ぴんよろ日記
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2004年09月29日(水) いーかげんだー。

長崎以外では「よりみち散歩」をなかなか売ることができないので、
ここはひとつ、ネット書店、と思って、いろんなところに依頼した。
笑っちゃったのがアマゾンで、プレスの編集部から問い合わせてもらい、
「データを送れ」という指示に従って、
けっこうめんどくさい形式でデータを作って(しかもMOで)送ってもらった。
「2〜3週間で載せます」ということだったが、
待てど暮らせど掲載されず。
またメールで問い合わせてもらったら、
なんと!「そういうことは受け付けていません」という返事だったらしい。
えええええ?????
つまり、こちらがデータを送れと言われて送ったにもかかわらず、
「依頼を受けて掲載する」ということそのものをやっていないというのだ。
なにがなにやらわからず、再度「これこれこういうことで、データを送りましたが」
と物申してもらったのだが、
結局は、いまだにうやむやにされている。
なんだ、そりゃ。
アマゾンには「著者と出版社のページ」っていうのがあって、
いくつかの条件を満たす本は、いつでも掲載を受け付ける、と明記しているのだ。
そのページを見る限りでは、歓迎すらしているような。
それが実際は、のれんに腕押し、ぬかに釘なのであった。

ほかにも、いくつかのネット書店に問い合わせのメールを書いた。
bk1とか、クロネコとか、紀伊國屋とか…あといくつか。
でも、返事が来たのは紀伊國屋だけだった。
(その日のうちに来た!そして話も進んでいる)
載せる載せないはあちらの判断だから仕方ないとして、
返事くらいは、ねぇ…。
私が送ったのは「自分の本を載せてくれませんか?」という、
いうなれば「おうかがい」だったから、無視するのもアリなのかもしれないけど、
普通の問い合わせとかクレームの行方やいかに、って感じで、
アマゾンで買い物すんのやめようかな、とも思った。



2004年09月28日(火) 思っていたよりも

ここ数週間、思っていたよりも疲れていたらしい。
昨日今日と、ちょっとゆっくりできると思ったら、猛烈にだるくてねむかった。
今日のお昼なんか、市場で買い物してたら、もう、座り込みたくなるほどだった。
急いで家に帰って昼寝でもしようと思ったら、
勝手に体が布団を敷いて、本格的に眠る準備をしていた。
そして夕方まで昏々と眠り続けて、
ごはんを作ってお風呂に入って、ごはんを食べた。
だいぶすっきりした。
そういう普通の暮らしのサイクルが、最近まったく崩れていたので、
とてもホッとした。
あ、それで、その眠っていたときに見た夢は、
お腹の上から下まで切るような大手術をするというものだった。
縫い合わせているのが銀色の糸で、自分の腹にチャックが付いたみたいで笑えた。
でもそれでスッキリと悪いものがでたような気もしたので、
そういうことだったんだろう。
少々の、心身の疲れは、とにかく寝るに限ると改めて思った次第だ。


2004年09月27日(月) どうでもいい難問

さいきん心底どうでもよくて、なおかつ不可解な存在、それはヨン様。
どうしてあの人が素敵〜!なのか、まったく分からなくて困る(困ってないけど)。
私にとっては、男とすら思えない。かすりもしない。
いわゆる私の「タイプ」は、グイグイ男臭い人とはほど遠いが、
あれからも、かなり遠い。

そして、彼のあの感じは、何かに似ているとずーっと思っていたのだが、
それを考え抜いて解決するのもどうでもいいので、ほったらかしていた。
でも、見るたびにもどかしい気持ちがしていたのも事実。
さっき音を消してテレビを見ていたら映ったので、
ヒマだし、これもなにかの縁かと思い、その似ている「何か」を考えたら、
約1分ほどで、あっけなく納得できる解答に突き当たった。
それは、やはり男ではなく、レズの男役の女の人、というものだった。
一昔前の宝塚の男役の、舞台に立ってないときの感じというか。
彼らにキャーッて言ってる人たちの感じと、
本気で宝塚の人の「出待ち」をしている人たちの感じも似てる。

