猪面冠者日記
今さらだが当分不定期更新

2007年10月30日(火) 中島みゆきコンサートツアー2007「I Love You,答えてくれ」

 何年ぶりでしょうかね、ライブでみゆきさんてのは。2005年のツアーの時にゃ抽選で外れて涙を呑んだからなー。そん次の年は夜会だったし。て、まあそんな昔のことはどうでもいい。とにかく素晴らしかったです。しかしながら折角ン年振りに行ったというわりには、こちらの準備はかなり杜撰でありました。そもそも私、最近みゆきさんの曲を聞いていないんだね(ボカ〜ン)。最新の動向も全くチェックしてねえ。ウルルン滞在記の主題歌も買ってない&聞いていないわ、3日に発売された新アルバム「I Love You,答えてくれ」もまだ買ってないわというていたらく。まあそれもこれも2004年のアルバム「いまのきもち」からこっち、個人的にこれと思うものがなかったからなんですが(これ以前のアルバムは全部神だった)。だから行く前も「ここ一、二年の曲はあんまやらんで欲しいな〜」などと思ってたりして。今となってはなんてちっちぇえことを考えてやがったんだ、今畜生て感じですがね。

 てなわけで当日のレポを以下に。ちなみにこれから行く人はネタバレになるから見ちゃだめだよ。

 さて。こんな大事な日であるにも拘わらず、朝から体調が今いち。つーのも前夜例によって楽しみな余り目ぇギンギンであんまし眠れなかったのね。もちろん私とて当日はベストで挑みたいから昨夜はめっちゃ早く寝たんだが、なかなか思うようにはいかんもんだ。そんなわけで午前中は眠いし、頭痛いしでグダグダでどうしたものかと思ったが、頭痛薬飲んだおかげもあって夕方ぐらいになってくると大分すっきりしてきて一安心。会場へもすんなりと行けた。ちなみに会場は中京大学文化市民会館(旧名:名古屋市民会館)。ううむ、個人的にはセンチュリーか芸術ホールでやって欲しいなあ。あっちの方が広いし、設備もいいし。

 上記の通り準備不足だったので、一曲目の「御機嫌如何」がまずアヤしいわたくし。て、これは最近の曲じゃなくて最初の方のアルバムに入ってる奴だろ(『中島みゆき』に入っている)。大丈夫か。次「1人で生まれて来たのだから」。あ、これは分かるよ、夜会「2/2」でやったよな。でもその次の「あなたでなければ」、「一期一会」(ウルルンの歌です)がアヤしい。まあどっちも聞き取りやすい歌だったので、普通にじーんと聞いておりましたが。で、「一期一会」から旅繋がりで間髪入れずに「EAST ASIA」。おおキター! これはさすがに分かるぜ! おうおう、ほんに今まで申し訳ないーっ!

 その後、最近のライブじゃお馴染みのお便りコーナー。お便りの中で「妻はドームへ日本シリーズ、自分はみゆきさんのライブ。ちなみに車は妻が運転しているので、野球が延長すると自分はここで一人妻の帰りを待たなければならなくなります」という方あり。そしたらお便り持ってきたディレクター氏(オールナイトニッポンの人だとか)が速報を伝えに来てくれた(笑)。今日の第三戦、一回が終わった現在7−0で中日がリードだと! もう場内がどよめくこと。するとみゆきさん、苦笑いしながら「この次歌う歌、盛り上がってるとこに合わないんですけど、『蕎麦屋』です」と。おおっ! この歌をライブで聞けるとは! しかしみゆきさんの杞憂どおり、「7−0」の世界から「蕎麦屋」の世界に入るのは至難の技であった(ボカ〜ン)。みゆきさんもそんな空気を察してか、「やー、もう歌いにくいったらありゃしない」とお笑いになっておられた。いやいやしかし、「この歌をライブで歌ったのは80・・ええっと何年だっけ、まあとにかくかなり昔です」というレアな「蕎麦屋」はやはり絶品でありました。続いてのお便りはまあ恒例っちゅうか「結婚はまだですか」。で、結婚に関する歌ちゅうことで、この間ミスチルがカバーしたのでお馴染み「糸」を。それから「ララバイSINGER」。この「ララバイSINGER」の何がレアだったって、「アザミ嬢のララバイ」とミックスして歌ってくれたところ! ああ、こんな素晴らしい聞き方しちゃっていいのかしら。

 続いてTOKIOに提供した「宙船」歌の話をあれこれ。
「先方からお話があった時はちょうど新アルバムのレコーディング直前だったんですね。だからこれから新曲ってのはスケジュール的に無理って言ったら『じゃあアルバムの中からでいいです』って(笑)」
「デモテープ録ろうってなった時にあたしの声じゃ変な所にこぶしが入ったりしてデモテープらしくないんで、(コーラスの)亜美ちゃんにお願いの電話したんです。でもそれから『待て、TOKIOは男だ』ってはっとなって、亜美ちゃんに『ごめん、キャンセル』ってまた電話して、男のコーラスのブンさん(宮下文一)に電話したんです。んで、そのデモはこんな感じだったんだよーっということで今日はブンさんに歌って貰いましょう」
 そんなわけで「宙船」はAパートを宮下文一が歌い、Bパートをみゆきさんが歌うという中々おいしい構成。いやー、宮下文一うまいっ。自分でバンドやってるだけあって主役ライト浴びてもちゃんと浴びきってるし。

