猪面冠者日記
今さらだが当分不定期更新

2015年06月28日(日) 大奥12巻、メロディ8月号(バレあり)

 26日は雨降ってて、この天気で本買いに行くのはなあと思っていたんだけど、夕食を母の運転で食べに行ったので、その帰りに本屋さんに寄らせてもらって12巻を無事発売日に読むことができました。この間ブランクを一気に埋めたばかりで新刊を読める嬉しさよ。途中の大どんでん返しには私ももちろんびっくりしましたよ。27日発売のメロディ8月号では12巻の続きが読めるということだったので、こちらは今日買ってきた。

 まず12巻。家斉と茂姫はやっぱりああなっちゃったか。多分家斉は途中から変わるんだろうなあと思っていたのでそれ自体は想定内でしたが、正直もっと闇落ちしちゃうものと思っていたので、あれでも結構安心しましたわ。そしてメロディ8月号でぽつりと漏らした家斉の本音。まあやっぱりそうなのね〜。ただこれに関しては茂姫の方こそ文句言いたかろうよ。お前がもっとしっかりしてりゃ茂姫も志賀もあんなことにならずに済んだんじゃー。はあ…。我が子を次々に殺され、妻たちがあれほど苦しめられてもなお最後まであの怪物の母親を母親と思い続けるしかなかったのか、と思うと暗澹たるものがこみあげてくるな。ま、それでも「人でなしであった」と言えるようになったことは、かすかな救いなのかもしれない。

 茂姫とお志賀の深謀は恐るべしですね。ああ、あの病んでいた(振りをしていた)茂姫と家斉のやり取りには、三巻の家光と有功における『これが二人の一番幸せな時であったかもしれない』をあげたいですね! 大奥にはこのパターン多いけどさ。お互い未熟で無力で本当に何者でもなくて、ひたすら辛いんだけど、でも遠い道を振り返ってみれば、二人がただの男と女でいられたのはその時だけだったんだという。二人がただの男と女でなくなる時というのが、お互い同時に訪れればいいんだけど、それはなかなか…。

 メロディ8月号では阿部正弘登場。そして後の十三代将軍家定こと祥子登場。でもって12巻の予告で阿部さんが言っていた「美しい男」とは瀧山だったーーーー。篤姫だと思っていた私、残念はずれ(笑)。でも十四代将軍継嗣を巡って、阿部は一橋派、家定・瀧山、それから今回登場はなかったけど家定の乳母歌橋、家定の生母本寿院は南紀派で、対立するんだけどな。これからどう道が分かれていくのだろうか。恐らく誰にとっても過酷な道のり。阿部正弘は安政四年に39歳で、家定は安政五年に35歳で死ぬ。一方の瀧山は明治九年まで。今から想像しただけで辛いなあ。

 そう言えば冒頭に阿部正勝の幼少時のエピが出てきましたね。家康がまだ竹千代だった頃(家光にそっくりじゃないか)、今川家に人質に出されて以来の主従の絆。家康と三河武士のエピソードにはこういった忠臣譚がいくつもあるんですな。その中に阿部と同じく家康の身代わりとなって体を張ったエピソードを持つ武将がいましてね。井伊って言うんですけど。…まあ今後が楽しみですな。
 しっかし家慶はクズだな。父親のこういうところが、家定が生涯子供がいなかったこと、そして彼女が一橋派を毛嫌いする伏線になっていくのだろうか(一橋慶喜の父、水戸の徳川斉昭は並外れた好色であった)。

 あー、このまま雑誌読みになってしまうかもしれない。それがやだから今までずっと我慢してたんですけど。




2015年06月21日(日) ハイネケン誘拐の代償

名古屋シネマテーク 14:30〜16:05 95分

 暑い。いやまだまだこれからさらに暑くなるのは分かっているんだが。朝は昨日お出かけ先で買ってきた食パンをむしゃむしゃ。んまいなあ。そうそう行ける所じゃないけど、また買ってこよう。午前中は美容院。カットはもちろんだが、湿気で髪がはねて毎朝の直しが面倒なので、この時期恒例の部分ストパーも。終わってタイミングがよかったら、映画を見に行こう。シネマテークで13日からやってる「ハイネケン誘拐の代償」が見たくて。