人によっては「ぜんぜん違う」と思うかもしれないが、
私はこれで解決したので、これまでにも増して、彼への興味は失せたのであった。

それにしても、いつ本屋に行っても、韓国ドラマコーナーにはオバハンがいる。
熱い目をして。
ほんとうに、必ず、だ。驚くしかない。


2004年09月26日(日) 王道なし。

さっき、コッコデショの取材で、
インタビューしたいと思いつつ、なかなか言い出せなかった人に、
ようやく話が聞けた。
どれほど「ようやく」かと言うと、
その人にインタビューする夢を何度見たか分からないほどだ。
面と向かって言われたわけではないけど、
もちろん私も含めたテレビなどの取材に対して、
その人があまり良い気持ちを持っていないということは感じていたので、
そもそも人に話しかけるのが苦手な私としては、
どうしても言い出せなかったのだ。
取材に関しては、テレビだけでも5局だし、新聞や雑誌もたんまりあるし、
一局の中でも違う番組のクルーが別々に来たりするので、
町の人にとってはかなり「やぜ」だと思う。
話を聞くくらいならまだしも、
場合によっては練習中に太鼓山とカメラがぶつかったりして、
険悪になるシーンもしばし見かけた。
そりゃ紹介されてナンボ、という考え方だってあるかもしれないけど、
現場では本当に真剣勝負の練習をしているし、
そこにヒョロヒョロ〜っと入ってきて、
好き勝手に動かれてはたまらないという、ごく単純な気持ちはわき上がると思う。
さらに、私自身の問題として、
コッコデショを「好きすぎる」ということがあった。
図々しいほどにどんどん話を聞けば聞けるのだけど、
彼らの邪魔をすることに、気を遣わせることに、とても気が引けていて、
きれいごとかもしれないけれど、取材している、と思われたくなかったのだ。
ただの追っかけ、いや、それを通り越して、
空気だと思ってもらえればいいのに…と願っていた。
でもまぁ、それは土台無理な話だが、
あれこれ思い悩みながら夏から今まで、かなりせっせと通い詰め、
ようやく最近、自分が
「いつも来る人」と思ってもらえているような気がしてきて、
今日は太鼓山も気持ちよく上がっていたし、
私も、いっちょここらでやったるか!という気持ちで話しかけてみたのだった。
結果は…とてもいい話が聞けて、ほんとうにうれしくて、
家に帰ってすぐにビールを飲んだ。
そして、ここ数日、ものすごく悩まされていて、
「明日はあんま屋に行かなきゃ」と思っていた肩こりが、すっと軽くなっていた。
ガチガチのバンバンで、首も回らなくなりかけていたほどのものが。
(「肩の荷がおりた」って、こんな感じ!?)
コッコデショは、本番直前のこの何日かで
「大丈夫なのでは!」という状態になってきたが、
私もようやく、番組に対して「大丈夫かもしれない」と思えた。
もちろん番組としては、本番の様子だけ撮っても、
コッコデショ自体が素晴らしいから、それはそれで成り立つ。
でも、自分が取材して、納得して、ひとつの番組にすることに対しては、
正直言って、まだまだ自信がなかったのだ。
それを今日、一山超えた気がした。
今日撮れたインタビューじたいは、ひょっとしたら、
できた番組の中ではひとことふたことしか使ってないかもしれないけど、
今日は、ひとつの、記念すべき曲がり角だった。
王道なんてないな、と、心底思った。







2004年09月24日(金) 虎が

本人はもう覚えてないかもしれないが、
ある晩、ダンナがポツリと言った。

「虎が見たい。動物園は、どこかなぁ」

治らない病気を抱えた子どものような物言いに、
すこーしだけ、涙が出そうになった。
忙しくなくなったら、虎を見に行こう。
どこか遠い、動物園へ。


2004年09月23日(木) あの人に会えただけでも!

唐津の旅館を取材した。
いつかは泊まりたいなぁと思っていた宿。
思っていたよりも、ずいぶん良かった。
いろんなことを考えさせられたが、
中でもとびきりに印象深かったのが、
その宿のお花を活けているお姉さんだった。
花屋さんから買ってくるのではなく、
自分の足と手で、野山を巡って草花を集めてくる。
その目の光の強さが、もう、ただものじゃないのだった。
人と接するときは、とても優しく、やわらかいのだが、
廊下をひとりで歩いている姿からは、
まったく隙のない、…どうなんだろう、素晴らしく優秀な「くノ一」って、
あんな気配なのかもしれない。
人間の言葉を持たない者(草花や器)と、常に対話しているからこそ見える世界。
ジャンルは違うけれど、私も精進しなくては…と身の引き締まる思いだった。
私にしては、まったく珍しく、一緒に写真も撮らせてもらった。
あの人の花を見るだけでも、あの宿に行く価値はある。


2004年09月20日(月) くっきりとした

くっきりとした島に行きたい。
海からはっきりと切り立っているような島に。
花も木々も原色で、晴れも雨もぼんやりしていなくて。
そこで自分だけが、ぼんやりとしていたい。


2004年09月16日(木) 防衛本能

この1週間、ただただ呆然とするほど、いろんな仕事がやってきて、
もちろんこのご時世だから、ありがたくお受けするのだが、
それがあまりにも集中して「夏の昼寝の日々はいったい…」とも思い、
しかもノドがやられて眠れなくて、食べるものもあまり食べられず、
体もヘロヘロになってしまっている。
取材とはいえ、雲仙の温泉を楽しもうと思っていたら、
そこでもやはり、別の仕事を夜中過ぎまですることになり、
それはそれでがんばるしかないと思って、ようやく終わらせてお風呂に行ったら、
あまりのフラフラぶりに、すっぱだかですっころんで膝をしたたか打った。
もう、なんか、ここまで来たら笑うしかない。
ほかにもまたいろいろ発生して、ちょっとした休み時間もない。
とにかくここまで集中してくる意味が分からない。
隙間の時間にも、急にグイグイ用事が入ってくるさまは、曲芸のようだ。
今日も明日も明後日もたぶんその次も、朝から晩までフル回転。
一昔前のリゲインかという感じだ。
昨日はとりあえず逆ギレして、まだ先でもいい仕事までやっつけた。
たぶん仕事中毒というのは、こうして発生するのだろう。快感ですらあったから。
でもその快感は、防衛本能のなせるわざだ。




