ぴんよろ日記
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2002年09月20日(金) ある種のオトメゴコロ

「アメリ」を観た。
ブームなものがだいたい苦手で、キャッチコピーに「幸せさがし」なんて書いてあるものだから、
こりゃもう絶対に守備範囲外の、いや、嫌いと言ってもいいものだと思って観ていなかった。
そしたら、いろんな人(そんなものにはダマされそうにない女性)が、
なんかしらんけど「いや、もう、ほんっと」なんていいながら、その良さを語るのだ。
語るのだけど、わからない。言葉で言えるような、言ってしまうと面白くない面白さらしい。
笑いのツボが酷似している妹などは、DVDプレイヤーを持っていないというのに「ソフトを予約した」とまで言うのだ。
なんだそれは。観れないだろう。
どう面白いか、妹も語ってくれた。
さすがに笑いのツボが酷似しているだけあって、なんだか面白そうに思えてきたし、
どういうものか想像が付き始めた。
実家にDVDプレイヤーが導入され、それで観た母もかなり好きになり、2回観たとか観ないとかいう風の便りが。

ふうん。

そして、ユナイテッドシネマに行った。
特別上映で1000円だったし。
でも、期待はしていなかった。期待するとロクなことはない。

観た。

みんなが言ってることは、よくわかった。たしかに面白かった。
とても良く考え抜かれた、印象的なシーンが織りあげられている。
だけど、なんというか、やっぱり、私には「若いおねいちゃん的心」が欠けてるんだなぁ、と再認識した。
ある種のオトメゴコロ、とでも言いますか。
私に「アメリ」を勧めてくれた彼女たちには、決して悪い意味じゃない、かつ私には無い「女性的」な部分があって、
その話と話しぶりを聞く限り「あぁ、きっとそのツボをグイグイ押されてるんだ…」と予想していた。
そして予想通りだった。
たとえ見かけはオジサンでも、ダイレクトに心をつかまれる人はいると思う。
そういう「ある種のオトメゴコロ」は、年齢や性別を問わずに、持っている人は持っているから。
ただ、私は持ってないので、頭でわかるしかなかった。

予想はしていたけど、なんだか自分がちょっとだけ冷たい人間のような気もして、
そのまま家に帰るのも寂しかったので、買った本を稲佐山の公園で読んで帰った。


2002年09月16日(月) 最近見た人の印象。

このところ見た人の中で印象深い人、2人。

1、野村萬斎
福岡で毎年やっているという狂言の会に行ってみた。
「スッ」と背筋を伸ばして、揺れもなく登場するかと思ったら、
わりとぐにゃぐにゃした感じで出てきて、
話している間もぐにゃぐにゃとした感じだった。
でもそれがぜんぜん悪い印象じゃない。
なんだろう、どこかでバランスを保って立っている、振り子人形とか、
そういう雰囲気です。つついても倒れないぐにゃぐにゃ加減。
とにかく和泉元彌とは、次元や格が違う。安くない。
萬斎さんも良かったですが、狂言が大笑いで面白かった。
「キッチリしたバカ話」という感じ。萬斎さんじゃなくてもまた見たい。
(元彌でもいい。途中で止めさえしないなら)
最後、カーテンコールもなく、再登場もなく、さっと終わるのも気持ちよかった。
オペラなど見に行くとうんざりする。
そんなに拍手が欲しいかという、意地悪な気持ちにすらなる。

2、宮本亜門
「はなまるカフェ」に出ていた。
沖縄で楽しく暮らしている様子も面白かったし、
テロの時ニューヨークにいて、中継をしたときの話も良かった。
もっと「陰」な人かと思っていたら、いい具合に明るい人だった。
(ネスカフェの宣伝は、なんだか人を深刻に暗い感じに印象づけますね)
でも何といってもすごいと思ったのは、
テロのショックなどがあって疲れていたので、タイに休みに行ったら、
交通事故にあって頭がパックリ割れたという話だった。
タクシーに乗っていて、後ろのシートから前に飛んで、フロントガラスを突き破ったらしい。
死んでいてもおかしくない状況で、何十針も縫ったのに、
その時やっている仕事が終わるまで、何カ月間も誰にも言わなかったという。
ずっと帽子をかぶって隠していたと。
事故にあって「生きてる!」と分かったとき、何を思ったかというと、
「演出したい!」だったそうだ。
あんまり明るい話ではなかったのに、ずっと面白く、楽しかった。
それは彼自身がいまとても楽しく、喜びにあふれた生を生きているからだろうと思う。
なんか、こう書くときれいごとっぽいけど、いいものを見たという気持ちになったのだ。

