2009年04月30日(木) |
もうすぐプチオンリーですが |
先日の日記ではうっかり書き忘れちゃったけど、28日の夜のニュースで北野誠の謝罪会見を見た。ちなみに誠兄さんの最新著作「死んだら、あかん!」は十日前に買ったですよ。
会見ではひたすら真顔で謝罪を繰り返す誠兄さん。家族にも事情を説明し・・・、と語る辺りでは涙ぐんでた誠兄さん。山本リンダの時と比べて数千倍シリアスだ。いやもう全くボケる余地のない崖っぷちだ。ああこんな姿は見たくなかった・・・!
まだナイトスクープでは元気な姿が見られるけど、これも収録分がなくなり次第、見られなくなるわけだ。嗚呼。
話変わって5月4日のスーコミはプチオンリーですが、見事なまでになんにも作ってません。荷物も今日ギリギリに出荷したくらいで・・・。ほんに申し訳ないことですが、短いコピー本も用意できません。何か出てるかもと楽しみにしていらっしゃる方々、こんな萎えさすお知らせですみません。や、もう冬が終わってからこっち、夏の新刊の準備で私の少ない脳味噌は一杯でして。大マジで。冗談抜きで朝起きてから日中の仕事中、そして夜夢の中でまで、24時間ひたすらドイツの話を考えています。いや本当なんよ、これ。別にサイボーグ話のネタがないわけじゃないんだけど、そっちを練り上げる脳ぢからが今ないんです。本当にごめんなさいーっ。せめてシシガミぐらいは作ってこうと思ってますが・・・。
■17日金曜日の「週刊 手塚治虫」はご覧になりまして? ええ、ゲストは我らが富野様でしたわね。取り上げられた漫画は「来るべき世界」。初版の「来るべき世界」を見せられて、その(現行の改訂版とは雲泥ほどに違う)本物のペンタッチに魅入る富野。中でもヒロイン、ポポーニャの美しさに発狂寸前の総監督。ひたすら萌え笑った挙句「これこれ! このポポーニャじゃなきゃだめなんですよ!」と高らかに断言。で、「いやもう僕オタクなんて大っ嫌いなんですけど、こうして見ると自分はオタク以外の何者でもないですね!」 こうしてまた総監督に惚れ直した私だ。他にも虫プロ入社時の面白いエピソードを喋ってくれて、もう満足。 この日はもちろん録画したけど、20日月曜日の19時からBS−hiで再放送をやっていたので、そっちを保存した。
■23日のモーニング、へうげ。見た目は黒いが中身は白い、三成の兄登場。て言うか兄なんていたんだ。親父は関ヶ原の合戦に登場したりしてたから知ってたけど。でもってその兄の口から衝撃の事実! 「ああ見えて弟は、ゲヒ殿のことが好きなんです」 うそお! やだあ! あの三成に好かれるなんて、もうそんなの自分が嫌いになるよ! そんなことより大坂では秀頼が誕生しちゃったりして、「はああ・・・」って感じの有楽とゲヒ。幸せなのは太閤ばかりなり。にしてもホヒョンが全然出てこないのが気になるなあ。ぜってーゲヒに対して恨み骨髄でいるんだろうし。むしろこっちの方が「はああ・・・」ですな。助けて右近殿!
■25日。クレカのポイント交換でゲットした図書カードを手に名駅周辺へお買い物に。「心にナイフをしのばせて」が文庫で出ていたので即買う。他には松本侑子版の「アンの青春」とか。 「心にナイフをしのばせて」の単行本を買って読んだのは三年前の九月頃。ちょうど出たばかりだったと思う。中野翠がサン毎の連載でちょっと書いていたので、興味がわいて買った。犯罪被害者遺族のその後の年月を綿々と綴ったこのルポルタージュが、やがてロングセラーとなったのはご存じのとおり。文庫版には加害者である少年Aとのその後のやり取りも少し書かれていた。A、いつのまにやら弁護士は辞めたらしい。ふうん。 名駅を巡った後はパルコへ。17日からパルコギャラリーで「ムーミンプレミアムコレクション」とかって、ムーミンのグッズ展をやっているのだ。て、おお! 昔キングレコードから出てた「ムーミン・セレクション 〜ムーミン主題歌集〜」が復刻されているじゃないか! これずーっと欲しかったんだあ! 「楽しいムーミン一家」の主題歌集なんすよ、これ。もう長いこと絶版で中古でも高くて買えなかったんだよねえ。はあよかったよかった!