 美容院は1時過ぎには終わったので、家で軽く食べてから映画館へ。整理券は五番目だった。あれ、人気ありそうだけど、そうでもないのかな。

 内容は面白かったけど、予想以上でも以下でもない内容。サブタイの「誘拐の代償」ってのは、犯人グループ側が誘拐に成功した後のすったもんだをさしているんだろうけど、仲間に対する疑心暗鬼とか巻き添えを食ってしまう家族に対する申し訳なさとか、その辺の描写がまさにその辺にあるような感じで、もうちょっと他とは違う膨らまし方でできなかったものかと思った。誘拐されても最初から最後まで不敵でいるハイネケン爺さんはかっこよかったけど、アンソニー・ホプキンスならもうひと暴れしてくれないと物足りないよ。それこそ犯人側の一人を監禁室におびき寄せて顔の(以下略)。いや一応実話ベースだからそんなことできませんけど。

 それよりこんな凡庸な犯人グループ相手に結構手こずっちゃうオランダ警察こそいろいろまずい。そりゃあハイネケン爺さんも自前で警備会社作るわってなるわな。

 金山の成城石井でトマトソースやハインツのフォンドボーを買って帰宅。フォンドボーは今度カレーか煮込みハンバーグを作る時に使おう。




2015年06月14日(日) 国際市場で逢いましょう

センチュリーシネマ2 10:40〜12:55 127分

 昨日はお昼間に室内で二時間立ちっ放しという苦行をしたので、昨夜は早めに寝て8時までぐっすり寝た。おかげで今朝はすっきり。大須ベーカリーで先週買ってきたイギリス食パンをトーストにしてむしゃむしゃ。

 本日は韓国映画「国際市場で逢いましょう」を見にセンチュリーシネマへ。名古屋では5月23日からやっていたのね。ださいタイトルからまあいっかとスルーしていたんだが、あらすじを読んだら「朝鮮戦争とその休戦以降の波乱の時代を生き抜いた男の物語」という感じで面白そうだったし、そのうち他でも高い評価の声が聞こえたので、見に行くことにした。

 タイトルやポスターから受けるのどかな印象とは裏腹に(冒頭がフォレスト・ガンプよろしく白い羽根ならぬ白い蝶がふわふわと大画面を縦横無尽に飛んでいくのだ)、朝鮮戦争による一家離散や、戦後の貧困等、シビアな場面の方がずっと多い。例えばドクスと一緒に西ドイツの炭鉱へ出稼ぎに行った数多の韓国人炭鉱夫。みんなが無事に帰れたわけじゃない。ベトナムの戦場もまたしかり。そして誰より生き別れたドクスの父と妹。

 まあそうして内容はいたってシリアスなんだが、韓国映画におなじみの骨肉の争いは意外にそれほどは出てこない。あくまで物語はベタベタの「古き良き男」であるドクスが激動の時代を愛する家族を守りながらたくましく生き抜いていくというもの。またドクスの幼馴染ダルスとの、トム・ソーヤとハックルベリイ・フィンを髣髴とさせる楽しい友情や、若い頃の甘酸っぱい恋愛も、実に味わい深く描かれている。

 映画全体を貫くのは、監督の亡き父−ドクスほど波乱万丈ではないにしろ、貧しい時代の中で苦難を子孫に継がせぬよう懸命に働き、韓国をアジア一豊かな国にした世代たち−への思いである。要するにどこかノスタルジックなのだ。

 ちなみに本国では映画のノスタルジックな面に対して「過去を美化している」という批判もあったようだが、なあに、我が国の「三丁目の夕日」に比べればどうということもあるまいよ。過去の美化というのは、ああいうのを言うんだよ! ああそう言えば「国際市場〜」も画面が全体的に黄色っぽく、それこそ「三丁目の夕日」っぽいけどね。でもま、何から何までこっちのほうが断然いい。ただこの辺の感覚は、戦争がまだ終わっていない国だからこそなのかもしれない。

 逆に監督の父親がまだ生きていたら、ヤン・イクチュンの「息もできない」のような映画になったかもしれないな、とも思う。「息もできない」に登場する父親たちにはドクスのような輝きはない。世間に心を蝕まれ、怒りと暴力によって家族を不幸にする。それもまた韓国の、と言うよりあらゆる世界の親が持つ負の一面だろう。この辺の過去の暗部は監督のユン・ジェギュンも分かってはいただろう。分かった上で、あくまで娯楽であることを選んだ。結果的にそれでよかったと思う。