 その後「昔から雨が降ってくる」を歌って、その後は去年やった拓郎のつま恋ライブの話。みゆきさんはシークレットゲストっちゅうことで、絶対他にばれないように他のスタッフやメンバーにも姿を見せられず、終始隔離状態だったんだそうな。普通ああいうライブだとスタッフやミュージシャンはトレーラーにいるもんだけど、みゆきさんは近くのホテルでずーっと缶詰。移動も登場時間を見計らってホテルからワゴンタクシー(しかも窓はカーテンで覆われた状態)で会場へ行き、歌い終わったらまたすぐワゴンに乗ってホテルへ帰る、という形だったんだそうな。他にも、
・客席からライブを見たかったのに、シークレットゲストという名目上、上記の段取りであるため全然見られなかった。
・みんなはとってもおいしいケータリングのお弁当を食べてたのに、私はホテルでマクドだった。
などなど。

 てな風に拓郎の話をするからには「永遠の嘘をついてくれ」を歌ってくれるのかなーと思いきやそれはなし。長くて覚えきれんかったか。がそこで意表をついて拓郎の「唇をかみしめて」を歌ってくれた。そんでもってその次がなんと「ファイト!」。うわあ〜っ! イントロが始まった途端、会場の一部から喝采(もちろんあたいも喝采)。いやあこの時の「ファイト!」はほんとに良かったよー! 真っ白な長いドレスを着たみゆきさんが、暗いステージの上でほんのりとライトアップされていて、歌の濃厚さとあいまって、えも言われん雰囲気。その上次に歌ったのが「誕生」。ああもう死んでもいいわ・・・。

 その後は新アルバムから「I Love You,答えてくれ」、「ボディ・トーク」、そしてアルバム「ララバイSINGER」から「重き荷を負いて」を。アンコールは「本日、未熟者」、「地上の星」(シングルとは別アレンジ)、「背広の下のロックンロール」。実に幸せな二時間半でございました。終わって外に出たら雨降ってたのがアレだったが、そんなもんはどうでもいいくらい、夢見心地でありました。




2007年10月26日(金) 「ぼくらの」7巻

 2月辺りに8巻が出るまで我慢しようかなー、なんて思ってましたが、結局買ってしまったよ、とほほ。嗚呼ガキどもがどんどん残り少なくなるなあ。しかし一人だけズルしてる奴ってのは誰なんだろう。カンジかマチかウシロ兄ってのだけは間違いないんだけど。確率としてはマチかな? カンジじゃいかにも当たり前だし、ウシロ兄ってのもなんかねえ。マチは今のところあんまりクローズアップされてない子だから、この大ネタは彼女に用意しているんじゃないかなあ、なんて。彼女はそんなことするようには見えないけど、あの「ズル」って本人の意志とは関係なくなされてしまうものなのかもしれないし。ううむ、いっそ雑誌読みにするか? ああでも半端な空白分を残したままネタばれになっちゃうのは嫌だなあ。



2007年10月25日(木) NHK木曜時代劇「風の果て」はいい

 一人でご飯食べながら何気なくテレビをつけたら、みょーに重たそうな時代劇がやっている。ああそういや先週から新しいのが始まったんだよな、と思い出した。主役が佐藤浩市だってんで、放送前から気には留めてたんだけど、一回目は見ずじまいだった。

 お話は、貧しい武家の次男坊として生まれた主人公が、理想高き代官と出会い、彼の婿養子となって藩政改革に挑むというもの。荒地を開墾して石高の増量を目指すという夢と、幼い頃に父が自殺同然に死んだという暗い過去、次男として生まれた悲哀が、コインの表裏のように描かれる。地方藩士の日々の喜びやおかしみが描かれたりもするが、基本的にはシリアスかつドロドロ。今時こんな風にねちねちと不幸を描くドラマって珍しいよな、と思っていたら脚本は竹山洋であった(ちなみに原作は藤沢周平)。「利家とまつ」とか「天花」とか、近年の竹山洋は脳死状態だったが、これは久し振りに面白そう。主役の佐藤浩市は今回回想にしか出てこなかったけど、来週からはレギュラー登場するようだし、何より養父役の蟹江敬三が凄くいいんで、残り六話はきっちり見よう。




2007年10月24日(水) 風林火山DVD発売決定

 何気なくアマゾンにアクセスしたらこんな嬉しい情報が。ああついに出ますよ、「風林火山」のDVD! 来年の1月25日に第1回から27回までを収録した四巻組DVDボックスとシングルのDVDが同時に発売だとよ。いやあ楽しみ! まあほとんど録画で落としているから全巻は買わないけど、録画で持ってるのは4回からだから、最初の頃とか凄く見返したいのですよ。ああ早速来年の楽しみができましたなあ。

 んでもって今日から「相棒」の第六シーズンがスタートしますね。ああもう、嬉しいけど見るものが多すぎて追っつかんよ。

 夕食を食べていたら新しいイブニングをまだ買ってなかったことを思い出したので近所のコンビニへ買いにいった。さて今回の「少女ファイト」。由良木OGの指導のもと、強化合宿に参加する練たち。体質改善のため断食療法を行うご一団であったが・・・。て、医療指導がつくとは言え、高校生が断食なんかやるのが有効なのか? 「空腹だと余計なこと考える暇がない」つーけど、「腹が減った〜」以外何も考えられない状況ってのもきついぜ。でもまあそんなことはどうでもよくて、絶食状態ですることがない練は好きなプラモを作って過ごすんだけど(ジオラマみたいな奴)、そのプラモの町並みには人影がいないのね。なんか今までもやもやしてたけど、本格的に練を嫌いになりそうだよ、あたし。ううむ、作品が好きなだけに主人公を好きになれないのは辛い。




2007年10月23日(火) 「ぼくらの」6巻まで

 一昨日の日曜日に近所の漫喫行ったんだけど、「ぼくらの」はなかったーっ。ぐやじい。しゃあないのでこの間行った上前津の漫喫へ今日行くことにした。香蘭園で炒飯食べて7時ちょっと前に受付をして青年漫画コーナーへ直行。おお、今回は間の巻もちゃんと置いてある。一番新しい7巻はまだ入れてないみたいだけど、まあいいや。

