コトバアソビ。
無断引用お断り。

2002年10月31日(木) 誓約。


病める時も、健やかなる時も

富める時も、貧しき時も

君を愛し続けると、誓います。

20年前の、あの日。

今もきっと、同じ気持ちで

君を愛し続けると。

20年後の今、僕は病床で

君は看護の立場でも。

忘れないで。

僕が君をわからなくなっても、

僕は君を愛すると、誓ったと言う事を。




2002年10月30日(水) 飛べるはずさ。


何処までも、飛んで行けるはずさ。

羽ばたいて羽ばたいて未来まで。

風が吹いても、潮が唸っても

飛べるはずさ。

この羽根が折れて、地に這うしか出来なくても。




2002年10月29日(火) 夢魔。


片手には飴。

片手には鞭。

お尻の下にはジャック・オ・ランタン。

アナタの夢は甘美かしら。

アナタの身体は美味かしら。

闇夜に沈むこの街が

今夜のワタシのお食事場。






2002年10月28日(月) 見て見て。


ほらワタシ、シアワセ両手で掴んだの。

両手から溢れ出て掴めない程のシアワセ、

身体一杯掴んだの。

おそらに向ってほおり投げたら

それがライスシャワーみたいにきっと降ってくる。

シアワセ、シアワセ、ワタシ、シアワセ。





2002年10月27日(日) 古き良き。


古きを良しとしてみよう。

アレは幼い頃の私。

素直に泣いている私。

古きを良しとしてみよう。

さぁ、今、あの頃に立ち戻るべき。



2002年10月26日(土) noli me tangere.


エリ・エリ・ラマ・サバクタニ。

神よ何故、我を見捨てたもうたか。

磔になっている。

神が、私の神が、磔になっている。

痛むのは、杭打たれた両の手でも足でもない。

剥き出しで泣いているココロだと。

エリ・エリ・ラマ・サバクタニ。

神よ何故、我を見捨てたもうたか。




2002年10月25日(金) 痛いと思えるコト。


他人の為に流す涙の

なんと綺麗で純粋な事か。

同情ではない。

気持ちが、シンクロしたのだ。

私の偽り無い言葉達が

彼女の心を動かしたのだ。

剥き出しの心は

ぼろぼろに傷付いて

だらだらと血を滴らせていたけど

そっと怖がらずにその傷に

触れてくれる優しい手だけで

私は逝けるのだと、思った。




2002年10月24日(木) 零れる雫は誰の為?


全部好きだなんて

言ってくれなくて良かった。

ただ、アナタの限りを尽くして

私を虐げてくれれば。

其れで良かった。

縋って蹴られて口から血を吐いて。

そんなコトを求めていた。

愛なんて要らない。

信じられない不確定な好意よりも

信じ得る確定的な憎悪で

私を汚して堕として欲しかった。




2002年10月23日(水) いいから消えてよ。


この両目さえ潰れていれば見なくて済んだのに。

この両耳さえ塞いでいれば聞かずに済んだのに。

この喉さえ切り裂いていれば言わずに済んだのに。

アナタの顔を。

アナタの声を。

アナタに・・・『スキダ』って言葉を。




2002年10月22日(火) お金で買えないのよ?


時間。

愛情。

ハジメテ。

命。

お金で買えないのよ?

・・・人生。





2002年10月21日(月) 南風。



吹かれてなお追い風にする。


空へと高く飛び上がる。


理想は、『そう』であるというのに。




2002年10月20日(日) ことん。


痞えが落ちる。

ことん。

眠りに落ちる。

ことん。

モノが落ちる。

ことん。

命が落ちる。

ことん。

ことん、ことん、ことん、ことん。




2002年10月19日(土) 再起動。


接続待ち。

フリーズ。

画像停止。

強制終了。


再起動シマスカ?