■27日。またクラシックコンサート。千住明の後悔を埋める旅は今日も続く(ボカ〜ン)。今日はドレスデン国立歌劇場管弦楽団。行こうかどうしようか散々迷ってたもんで、チケットを買ったのは数日前。S席にしたら一階の最前列だった。ヴィオラとコントラバスが目の前(その代わり金管と木管はちらとも見えないが)。なんでこんなとこがまだ空いてんの? 不景気だから? ふと見れば三階席にも空きがちらほら。 曲目は、R.シュトラウスの「ドン・ファン」「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」、ブラームスの交響曲第四番ホ短調でした。アンコールはウェーバーのオペラ「オベロン」序曲でしたっ。「ドン・ファン」は最近CDが出てたからそのお披露目でもあるのかしらね、今回のツアーは。終わりに「ドン・ファン」のCD買って、ファビオ・ルイージにサイン貰いました。ほんとは先々週キーシンに貰いたかったんだけど(ボカ〜ン)。ファビオ・ルイージは延々と続くサイン者に、イタリア人らしい愛想のよさでクリクリとやってくれました。
2009年04月26日(日) |
スラムドッグ$ミリオネア |
あんま長いのは書けないけど、まあ一応。
******** (5月16日UP) 一ヶ月近くも放置してなんだが、あんまり書くことがない。面白かった! 面白かった! て、ほらもう書くことがない(笑)。あ、ダニー・ボイルはやればできる子。
なんだか「はだしのゲン」みたいだったよな。主人公の兄貴なんて、隆太とムスビを足して二で割ったみたいな奴だし。そして「はだしのゲン」同様、理不尽おてんこもりの展開なんだが、みんなひたすら明るい。あの明るさは眩しいぜ。
2009年04月19日(日) |
「こんにちは アン」第三話 |
さあ、今週も頑張ろう。来週は分からんけど。
・アン、両親が小さな黄色い家に住んでいたことを小耳に挟んで、空想を膨らます。
・トマスの旦那、母ちゃんにせっつかれてしぶしぶ町へ仕事を貰いに。母ちゃん、旦那が町で酒を飲まないよう見張っとけ、とアンをくっつけて行かせる。なんでガキにそんなことさせるかな。ふつーに無理でしょ。
・仕事をくれる人がちょっとの間不在。父ちゃんしめしめとばかり酒酒酒。アンの「だめよ」なんてもちろん効果なし。
・父ちゃんは昼までには戻ってくると言う。ちなみに小さな黄色い家はこの町から歩いて行けなくもない距離。じゃあお昼までに行ってみよう、と町の人に道を訊いて出発。父ちゃんが酒飲みに行って、アンがその場を離れちゃって、その間家から乗ってきた馬車をどうしていたのか謎。
・場面変わって、立派な馬車に乗った貴婦人が道を行く。この貴婦人どっかで聞いた声なんだけど思い出せない、誰だろう。貴婦人、何やらでかい声でひとりごと。「私の親友だったバーサ。この辺りで幸せに暮らしていたのだわ」。また出たよ、うぜえ意味づけが。でもってこの貴婦人、胸に紫色のブローチをしております。ああ、うぜえ。
・道に迷ってたアンは、上記の貴婦人に出くわして無事黄色い家に辿り着く。花々に覆われた庭は、想像以上に美しい。現在ここに住んでいるおじいさんがふと出てきて、このお花は前に住んでた人が育てたんだよ、とアンに話しかける。わけわからん。おじいさんとその一家はとても幸せそうで、ちょっとアンニュイになるアン。でもお母さんが育てたお花が貰えて嬉しい。帰宅後、旦那を見張ってなかったことで母ちゃんに怒られるも、両親の残したものに触れられて、取り敢えず幸せなアンでした。
・ED。お金持ちのおばさんの声は堀江美都子でした。うひゃあ。
でももう私、次回からは見ないかも。でもなあ。例えば最終回でマシュウが出てきて槐柳二の声で喋ってくれたら、泣くよ。もう絶対泣く。
その後、アマゾンで小説の「こんにちはアン」のカスタマーレビューを見る。へえ、去年新潮文庫から出たのか。下巻にあったレビューで、 「二次創作としては、うまくつなげたなあとは思いますが、ほらほら、ここにいれたわよ、あのエピソード、どうよっていう感じがどっと疲れました」 という感想に、大いに共感を覚えたのは私だけではないはずだ。