 この時一時間ぐらいで出るつもりだったんだけど、結局9時までかかって6巻まで全部読んだ。読み抜いた。炒飯食べた後だったんでめっちゃくちゃ喉渇いてたんだけど、内容が凄すぎて水取りに行く気になれなかったよ。ああ疲れた。今年読んだ漫画の中では一番ずしっときたわ。当初は「面白いには違いないんだけど好きにはなれない漫画かなー」なんて思ってたけど、読み進むにつれて全然そんな感じがなくなった。いいよこれ。はまった。でもこの漫画、買って家に置いとくのはやだなあ。なんか自分がパイロットに選ばれそうでこええよ。でも続きが激しく気になるので7巻以降は買っちゃうかも。あとアニメ版も見たいな。

 それはそうとテレ東が今月頭スタートで、こないだ終わったグレンの再放送をやってくれてるそうで。うーん、知らずにすっかり見逃してたなあ。ちなみに毎週木曜深夜からだそうだが、テレビ愛知だと金曜深夜だってさ。て、それはいいんだけど、今週から見るとなるとあの祭りになった第四話がくるのか(ボカ〜ン)。ううむ。まあ取り敢えず螺旋城崩壊までは頑張って観ようっと。

 ところで今さらだけど、グレンのシモンって顔も性格も「少女ファイト」の練に似ているなあ。嫌いのポイントも似てるっちゃ似てるし。て、こっから先、練の悪口になるんだが(ボカ〜ン)。なんかねー、最初は気の毒だなあと思いながら読んでたんだけど、話が進むにつれて段々鼻についてきた。どうもこの子の悩み方って自分本位で、時々むかつく。G戦の鉄ちゃんも一人で勝手に悩んでるとこあるけど、あの子の場合、環境とか恐い親父(笑)のせいでああなっちゃったから、ああいう風に他人を捨てても無理もないよねと思える。んだけど練の場合自分の行動が他人をコケにしているものだっていう自覚が全然ないんで、どうも同情する気になれん。

 「バレーが絡むと私は他人が見えなくなる」→「だからもう本気でバレーやらない」っていう行動パターンって、一見「ああ、本当はバレー大好きなのに思いつめちゃって可哀相な練ちゃん」っぽいんだけど、よく考えたら違うよなあ。バレー以前にもっと根本的な心がけの問題だよな。大体この子バレー抜きでも同級生のことどうでもいいっぽく接してるし。それなのに問題をバレーにすりかえてるところがずるいぜ(シゲルはそれ見抜いてるけど)。意地悪に言うと「練ちゃんあんたがどんなに辛いか知らないけど、結局あんたってまわりが加害者であるかのように立ち回るのが上手いのね」てな感じ。自分が中・高の頃に同じ部活でこんな子がいたら絶対嫌いになってるだろうな(ボカ〜ン)。

 ああ、悪口になると舌が回るなあ。そして楽しい(ボカ〜ン)。




2007年10月18日(木) パンズ・ラビリンス

 当初はノーチェックだったんだけど、映画好きの従兄からアメリカでの評価の高さを聞かされてちょっと楽しみにしていた。そうこうするうちに日本でも公開情報が入ってきてああ嬉し。でもTOHOでやるかと思ってたらまさかのミリオン落ちだったのでその辺がちとがっかり。いやミリオンもいい映画館ですが、わたし的にはTOHOがいいのよさ。

 てわけで本日午後7時25分からの回で鑑賞。6時半くらいにチケットを買ったら整理番号は39番。こんなんでいい席を確保できるものか心配だったが、意外にもベストポジションが空いていた。神様ありがとう〜。レディースデーは今日で二週目だけど、この混み具合はやっぱり前評の高さゆえだろうな。ま、一応ファンタジーってなってるから、普段あんまり映画見ない人でも来るのか。しかしいいのかね。私ゃほとんど予習しないで来てるけど、なんかこれ、ファンタジーとは言いながら超絶グロい内容みたいじゃない。まあ私は好きだけどさそういうの。

 物語の舞台は1944年のスペイン。当時のスペインでは1936年から39年まで続いた内戦で共和国軍を敗ったフランコ将軍が、ドイツ・イタリアの支援を受けて軍事独裁政治をふるっていた。主人公の少女オフェリアはこの内線で父を失っている。オフェリアの母はフランコ軍のビダル大尉と再婚するが、ビダル大尉は山村に潜むゲリラを全滅させるためには手段を選ばぬ冷酷な人物で、時には無実の村人を虐殺する。暴君の継父と無力な母のもと、誰一人頼れないオフェリアにとって、読書と空想だけが救いだった。そんな彼女のもとへパンと名乗る妖精が現れる。

 さすが中野翠もおすぎも絶賛していただけあって、大傑作。グロテクスク美の極みのような妖精や怪物の造形も超好み。現実でもファンタジーでも過酷な試練を受ける主人公というのは「十二国記」の陽子みたいでこれまた好み。なんだけど、とにかく何もかも可哀相過ぎて辛かった。正直、「誰も知らない」や「ミスティック・リバー」並みにきつかったっす。PG12指定だけど、これ子供が見たらあかんってより、子供がいる親が見たらあかん映画だと思う。いやほんとに。トラウマどころか発狂するぞ。