 今日の客は男女比ほぼ均等だったんだけど、50代か60代ぐらいの方が多かったかな。後半はウェットな展開のせいもあって、狭いセンチュリー2が皆の衆の鼻水をすする音に満ちておりました。特にクライマックスなんて、私の隣に座っていたおじさんが声出して泣いてたくらいよ。涙脆い人なのかもしれないけど、大の男をここまで落とすなんて、すごい映画だわ。奥さんと一緒に見に来てたみたいだけど。はー、それにしても韓国ではこんな娯楽歴史ドラマのお手本と言っていいようなものが作れるんだね。なのになんで我が国はよりによって「ALWAYS 三丁目の夕日」なのだろう。本気で劣等感を禁じ得ない。

 パンフは即買い。それにしてもこの映画、この邦題はもうちょっと何とかならなかったのか、と見終わった今にして思う。だって内容の濃さと全然合ってないよ。なんだよ逢いましょうって、有楽町で逢いましょうのノリかよ。ちなみに原題は「国際市場」でサブタイトルの英題は“Ode to my father”。ここは英題を直訳して「我が父への頌歌」とでもした方がよかったんじゃ。頌歌だと硬すぎるんで、賛歌とかでも。

 見終わった後韓国料理が食べたくなった。いや、ドクスがドイツの炭鉱に出稼ぎに行った時に、毎日ジャガイモばっかり食ってる中で、韓国料理を用意するシーンがあるんだけど、それが本当においしそうで。ああしかしあいにく東京純豆腐はお昼時で満員行列だったので、札幌カリーにいたしましたとさ。

 帰りに近所の本屋でりぼん7月号を買っていった。柊あおいがりぼん創刊60周年記念企画の一つとして「星の瞳のシルエット」の番外編を描いたというので…。




2015年06月12日(金) 久々の夏コミです

 本日、当落通知が来ました。猪面冠者、ン年ぶりの夏コミ参加と相成りました。場所は西ゆ10bです。

 ここ数年は冬がデフォルトだったので、正直つらーい。だってあのクソ暑い中にずっと座ってなきゃいけないんだもの〜。ついでに言えば原稿の準備もしていないぜ(ボカ〜ン)。

 ま、でも頑張りますよ。新刊はベトナム編の続きです。お楽しみに。




2015年06月09日(火) サンドラの週末

ミリオン2 20:20〜22:05 95分

 火曜はダブルポイントデーだから夜の回で何か見よう。あ、この間なんかのバラエティーでおすぎが「サンドラの週末」をおすすめしていたなあと思い出し、ほぼそれだけの理由でなんとなく見に行くことにした。ほんとは「真夜中のゆりかご」に行きたかったんだけど、あいにくもう夕方の回しかやっていない。しかも12日までだから、要するにもう見られないということ。ああ、この間の土日で行っておけばよかったかなあ。でもあの週は「イマジン」が最終だったし、「百日紅」も今確認したら名演の13日からの回は10時20分からの一回のみで、やっぱりあの日しか行けなかったんだなあ、と再確認。映画はなるべく早め早めにいかなくちゃと分かりつつ、なんやかやで後回しにしてしまって毎度このざま である。ただこればっかりはその日の気分もあるからなあ。難しいわ。

 帰宅してすぐ昨夜のシーフードカレーに火を通して、COCO壱番で買ってきた白いご飯にかけて食べる。近所にお弁当屋さんがないので、白いご飯が一人前だけ欲しい時C0C0壱番は便利だわ。

 太鼓の散歩をちゃっちゃと済ませて伏見へ。駅から出たら御園座がなくなって、周囲がシートで囲まれていてびっくり。ああ、建てかえるんでしたっけ。カウンターで整理券をもらったら005。ううむポイントデーのわりにはなあ。まあ地味な作品っぽいけど、マリオン・コティヤールがこれでアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたし、もうちょっと入っててもよさそうなもんじゃないですかね(最終的にはそこそこ入っていたかな)。