多分この小説を読むことはないと思うけど(そんな暇があったら本物を再読する)、この小説も今日のアニメよりはましな気がする。なんだかんだっつって、このアニメを下回るのは難しいだろ、ある意味。
ちなみに自分の過去日記を検索してたら予言の書が出てきました(ボカ〜ン)。もう涙が出るね! http://www.enpitu.ne.jp/usr6/bin/day?id=60740&pg=20070121
いっそ「赤い文化住宅の初子」をシリーズでやってはどうか。同じオールDQNならこっちの方が、ねえ。
2009年04月15日(水) |
エフゲニー・キーシン |
18時45分より芸術劇場コンサートホールで。仕事終わってから自転車かっ飛ばして帰ったおかげで開演前にドトールでごはん食べれたわよ。おかげで最初眠かったけど(ボカ〜ン)。初めて生で見るキーシンは写真より外人らしい顔で、なおかつ若く見えた。
キーシンなだけにショパンがメイン。まあとにかく最初から最後まで感激しきりだったわけですが、季節柄、時々鼻啜ったり咳したりしてる人がいたのがねえ。私の斜め二個前ぐらいの人が咳おばさんで、まあそんなに大きな咳じゃなかったけど(当たり前だ)、かなり長いこと小さくケホケホやってて、まあイラっとすること。気のせいかもしれんけど、三回目、四回目ぐらいに咳し始めた時、演奏しながらキーシンがおばさんの方に殺人光線を放っていたよ。
それにしても一回目の休憩でトイレに行ってしまった私。ほんとはそんなに行く気なかったんだけど、保険で行ったんだよ。演奏者に合わせてるんだろうけど、会場の空調が結構きいてたんで。で、戻ってきたらば母が、 「さっき調律師さんが来て調律してったよ」 うわあああああ、見たかったあ(涙)! 行くんじゃなかったあああ!
ええまあ、涙は拭いて。後半の方でしょうかね、休憩ってほどじゃないんだけど一旦引いてすぐ戻って、っていうのがあったんですけど、その戻ってきた時にあの頭がやけにコンパクトになってて「?」と思ったんですが、熱演が続くとまた元のボリュームに戻ってしまい・・・、って、ああ、水で濡らしてたんだね。後半はこれを何回か繰り返してて、ちょっと笑った。あと、引っ込んだ時に年配の女性の姿が見えたんだけど、あれはママなのかしら。
で。サービス精神旺盛なキーシンはアンコールを六回もやってくれました。ま、さすがに五回目の時はかなりおやつれ気味でしたが。あと、六曲目にトルコ行進曲が流れた時、ちょっとみんなが笑ってた(笑)。や、普通二三曲やりゃいい方だろうにねえ〜。四回目のアンコールが始まった時もびっくりしたのに、結局六回。でも十回やった時もあったらしい。なんという体力。あんなに病気持ちみたいな顔してるのに。
帰りにアンコール曲が手書きのマジックで貼り出されていたので、写メ。アンコール曲は以下の通り。
ショパン ノクターン第八番変ニ長調op27−2 プロコフィエフ 「四つの小品」より 4悪魔的暗示 プロコフィエフ 「三つのオレンジの恋」より行進曲 ショパン ワルツ第二番嬰ハ短調op64−2 ショパン ワルツ第六番変ニ長調「仔犬」 モーツァルト ピアノソナタ第11番イ長調 第三楽章トルコ行進曲
さあ、あとはブロンフマンが来るのを指折り待つばかりのワタクシ。今年中に来日するらしいですが、はてさて。
2009年04月13日(月) |
BS世界のドキュメンタリー シリーズ1989 |
ベルリンの壁崩壊から今年で20年と言うことで、NHK衛星第一の「BS 世界のドキュメンタリー」内でドキュメンタリーを放送してくれておりました。ひとまず録画して見た3月30日から4月2日までの五本につき、感想をざざっと。