2004年09月09日(木) 咳と51ページ

相変わらずノドが呪われたままだ。
長くしゃべっていると咳が止まらなくなってしまうこと、しばし。
たった今、高校の時の担任の先生から「本を読んだ」という電話があり、
「全体的には面白く読んだけど、土神堂のところはよく分からなかった」
「丹念に見たところ、字が4カ所間違っていると思う」
「学校の図書館に入れました。読売新聞もコピーしました」
などというありがたいご意見をいただいていたというのに、
咳のヤツが大暴走。電話を切らざるを得ない状況に…。
それにしてもタカサキ先生、電話口で
「51ページのね…」
と言われても、授業中じゃないので、手元に本は持ってませーん!
でも、お電話ありがとうございました。


2004年09月04日(土) 手と考え

手でしか、ほんとうには、ものを考えたことにはならない。
頭の中でぐるぐる回っているうちは、まぼろしだ。
人に見せられないものは、自分にも見せられないもの。
あるいは見たくないもの。
まぼろしの中から、手を通って出てきたものだけに、
考え、という称号が与えられる。


2004年09月03日(金) はだか

今回の山陰旅で、大山のペンションに泊まった。
ペンションというものに泊まるのは生まれて初めてで、
どっちかというと、私の性格にとっては苦手なはずのものなのだが、
怖いもの見たさで1泊入れてみておいた。
慎重に、他のことがやっぱりダメでも、料理だけはおいしそうな所を選んで…。
感想としては、長い旅の1日としては、いいかも、といったところ。
慎重に選んだだけあって、料理もおいしく、そこの人もいい人たちだった。

お風呂も良さそうだったのが、選んだ理由のひとつだったのだが、
これはほんとに良かった。
温泉ではないんだけど、森の中のウッドデッキに露天風呂が設置されている。
とってつけたような岩風呂とかじゃないのも、すんなり気持ちいい。
これが、部屋ごとに、順番に貸し切りになる。

となると人目も気にせず、風呂に入る格好、
つまりすっぱだかで森の中にたたずむわけだ。
これがびっくりするほど気持ちいい。
と同時に、びっくりするほど怖い。
もし人間が、純粋に動物として生きているのなら、
当然この格好で森や海を歩かなくてはいけない。
パンツをはいてる猫なんていない。
この気持ちよく、怖い瞬間、すべての動物を尊敬しました。
毛を着ているものも多いとはいえ、いつもはだかな彼ら。
それで野に暮らしている彼ら。
ターザンですらフルチンにはなれないのに!
人間の不幸は、ほんと、
アダムとイブが葉っぱなんか付けちゃった時から始まってるんだ。
あれって、かっこわるいよなー。「不自然」の始まりだ。

そんなわけで、怪しまれない機会があったら、
自然の中ですっぱだかになってみることをおすすめします。


2004年09月02日(木) 方言の発生

うちにいる猫の名前は「もぎ」という。
これ以上略しようもない名前ではあるが、
なぜか私もダンナも、なんというか、
それをさらに自分なりに崩して呼ぶときがある。
それぞれの口の構造などが微妙に関係してくるのだろうか、
たった2文字の名前の変化形なのに、まったくちがう。

私は「もみ」。

ダンナは「のぎ」。

さらに、子どもに「もぎくんだよ〜」と紹介すると、
これまで複数の子どもたちが「むぎ?」と言っていた。
子どもの耳にはそう聞こえがちなのかもしれない。

そういえば、前に飼っていた老嬢猫「ゴルゴ」さんは、
当然「ゴル」と短縮されていたが、
なぜか私は「ごるみちん」とか「ごるちま」と呼ぶことが多かった。
「ごるみちん」までは何となく想像つくが、
「ごるちま」の「ちま」って何だったんだろう…。

こうして方言は発達していくのかな、などとのんきに考える。


2004年09月01日(水) 目が覚めたら…

心にも体にも栄養満点な旅を終え、
久々に家の布団で眠っていたら、
ねらったようにコッコデショの夢を見た。
それも、やけにコッコデショを担ぐ人が減っていて、
練習ではあるんだけど、ついに下に落としてしまうというもの。
とてもつらかったが、
でも「これからまた良くなる」という予感もともないつつ起きたので、
とりあえず夢は夢としておいておいた…

ら、

まだ私が眠っている時間にコッコデショの町の人からメールが入っていた。
怪我した人が増えてしまい、何人も補充しなくちゃいけなくなったと…。

うーむ。脳みそのどこかが、この旅で開いたか…?

でも良くなる予感は、確実に感じていたので、きっと良くなると思う。


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