コトバアソビ。
無断引用お断り。

2002年11月30日(土) 先立つ不幸を。


僕は、死ぬ事にします。

焼いて貰って

灰になって

大地と

空と

海と

この地球と

同化します。

今まで穢れる事がなかった魂を

全てと同化する事で

汚そうと思います。

どうか、お許し下さい。

愛すべき、アナタへ。




2002年11月29日(金) 二分された心。


アナタを好きな心と

アナタを好きな心が

二分して

自分が見えなくなるんです。

お願いだから

私を捨てないで下さい。




2002年11月28日(木) 孤独死。


構ってくれないなら

自分から

意識を

手放します。




2002年11月27日(水) 恋。


見上げるのは空。

交差する矢印。

恋してるのは誰だ!?



2002年11月26日(火) 泣きたい時。


ほら、何時の間にか。

アナタの事しか考えられない。

どうして抱き締めてくれる処にいないのよ。




2002年11月25日(月) 緊張。


震える手。

握り締める祈りのカタチ。

寒くもないのに震える膝。

握り締めていたのが

貴方の写真だったって事

誰にも内緒です・・・





2002年11月24日(日) m


会えない距離が

会えない時間が

忘れられない体温が

柔らかな唇の感触が

すべらかな舌の接触が

全てが私をせつなくさせる。

心がきりきりきりきり切り裂かれるような。

この、甘い痛みに酔い痴れる。




2002年11月23日(土) 舌でなぞる。


好きだって

一番伝わる

唇の感触。




2002年11月22日(金) 紅葉。


月。

星。

夜空。

漆黒。

紅。

紅。

橙。

黄。

緑。

朱。

月。

星。


貴方。




2002年11月21日(木) 中距離恋愛。


長い間

長距離片想いをして来た私にとって

彼との距離は『中距離』なんです。

彼は『遠距離だ』と言い張るけれど。

会おうと思って会える距離は

『遠距離』とは言いません。

・・・と思っていたんだけど。

『会おうと思わなきゃ会えない距離』

今日みたいな日は、少し遠く感じます。




2002年11月20日(水) 頑張ったね。


まさか、こんな風に

父親の頭を撫でる日が来るとは

思いませんでした。

小さい子にするそれのように

優しく、優しく、髪の毛を梳くように。

頑張ったね。

父46歳、娘19歳の出来事。




2002年11月19日(火) 見たくもない。


そんな名前、見たくもない。

いっそ、死んでしまえよ。

今直ぐ消えて無くなれよ。

この売女。

嫌悪するよ。

気持ち悪い。

息をするんじゃない。

いいから、今直ぐ息絶えてしまえ。

お前なんか、生まれなきゃ良かったのに。




2002年11月18日(月) きみがいない。


学校から疲れて帰ってきた。

父親は病んでいて

母親は看護に行き

弟は学校だった。

今まではそんなの、どうでもよかった。

玄関を入った処直ぐの扉。

其の向こうにきみがいたから。

呟く「ただいま」だって

無駄にならなかった。

でも。

もう、扉の直ぐ傍に君がいるかもしれないと

そっと扉を開ける必要も

「ただいま」って言いながら頭を撫でてあげる事も

寒い京都の冬を乗り切れるように

ストーブをつけっぱなしにしておく必要も

全く無かった。

広くも無いリビングが寒々しかった。

きみの食事皿も、水飲みも、お風呂での専用ブラシも

毛布も、タオルも、勿論フードも

何も無かった。

余り写りの良くない被写体のきみの

想い出を留めた絵は存外に少なかった。

帰ってきた暖かいはずの「家」には

誰もいなかった。

淋しかった。

此れと同じ孤独を

きみは留守番しながら感じてたのかと思うと

涙が溢れた。

冷え切った手足は

暖かい湯船に浸かっても冷えたままで

そう思うのは心が冷えているからで

どうしても壊れたままの心は

涙を流す事さえ疲れ果てたと訴えた。

「涙が枯れる」とはこう言う事なのかと思った。

死ぬとはこう言う事だ。

傍にいるなんて嘘だ。

想い出なんていらない。

それを留めた写真も。

ただ、手を伸ばした其処に

絶対的な体温さえあれば。

それだけで、笑う事が出来るのに。

私の目の届く範囲には

私の生きて行かなければならない世界には


もう、きみがいない。




2002年11月17日(日) キャラ付け。


私の事を

『今までになかったタイプだ』

と言う貴方。

『それわかって益々好きんなった』

って。

何処がどうだからこう言われるのかわからないけれど

本音を言って益々好きになってもらえたのだから

それでよしとしよう。






2002年11月16日(土) 今日を生きる。


今日と言う日に

生を受けた者が居る。

少しも変わらない

今日と言う日が過ぎる事で

歳をとって来た。

昨日も今日も明日も。

そうやって歳をとる。

今日を生きる。

それでいいじゃないか。

今と言う時を大切に、前に進めばいいだけさ。




2002年11月15日(金) 未来を生きる者。


未来を生きる者に、会いたいと思いました。

其の手に未来をまだまだ一杯掴み取る存在に。

抱き締めて、自分に其のパワーが移ればいいのに。

でも、私の両手は死の香に塗れていて

力一杯抱き締める事が、きっと出来ない。

出来ない、出来ない、きっと出来ない。