・ベルリンの壁崩壊 東ドイツ最後の1年 前編 〜通貨統合の波紋〜 壁が崩壊してまもなく、東ベルリンの人間は西の物資を求めた。しかしいかんせん、西の物は西マルクでしか買えない。やがて東西マルクが統一されるまで、両替や輸出入を巡って様々な不正、不正まがいが横行する。 東の店は東の店で、自分とこの商品がさっぱり売れなくなって大弱り。そこでいろいろ苦肉の策を講じるも、シュタージがちょっかい出してきて、冷や冷やしたり。まあしかし安穏と商売してきたわりには、結構みんな悪知恵働くんだなあ。さすが、伊達に独裁体制を生き延びてきたわけじゃないのね。
・ベルリンの壁崩壊 東ドイツ最後の1年 後編 〜突きつけられた現実〜 統一したのはいいけれど、全ての人民公社は国の主導でその経営を見直されることになった。当然潰されるとこもある。カメラマニアならご存じ、ペンタコンもなくなってしまった。しかし中には西側の協力を得て、それなりの業績をあげたりする元公社もあったりして、まあ悲喜こもごも(ま、ほとんどは悲だが)。 経営勘のない東の経営者から公社を買い取り、経営するだけさして、その代わり売り上げはごっそり低く報告して・・・。要するに脱税、なんてケースも。
前編・後編共に、当時実際にそういう経験をした本人が、過去を振り返って語るという形式で、それが余計によかった。
・暴かれた環境汚染 〜東ドイツ市民の告発〜 東側には車の排気ガスにしろ、諸々の産業廃棄物にしろ、それらを明確に統制し、管理するという概念がなかった。ゆえに戦後からこっち何十年、廃液はそのまんま垂れ流し、煙突からは煤煙がもくもく状態だった。東でも環境保護団体が地下活動をしていたが、これらは常にシュタージや、シュタージ非公式協力者の監視の目にさらされていた。 そんな中、一人の地元民が息子の健康のために立ち上がる。彼は環境保護団体と関わることなく、独自の方法で単身、工業地帯に潜り込んだ。そしてそこで衝撃的事実の数々を目にする。その後、彼は環境保護団体と協力し、これに西ドイツのジャーナリストも加わって、綱渡りの現地取材が決行された。 やあもう、半端なスパイ映画見てるよりはらはらした。彼らの活動は無事成功して、西側で告発番組が放送され、東西ドイツ統一後は国による環境改善が始まった。しかし地下水の汚染が改善されるのには二万年かかると言う・・・。
・ルーマニア革命は仕組まれたのか 〜チャウシェスク打倒の裏で〜 ドイツ関連のおまけ、ぐらいの軽い気持ちで録画したのだが、結果としてこれが一番衝撃的な内容だった。 戦後、社会主義国家として再生したルーマニアは、チャウシェスクのもと、ソ連とは決別してアメリカ寄りの独自路線を進んだ。アメリカもヨーロッパにおける覇権獲得のため、ルーマニアを支援し、かくしてルーマニアは経済的には繁栄していった。しかし時代の流れは徐々に変わり、チャウシェスク路線も次第に行き詰っていく。米ソ双方から次第に邪魔者扱いされるようになったルーマニアは・・・。 つくづく国際政治というのは非情の上にもなお非情である。一人一人がいかに切実に生きていようと、世の流れの前には成す術なし。まあしかし、あのチャウシェスクも最初は民意を得ていたのだねえ。それが最終的にはああなって、比べちゃなんだけど、どっかの十二国みたいだよ(ボカ〜ン)。
あと同じシリーズで、3日の深夜にやった「チェコ 学生たちの闘い 〜ビロード革命の内幕〜」も面白かった。
それからその週は10時15分からのニュース「きょうの世界」でも、東欧の現状についていろいろやっていた。シュタージ博物館とかが出てたなあ。二十年を経てようやく、意を決して自分のファイルを閲覧しに来る人もいます、なんてことが出ていたり。もう一週間で頭の中は真っ赤しけ。
2009年04月12日(日) |
「こんにちは アン」第二話 |
4月に入ってからまもなくのこと、いつもROMってるアニメ感想ブログをポチっとしたら「こんにちは アン」などというタイトルが目に入ってきた。は? 何それ。え? BSフジの名作劇場枠の新作? マシュウとマリラに会う前のアンのお話? そんな話モンゴメリ先生書いてましたっけ。いや、回想とかでは出てきますけど。もしかしてティコみたいなオリジナルなのか?