『再起動して、アナタに接続されるならね。』


(・・・YES click・・・)





2002年10月18日(金) トモダチ。


愛していても、いなくても

トモダチにはなれます。

でも。

できれば。

願わくば。

愛し愛されていたいと思うのは。



私の傲慢と言うものなのでしょうか。





2002年10月17日(木) 抱き締めて。


心が濡れて

感じる程に

強く、優しく、今直ぐに。


・・・抱き締めて。





2002年10月16日(水) 反命題。


どうして死ぬのか。

そうではない。

どうして生きるのか、だ。

死ぬ為に生きる訳ではない。

死ぬ事は避けられない。

死ぬから生が輝くのでもない。

生きているから死が際立つのでもない。



どうして生きるのか。

アンチテーゼである。




2002年10月15日(火) 団栗。


学校の帰り、

日の傾く下り坂を、

てくてくと歩いて行こうとした時。


空から何か降ってきた。


団栗だった。

そう言えば、何か、こんな場面を見た事がある。

軽い既視感に苛まれながら、団栗を拾う。


そうだ、映画。


見た事も無いオバケが、穴の開いた袋で。

団栗をぽろぽろ落としながら、

小さい女の子に追いかけられるんだっけ。

空から・・・家の天上から、

団栗が降ってくるシーンが、確か、あった。


そう、確か、そうだ。


うくく、と笑いながら、私は


そうか、もう、今の年じゃオバケ、見れないのか。


と。

団栗を見ながら、ふと、

自分はもう、『大人』である事を感じた。






2002年10月14日(月) 空を見なよ。


誰にも届かない

夢だとか

希望だとか

そうゆうのに混ざって

サビシサとか

セツナサとか

それらが一杯浮んでるから。


空を見なよ。


答えがきっと、其処にあるから。




2002年10月13日(日) ナクシモノ。


それはなぁに?

貴方との想い出?

御揃いのネックレス?

貴方の声?

貴方の顔?

好きだって言うキモチ?

『ナクシモノ』はなぁに?



一人だった頃の自分だけのクセ?






2002年10月12日(土) 見えない明日を。


予測できる力を。

今日とは違う明日の自分と

対話が出来る能力を。

どうか、どうか。

進みたくない今日と、知りたい明日は

何故に混在するのでしょうか。

明日と言う日を確実なものにしたくて

今日を踏みしめる自分は

昨日の自分にとって

未来の自分な訳だから。

知りたくない明日と、

知れない明日と、

知りたいと思ってしまう自分が混同する

『ヒトガタ』は。

なんて高性能な諸刃の剣なのでしょう。



どうか。

見えない明日を、知れる力を。







2002年10月11日(金) おかえりなさい!!


今直ぐ抱き締めて欲しいけど。

取敢えずは。

おかえりなさい。




2002年10月10日(木) 少年+少女=大人への道。


つまらない顔をしているヤツが居る。

いつもMD聞いてて。

ヒトをヒトとも思わない目で。

何でそんなに人生終ったツラしてんだか。

昨日のオヤジのが、よっぽどマシ。

先生の旦那さんって、知ってて声掛けたけど。

まだ、アノオヤジのが、『生きてた』。

でも、知ってるんだ、ワタシ。

アイツには、秘密の場所がある。


下らない。

さっきの授業、本当に下らなかった。

オレは『モンスター』の言葉なんてわからないから。

習う事だって無い筈なんだ。

うっとおしそうな目で見たのが、

堪えたみたいだったけど。

どうでもいいんだよね、そんな事。

あ〜・・・イライラする。

そうだ、行こう、あそこに。


出て行く背中を眼で追ってみる。

気になった。

何となく。

目で追うのは、もう止めだ。

ついて行ってみよう。

ほら、やっぱり屋上で。

真面目っ子のイメージで、煙草を吸うのは意外だった。

イヤフォンを無理矢理外して。

声を掛けた。

そんな行動をとる自分に驚いた。


「ねぇ、・・・煙草、一本頂戴」


そいつはワタシを睨みつけて、

イヤフォンを取り返し、はめ直すと一言言った。


「アンタ、オレの世界が変えられんの??」


ちょっと驚いた。

コイツ、何言ってんだろ。

他人に、自分の世界を委ねるのか??