2007年10月17日(水) ぼくらの

 晩ご飯を上前津で済ませたら、時間がちょっとあったので一時間だけ漫喫に入った。特に何を読もうという予定もなく、時間も中途半端だったので最初はこの間読んだばっかりの「プライド」を読み返していたのだが、ふと青年漫画のコーナーに行ったら鬼頭莫宏の「ぼくらの」が平置きしてあったので、ちょっと読んでみた。そいやこれ、今年深夜枠でアニメが放映されていたよなあ、見んかったけど。アニメの感想も原作の感想もネットでちらっと見聞きはしていて、取り敢えず「不特定多数の子供がロボットに乗って戦う」ってのと「とにかく人がやたら死ぬ」ってことだけ知ってる。あ、あとアニメ版の方は後半で監督が會川昇化して、自身のブログで勝手な作品論を述べたり原作無視の別話にしちゃったりした(まだ原作終わってないからこれはしゃあないよな)のも知っている。って、余計な知識だなあ。

 人気作なだけあって、二〜四巻は読まれ中だったので、取り敢えず一巻だけ読了。あらすじは(ネタバレはしてない)、林間学校に来ていた15人の子供たち(大半が中一)が、ココペリという得体の知れん奴からゲームと称して巨大ロボットの操縦席に座らせられ、そこへ突然現れたこれまた巨大な化け物と戦う羽目になる、というもの。まあ、よくあるパターンではあるのだが、ううん、評判どおりの作品だよ。なんとも憂鬱な味わい。リヴァイアスが血みどろバイファムならこっちは血みどろライジンオーだ(じゃあココペリはエルドランか)。そもそも主役の15人からして、小学生の妹を虐待してる奴とか、猫をBB弾で撃ってる奴とか、えぐい奴多すぎ。中には普通の子もいるけど、大体どいつも本人の性格なり育ちの環境なり、どっちかがイタいってパターンだもんなあ。ついでに言うと絵柄もあんま好みじゃないし。まあでもそういう部分をひっくるめて面白いんで続きを楽しみに読もう。アニメ版も見たいなあ。

 ちなみにアニメ版のOPはこちら。
http://www.youtube.com/watch?v=GB5rfyLSoMo&mode=related&search=

 主題歌は石川智晶なだけあって作品内容としっかりシンクロした素晴らしいもの。原作ファンから絶賛されているが、それも納得だ。実際原作ファンならこれを見て丼十杯はいけるだろう。思えばあの種だってこの人の挿入歌だけは別品だったなあ。

 石川智晶繋がりでいろいろ漁ってたらこんなのが。種デスの名ED「君は僕に似ている」にのせて全編をちょこっとずつつまんだもの。すげえ。なんか種デスが名作だったような気がしてきた。歌は不思議だねえ。でも00の見やすい絵柄に慣れた身にとって平井の絵は目の苦行・・。
http://www.youtube.com/watch?v=8KyeQvAOXic

 ちなみに「ぼくらの」の主役ロボットのジアースって名前は、ジョージ秋山の「ザ・ムーン」からだそうで。ああ納得。




2007年10月14日(日) エディット・ピアフ 〜愛の賛歌〜

 「さらば、ベルリン」見に行く気満々だったけど、なんとなく行く気がしなくなったので、そのうちレンタルで済ませることにした。で、一方文春の映画評で多くの星をあげていた「エディット・ピアフ〜愛の賛歌〜」の方にアンテナがむくむくと立ってきたので、そっちへ行くことにした。歌ものは好きだし、TOHOのおっきめのボックスでやってるってとこもいいし。

 エディット・ピアフの伝記映画なのでそりゃあ悲惨な話だろうと予想していたが、実際そのとおりだった。もちろん歌うとそりゃもう眩いばかりになる。コンサート場面を見るためだけでも木戸銭払う価値はあるだろう。ただエディット・ピアフの人物描写が非常に丁寧にされているのに対して、他の人物が書き割り状態だったのがちと不満。「愛の賛歌」のモチーフとなったマルセルとの恋にしても、なんか弱い感じ。ドラマも歌もたっぷり濃かったウォーク・ザ・ラインやヘド子に比べると、ちょっと頭一つ分下がるなあ。それにしても主演のマリオン・コティヤールの変化振りは凄い。メイクの効果もあったとは言え、ここまで顔(体)を作れるとは、すげえ。




2007年10月09日(火) 信長 KING OF ZIPANGU

 先月24日、政宗が終わった。最後の最後でもお東様に泣くばかりの私であった。仙台城に身を寄せてもなお「親子の縁は切れておった・・・」と政宗を拒絶し、「天下の副将軍などと呼ばれながら、なぜ最上を救えなんだ」と恨み言を述べるお東様。当てつけにされる政宗とて気の毒だが、お東様の痛ましさを思うと「そうだ政宗何も言い返すな、この際八つ当たりされてやるのも親孝行だ」と思えてくる。そのぐらい、老いたお東様は悲しい。やがてお東様も亡くなり、政宗も天寿を全うしてこの世を去っていく。母に迎えられてあの世へ旅立っていく政宗。小四の頃にこの最終回見て大泣きしたなあ。この年になってこうして総集編ではなく一話一話を見られて、いろんな発見ができた。見られて本当によかった。

 当時の大河では政宗の後「武田信玄」が始まった。政宗が母子ものなら信玄は父子ものである。二年連続で親子の葛藤が続くわけだが、政宗と信玄では母子・父子という違い以上に、人間観というものが根本的に違っているように思える。政宗は人の上に立ち、齢を重ねるに従って、他人や己の弱さを知っていく。親になることによって母の苦しみを理解するようになる。政宗とお東の溝は最後まで埋まらなかったが、心の中ではお互いを許しており、お東も政宗も平穏のうちに世を去っていった。そもそもこの二人は最初から最後まで心の中ではお互いを深く愛していた。全ての諍いは、憎しみから発したものではなく、互いを深く愛するがゆえに、その愛が自分の思うようには返ってこないもどかしさから発していた。