調べてみたらこのアニメ、バッジ・ウィルソンなる者の手によるオリジナルストーリー「こんにちはアン」を原作としているらしい。現代は“Before Green Gables”。何その同人誌。てゆかそんなもんを原作にしてアニメ? もうドロボーのドロボーじゃん。
で、ちょっと話変わって現在の世界名作劇場シリーズについて、知らん人のために説明しとくと、このシリーズはBSフジの日曜7時半枠で復活しているのである。これ前にも日記で書いたかもしれん。あ、昔WOWOWでやってた「パタパタ飛行船の冒険」は入らないのね(まあ日アじゃないし)。復活第一作は07年1月からスタートした「レ・ミゼラブル 少女コゼット」。名劇原理主義者である私は当然のごとくこのコゼットちゃんチェックしたさ。が、あまりのつまらなさにすぐに見るのをやめた。コゼットの次は「ポルフィの長い旅」というマイナーな作品だったが、これはとうとう一回も見なかった。ちなみに二作とも全52話である。
ポルフィ終了後三ヶ月間空白の時が過ぎ、私も次回作については特にチェックもしていなかった。そこへこれだよ。
とりあえず公式サイトを見る。おっ、キャラデが佐藤好春だ。なんかそこだけ名劇原理主義者に媚びてるな(すいませんねもう、はなから敵意ビンビンで)。トップ絵ではアンが子猫と一緒に立っている。て、なんだよこの猫みかんじゃん! 声はTARAKOとか? くうう、こういうとこだけ日ア原理主義者に(以下略)。んで脚本は島田満だって。ナンジョーの(好き)。ロミ空の(嫌い)。あと、レミの(苦笑)。
やな予感で一杯になりながら、それでも砂一粒の希望を抱きつつ、標準モードで予約セット。ああ、このシチュエーション、ものすごーく、ものすごーくどっかであったわねえ!!(ボカ〜ン)
てなわけでまず12日の第二話「アンという名前」から。アンの綴りにeがつく件について、みたいな。取り敢えず出だしから不吉なものがゆんゆん出ている。懐かしいなあ、島田満の脚本。相変わらず物事をちょっとしか考えていない脚本だよ(ボカ〜ン)。「わたしとわたし ふたりのロッテ」とか「若草物語 ナンとジョー先生」とか、いいのもあるんだけどねえ。この二作は群像劇としても割合しっかりしてたし。まあしかしアンはあれだな、レミもかくやのダメ島田炸裂ですよ。もとの小説読んでないから小説が悪いのか島田さんの頭が悪いのか、その辺なんともですが。
まず、ただいまのアンの生活状況。アンは現在トマス一家とお暮らし中。あの、最初に引き取られた「酔っ払いのトマスのおじさん」の一家だ。「私より小さい子が三人もいて」っていう、あれですよ。ちなみに四人目の子はまだ赤ちゃんで、五人目が奥さんの腹の中。しかし奥さん妊娠中だってのに旦那は働きもせず酒酒酒。酒が切れると「買ってこいやゴラオウ」と、腹ボテの母ちゃんのことも平気で度突く。生活疲れと妊娠鬱で心労おてんこもりの母ちゃんは、取り敢えずアンに八つ当たり。長女のエリーザは優しいが、アンと年の近いガキども二人は性悪でアンに意地悪ばかり。それでもアンは空想の世界に喜びを見いだし・・・。はああ、なんかやーな話だよ。
あと諸悪の根源であろう酒浸りの旦那のキャラクターに「この人だってちょっと可哀相なとこもあるんですよ」的演出があってこれまたやな感じ。子供が四人もいてもうすぐ五人目も生まれるのに働きもせず、母ちゃんが必死で稼いだ僅かな金をふんだくっては酒に使っちまい、その酒が切れると母ちゃんに暴力を振るうような奴に可哀相なところって・・・。わけわからん。
んで取り敢えず今日の大雑把な展開は。
・アン、自分の名前“Ann”は簡単でつまんないなあ、と思う。やっぱり私ってだめな子、みたいな。
・アン、母ちゃんの綺麗なショールにちょっと憧れる。このショールを使ってエリーザを育てていた頃は一家の暮らしもまだ幸せだったらしい。