あ、そういえば「3」。
矢沢永吉。
たまたま付けたテレビに出ていて、
「もう少ししたらこんな仕事もやめて、面白おかしく遊んで暮らしたい」と、
まったくもってカッコ悪いことをいう小倉智弘(だったっけ?)に対して、
「人間はそんなに器用じゃない。自分は何ができるのか、それを見つけてずっと生きるしかない」
というようなことを言っていた。
ステージの演出をしているところも出ていて、それともども、非常に格好良かった。
ヤザワはヤザワなだけに、ちょっと今まで引いていたけど、
「成りあがり」など、今度読んでみようと思う。
そして長瀬智也でドラマ化されるらしい。それはちょっと見逃せないなぁ。
(「ビッグマネー」でちょっとファンに。ジャニーズ系初。)




2002年09月12日(木) ねむり。

昨日は、やるべきこともあったんですが、休みを決め込みました。
そしたら寝る寝る。今考えてみたら、8時間しか起きてない。
朝起きて4時間起きて、昼寝して夕方起きて、4時間起きて、また眠り続ける…。
こんなに眠ったのは、たぶん高校生の時以来。
大学受験(いちおう、こういうこともしていた)前に、
夜眠って、起きて、朝かと思ったら夕方だったということがあった。

でも眠り方が最近変わったということを、とても自覚している。
まず、どんなに夜遅く眠っても、朝起きるようになった。
それからまた2度寝するとしても、朝起きてしまう。
悔しいような気もするが、どうしようもないので起きる。

そのぶん、昼寝の気持ちよさ度数が上がった。

夢はかなり見ます。
カラーの夢を見る人はどうのこうの…と、雑誌などに書いてあるのを見たことがありますが、
私のはカラーだし、音も聞こえるし、味も分かる。
くいしんぼうなのか、よく食べ物が出てきます。
(食べ物の夢は性欲がどうたら…っていうけど、そんなまわりくどいもんじゃないと思う)
こないだは、洗濯機でスープを作るという、いまひとつおいしそうじゃないメニューでしたが、
味は良かったです。

なんだかなぁ。

昨日あれだけ眠ったからか、さすがにスッキリ。
痩せた気さえもする。


2002年09月05日(木) 私はコボちゃん。

くちびるがブタ。
昨日朝起きたら、自分がコボちゃんとかかりあげくんになってるような感覚で、
鏡を見たらやっぱり腫れていて…。
どうもヘルペスではないかという説が。
しかも昨日は歴史散歩のスタジオ収録。
(自分が編集するのでたくさんカットしようっと)
そして今日も腫れてます。気持〜ち、コボちゃん。しょんぼり。
でも今までそんなのなったことがなくて、何でだろう何でだろうと考えた。
疲れているときになりやすいらしいと聞いて、おー、たしかに疲れていると思い当たった。
伝染する?と聞くと、伝染するとのこと。
…でも身近にはいないし…。誰の菌だろう。
…!
一つだけ思い当たるのは、ナレーション部屋。
前の日こもった、あの孤独で密閉されてて、空気がよどんでいて、
しかもクーラーが切れていて、菌がぬくぬくと住んでいそうな部屋。
あそこに入ったのはVTRの編集とコメント書きで、疲れ切ったピークだった…。
その部屋で私の前にナレーションを入れたのは、
…こないだまででっかいヘルペスと共にニュースを読んでいた、
3月まで「ブ」という番組を共にした「く」氏ではないか。
違うかもしれないけど、今はそれしか思いつかないなぁ…。
「ブ」という番組の1年目を共にした「ひ」氏にアクセントを直されながら、
2年目を共にした「く」氏の菌にさらされていたのだとしたら、これはもう「ブ」の呪いか。
「ブ」なだけに、今ごろ返ってきて、私にダメージを?何のためだぁ〜。

よくわからんけど、とにかく私はコボちゃんです。
一ヶ月くらい治らないらしい。しかも最後は破れたようになるらしい。
あぁ…コボちゃん。



2002年09月01日(日) 頭も再構築

マックだけなのかどうかは知りませんが、
ときどき「デスクトップの再構築」だったかな?をするといいらしくて、
これは、見た目では変わらないけど、いろいろと作業しすぎてとっちらかった頭の中を、
見えない部分で整理するようなものらしい。
きっと人間の頭の中もそんな具合だろうと思います。
自分では、自分の一つの頭だから、いつの間にかとっちらかってる。
でも平気だと思って、様々なことを押し進めていってしまう。

いま頭の中を再構築させられるような本を読んでいて、
なんだか考えの筋道がすっきり感じられるので、
こんなことかなぁ、と。
グシャグシャッと散らかっていた書類がトントンと揃えられて、
机が広くなったような気持ちです。
いままで頭に取り込んできたものを、捨てるわけじゃないんだけど、
新しい整理棚ができたというか。

これからもよりすっきりとした頭と目を持って暮らしたい。
こういうことはたぶん、心がけないと、すぐ「日々」にむしばまれそうだ。


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