 一方で「武田信玄」は晴信自身の成長の描き方といい、信虎と晴信の対立、あるいは晴信と義信の対立の描き方といい、政宗とは全く逆である。晴信は頭領となり、甲斐を強大にしていくに従って、自分がかつては無力だったことを忘れ、親になることによって信虎との苦しみの日々を捨てる。そもそも晴信の中にある信虎への恨みは、自分自身に対する恨みでもあった。「ひどいのは父であり自分は被害者である」と思いつつも、すぐ隣に父から溺愛されている弟の信繁がいれば、信繁のようになれない自分は一体なんなのだ、という風になる。政宗は母への恨みから小次郎を切ったが、晴信は信虎を生かして追放する。もし晴信がこの時信虎を殺していたら、晴信は政宗のように罪の意識を背負っただろが、信虎を殺さなかったことで晴信はこれまでの全てを正当化し、もはや振り返らなくなる。そして全く振り返らなくなった頃に、我が子義信は自分と同じ道を歩き始めるのである。忘れていた自己嫌悪は、義信への嫌悪へと形を変えて蘇る。最終的に晴信はかつての自分も含めて義信を救ってやりたいと思うようになるのだが、時すでに遅く、全てに絶望した義信は自ら命を絶ち、信玄の救いの道もまた永久に絶たれてしまうのである。

 まあそんなわけで暗い暗い(ついでに画面も暗い)「武田信玄」を書いた田向正健が再び脚本家として参加した大河が「信長 KING OF ZIPANGU」である。政宗が終わった後、時代劇専門チャンネルで次の大河枠では何をやるのかしらーと思っていたらなんと信長とは。いやー、懐かしいっ! これもリアルタイムで熱心に見ていたなあ。政宗の頃は小学生だったからうっかり見忘れちゃうことが多かったけど、この頃はもう中学生だったからほぼきっちり見てたな。あと当時一番仲がよかった同級生も好きだったから二人でよく感想言い合ってたなあ。そんなことも懐かしい。あれ、でもこれ92年の放送だったんだ。てことはエピソードの大半は中三の頃に見たのか。なんか中二の頃にずーっと見ていたような記憶だったんだけどなあ。いやあいい加減だなあ。

 てなわけで信長もこつこつと見続けております。まあさすがに好きのボルテージは政宗に比べりゃガクッと落ちるけど、この頃の大河は面白いんでやっぱついつい見たくなる。しかしやっぱりこれも田向正健だなあ。人生に対する悲観的な空気が作品に満ち満ちている。信長と母るいの冷戦状態も重たくて息がつまるし、斉藤道三と義竜父子の確執は信玄よろしくえげつない。

 大河ファンの間ではミスキャストだらけと言われることの多い本作。まあ確かに信長が緒形直人とか、秀吉が中村トオルってのは、時代劇ファンには歓迎されないキャスティングだわな。でも当時は私も戦国ものを数見てなかったせいか、気にもせず見ていたなあ。まあさすがに郷ひろみの家康はおいおいって思ったけど。それでもこの頃は脚本も演出も時代劇をきっちりやろうとしていたから、どんなにキャストが現代風でも気にならなかったよ。

 菊地桃子の帰蝶(濃姫)はあの頃も好きだったけど、今見てもやっぱり好き。当時も菊地桃子に泣かされるなんて思っても見なかったが、今見ても彼女の演技にはちゃんと泣けるよ。確かに下手なんだけど、役への入り込み方が素直なんだよな。だからこっちも自然に共感できる。この辺、演技指導の賜物なのか本人の資質なのかは分かんないけど。同じことは信長の弟、信行を演じた保坂尚輝(当時はこの表記)にも言えるが、こちらの入り込み方は菊地桃子よりさらに上で、完全になりきっている。保坂君を知ったのはこれが最初だったが、その後、役によって顔がころころ変わるのに不思議なものを感じていた。整形してんじゃないのかとさえ思ったほどだ。大学生の頃、友達が「保坂君って役によって顔が全然変わっちゃうよね」と言った時、ああやっぱそう感じてたのは私だけじゃないんだと思ったけど。ただ演技自体はずっと下手なまんまだったねえ(笑)。まあ、上達する必要がなかったとも言える。つい最近になって保坂君の幼少期のことを知って、彼の妙な個性にも納得がいったが。

 ドラマの中ではもう死んじゃったけど芦田伸介の道三もよかったわ〜。キャスティングも描き方もこの道三が一番好き。静かな物腰の中に底辺から這い上がってきた執念がちろちろと見えて不気味。信長との以下のやり取りは個人的には大河名場面の一つです。
「(今川の)犬畜生に成り下がっては人の道歩けませぬ。道三殿は犬になれまするか?」
「わしは、なれる。犬にも明日はある。そもそもわしは犬以下、まむしの生まれじゃ」
 この時のニカ〜ッとした道三の顔が凄くいいんだよ。もう本当にぞくっとする。「信長」はDVDには録らないけど、道三が出てる回だけは保存しとこっと。




2007年10月08日(月) みなもと太郎講演会@京都国際マンガミュージアム

 てなイベントが開催されるというのをマイミク氏からのたれこみで知り、旧ニフ仲間お二人さんと一緒に京都へ行ってきた。みなもと太郎は好きだが、こんなイベントが行われるとは露とも知らなかったので、嬉しくもありがたいことである。ついでに言えば京都国際マンガミュージアムという施設のことも知らなかった。公式サイトを見ると京都市と京都精華大学の共同事業で成り立っている施設なんだそうだ。ははあ、だからこういった漫画家さん本人がやってきて講演することが多いのか。展示会もしょっちゅうやっているみたいで、現在「サムライKYOTO〜戦国から幕末へ〜」展が開かれており、さらに併設展として「黒鉄ヒロシ原画&版画展 新撰組を描く」も開催中なんだとか。いいねいいね〜。