ワタシはもう一度、イヤフォンを強奪した。


「変えてやるよ。」

「オマエの世界、変えてやる。」


今度は相手が驚く番だ。

ちょっと、では無くかなり驚きながら、

ソイツは言った。


「レ、レゲエってアンタ、イけるクチ??」





思った。

あぁ、私達の青い春は、これからなんだと。





2002年10月09日(水) 会社員→一人の男。


笑っていた。

凄く、自然に笑っていた。

女の子は、笑いながら俺に言った。


「オジサマ、夢、買わない?」


買う訳が無い。

今まで、どんな事があっても、

そんな誘いには応じた事が無い。

妻に義理立てて居る訳でもないが。

そうさ、仕事で忙しいと自室に篭って

もう何ヶ月もまともに顔すら見れていない妻になんか。

気がついたら少女の肌を撫でていた。

ふと、急に、我に帰る。

暗闇の向こうには、僅かなぬくもりしかなかった。

怖くなる。

社会人としての倫理とか、そんな事ではない。

言葉に出来ない恐怖が、俺を襲ったのだ。


「ねぇ、キミって、『アイ』信じる?」

「『アイ』だよ、『アイ』。『愛情』の『アイ』」


咄嗟を突いて出た言葉は、自分で思うにも間抜け過ぎた。

少しの間を置いて、少女は答えた。


「・・・信じて・・・ます。」


嘘だ。

直感でそう思った。

何だか、少し安心した。

全てを曝け出している訳ではない事がわかったからだ。

俺も、彼女も。


「そっか・・・。そう言う子もいるんだね、今時。」


もう、どうでもよかった。

何故、少女と一緒に居るのか。

その理由すらわからなかった。

ほんの少しだけ、生きている実感てヤツが

欲しかったのかもしれない。

行為後、横たわる少女の脇に、

そっと二万五千円を置いて立ち去った。

もう、彼女と会う事は無いだろうと思った。


決して、それは。


部屋の出掛けに視界の隅に映った彼女の制服が、

教師である妻の勤め先のものだと気付いたからではない。





2002年10月08日(火) 至福。



目を閉じて、夢の世界に生きること。






2002年10月07日(月) 女教師→主婦。


いつも、いつも。

つまらなそうに空を見上げる生徒がいる。

私は担任など、持っていない。

教職について二十年弱。

一目見れば、生徒の事が大体わかるなんて。

幻想も良い所だ。

私は、私の事すら、良くわからない。

今の夫とは、何処で知り合ったっけ。

もう、良く覚えていない。

どうでもいいのかもしれない。

安定した収入と、今日と変わらない明日。

何の不満があると言うのか。

わからない。

いつも、いつも。

つまらなそうに空を見上げる生徒がいる。

本を読みながら生徒の間を巡回する癖のある私。

近付くと、

汚らわしいモノを見るかのような目で見られる。

謂れのない侮蔑を、教師である私が。

何処かで、こんな目を見た事がある。

安定した明日を求めて何が悪いの。

子供は、大人になる代わりに

『希望』という名の無鉄砲さを、捨てるものなのよ。

そんな目で、私を見ないで。

そんな目で、私を蔑まないで。

何処かで、そんな目を。

疲れた足取りで、重たい買い物袋を両手に下げて。

玄関の段差分すら足が上がらない。

立ち仕事だもの、仕方がないわ。


「ただいま・・・・」


そう言って顔を上げた先に居たのは。

視線の先に映ったモノは。


「・・・おかえり。」


あぁ、あの視線。



旦那と同じ目だったんだ。





2002年10月06日(日) 少女→???


薄暗がりの中、私は横たわっていた。

変なオヤジの指が、身体中を這いまわっていた。

娼婦って、凄いと思う。

毎晩、毎晩、

身体一つで『自分の価値』を決めて歩ってる。

目に見えるモノが、安心だと、知っているから。

そう言う意味では、私は『ブランド品』だと思う。

若いし、制服着てるし、それなりに可愛い顔もしてる。

演技も出来る。

可愛い声一つで、簡単にオヤジは落ちてくれる。


「ねぇ、ココ、いいかい?」


いちいち聞くな、ウザってぇ。


「ウンvV キモチいいよvV」


馬鹿らしくなる。

でも、オヤジは目に見えるモノをくれる。

私の価値をそのままくれる。

それに、シラけた顔してても、

薄暗がりだし相手は気付かないからね。

可愛い声には自信がある。

私の価値を決める、大事な武器だ。


「ねぇ、キミって、『アイ』信じる?」


・・・は??