・ガキども、母ちゃんがいない間にショールを使って庭でふざける。咎めるアン。お約束で雨嵐。ガキ一人がふざけている間にショールは川へ。ガキも流される。アン、助けに入る。
・取り敢えず助かって(助かった経緯の描写特になし)、三人は帰宅。ショールを汚したのも川に落ちたのも、お約束でアンのせいになる。
・翌日。ガキども庭で内緒話。「昨日のこと、本当は俺たちのせいだっての内緒だぜ」。内緒話なのになぜかでかい声。おかげで母ちゃんにもばっちり聞こえ。
・以上で誤解とける(ボカ〜ン)。これぞ島田節。
・ちょっと気持ちが優しくなった母ちゃん、アンに「お前の名前の綴りはAnneっていって、昔のアン王女といっしょの綴りなんだよ。お父さんがつけたんだよ。お前のお父さんはそれはそれは空想好きな人でねえ云々」と。ああ。ウォルターとバーサ(アンの実の父ちゃんと母ちゃんね)を無駄にキャラ立てしようとしているのがうざいです。
・井上杏美が歌うOPとEDはよい。ところで井上あずみっていつの間に井上杏美になったの?
まあひとことで言って要するに没です(ボカ〜ン)。来週は「小さな黄色い家」。ああ、アンの生家ですな。「私その家について何度も想像したの」っていうあの黄色い家。きっとまだ無駄なキャラ立てと意味づけのオンパレードなんでしょうなあ。チョコレートキャラメル食べる話とかも、うぜえ感じでやってくれそうだよ。はああ。
毒消しにクローゼットから本物のアンのLDを引っ張り出し、第四章「アン・生い立ちを語る」を。ああもう。涙が出る。何もかもに。もっといっぱい見たいけど、明日は月曜だから我慢我慢。
なので断食代わりに一日二食でした。て、嘘です、単に仕事が臨時休業だったんで、昼まで寝てて結果として二食になっただけです。
桜も散りかけて、近所の八重桜があとちょっとで満開。春だなあと言いたい所ですが、最高気温が二十度を軽く超えててもう暑いったらありゃしない。こんな時はせめて音楽だけでも春らしいものを、というわけでニコ動からラヴェル「クープランの墓」管弦楽バージョンを。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3624700
冒頭の辺りが特に春っぽくて好き。別に春を謳った曲ってわけじゃないけど。ちなみに私がこれを好きなのはVガンのサントラん中で似たようなのがゴロゴロあるからというのもある(笑)。Vガンの前半の舞台が東欧っぽい場所(ウーイッグなんて東欧の田舎町みたいな造形)だったので、これを聞くたびにチェコやハンガリーの町並みが目に浮かぶわ。て、行ったことねえけどさ。ま、ラヴェル自身はおフランスだが(こんなの戦時中に聞いてたら非国民だね・・)。曲自体もともとはピアノ曲だけど、逆にピアノの方では聞いたことがない。
それにしても上記の動画、演奏が他のと比べて段違いだよ。いつのものなんでしょ。餌ペッカ・サロネンの老け具合からして、そう昔でもないんだろうけど。
どうでもええけど、これ聞きながら去年の今頃、「はっ、1940年代の毎年の復活祭って何月何日だったっけ」とあちこちのサイトを探しつつも見つけられず、しゃあないので自分でアルゴリズム計算式を使っていちいちはじき出していたのを思い出した。ウルトラめんどくさいんだよね、この計算式が。んで、あらかたはじき出した頃に、前後百年に渡って復活祭を表示しているサイトを見っけた日にゃあ、泣きそうになったよ。
ああ、昨日出たモーニングをまだ読んでない。はっ、ダ・ヴィンチもまだだった。明日どっかで立ち読みしよう。
2009年04月03日(金) |
有楽苑で会いましょう |
本日は職場の振替休日なり。先週行く予定だったけど、桜が咲ききっていなかったので今日決行、の予定。先月1日と25日の映画感想をアップしたのでよかったら読んでね。
