく喜んでもらえた。
◇◆◇
明日の朝食べたいので、フレンチトーストを仕込む。
ぐったりさせられる湿気に、あらがうことは、もうやめた。 エアコンが好きじゃないので、 たとえ除湿でもかけるのは敗北だ…と肩肘張っていたが、 体や部屋のペタペタが引き起こす不快感、ましてやカビと、 それを取り除くための労力や時間を考え合わせたら、 プラスマイナスは、はるかにマイナスじゃないか…と思い直した。 寝苦しく起きたあとのゲッソリ感だけを取っても、本末転倒だ。 湿気たあげくに傷んでしまう本や洋服のことも含めたら、もっともっと。 そんなわけで、いまは除湿で快適。 軟弱者と呼びたければ呼べ、負けるが勝ちだ。
今日もわりとバタバタ。 朝はまたもやクルミおいもパン。 パンにはさほど執心しないが、といいつつ、最近いろいろ買ってしまっている。 お昼はハハと紅灯記で。 ランチの鶏唐揚げ薬味ソース掛けと、チャーシューネギそば。 ひとつ、唐揚げの脂っこい部分のものがあって、 食べながらチラリと「アブラ…」と思ったら、 案の定、1時間くらいして、口のそばにポツリとできものが。
◇◆◇
メールでやりとりして仕事をしていたところに、 モノも完成して、いざ「請求はどうしましょうか」とメールしたら、 もうかれこれ何日も返事がない。 仕事の時は、朝電話してきて昼にはデータを送れとか、 さんざんクイックレスポンスを求めてきたのになぁ。 いやー、フツフツしちゃうよー、オレの心のチンピラが〜。
そういえばあとひとつ、 妙な注文で書かせるだけ書かせといて、音沙汰無しってのもあるなぁ。
ポキポキポキ…。
(指を鳴らしたりして。ふふふ)
◇◆◇
急ぎの仕事が入ったが、もう決めていたので、夜は映画を観に行く。 「いつか読書する日」だ。 なにが大変って、 「この風景はどこかな」ということを考えないようにして観るのが大変。 あまりにも知ってるところばっかりだったので。
思っていたより、サラサラと時間は過ぎていった。 でも、常々思っている、 「似たような形を取って現れるものでも、本質的に違うものは多々ある」 ということを、あらためて他人さまから見せられた気もして、 心の中で深くうなずいたりした。 (作った人は意図してないかもしれないけど)
たとえば私が自分以外の色恋沙汰にまったく興味を持てない理由は、 まさにそのへんにある。 「2人のことは2人にしかわからない」というのとも、また違うのだが、 これを書き出すと夜が明けそうだ…。
夕ごはんは「たに川」でおにぎり。 今日は、梅ときんぴらと塩サバにした。
帰ったら、もぎくんがカミナリにおどおどしていた。
明日は早起きして仕事しよう。
バタバタとした朝。 クルミの乗った紅イモパンと、ポタージュ、さくらんぼ。 洗濯して、打ち合わせに急ぐ。 思ったより長引いたので、ササッと出てきそうなカフェで、カレーのランチ。 出てきたときは、 そのカフェっぽい盛り方や量に「小鳥の食べものみたい」と思ったけど、 食べ終わったときはおなかいっぱいだった。 カレー自体は、カレーマルシェみたいな味だったけど、おいしかった。 ピーマン、カボチャ、ナスビのスライスの焼いたの、ゆでたまごが、 かわいらしく並んでいた。 白いTシャツを着て、痩せたお姉さんたちが、感じよく働いている。 そんなところも、今どきのカフェっぽい。 でも、あの透明感のあるお姉さんたちにも、いろいろあるはずだ。 あれだけ女子が集まっていて、なにもないはずがない。 さらに、お客なのか、スタッフなのか、身内同然の人なのか、 ちょっと業界っぽい男たちが挨拶を交わしたり、 打ち合わせをしたりしていたのも、なんだかカフェの小道具みたいだった。 「無造作にペンキを塗って、それが剥げつつあるのもいい味なのだと主張する、 手づくりかアンティークっぽい木の棚」とおなじ存在のあり方というか。 夢彩都のスターバックスにいる西欧人たちも、いつもそんなふうに見える。 一時期は真剣に、「この人たちはバイトのサクラではないか」と考えていた。 あと、そこのカフェに限らないけど、やたらスケジュール帳を見る人も。