2002年11月14日(木) 嗚咽。


死んだ時に初めてわかる生命の重さ。

死んだ時に初めてわかる心の割合。

死んだ時に初めてわかる『アイシテイル』と言う事。

帰って来た時には、

体液と言う体液が出きっていて

それでも私は、気付く事無く

ふと不安になって声を掛けた時には

もう帰らなかった。

ただ、それだけの事。

もう見えない目を開いたまま

空を見詰める君が

最期に見たものはなんですか。

もう喋る事のない君が

最後に会いたいと想ったのは。

君はこの世に生まれ来て

私と出会えて

幸せでしたか。

もうこの声が届く事のない遥かなる君へ。

私は、君と出会えて、共に生きれて幸せでした。

無条件の、そして一杯の愛を、どうも有難う。

嗚咽をあげても、それだけは伝えたかった。

どうも有難う、どうも有難う、どうも有難う。

でも今日だけは

貴方を想って泣かせて下さい。

迫り来るのは後悔の嵐。

ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。

どうしてもっと、

あの時なんで、

最期だけでも一緒にいられたら。



貴方は、私と生きれて、幸せでしたか。





2002年11月13日(水) 摂理。


空を見上げました。

お月様が二っつありました。

良くみたら街灯でした。

真っ黄色に色付いた銀杏を

真っ黒の油絵の具を

べったり塗ったような夜空に

透かし彫りしていました。

お月様が二っつ。

星も瞬かない夜の、御伽の国のようなお話。





2002年11月12日(火) キス。


さっきまでご機嫌だったあなたが

人懐っこい笑顔から急に真顔になって

二人の間の空気が濃いモノになると

『来るっ』って思うの。

でも、今日は、流石に読めませんでした(笑)

不意打ちのキスに、

柔らかな舌に、

私は驚くばかりだったのです。




2002年11月11日(月) 笑。


心の底から笑うってキモチイイ。

百万本の薔薇よりも、

おっきな輝くダイヤよりも、

心の中に太陽を。

あなたに あなたに あなたに アゲル。




2002年11月10日(日) 恋文。


今まで言えなかったコトバを

自分の手から生み出して

そっと封筒に閉まった。

切手を貼らずに、机の中に。

届かなくていい想いは、

言うだけ苦しむと思ったから。




2002年11月09日(土) 母親。


ウチの従兄に彼女が出来たんです。

びっくりして、私の母と討論会。

『相手の娘ぉ、めっちゃ可愛いねんてー!!』

『いくつ?』

『26』

『そりゃ前に彼氏絶対いたな』

『そりゃいるやろー、26やでー!!?』

『アンタが言うんかいな(笑) アンタ、19やで。

 そんなん言うんやったらアンタも相手はよ見つけななー(笑)』

『あ、あはは・・・そ、そうやな・・・』

そんなに私、彼氏いなさそうですか。(笑)

何も知らない母なのでした。



2002年11月08日(金) 無題。


妬気持焼くぐらい好きだなんて。

絶対、言ってやらないからっっ!!

電話の向こうの声に向って。




2002年11月07日(木) 拠所。


どうしても、切羽詰ってしまった時。

どうしても、凹んで帰って来れなかった時。

どうしても、泣いてしまいそうな時。

どうしても、自信が持てない時。

アナタの笑顔に会いたくなります。

アナタをぎゅってして、キスして、互いに暖め合えたら。

アナタに会いたくなります。

会えないと、わかっていても。




2002年11月06日(水) しゃぼんだまとんだ。


透き通った硝子よりも蒼くて白い

踏んずけたらパリンと割れそうな月の夜に

白い息を吐きながら

三階のベランダで

しゃぼんだまを吹きました。

貴方の代わりに何処までも自由に飛んで生きますように。

そう祈りながら息を吹き込みました。

幸いにして月は明るかったけれど

一寸先は闇だったので

しゃぼんだまは何処までも飛んで生きました。

割れる所は見ていないのだから

きっと何処までも飛んでいった筈。

きっと、何処までも、自由に。



2002年11月05日(火) 喧嘩。



どっちが上なのか


ちょっとはっきりしちゃった瞬間。





2002年11月04日(月) オイシイハナシ。


やっぱり好きだわ。

傍にいるだけでこんなに胸が苦しいもの。

こんなに安心できるもの。

やっぱり好きだわ。

負けないんだから。




2002年11月03日(日) 変なのかな。


彼に会える事よりも

彼女と一緒に居れる事の方が嬉しいだなんて

私、変なのかな。




2002年11月02日(土) 無数に時が行き交う場所。


目に見えない。

けれども、確実に流れ続ける其れ。

老いて行く。

怖くなんか無い。

錆びて、飛べなくなって行く。




2002年11月01日(金) 死ぬのはニンゲンだけじゃない。


もう、長くないのかもしれない。

犬は賢いから。

自分の死期を知っているって。

死に際を人に見せないって。

もう、長くないのかもしれない。

骨と皮ばかりで、耳をぶくぶくに腫らせて

両目が見えなくて、足腰も立たずに歩けない。

抱き上げて、少し、淋しくなった。



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本田りんご

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