************ (4月13日アップ) 名鉄犬山線で犬山遊園へ。名古屋から急行で30分ちょっとかかる。ちなみに犬山遊園は犬山駅の一つ向こう。犬山城や有楽苑に行きたい人はこの駅で降りる。駅から有楽苑まではまず迷わない。駅を出るとすぐ木曽川があり、橋がある。橋を渡ることなく川沿いに歩いていくとそのうち名鉄犬山ホテルが見える。有楽苑はこの中にある。
それにしても木曽川の青々とした流れが美しい。しかも雄大なこと。この日は天気もよく風も穏やかで、川の流れもゆったりとしていた。川沿いにずーっと桜が植わっていてこれまた綺麗。いやー、今日が休みでよかった。明日から天気が崩れるというものなあ。桜、やはり名古屋より少し北なので、その分満開になってはいなかったが、それでも充分綺麗だ。平日なので人が比較的少なかったのもありがたい。年配者が散歩していたり、カメラ好きがあちこち撮ったりしていた。小牧や各務原が近いせいか、自衛隊の戦闘機が時々轟音と共に通り過ぎていった。
十分ばかし歩くと名鉄犬山ホテルが見えてきた。脇を通って有楽苑へ。入口で入場料を払う。大人一人1000円。中で抹茶を戴きたい人はここでお茶代も払う。こちらは500円。ちなみに犬山城へ行く人はここで犬山城のチケットを買うこともできる。私もそうしようと思ったが、この時すでに4時近く。犬山城の入場時刻は4時半までなのだった。残念、諦める。もうちょっと早く起きてりゃあねえ。ま、後でお堀のまわりだけでも見てこ。
まずお庭。やはりこの季節、何もかもが美しい。この有楽苑には、有楽斎ゆかりの茶室や庵が京や江戸から移築されている。だがほとんどは中まで入ることはできず、入口からちょっと内装を眺めるだけ。とは言え、安土桃山の気風に触れるにはこれにて充分充分。
如庵の横でお茶。縁側に腰掛けて飲むようになっている。中に声をかけて、入口で買ったチケットを出すと、抹茶とお菓子を出してくれる。しばらく一息ついた後、お庭をまわって如庵を覗く。んで、さっきからお庭の辺りを意味ありげにうろうろしている人がいるので何かなと思っていたら、「ご説明しましょうか?」と。ここのガイドさんだった。如庵や有楽好み井筒、釜山海(ふざんかい)など、ありがたく解説してもらうことに。しかしあれだね、いくらへうげで予習してても、やはり芸術というのはよく分からんよ(ボカ〜ン)。しかし変わった茶室には違いない。客人と主人の間に板壁があるなんて(穴は空いてるけど)。
そんな私でも庭の釜山海には心を奪われた。清正が朝鮮出兵で拾ってきて、有楽斎にあげた岩なのだが、これが実にへうげた形。恐らく火山か何かの影響なのだろう、あちこちに穴がぶすぶす開いているのだが、形が何と言うか、縄文土器を潰したような成りなのだ。こんな形が自然にできるなんて、面白いーっ。ていうかこの岩、よくゲヒに盗られなかったものだ(笑)。
その後も庭や他の建物をぶらぶら。しかしあれだな、お庭でもちょっと高い所に上ると、普通の民家の屋根がすぐ近くに見えちゃうのはちょっと萎えるね(笑)。
苑を出てまた川沿いの道に戻る。お堀をぐるっと回って景色を堪能。犬山城の下にある神社まで登る。高台から眺めると、城下の桜がまたよい眺め。お城はもう締まる頃だった。石垣だけ見て回れ右。それにしてもあれだな、犬山城の天守閣ってホテルからすぐ見えるのに、堀があるせいでそこまで行くのに結構時間かかるねえ。また来る時はこの辺も気をつけよう。
川沿いの桜を愛でつつ、道沿いにある「珈琲専門店 貴船」というお店に入って、ちょっと休憩。コーヒーはおいしかったし、好きなカップが選べるのもよかったが、一緒に頼んだがアイスが思いっきりラクトアイスだったのはちょっと残念。
再び名鉄に乗って帰宅。大して歩いたわけでもないのに、眠いのなんの。春だからかしら。
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