このカフェは、私が中学生のころ(たぶん)にできたビル(プラザL)にある。 「プラザL」と「パトリエ」って、もう、ほんと、キラキラしてた。 今はどこにでも何でもあるけど、 当時はマクドナルドだって、長崎に現れて数年だったし、 DCブランドの服だって、そのビルができて初めて見たようなものだった。 いまの自分にとっては、マクドナルドもブランドの服も、 優先順位は無いに等しいけれど、 曲がりなりにも色気づいたりしていたあの年代に、 「この世にはまだ、なにか新しくてキラキラしたものがあるんだ!」と思い、 学校帰りに「私たちにとってはここに来ることなんてたいしたことじゃない」 という顔をして、そのビルに入ったりしてみることが、楽しく正しく若かった。 パトリエの2階には、それこそカフェがあって、 そこで「スワン」というケーキとアイスミルクをよく頼んだ。 ぷっ、それって「白鳥さんのケーキ」と「牛乳」じゃん!コドモ〜! コムサやビギでシャツ1枚買った袋を、後生大事にサブバッグにしてましたなぁ。
そんなことを次から次に思いながら、カレーを食べた。 やっぱり場や建物には、その場に流れた今までの空気の名残が、 たとえはすごく悪いけど、地縛霊のように存在していると思う。 これらの思い出は、思い出したくて思い出したというより、 座っていたら、イタコのようにあふれてきた感じだったから。
お昼からは、久々のナレーション仕事だった。 あとで聞き返したとき、前よりも声が軽くなっていた気がした。 ナレーションをするときにだけ、なぜか現れる、 独特の「ふくみわらいしゃべり」が今日も何箇所かあって、 我ながら、あいかわらずだと思う。 これ以上も以下もない、これで天下取ったるというような野心もない、 ド素人とも違うが、プロでもぜんぜんない、妙な立ち位置のナレーションだ。
夜はその番組の打ち上げだ。お刺身食べたい。 今週はこれからすごく忙しくなりそうだが、 今夜はそのことを気にせず、お刺身に専念しよう。
◇◆◇
昨日の情熱大陸。 作ってる人の「この人を30分じゃできましぇん!」という気持ちの、さらに、 「しぇん!」 の部分だけでできてる感じで、そうするしかねーか、なぁ、という、 情けないような面白さだった。
2005年07月03日(日) |
やるにはやるが、流されない。 |
おととい、新しいカップを買ったので、集中的に使っている。 コーヒー、麦茶、紅茶、牛乳など、いろいろ飲んでいる。 だいたいなじんできたので、よかった。
朝はホットケーキを1枚。いちごジャムとマーマレードで。
夏から秋の初めまで、忙しくなりそうな気配がするが、 ペース配分に気をつけていこう。 できないことはできないと言おう。ギャラの交渉もちゃんとしよう。 体も時間もひとつしかない。 この夏&秋は、ほかにも大仕事をかかえているし、 新しく持ち上がってきた話のほうは、微妙に自分の本領とずれているので、 たとえ今のところ私しかやる人がいないにしても、 流されないようにしよう。
それにしてもこの、新しくやることになりそうな仕事は、 はじめは違う形で関わるはずだったんだけど、 でも、話が進みだした当初から、なんとなく自分がやるような気がしていた。 さいきん、仕事に関する予感が当たる…。
◇◆◇
お昼はめぐりめぐって、なぜか中華街(のちょっとはずれ)で、 ちゃんぽんと皿うどんとチャーハンを食べる。 完璧に観光客だと思われ、皿うどんの食べ方を説明されたりして。 まぁまずくはなかったけど、夜までもたれた。 プラリとドライブして、野菜などを買って帰る。 夜はニンジンとカボチャのポタージュ、オロンのパン、 ゆでジャガのオリーブオイル焼き。 ローズマリーが1束100円で売ってあったので、 オリーブオイルに漬けたり、ジャガと一緒に焼いたり(よかった!)、 お風呂に浮かべたりした。それでもまだ、いっぱいある。
オロンのフランスパンは、 パンだけ食べたときにはボンヤリした味だと思ったけど、 ポタージュをすくって食べると、シャキーン!とおいしくなって驚いた。 なにかと食べることを考えられた味だったのだ。サポート魂だ。
梅雨らしい空。 髪を染める予約をする。夕方5時半にならないと空かないらしい。 どんな色にしようかな。 こないだは緑っぽくしてみたが、緑色は定着しにくいらしく、すぐ取れた。 そして黄色の要素だけがどんどん勝ってきて、 会う人ごとにサーファーだのヤンキーだの言われるようになってしまったのだ。 でも今度は、このサーファーのベースがあるから、 また緑にしてみても、違う結果が得られるかもしれない。 赤みがかった栗色というのも、候補のひとつ。 夕方までに考えよう…といいつつ、その場で決めるのだった。