 講演の開始時間がぎりぎりまで分からなかったのだが、マイミク氏の調べでほぼ2時スタートだろうとのことで、お昼に現地集合してチケットを購入し、始まるまでの間、会場内を見て回った。いやあ、面白いなあ、ここ。建物のモダンなデザインもいいし(大昔の学校をそのまま使っているのだとか)、売ってるグッズも面白い。しかも中は図書館ばりにマンガだらけで読み放題だなんて。

 せっかくだからと「サムライKYOTO〜戦国から幕末へ〜」展も見た。広いスペースの中にパネルがそこかしこにあって、パネル内に戦国・幕末のメイン人物の解説がいろんな歴史マンガの描写と取り混ぜてしてある。戦国時代だと池上遼一の「信長」とか、今やってる「センゴク」とか「へうげもの」が使われていて楽しい。個人的に嬉しかったのは、松永久秀のパネルがあったこと(笑)。いやあ明智光秀辺りまでなら分かるけど、このお方をピンで使うか、普通。もちろん、戦国武将の中で松永久秀を最も愛する私としては嬉しい限りだが。ちなみにパネル等で使っている漫画自体も展示場の中に置かれてあって好きに読めるようになっていた。「センゴク」が前から読みたかったので早速立ち読み。おおやっぱり面白い。やたらかっこいい家康、策士の信玄も面白い。今度マンボーでゆっくり全巻読もうっと。「センゴク」読んでたら他のが読みきれなかったけど、幕末もののマンガもたくさん置いてあった。

 さてそんなこんなで時間もたったので、講演をやる一階の多目的映像ホールへ。トーク自体は定刻より十分弱遅れて始まったが、以降、みなもと先生は終了時刻の4時までノンストップで話し続けた。まあさすがにご本人も今年60なので、喋りに「ええっと、ううんっと」が多いんだけど、そんなことより超元気である。年寄りが二時間の講演っつったら、普通間に十分くらい休憩入れないか? そんでもって終了時刻の七、八分前になってふと、隣にいるコーディネーター氏に向かって「あの、休憩はいつぐらいに入るの?」などと真顔でお聞きになる。唖然とするほど元気なお方なのであった。

 それにしても、みなもと太郎ってほんとに漫画が好きなんだなあ、とあらためて実感した。「マンガ夜話」で「ホモホモ7」が取り上られた時、いしかわじゅんが「漫画家の中で漫画好きって実はあんまりいないんだよ。でもみなもと太郎はその中では珍しく漫画が好きなんだよね」と言ってたけど、ほんとにその通りだった。

 漫画家になりたいという以上、基本的に漫画家は漫画が好きなわけだ。ただプロになるとそれこそ四六時中漫画とつきあうことになるから、ゆとりのある時は漫画以外のことをしなきゃやってられない。それが普通だ。が、みなもと太郎は違うのである。漫画が好きで漫画家になったという点では普通の漫画家と一緒だが、この人の場合そこに時間がある限り、ひたすら漫画を描くのである。昔なら作画グループ、今ならコミケ。老体に鞭打って夏冬欠かすことなくオフセットの新刊を出し、ブースにゃ本人が陣取る。年季の入った漫画ファンでもある氏は漫画批評もこなす(それも貸本から最新のまで)。あすなひろし等、好きな作家の復刻活動にも熱心だ。ついで言えば18禁ロリコンアニメも大好きだ(ボカ〜ン)。こんなディープな漫画家はこの人と島本和彦くらいのもんだろう。

 ちなみに講演のお題は「歴史ギャグの作り方」だったのだが、やはりというかなんというか「風雲児たち」の話はあんまりなく、ご本人のデビュー当時の話だとか、昔の貸本業界のことだとか、作画グループや現在のコミケの話などがほとんどだった。取り敢えず覚えている発言を記憶で以下に。

 昔、少女漫画誌に描いた表紙カラーを指して。
「ここのカラーは妻にやってもらいました。僕がこの絵で描いているのは顔だけです。(中略)このイラストの細かい髪の毛とかも自分で描いてません。描けません。これが描けたら僕はあすなひろしになってる」
 場内笑。

「日本の印刷技術は世界一だなんて言うけど、それは全力を出せばの話。絵本とか海外の印刷の方がずっと綺麗です。漫画とかでカラー描くと、編集者が必ず文句言うんですよ、こういう色じゃ印刷しにくいとか色が出ないとか。普通絵に合わせて印刷するもんでしょ。描く方に指示をするなんて向こうだったら有り得ない。全く本末転倒です」

「大体僕は雑誌のカラーに合わせて作品を考えるんです。『ホモホモ7』は当初大人向けの雑誌に持ってくつもりだったんだけど、何気なく少年誌の編集者に見せたら目をとめられて少年誌に載る羽目になっちゃった。だからもともとあれは少年向けじゃないんですよ。『風雲児たち』は当時トムで手塚治虫の『ブッダ』と横山光輝の『三国志』があったので、インドと中国の大河ドラマがあるのに日本のがないのはなあ、と思ったんで始めたんです」

「自分でもそうだけど漫画家志望の人間にとって漫画家になりたいってのは、デビューしたいってことなんです。じゃデビューした後のことはといったらなーんにも考えてない(笑)。で、ある日ふと『あっ、今月仕事がない』ってことに気がつく。でも僕の頃なんかはまだ原稿料だけで食べていけました。今は全く食えませんね。最近の原稿料ってのは『それだけじゃ食えない』ってことが大前提なんです。単行本が売れて初めてそこそこの生活が成り立つ。だからデビューしたての漫画家よりアシスタントの方が収入は安定してるんですよ」