 結構蒸し暑いんで、開場を待っている間喉が渇いてきた。カフェでアイスゆず茶を買ってごくごく。

 それにしても事前情報をほとんど仕入れずに行ったせいもあって、「ぎゃ、こんな話だったのかよ」とびびらされる所が多かった。そもそものっけからしてサンドラの状況が過酷ですよ。「病気でしばらく休職して復帰したら、解雇を告げられ、それじゃ困ると言ったら今度は、『どうしても君を雇うとなると、他の連中のボーナスをカットせざるを得ない。なんなら君の同僚16人でもってその件で多数決をとろうじゃないか』と告げられる」んですから。で、上司の言葉どおり、まず一度彼女以外の同僚たちの間で多数決がとられるんですね、皆のボーナスか、サンドラの雇用継続かという。最初の多数決ではサンドラ解雇という結果になるんだけど、サンドラの同僚の一人が強固に異を唱えてもう一度多数決をとろうということになる。でもサンドラ自身は病み上がりからここまでの展開のいちいちに すっかり参っていて、二度目の多数決に向けて何かしようって気力がもうない。

 で、映画はそんな彼女に例の同僚が「もう一度頑張ろうよ」って電話してくるところから始まるというわけ。…へこむわ! ま、普通に考えたらこんなことを社員に強いる会社なんぞとっとと見切りつけた方がよさそうなもんだけど、二児を抱えておまけに新居を購入したばかりのサンドラとしては、辞めるわけにはいかない。サンドラは夫も働いているんだけど、夫の収入だけでは生活が成り立たない。どっちにしても収入は必要だということと、同僚の励ましもあって、サンドラはなけなしの気力を振り絞って二度目の多数決で勝つために、土日を使って同僚たちへのロビー活動を始めるのでした。

 この冒頭の展開だけで見ているこっちは「うへえ、もうやだ」って感じなんだが。病み上がりで職場復帰って、それだけでも不安でいっぱいなのに、こんなひどい目に遭った挙句、その上なお、こんな決議のロビー活動なんて耐えられない…。例えぴんぴんしてたって、この状況は辛すぎるよ…。でも件のバラエティでおすぎが「希望が抱ける話」だと言っていた…ような気がするので信じて見続けることにした。それにかなりきつい展開ではあるものの、マリオン・コティヤールさんは相変わらず見とれるしかない美人だし、旦那はとにかくサンドラに優しいし、気ぃ使ってくれるしで、どうにかストレスフルの臨界を下回っている。やっぱり娯楽である以上、描かれている状況が深刻であればあるほど、こういうバランスは大事よな。じゃない と客が生理的に耐えられないもの。まあ実際にこの手の若い夫婦の場合、女房は心身共にゾンビ状態でとても観賞に耐えうる外見じゃないだろうし、旦那は妻の状況にも見て見ぬ振りで子供の世話も任せっぱなしというのがデフォルトなんだろうけど。

 で、いよいよ映画のメインであるサンドラのきっつい土日のロビー活動が描かれるんだけど、散々覚悟したせいか、見ていてそんなにきつくはなかった。別に何かが劇的に好転するわけではなく、サンドラにひどいことを言う同僚もいるし、上司は相変わらずクソ野郎なんだけど人も世の中もそう捨てたもんじゃないということがじんわりと伝わってきて、とてもよかった。誰よりサンドラ自身がそういうものを実感していることが、伝わってきて。平日夜の映画鑑賞ながら、とてもさわやかな気持ちで映画館を後にすることができた。もっとも、今現在無職で就職活動中の人がこれを見て同じような気分になれるかどうかは保証しない(ボカ〜ン)。




2015年06月07日(日) イマジン

名古屋シネマテーク 16:00〜17:55頃 105分

 眠い。だが犬飼いとしては遅くとも8時には起きねばならぬ。今日の予定としては4時からの「イマジン」見に行くぐらいだから、本来ならもっと遅くまで寝ていたいがな。ちなみに昨日名古屋ミニシアター回数券を一セット買ったから、用意はそれなりに万端よ。

 11時半頃に家を出てまずはまっすぐシネマテークへ行き整理券2番をゲット。この映画館でこんなに早い番号を取れたこと、なかったかも。それから矢場町へ行って雀おどりでおむすび定食。栄界隈をぶらついた後、また今池へ。郵便局で雑用を済ませたり。

 リスボンにある全盲者支援施設にやってきた新しい指導教員。彼自身も全盲たが、杖も持たず犬も連れず、施設内はおろか、車が行き交う町中ですらも一人で歩き回っていた。「誰だって僕のようなことができるようになる」と彼は生徒たちに言う。生徒の中には「本当は見えているのでは」と彼を疑う者もいたが、中には興味を抱く者もいた。しかし彼のそのメソッドはかなりの危険を伴うもので、施設の関係者たちは危機感を覚える。