朝ごはんは、ギターのCDをかけながら、ハム&カマンベールサンド。 突然味わいたくなった、カップスープ(ポタージュ)。桃。
それにしても今日は、天気のせいもあるかもしれないけど、妙な静けさを感じる。 なにか起こるのだろうか。
◇◆◇
玉三郎さんのHPに載っている、 ご自身による「今月のコメント」が楽しみなのだが、 7月と8月はバカンスのご様子。 舞台の時は、想像もつかない緊張の世界の中で生きているであろう人が、 いまは青い海で魚とたわむれているのかと思うと、それだけでありがたい。 そしてあの、常に高みを目指す精神の輝き…。 ちまたで流行りの「小さな幸せ」「のんびり人生」も結構ではあるが、 そこが、高みを目指したつもりで堕した場所になってしまわないようにしなくては。
◇◆◇
もうすぐお昼だけど、電気をつけないと暗い。 「暗いと不平を言うよりも、自分で灯りをつけましょう」…って、 「心の灯」だったかな。 子どものころ、よく見てたなぁ、宗教番組。早朝のラジオも聴いてた。 なんであんなに心ひかれてたんだろう。 そういえば北朝鮮の放送も聴いてた。 みんな一緒にしちゃいけないのかもしれないけど、 なにかを揺るぎなく信じる、あるいは信じる姿勢を打ち出して放たれる言葉に、 独特の魅力や好奇心を覚えたのだろう。
◇◆◇
お昼は、そば気分が勃発して、 「仲正」のかしわ南蛮そばとおにぎり(とろろ)を食べに行く。 バスを降りたら知っている人たちに会った。 かしわ南蛮そばのことで頭がいっぱいだったこともあり、 人に会うことを、いつにも増して予想していなかったので、 かなりボーっと話してしまったが、 相手にしてみれば、いつもの感じとさほど変わらない印象だったに違いない。 いつもはなんなんだ…。
◇◆◇
髪は、赤と緑と悩んで、赤にしてみた。 赤といっても「おや?赤入ってる?」というくらいだが。 でも染めるときには、アニメのキャラみたいなピンクのものを塗られたので、 あまりの面白さに写真を撮ってしまった。
夜は残りものをありあわせて食べる。
2005年07月01日(金) |
もっとからんでいるはず。 |
昨日飲んでバイクを置いてきたダンナを、朝の7時前に送る。 2年前に小さい子を殺してしまった甘っこちゃんのおかげで、早起きだ。 あの、いまだに私は遠巻きに通らないと胸のあたりが重くなる現場で取材らしい。 2年前はそれ、1年前は佐世保の「女子同士」のあれ、 そして今年は中学生の兄ちゃんが殺意を持って妹をバットで殴ったりと、 このまま行けば、「長崎の夏、少年犯罪の夏」と、風物詩にもされかねない。 こないだは、たった何人かのヘンタイ野郎の所業をもとに、 週刊誌の見出しに「監禁列島」と書かれていた国、日本だから。
そういうことは、言いやすい。 言いやすいことを、いかに言わないか、が、知恵と知性だし、 書いたり言ったりすることを公にさらしてメシを食ってる者の務めだろう。 あおってどうする。
ということで、白いシャツと黒いズボンをはいたダンナを送ったわけだが、 その帰りに若葉マークと紅葉マークを並べて付けてある車を見た。 これで「赤ちゃんが乗ってます」も付いてると最強だな。 どうしてやりようもないけど。
2年前の事件が、こうして私のとある一日に影響を及ぼしているように、 なんの関係もなさそうなことが、きっと思った以上にからみあってるのだろう。 たとえば私の腕時計はいつも10分くらい進んでいるが、 それをパッと見た通りすがりの人が「やべっ!」と思って急いでしまい、 事故に遭ってしまっているかもしれない。 逆に、大きな商談がまとまったかもしれない。 知らず知らずに犯人だし、知らず知らずに恩人で、 そのプラスマイナスを抱え合いながら、人は街を行き交っている。
なにがどこでどうからみあっているか、 本当はもっとわかりにくいはずなのだ。 だからこそ、あるものごとを単純な理由で考えたり言い切ったりすることに、 もっと警戒していこうと思うのだった。
◇◆◇
そして2時間眠る。
◇◆◇
妹と昼ごはん。いろいろしゃべる。 あの店は、行くたびにおいしくなるなぁ。楽しみができてうれしい。
そして足裏マッサージ。 かなりコンディションが悪いことがわかった。今日は早く寝たい…。
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