何言ってんだ、このオヤジ。


「『アイ』だよ、『アイ』。『愛情』の『アイ』」


・・・信じてない。

信じない。

それは、私の価値にならない。

目に見えないモノは、信じるには弱過ぎる。


「・・・信じて・・・ます。」


演技は得意だけど、嘘は上手くない。

自分を偽ったら、自分の価値が見えなくなる。


「そっか・・・。そう言う子もいるんだね、今時。」


オヤジの執拗な愛撫は構わず続いたけど、

私は。

其れが、其の行為が終るまでずっと、私は。




今日の私の価値は『二時間・二万五千円』、だった。






2002年10月05日(土) 少年→青年。


とにかく、とにかくダルかった。

オレにはオレ以外のナマモノが


『モンスター』


に、見える。

勿論、奴等の発する言語は解せない。

だって、オレ独り、『チキュウジン』なんだもの。


・・・そんな下らない事を考えながら、

煙を空へと吐き出した。

衣替えがあったばかりで、冬服ではちと暑い小春日和。

長袖のYシャツを第二ボタンまで開いて、

裾を学生ズボン

(オレの学校はダサくも制服が学ランだ)

から出して。

確か、マンガで読んだんだと思うが、

そこに出てくる男子学生が

銀のチェーンをズボンに付けてて。

何か、カッチョよかったので、オレもマネして見た。

まぁ、別に、大して意味は無いんだけどね。

耳に直接挟む形のイヤフォンで、オレはレゲエを聞いていた。

次に流行るのは、絶対レゲエ系だと思うんだよね。

今は何か、ジャズ系がアツいみたいだけどさ。


ガッコの屋上は、オレの秘密の場所だ。

ここはとてもいい風が吹く。

それにタバコの煙を乗せると、

終わりが無さそうな真蒼な空を、

俺の代わりに何処までも遠くへ流れて行った。

それがなんか、イっちゃいそうにキモチ良かった。


突然、右耳のイヤフォンがばちんっともぎ取られた。

痛かった。

痛む個所を優しく擦りながら、

座り込んでいた処から顔を上げたら。


『モンスター』がいた。


男か、女か、わかんなかった。

『チキュウジン』のオレには、

『ウチュウジン』の雌雄は判別出来ない。

「                 」

『モンスター』が何か言ってる。

わからない。

オレには、左耳からのレゲエしか聞えない。

いきなりイヤフォンを取られたコトにムカつきながら

それを取り返してもう一度耳にはめながら、オレは言った。


「アンタ、オレの世界が変えられんの??」


もう一度座り込んで、下を向いた。

顔を上げると、『モンスター』ばかり見えるから。

それに、大抵こう言うと『モンスター』はオレから離れた。

向こうの言う事はわかんないけど、

コッチからの言葉は通じるみたいだ。

深く吸い込んだタバコの煙が、

レゲエと一緒に心に染みた。


もう一度、ばちんっとイヤフォンが取られた。

やっぱし、痛かった。

ムカついた。

なんなんだ、コイツ。


「変えてやるよ。」


・・・は?


「オマエの世界、変えてやる。」


はっきりと、チキュウゴで

ううん、ニホンゴで聞えてきたその言葉。

レゲエも聞えなくなったし、

世界の所謂『喧騒』ってヤツも聞えなかった。

久々に、通じる言葉を聞いた気がした。

驚いたオレは、とりあえず言った。


「レ、レゲエってアンタ、イけるクチ??」





2002年10月04日(金) 口。



食べちゃうから。




2002年10月03日(木) スキンシップ。


愛していると、伝えたくて

ずっと、手を握り締めていた。

握り返してくれるあたたかさが

『イキテイル』と言う証拠だった。




2002年10月02日(水) 風邪。


感染されました。

口移しで感染させられるのは

不可抗力なので

ヤメテ欲しいデス・・・(笑)




2002年10月01日(火) 逃げる。



何かから、常に


逃げている。




 既知  置場  未知


本田りんご

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