 「風雲児たち」で後から気づいた時代考証の間違いとか、後から発見された新事実等に悩まされたことはあるかという質問に対し
「あるある、そんなんばっかりですよ。手紙とかでもよく言われますよ。こっちは『あっそうよく知ってるね。偉いね』って(笑)。もうこれはマンガだからいいの、歴史書じゃないんだから(笑)」

「最初に一般参加した時はコミケなんてこんなとこ二度と来るもんかって思ったけど、サークル参加する分にはいいね。椅子があるし」
 これが一番笑った。

 他、貸本漫画の解説で平田弘史の「血だるま剣法」をアップで出して(単行本だと114〜115ページのところ)、「ここはギャグです。だってこれギャグでしょ」と言うみなもと氏。うん、確かにギャグだわな。ああそう言えばこの間たけくまメモに平田弘史先生宅への訪問記が載ってて、すげえ面白かったなあ。でも訪問記とは別に、何がびっくりしたって「血だるま剣法」が復刻されていたってこと。十年くらい前に何かの本であらすじを読んで凄く読みたいなあって思ったんだけど、諸般の事情でもう読めないって知ってがっかりしたのだ。それが三年前に復刻されていたとは。ああ知らなかったと悔しがりつつアマゾンで注文したのが二日ばかり前のこと。そろそろ届く頃だよなあ。早く読みたい。

 そんなこんなでとにかく面白い二時間だった。ちなみにこの日私はサインして貰う気満々で、前日ちゃんと本も選んだのにうっかりバッグに入れるのを忘れてしまったのだった(ボカ〜ン)。講演後、二、三人の人がサインしてもらってたなあ。いいなあ〜。

 その後同行のコレクター氏の希望でユニクロと伊勢丹にあるワイズへ。なんでもこの二つのブランドで009関連の限定ものが出ているんだとか。ユニクロでは該当商品が載っているカタログをゲット、ワイズでは見事現物をゲットしたコレクター氏(一瞬見当たらなかったんだけど、店員さんに聞いたらちゃんとあった。なんでも聞いてみるもんだね)。しかしワイズのズボンとバッグはこの私ですら持っててもいいかも、と思えるほど素敵だった(もちろんワイズだから高いんだけど)。裏地に石森漫画のコマ絵がコラージュされているんだけど、奇跡的にかっこよく仕上がっているんだよ。あの石森漫画をおしゃれにデザインできるなんて、石森よりワイズのデザイナーが天才だよ間違いなく。

 さてこの後は晩ご飯。高いお買い物をしたコレクター氏が店員さんにこの辺でいいお店がないかと尋ねると、「タワーの裏にあるんですけど、石畳を通って入っていく、雰囲気のあるお店があってそこがおすすめです」と言われたので、そこへ行くことに。最初、タワーの裏手へ入った時は店らしいもんがなんにもなかったので一瞬不安になったが、もう一、二本裏へ入るとそれらしい店のある通りに出た。店員さんの言ったとおりの店もある。「まそほ」という名の店で、一夜干しがメインの居酒屋。いろいろ頼んだが、炭火焼なこともあってどれもほっくりとしててうまい。お店の建物は昔旅館か料亭だったと思わしき感じ。我々のいた席が二階の窓側で、店の入り口の石畳が上から見られてこれまたいい感じだった。二時間ばかしヲタ話をした後、散会。京都は近くて帰るのも楽ちんだなあ、と思いながら帰宅するとアマゾンから「血だるま剣法・おのれらに告ぐ」が届いているではないか! おおなんてタイムリー。取り敢えずちょっとだけ読む。うおお、面白い! 明日さらにじっくり読もう。

 風呂に入る前にパソ立ち上げてネット。この日、晩ご飯の中で話題になった脳内メーカーをやってみる。・・・うーむ、これが私なのか。もう笑うしか。他の友人知人の本名も一通り入れてやってみた。爆笑ものあり、嘘つけごらあと思うものあり、とにかく飽きず。




2007年10月07日(日) たかじんのそこまで言って委員会/風林火山#40

 今回は死刑廃止論者として有名な弁護士の菊田幸一がゲストで登場! 前に「番組出演のオファーをしている」と辛坊が言ってたので「じゃあいつか出るかもしれないのね」とわくわくしながら待っていたので、ついに実現したのは嬉しい限りだ。

 まあほぼ予想通りレギュラー陣からボコボコにされておりましたな、菊田弁護士。と、それ自体は結構なことだけど、所々の菊田発言には正直寒い思いがしたよ。中でも特にキていたのは以下のもの(記憶で書いているので細かい部分で違ってるかもしれんがその辺は勘弁)。一応言っておくが、本人は常に真顔で発言していた。

「加害者が死刑になったからってね、被害者遺族がそれで癒されますか?」
「今の日本人の平均寿命というのは80ぐらいあるわけですよ。その長い人生の中で少年の犯罪者が罪を犯した時というのは、ほんのひとコマですよ」
「大体、死刑があるから誤審も起こるんですよ」

 これらの発言への突っ込みは、番組内で橋下弁護士や宮崎哲也によってすでになされているのでこの日記では省略。まあなんだ。菊田弁護士もそれなりの信念をお持ちになって歩んでこられた方だとは思うんだが、どう好意的に見てもこの人や、あるいは光市事件の弁護団の言動というのは死刑廃止論のネガティブキャンペーンでしかないよなあ。

 討論中、橋下弁護士が「弁護士の世界では死刑廃止とか加害者擁護に立った方が、弱者を守って権力に立ち向かっててかっこいいっていう空気があるんです」と言ったら、ざこば師匠が「んなことないわ、アホに見えるわ」と言ったのには受けた。ざこば師匠GJ。ついでながらこの回に田嶋陽子を呼ばなかったスタッフもGJ。