 全く見る予定ではなかったんだけど、ツイッターのRTで回ってきた感想に興味をそそられて行ってきました。いや、思わぬ拾いものでしたよ。だけどまずねえ、とにかくはらはらしっ放しだったよ、何せ全く見えない人がほとんど聴覚と直感だけで町中を歩き回るんだもの。それもヨーロッパの古い町中をですよ。市街地の歩道なんて大人が二人並ぶのがやっとの幅だし、あちこちに段差はあるし。しかもその狭い歩道のすぐ横を車がびゅんびゅん走ってるしねー。またヨーロッパだから車の運転が荒っぽいんだ。

 けれでもその街並みの美しいこと。初夏のリスボンなので、街全体が黄色い光で包まれているんですよ。本当に印象派の絵画みたい。映像美だけで木戸銭の価値はある。まあ、映画の登場人物たちはそれを見ることはできないんだけど…。

 眩しい外界がある一方で、彼らが暮らしている施設は古びた石造りの建物。大昔の修道院みたいな建物をほとんどそのまま使っているんだけど、ここが日中でも結構暗いんだ。まあ全盲の彼らにとっては室内が明るかろうが暗かろうが同じことではあるんだけど。で、当然危険だから彼らはそこから一歩も外へ出させてはもらえない。付き添いなしに門へ近づくと、すぐさまスタッフが飛んできて連れ戻される。まあそうやってピリピリした事態が描かれるわりには鍵がかかってない扉とかがあったりして、大してちゃんとしていなかったりするんですが。しかも出たら車道は目と鼻の先という所の扉ですよ。この辺の雑さはやはりラテン系だからだろうか…。まあそれはさておき、この外と内の対比の描写が見ている者の感覚に実に効いてくる。あの陽光に満ちた外界にあるのは単に美しい景色だけではないのだ。そういうことが伝わってくる。

 ちなみにこの日の回は音声ガイド付き上映として告知されていて、視覚障害の人たちが付き添いの人と一緒に大勢見に来ていた。さすがにこの狭くて段差もあるシアターの中へ視覚障害のある人が十数人入るのには時間がかかり、なおかつ一人一人に音声ガイドの機器も配っていたから、上映のスタートがちょっと遅れてしまったんだけどね。しかしこんなに障害者に不向きな施設もなかろうに、特に危ないこともなく終われて本当によかった。

 帰宅して太鼓の散歩をした後は、また矢場町へ。松坂屋で贅沢に一人飯。




2015年06月02日(火) 大奥に読み耽ってます

 先月の24日の日曜日、探し物をしていて東別院のブックオフに入ったら、お目当ての探し物はなかったんだけど、「折角だからちょっと立ち読みしていこ」と、しばらく物色していた。その中でたまたまよしながふみの「大奥」が目に入ったんで、そのまま手に取った。立ち読みじゃなくて家でちゃんと読みたいなあ、と後日近所のレンタルで四巻まで借りてきてしまった。

 まあもともと四巻の家光編までは以前読んでいたので、ひとまずは復習というか再読。一応ここでやめておこうと思ったんですよ。そもそも昔家光編読んだ後「十巻以上たまるまでは放置しとこう」と決めて今日まで我慢してきたんでね。まあしかしもうそれから幾年ですよ。6月26日には12巻が出るじゃないですか。もうそろそろここらで解禁しようぜという悪魔のささやきが聞こえ、結局近所の本屋さんで五巻以降をどんどこ買ってきました。ありがたいことにそこがほぼ全巻置いていたんですな。しかしその本屋、なんで大奥こんなに揃っているんだろう。私のためか(ボカ〜ン)。長いから置いてるとこあんまりないのにね(実際アニメイト金山店にはなかった)。

 しかし件の本屋、なんの嫌がらせか八巻だけなかったので、八巻のみはレンタルでしのぎつつ、ただいまの時点で九巻まで読み終わっております。田沼意次、平賀源内がメインで出ていますよー。「風雲児たち」でもこの辺好きだったなあ。でも「風雲児たち」でも描かれていたけど、この後の松平定信をはじめとする反田沼派による田沼派追い落としは本当に凄惨なんだよね。今の登場人物もほとんどが今後殺されだり、下野されたりするんだろうなあと思うと憂鬱だ。特に誰が土山宗次郎になるのかが、もう気になって気になって。黒木さん辺りが危ないわあ。

 読み終わって余裕があったら感想書く…かもしれない。



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