 風林火山第40回「三国同盟」。今川義元が出てくると心が和むなあ。誰に対しても粋な嫌味を欠かさない所が素敵よ。「富士山はうちのだから」発言には笑った。まあそれはそれとして甲斐・駿河・相模が同盟を結んだことにより、三条の娘、梅は北条の嫡男である新九郎(後の北条氏政)のもとへ嫁ぐこととなる。梅との別れを惜しむ三条。
「何があっても耐えるのです。それでもどうしても耐え切れぬ時は、潔く死になさい。この母も後を追いまする。決してそなたを一人にはせぬゆえ。よいですね」
 母の愛だなあ・・・。千鶴ちゃんはやっぱりいい。そして勘助と晴信にはますます腹が立つったら。

 ちなみに現実の梅の行く末はと言うと、他国での人質暮らしこそ決して楽ではなかったものの、氏政との仲は良く、五人の子をなした。しかし桶狭間の合戦後、信玄が駿河を攻めたために、三国同盟は破綻。北条氏康は氏政らを離縁させ、梅を甲斐へ戻らせる。甲斐へ戻った梅は心労のためか、帰国後わずか半年で病死。武田家ではすでに長男の義信は亡く、この上さらに梅を失った三条は梅の死から約一年後、後を追うように病死する。なお、海野家を継いだ盲目の次男竜芳は天目山の戦いで勝頼が自害した後、織田勢に追い詰められて自害している。武田家の家臣、穴山信君に嫁いでいた次女見性院は、同じ天目山の戦いで穴山信君が勝頼を裏切って織田についたために生き残った(この戦いでは小山田信茂も勝頼を裏切っているが、信茂は織田方についたもののすぐに捕らえられ、小山田一族は処刑された)。穴山家自体は信君とその子信治が早世したために断絶してしまうが、見性院は徳川家康の庇護の下で天寿を全うし、江戸時代まで生きた。なお見性院は晩年、二代将軍秀忠のご落胤、幸松の養育をしたことでも知られている。幸松は長じて後、信濃高遠藩保科家の養子となり保科正之となる。その後、正之は異母兄家光の信頼を得て松平の姓と会津若松藩を与えられ、会津松平家の祖となり(きりがないのでこの辺で終わり)。




2007年10月06日(土) 歩け歩け

 9月は算定が入る関係もあって月末の計算合わせに泣かされまくり。まだ労働保険料の算出の方が楽だよ。で、どーにかその辺も落ち着いたと思ったら3日は会社の偉い人たちと飲み会だった。はよ帰りたいよもう。まあ近いとこだったし二次会もなく帰りも早めだったのが不幸中の幸いか。

 そして喜ばしいことに今日は朝から「秋の健康ウォーク」に参加しなければならないのだ・・・。受付係として朝の五時半に起きて名鉄に乗って高浜へ行き、受付が済んでから半田まで公称9.5キロばかし歩く。だがこんな日に限って強烈な日差し! さらにルート沿いにはこれでもかというほど日陰がない。三分の一も歩いた頃には全員滝汗になっていた(日傘は持ってったが)。昼飯をルート沿いにあったいずみ庵(子供の頃はよく行ったなあ)で奢ってもらえたのはよかったが、ああ全く健康に悪い日だったよ。この日半田はお祭りで、大きな山車が一杯出てたんだけど、もうそんなもん見ちゃおらん。

 帰りはうまく特急に乗れたこともあって三時頃には金山に到着。地下鉄へ乗り換える前に駅の本屋に立ち寄ったところ、「闇金ウシジマくん」の9巻がいつの間にか出ていた。おお買わな。過ぎには帰宅できた。

お昼がちょっと早めに食べたせいもあって、家に着いた頃にはもうお腹がすいていた。さて晩御飯どうしようかしら。両親ともども出かけているから今日は一人なんだよな。せっかくだからどっか食べに行こう、車もあるし、というわけでベルデへ。ベルデはこのひと月近くずっと休みで、再開後も前触れなしに休む日があったので(まあ昔から前触れなしに休むことが多かったが)、事前に開いているかどうか電話してから出発。お、今日はやっているか。よしよし。

 帰宅後は録画しておいたガンダム00の第一話を見る。おお平井の絵じゃないと画面が見やすくて涙が出そうだよ。キャラの顔を直視しても平気だなんて幸せだな〜。各地の紛争に介入して両成敗しちゃう組織ってのはガンダムWを髣髴とさせる。第一話で全ガンダムが一斉に各地を攻撃する構成なんてWの一話とほとんど一緒だし。ただ世界の描き方は00の方がえらく複雑である。Wの場合、世界観はわりかし簡単で、キャラクターがとにかく個性的(笑)だったんで分かりやすかったけど、00は世界観が複雑なわりにはキャラクターがWほどキチガイじゃないもんでちょっと埋もれちゃってる感じがする。シリーズ構成は黒田洋介なんだからもっと暴れてるもんだと思っていたが。同じ第一話ならやっぱりギアスの方がはるかにインパクトがあったし、面白かった。まあでもまだ始まったばっかりだしこれからいくらでも面白くなるかな。射撃ガンダムのお兄ちゃんはかっこよかったし。

 一番胸キュンだったのはガンダムズの首領の声が大塚周夫だったこと。うおー、これだけで最後まで見る気になるよ! あとEDで三木眞一郎の名前があったんだけど、誰の役だったんだろう。キャラが多すぎて分からんかった。

(13日追記)
今日第二話見たら三木眞一郎は射撃ガンダムのロックオンの役でした。あんた、先週何を見聞きしていたんだ(ボカ〜ン)。



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